部活動

2016年3月の記事一覧

塩味

 この3連休はアシックスカップ九州大会に向けた最後の調整ということで、宮崎県代表の5チームに声をかけ(三松中は大会参加のため、日向学院中は学校行事のため不参加)、他県からも強豪チームに集まっていただき練習試合を行いました。土曜日は、福島中(宮崎県1位)・佐土原中(宮崎県2位)・榎原中(宮崎県3位)・第一鹿屋中(U-14九州大会鹿児島県代表)・姫城中(都城1位)の5校、日曜日は、前日の宮崎県3校に加え、加治木中(U-14九州大会鹿児島県代表)・宇都中(鹿児島県ベスト4)の5校で行いました。

 九州大会に向けて、どこまで上を見据えて試合を展開することができるのかを試す絶好のチームに集まっていただいたのですが、榎原中は、負傷中のキャプテン①に加えて、エース⑤の膝の調子が悪く、160cm以上は1年生エース④ただ一人の6名ギリギリでこの2日間を乗り切らなければならない、非常に厳しい状況となってしまいました。

 そんなこの週末のテーマとしては、守備面ではほぼノーブロックの中で、とにかくコート内にボールを落とさないために、強打のコースを予想し向かっていくことや、軟打・フェイントをすべて上げるためにサボらずに準備をすることでした。①が怪我して以降、九州の強豪と勝負するために、スパイクレシーブのメニューを多く練習してきたので、その成果を試す絶好の機会でした。
 また、攻撃面のテーマとしては、今まで3枚の中の1人だった④が、マークが厳しい中で、ブロックを利用したアタックや相手を崩すアタック、移動攻撃やバックアタックなど状況に合わせたプレーを選択することと、155cm前後しかないレシーバーとセッターの攻撃への参加、そしてサーブを強く攻めることでした。

 結果、初日は新たなフォーメーションに戸惑い、ミスが多い状態の中で、第一鹿屋中に2勝1敗、佐土原中に3敗、福島中に2敗、姫城中に2敗の2勝8敗という結果でした。2日目は、前日の疲れが残っている中ではありましたが、少しずつ慣れてきたのか、宇都中に3勝、加治木中に1勝2敗、福島中に1勝1敗、佐土原中に1敗の5勝4敗でした。

 結果としては、佐土原中戦以外はほとんど大崩れせず試合を作ることができたことや、福島中相手に1セット取ることができたこと、そして両日ともに一番苦しい最後のセットに意地を見せて勝利した部分など、①と⑤以外の6名でも練習の成果を発揮すれば、コートの中でも十分プレーは通用することが分かりました。このことは特に1年生にとってとても大きな経験になったはずです。
 内容としては、守備面・攻撃面ともにまだまだですが、様々な状況を経験することで、ゲームの中に必要な身体や頭の準備や動きが少しは分かったのではないでしょうか。今後の練習でいろんな場面を想定して、自分に与えられた役割をしっかりと理解して練習に励むこと大切です。

 この2日間で、⑤は1セットだけ少し出場しましたが、そのときはチームの安定感や安心感がすごくありました。今は我慢してコンディションを上げることに集中して、九州大会ではベストに近いプレーをすることを期待しています。また、①も、ずっとトレーニングとスコア付けが続いていますが、この期間がこれからの自分をさらに成長させてくれます。今できることにベストを尽くすことできっと道は開けます。
 8名全員で心をそろえて、あと4日後にせまった九州大会に自信をもって挑みましょう。
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飛翔

 先日卒業式が行われ、本日県立高校の合格発表があり、男子バレー部の3名も全員第一志望校に進路が決まりました。

 キャプテンのYは、高校バレー界の強豪校である小林西高校に進学します。この代の榎原中はまさにYのチームでした。何でもできる分、あまり目立ちはしませんでしたが、県トップクラスの力がある選手だと私は思います。先に小林西校を卒業した、榎原中OBである前キャプテンのMのように、高校で大きく成長し、高校バレー界の中心として頑張ってくれることを期待しています。O先生、どうぞよろしくお願いいたします。

 エースのIは、こちらも高校バレー界の強豪校である宮崎工業高校に進学します。Iは素晴らしいバレーボールの才能がある半面、少し自分に甘い部分がありますが、県選抜での経験を通して、自分の意思でバレーボールと真剣に向き合うことを選びました。また、宮崎工業高校には、榎原中のOBが数多くお世話になっており、新2年生にも日南出身の選手が多数います。中でも北郷小中の2名とは合同チームで一緒に九州大会に出場しました。この縁を大切にして、K先生のご指導の下、さらに自分を磨いて、高校でも自分の力を存分に発揮してほしいと思います。

 最後にTです。彼はバレー未経験でしたが、2年生の11月に5人しかいなかったバレー部のために助っ人として力を貸してくれました。3年生の4月からは正式に入部し、遠征や厳しい試合など、最後まで一生懸命チームのために力を尽くしてくれました。高校にいっても、何事にも真面目に取り組んでいれば、おのずと最高の結果が出るはずです。自分のやりたいことに自分から積極的に打ち込んで下さい。

