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#図書館の日常

放課後ライブラリーカフェ”哲学対話”を行いました。

10月17日(金)の放課後、初の「哲学対話」を行いました。

興味のある人(生徒・職員等)10名が集い、「聴き合う場」を作りました。

日常のなかの「わたし」のとなりに転がる小さなモヤモヤを掬い上げて、そのことについて考えていること、感じたこと、発見したことを言葉にし、互いに聴き合う場が哲学対話。

ルールは…                       

*じぶんのことばで語る

*最後まで聴く(聞く)

*「人それぞれだよね」であきらめないこと

*聴く(聞く)だけでもOK

以上のルールと、さらにこの対話の時間は、学校生活という日常から自分を解放し、「ひとりの私」としてこの場にたたずむことを共有しました。

 そのうえで、一人ひとりこのときのためにつけたニックネームと今気になっているモヤモヤについて紹介し合い、その中から今回のテーマを決め、対話を始めていきました。

 静かな、それでいてそれぞれの思考がグルグル周りはじめるなか、誰かがポツリポツリと言葉を置いていく、その言葉一つひとつに耳を傾け受け取る、話し終えてしばしの沈黙が流れる…そうしてまた、誰かが言葉を紡ぐ。対話は、こんな感じで広がっていきました。

 哲学対話の忘れてならないルールの中に、「時間がきたらパッと終わる」があります。

今回も、パッと終了。参加者一人ひとりが何かしらのモヤモヤを抱えながら帰ったことでしょう。その小さなタネのようなモヤモヤをまたどこかの瞬間に思い出し、自分なりに考え続けるのもまた、哲学対話の贈り物。

 次回も11月のどこかの金曜日に対話の時間を開きたいと思います。

図書委員による文豪コーナー第二弾&本を通した国際ボランティアコーナー

10月27日から11月7日は全国秋の読書週間になっています。

毎年、本校もこの時期から読書月間。今回は、2つのテーマ展示をしています。                  文豪第2弾展示として、高2「夏目漱石」、高1「志賀直哉」について紹介。もうひとつは、9月に実施した古本市の収益を募金した団体の活動を調べ、関連図書とあわせて紹介。

この展示コーナーを足がかりに、それぞれの関連分野の本に興味を持ってもらいたいものです。

 シャンティ国際ボランティア会は、長年発展途上国

の教育支援を行っています。具体的には、その国の母

語に翻訳した絵本を届けたり、図書館を建設し、そこで働く図書館員や教員の養成を行っています。これまでに支援した国は、ラオス、カンボジア、タイ、ミャンマー、アフガニスタンなど。また、国内では震災地への支援を実施しています。

 

 

 

 

                           

 夏目漱石は、高2の文学国語で『こころ』が取り上げられて

います。漱石の人となり、生み出した作品、年譜など、また担当者が1冊ずつPOPで作品紹介をしています。毎年、『こころ』の単元を学び、まるごと1冊読む生徒も多いです。

 高1が紹介するのは、志賀直哉。『小僧の神様』や『清兵衛と瓢箪』という短編小説から『城の崎にて』、『暗夜行路』があります。

10代の今だからこそ、近代の文豪との出会いを大切にしてほしいです。

星に願いを

 恒例の七夕飾りを図書館入り口に設置してちょうど1週間。

今日は、7月7日七夕です。

 カウンターに置いている短冊をひとり、またひとりと手に取って、願い事をしたためている姿がここのところ日常の風景となっています。

 さて、今日は久しぶりに星を見ることができそうです。

夜空に光るベガとアルタイルを探し、しばし思いに浸るひとときを過ごしてみませんか。

今年度から購読を始めた『月刊星ナビ』を手に取ってみるのも、新たな宇宙との出会いにつながりそうです。

図書委員によるコーナー展示「青春をイメージしたら…」

 7月に入りました。

コーナー展示のお知らせです。

現在、文豪コーナーのほかに「青春をイメージしたおすすめの本」コーナーを設置しています。

それぞれがイメージした関連図書は、恋愛、部活動、勉強、友人関係…まさに10代の心を占めるテーマが。

 図書委員が企画するコーナーは、密かに人気があります。等身大の仲間がすすめる本、やはり気持ちを共有できるからこそなのでしょう。

 夏休みが近づいてきました。本選びに迷ったらこのコーナーはおすすめです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 イラストを主にその本を表現するPOPもあれば、言葉を紡ぐことで作品世界を表現するPOPと、それぞれの好きな方法でPOPを作成しています。

 本校図書館では、歴代の図書委員が作成したPOPをカウンターそばに常備しています。

 さまざまなアプローチのなかの一手段のPOP作品は、どれも思いが詰まっていて、利用者に読まれています。

 

 

 

 

 

図書委員による文豪コーナー、力作です!!

