2017年2月の記事一覧
勝つか負けるか
土曜日は、先日のJA杯で準優勝となり、九州大会への出場権を得た吾田中と練習試合をし、4勝2敗という結果でした。この日は、JA杯に向けて準備していたフォーメーションで試合に臨みましたが、練習試合のキャンセルによる実戦経験の不足やコンディションの不良による練習不足から断念したものです。
県内の強豪と勝負するために準備した、現時点でのベストのフォーメーションでしたが、しっかりと両エースをマークし、サーブで攻め、エースを中心にうまく相手を崩すことができました。吾田中の調子がいまいちだったこともありますが、ある程度夏に向けた形が見えてきた半日となりました。
しかし、日曜日の木花中では、一転して木花中との1セット目では、自分たちではほとんど何もするなく相手のミスで点を重ねるばかりで、結局最後に連続失点から逆転負けを喫しました。この日はエースがあまりスパイクが決まらず、その影響からブロックやサーブもいまいちピリっとしませんでした。その理由としては、朝の準備段階で体を十分に動かしていなかったことと、技術的な確認を怠ったことが考えられます。
コンディションというものは、常に同じと言うことは当然無く、日々若干の違いがあります。そして特に練習試合や大会などでは、短い時間に自分の今日の状態を調節・調整しなければなりません。そこで必要なことは、体や心のアップをしっかりとすることと、当日の技術や周りとの呼吸のチェックをすることです。この日は、最初の準備不足が原因で、絶対的なチームの軸であるエースが流れに乗れず、そしてそれを試合中に修正することもできず、チームが不安定なままでした。
結局この日は、木花中に2勝1敗、そして吾田中には3戦全敗で終わってしまいました。特に昨日の反省を活かして気持ちを入れて戦ってきた吾田中に対して、ほとんど抵抗することもできず、無残にすべて敗れてしまったことは、情けないの一言に尽きます。このような状態では、気持ちの入った公式戦では、勝負することはおろか、試合を作ることすら厳しいと言わざるを得ません。
ただ、木花中との後の2セットについては、理想とするバレーの片鱗が見えた内容でした。エースが不調だったこともあって、何とか他のメンバーで試合を作らなければならない中で、ある程度自分の役割を果たすことができていました。
相手にかかわらずこのような流れの中でバレーをするために、自分たちが何を意識すれば良いのか、苦しい時にどうやって踏ん張ったら良いのか。ただクイックを入れれば攻めている、強く打てば攻めているのではなく、最後の最後まで考えに考え抜いて、苦しみに苦しみ抜いて、本当の意味での攻めるバレーの答えを、自分たちで見つけなければなりません。
その土台となるのは、これまでの取り組みに裏付けされた個々の人間力による信頼関係です。そして技術的には、チームの軸であるエースとセッターが柱となっていかなければなりません。その責任感に押しつぶされたり、逃げたりするのではなく、真っ向からぶつかってチームの土台を揺るぎないものにしてほしいと思います。
コーヒーで有名やドトールコーヒー名誉会長の鳥羽博道さんは、"勝つか負けるかではなく、勝つか死ぬか。負けた時は死ぬ時。"と言っています。そのくらいの覚悟をもってコートに入れるように、しっかりとした準備をそれぞれがしてくれることを期待しています。
遺伝子をONにする
JA杯も終わり、九州大会はもとより、鹿宮対県大会の出場権も逃した榎原中は、先週の小林西高校に引き続き、今週土曜日は鵬翔高校と練習をさせて頂きました。
この日は2チームでの練習だったので、午前中はH先生にお願いして基本練習とレシーブ練習をした後、ブロックからの切り返しを練習させていただきました。基本練習は、高校生とペアを組んで、細かくステップや形のチェックをしながら丁寧に行いました。次のレシーブ練習では、H先生がボール出しをしてくださり、先ほどの基本練習で確認したステップや形などを、動きの中で実践的に練習することができました。最後のフロアディフェンスの練習では、ブロッカーの動きはもちろんのこと、細かいスパイクレシーブポジションの修正など、ブロックとレシーブの関係をじっくりと確認することができました。
午後からはゲームを4セットさせていただきましたが、サーブはミスもなくしっかりときわどいところに狙われ、スパイクでは両サイドの幅を使った攻撃に翻弄され、中途半端なスパイクやフェイントはすべて拾われるという感じでした。攻撃面でもエース以外はほとんど通用せず、武器であるサーブもなんとか崩すので精いっぱいで、ミスがほとんどない相手に対して、苦しいときは相手のミスだのみの榎原中にとってはとてもよい練習になりました。
この日は、榎原中の現在の足りない部分がすべて見えた一日となりました。今までそこそこいいゲームをしていたとしても、それは自分たちで点を取っているというよりは、相手のミスに助けられている場面が多々あります。その結果、終盤まで接戦でいきますが、集中力が最高潮に達する最後の2点などでは、それまでにあったような単純なミスを相手はしてくれません。最後の2点は自分たちの力でもぎ取らなければならないのです。その2点をそれぞれの立場でどう取りきるかをしっかりと考えて、あと4か月で身に付けなければなりません。H先生、鵬翔高校の皆さん、お忙しい中本当にありがとうございました。
日曜日は午後からの練習でしたが、宮崎工業高校のIが練習に来てくれました。彼はとてもブロックが良いので、ブロックの練習をみっちりしてもらい、その後は3年生と組んで試合をしました。おかげで高いブロックが3枚そろい、昨日は鵬翔高校相手にある程度通用したエースも、この日は打つスパイクがことごとくブロックに止められるなど、いい経験をすることができました。
そしてこの日の練習後には、栄養会をしていただきました。JA杯では2回戦敗退という結果だったのですが、気持ちを切り替えてこれからより一層頑張ってもらうために、急遽お願いしたところ、快く会を開いていただきました。おかげさまで久しぶりに楽しい時間を過ごすことができました。
DNA研究の世界的権威である、筑波大学名誉教授の村上和雄先生は、遺伝子をONにする4つの条件として、①感謝、②感動、③高い志、④熱い思いとおっしゃっています。この2週間は、自分たちが一生懸命練習しているその周りで、これだけたくさんの人が支えてくれているんだ、応援してくれているんだということを感じることができたと思います。ぜひその気持ちにこたえるためにも、この4つの思いを意識し、遺伝子レベルから戦う気持ちを高め、これから日々の練習により一層励んでくれることを期待しています。