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2025年3月の記事一覧

【校長室】噛み噛み王子

今年度の卒業式は3月17日(月)に実施する。本日、その予行練習を行った。これまで、3年生はもちろん、2,3年生の代表も動きや所作など、何度も何度も練習を重ねてきた。もともと集団行動がしっかりとできる素直な生徒たちなので、練習にもそれほど時間を費やさない。本日の予行もそれなりに及第点を出す内容であった。ただ、人間は欲深いもので、目標をある程度達成するとさらに高い目標をかかげ、新たな努力を始める傾向が強い。一通りの予行練習が終了すると、予想どおり主幹教諭が全職員を体育館前方に集め、気になる点の確認を始める。私は満足しているのに、「これでもか」とさらなる完成度を求めて意見が飛び交う。先生方は、まだ満足していない。燃え上がる炎のような目をしていた。「あっ、熱い」。起立・着席のタイミング、礼の揃え方、歌のハーモニー、代表者の歩行速度、返礼等、次から次に出てくる課題。「今から大丈夫か・・・」という私の不安をよそに再度練習が始まる。素晴らしいのはそれらの課題を2~3回の練習でクリアするところである。当日は素晴らしい卒業式になること間違いないと確信した。

その後、3年生の修了証授与式を行い、各種表彰へと進んだ。対象生徒が多かったものの、事前に担当職員ともしっかり打ち合わせていたので、安心していた。決して油断ではなく、万全の状態で臨んだということである。が、それは「つもり」であった。実際に表彰に入ると、噛むこと数えきれず。もちろん、読み上げる練習は何度も何度も繰り返し行った。見た目とは違って、用心深い私は準備に余念がない。それには自信がある。にもかかわらず、噛む噛む。場内にどよめきが走るのではと思いきや、えらいのは全校生徒。私が噛んでも笑わない。何度噛んでも騒がない。ざわつかない。そういう態度だからこそ、なおさら申し訳ないという思いで、目の前の生徒を見ると、全身緊張状態。真っ赤な顔で直立不動。「生徒がこんなに頑張っているのに」「や、やばい」「これじゃいかん」と自分に言い聞かせ、気を取り直そうと試みるものの、状態は好転しない。これでもかと噛む噛む噛む噛む。「はにかみ王子」ならぬ「噛み噛み王子」(王子という年でもないが)状態とは、まさにこのこと。先生方を不安にさせてしまったかもしれない。でも、安心してほしい。これだけ噛めば、卒業式本番で噛むことはないだろうと、悠長にポジティヴシンキングができるのも私である。

当日、気温は若干低くなるものの、土日の雨も曇りにまで回復しそうである。式の準備も順調に進んでいる。今、午後3時を回った。午前中の悪夢がじわ~っとよみがえってきた。「よしっ」と、卒業証書授与と式辞の練習に取りかかる私であった。