5月の各種委員会で展示コーナーの分担を行いました。ここでは、文豪コーナーについて紹介します。

高1,2年生が学んでいる『羅生門』と『山月記』の作品と作家についてそれぞれが分担し、コーナー準備に取りかかり、6月第2週から展示を始めました。写真は、高1図書委員の活動風景です。展示するポスターもいよいよ終盤、完成間近…ジャパンナレッジSchoolに入っている国語便覧を中心に、必要な情報を収集し、作家の経歴、作家の紹介と作品紹介、作家の似顔絵をまとめあげています。

 担当した生徒達は、自宅、昼休み、放課後等の時間を使って活動していました。

 いざ、関連図書を展示してみると両者の生み出した 

 作品の数の違いに改めて気づかされます。その違いがどこから来るものなのかを、生徒達が作成したポスターから考えてみるのもいい機会なのではないかと思います。

 またどちらも、30代の若さでこの世を去っていますが、現代の今を生きる10代にも彼らの作品は読み手一人ひとりに問いかける力を持っていると思います。

 中島敦を担当した2年生3人組は、それぞれ分担した作品を読み、紹介しています。

 教科書という当たり前に持っている学びのツールを通して、一歩踏み込み、そこから世界を広げるおもしろさに今回、担当した彼らが気づいていることを、その制作風景を見ながら感じました。

 

 中島敦に関しては、作品自体が少ないこともあり、

『山月記』のテーマである「変身」にフォーカスし、内外の関連作品を一緒に展示しました。

 早速、安部公房『箱男』が貸し出されていました。

 

 展示の醍醐味は、日頃整然と並んでいる書架から離れ、本自身をアピールさせる機会だと考えています。

 本と人が出会うきっかけを作るのは、図書館の大事な役割ではありますが、今回は「教科書」というちょっと堅めの!?フィールドから、図書委員がアプローチを試みました。

 なお、2年生が手書き、1年生がWordで作成したポスターはそれぞれに味のある仕上がりになっています。

 図書館はまるで森のよう。一本一本の個性的な木々が林立する森のように、個性あふれる本が並ぶ書架。そこで出会う一冊が私たちを豊かにしてくれます。利用者にはもちろん、利用を促す者にとってもおもしろい場所です。

 

 

令和7年度2年生(51期)「国語科通信」から広がる世界

 今年度もさまざまな情報発信していきます。

定期的に展示コーナーを刷新していますが今年度は、図書担当の一人国語科教員(文学の神様←司書勝手に命名)による「国語科通信」で紹介される作家や著書、その時代の特徴などを本校蔵書コレクションからセレクトし、紹介するコーナーを新たに展開していきます。

 4月から始まり、現在は通信No.5です。

通信は、高校2年生対象ですが、中学生、高1,3年生にとっても、文学、評論と多岐にわたる内容は、優れた作品との出会いになること間違いありません。

 教科書の単元を中心に展開されるこれらの世界を通して、自らの引き出しを増やす機会となります。

 ここに紹介しているのは、

4月28日発行の「中原中也」…4月29日が中也の生誕の日であることに因んだ特集。

「オノマトペの妙を体感してみましょう」と題し、『サーカス』の詩からあの独特なフレーズ(ご存じの方はうなずかれることでしょう。まだご存じない方はぜひ、作品を読んでみてください)

 日常会話においてもその時の心情あるいは情景、事象等をオノマトペで表現し織り込んでいると思います。そう考えると私たちにとって、馴染み深い修辞法ですね。中也の独特な世界観をぜひ。

 5月16日の通信では、評論文「清岡卓行『ミロのヴィーナス』を学習して」と題し、誰もが知っている芸術作品を目にした著者の実感が簡潔かつ論理的に展開された短い文章です。実際に学んだ10代の彼らはこの作品世界をどのように捉えたのかとても興味深いところです。授業の中で、端々に織り込まれる余談は若い彼らの心をつかむのだろうなと想像します。この作品の展開として、芸術に関する評論も添えました。この展示コーナーの組み立てに、世界美術全集を見開きで展示し、単元作品の掲載されている図書を県立図書館マイラインで取り寄せました。既に絶版になっている良書をこのような形で活用できるのは有り難いことです。この展示中に、著者の他の作品『アカシヤの大連』が借りて行かれました。

 5月23日の通信は、「盛唐の詩人3人の詩を学びましたね」ということで、王維・李白・杜甫の3人を取り上げた内容でした。

 ここでも『唐詩選』や、それぞれの詩人に関する新書等に加えて彼らが活躍した唐の時代に関する視覚的資料も展示しました。

あわせて、唐の詩人を通してその時代背景、文化、芸術に興味を抱く仕掛けの一冊に『世界美術大全集  東洋編 随・唐』も展示しています。

 なお、5月30日の通信は、改めて紹介します。

 国語という教科を通して、他教科とも横断的につながり広がっていくことに気づいてもらえることを期待したいです。

 

 

はたらく細胞ならぬ、はたらく図書委員 (5/21各種委員会活動)

 今回の各種委員会では、コーナー展示と新聞記事スクラップのことについて役割分担後、活動を行いました。

今年度、新2年生の委員長・副委員長を中心に図書委員の活動がいよいよ始まります。

前委員長のサポートを受けながら、新たにこぎ出しました。

 

 コーナー展示は、次の3つを計画。

①文豪作品にふれる~芥川龍之介の世界~(1年)

②文豪作品にふれる~中島敦の世界~(2年)

 ①②は、文学国語の授業で学ぶ単元です。作品を通して、作家自身についても知る機会を提供できるコーナー展示をめざします。もちろん、作家の他の著書にも手を伸ばしてもらいたいという目論みは織り込み済み。

③「テーマは青春!」図書委員イチオシの本(1~3年)

 今回のテーマは、「青春」。当事者である彼らが、書架からそれぞれのイメージした青春を表現する1冊をセレクトし、POPを作成します。どんなキャッチーな言葉が、はたまたイラストでアプローチするか楽しみです。

 

 新聞記事スクラップは、昼休みのカウンター当番が各自の担当するテーマに即した記事をスクラップしていくことに

なります。これまで購入していた『切り抜き速報』(ニホンミック)の休刊を受けての活動です。

 昨今、新聞を読む機会が減っているなかでのこの取組は、図書委員にとっても学びの深い活動になると思います。

自分たちが選んだ記事が、他の生徒たちの活用にもつながることを意識して取り組んでもらえたらと考えます。

 

 今年度も超多忙な「はたらく図書委員」の活躍、乞うご期待!

 次回からは、#委員会活動ブログのほうで図書委員が編集していきます。お楽しみに。

 

 

 

 

新入生図書館オリエンテーションを実施しました。

 4月14日~22日の期間、国語の授業として図書館オリエンテーションを実施しました。

 対象は、附属中学1年生80名、高校1年生361名です。

 その目的は、「図書館(情報)活用能力を身につける最初の入り口として、図書館に関する基本的な知識を学び、これからの利用に生かしていく」ことです。

そのために、①図書館の目的(概要)を知る。

      ②本校図書館の利用規定を理解する。

      ③図書館のしくみ(日本十進分類法・NDC)を知り、理解する。                     

         ~「この本は、どこに?」グループワーク~

      ④本の貸出。

の流れで実施しました。昨年度と異なるのは、③を活動に変えたことです。その本がどの分類に属するのかをグループでディスカッションし、第一次区分の分類から該当する分類を割り出し、実際に現場でNDC第三次区分表とサインを確認し、該当図書を探し出すという流れです。今回は、学校図書館協議会の「学校図書館担当者のための情報館」を参考に、組み立てました。

 50分間(あるいは45分間)という時間の中での活動なので、かなりハードではありましたが、ただ漠然と本を書架から探すのではなく、その本がどのような分野の本なのかを内容から予測し、書架の見出しサインあるいは、区分表を確認して探すことを意識する瞬間があれば、主体的に捉えられるのではないか、と考えています。

 実際に、このプロセスは現在学校教育のなかで授業として確保されている「総合的な探究の時間」はもとより、様々な教科における情報収集にもリンクすることです。

 小学校・中学校で学んできた基礎的なことを応用していくのが高校という場所です。

学校図書館をこの3年間(中学生は6年間ですが)で、自在に活用できる人としての育ちをサポートしていきたいと考えています。

 困った時は図書館へ、困ってなくても図書館へ!

風薫る五月。新年度が始まり、ひと月経ちました。

 4月9日の始業式、10日の入学式からはや一ヶ月が経ちました。

 図書館も9日始業式から開館しています。毎昼休みは、新入生を中心に利用者で賑わっています。

 

 新入生図書館オリエンテーションを4月14日から22日の期間実施しました。詳細は、改めてアップします。

 今年度も利用者一人ひとりにあった図書館サービスを展開していこうと考えています。

「朝読におすすめの本ありますか?」、「きみろんのテーマに関する本は?」、「○○の本を入れてほしい」など

4月もたくさんのレファレンス(相談)がありました。

 今月は、早速中間考査があります。その後は、高校総体と5月も忙しい学校生活になりそうです。

一息入れたい時は、図書館へ。

文庫・新書ゾーン

 

 

店頭購入に行きます。

 11月も後半に入り、グッと寒さを感じるようになりました。

今週火曜日から始まった期末考査も本日最終日を迎え、生徒達もホッとしている様子です。

 さて、本日、午後図書委員会で店頭購入に行ってきます。

 事前に全校生徒にClassroomで購入希望図書を呼びかけた結果をもとに、いろいろなジャンルの本を選書します。

どんな本が本校図書館の蔵書コレクションに仲間入りするかお楽しみに。

店頭購入の様子は後日あたお知らせします。

 そうえいば、本日の朝日新聞の21面に書店の減少についての記事が出ていました。本県も串間市が書店ゼロ

という状況です。ネット通販が当たり前の現在、書店を含め様々な業種の店舗が生き残るために趣向を凝らす必要性に

迫られています。記事にある図書館と書店が協働する取組を模索している伊佐市の例は、興味深いです。

 文化を育む場としての書店を支えるのも、その土地に住む市民の役割であることを改めて考えます。