 この3名とは、私が1年生の時の担任だったこともあり、とてもたくさんの時間を一緒に過ごしました。榎原中で学んだこと、榎原中男子バレーボール部で学んだこと、バレーボールという競技を通して学んだこと、そしてこの3人で経験したすべてのことを生かして、高校でも榎原っ子らしく、すべてを出し切って自分を輝かせて下さい。3人がそれぞれの夢に向かって、大きく飛翔することを願っています。

 私は普段ほとんど褒めることはありませんが、今は心の底からこの言葉を伝えることができます。
 
 3人とも3年間よく頑張りました。
 ありがとう!
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平成27年度榎原杯Farewell大会

 土曜日に平成27年度榎原杯Farewell(お別れ)大会を開催しました。この大会は昨年初めて開催した大会で、午前中は卒業を控えた3年生中心のチームで大会形式(全チームに賞状とトロフィーまたは盾を授与)で試合を行い、午後からは3年生のみの合同チームと1・2年生のチームとの交流試合を行います。

 南那珂地区は、今年は福島中(県1位)・榎原中(県3位)、一昨年は榎原・北郷小中(県2位)・吾田中(県3位)、3年前は北郷小中(県1位)と男子バレー界では結果を残し続けています。ちなみに、小学校の大会でも、昨年は串間少年バレー(福島中)が全国ベスト4、今年は北郷小年バレーが県1位と、とてもバレーボールが盛んな地域です。
 同じ地区で、練習試合や大会などたくさん一緒に汗を流してきたバレーボール仲間と、最後に何か思い出に残ることを企画したいと思う中で、特に榎原中は、福島中→北郷小中→吾田中と合同またはレンタルでお世話になっていたので、私が音頭を取ってこの大会を始めました。

 今年は、榎原杯ということで、当初お世話になったチームを中心に声をかけようと思っていたのですが、紆余曲折を経て、昨年同様、南那珂地区の4チームで開催することになりました。今年も大会は大盛況で、午前中は、夏に比べて身体が大きく成長した3年生と、技術的に大きく成長した1・2年生が混ざり合って、どの試合も白熱した試合となっていました。また、午後からは、3年生チームは、本当にバレーボールを楽しんでおり、1・2年生のお手本となるようなプレーをしていました。
 この日一日を通して、1・2年生は久しぶりに3年生とプレーをし、改めて先輩たちの偉大さや、先輩たちから教わったことを感じたのではないでしょうか。ぜひ、素晴らしい先輩たちから学んだことを、各中学校の伝統として繋いで、感謝の気持ちを忘れずに、これからのチーム作りに励んでほしいと思います。

 3年生の皆さん、中学校卒業後もバレーボール部で学んだことを生かして、感謝の気持ちを忘れずに、それぞれの道で頑張って下さい。皆様の活躍を期待しています。


 平成27年度榎原杯Farewell大会結果

 第1試合
 榎原中 2(25-8, 25-8)0 北郷小中 吾田中 0(22-25, 25-27)2 福島中
 第2試合
 榎原中 1(24-26, 25-11)1 吾田中 福島中 2(25-19, 25-16)0  北郷小中
 第3試合
 榎原中 2(25-20, 25-17)0 福島中 北郷小中 0(9-25, 22-25)2 吾田中
 
 優勝:榎原中学校(2勝1分) 準優勝:福島中学校(2勝1敗)
 敢闘賞:吾田中学校・北郷小中学校 
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痛手

 先日の大会で負傷したゲームキャプテンの①ですが、検査の結果靱帯断裂でした。非常に残念で、チームとしては大きすぎる痛手ですが、本人はそれ以上に無念だと思います。なんとか中総体地区大会に万全の状態で挑めるように、少しでも早い回復を祈るばかりです。

 ①は、8名いる榎原中で、ただの8分の1の選手ではなく、精神面・技術面ともに榎原中の半分以上を占めており、チームにとっては最も欠かせない選手です。精神面では、なかなか気持ちを出せないチームの中で、闘志を燃やし、厳しい練習を楽しみ、苦しい時にチームを鼓舞することができます。技術面でも、スパイク・ブロック・レシーブ・サーブとすべての面でチームトップクラスの選手です。新チーム結成以来、①に頼りすぎるなということを何度言ったかわかりません。

 そんなすべての面でチームの柱である①がいなくなることは、とてもとても大きなマイナスです。しかし、逆に言えば、①がいるからこそ、周りの選手が①に頼ってしまい、その結果周りは伸びない、①は頑張りすぎるという状況だったのかもしれません。特に今年に入ってからは、3枚しかいないスパイカーのうち、エースである⑤の膝の状態が良くなく、もう一人は1年生で安定感に欠けることもあり、身体的にもかなりの負担がかかっていました。
 実際、先日の大会でも、①は十分自分の力を出し切っていたのですが、チームとしてはまったく力を出し切っていなかったので、花岡学園戦の第2セット前に叱咤したところ、100%の力を出し切っている①が、チームのために、他の選手のミスをカバーするために、100%以上の力を出そうとした結果、怪我をしてしまいました。技術的にも精神的にも①に頼りきっていたということを象徴していたプレーでした。これはもちろんこのようなチーム作りをしてしまった私の責任です。こういう結果になってしまった以上、今私達がしなければならないことは、①が戻ってきたときに、①に頼りすぎない、一人一人が自立したチームにすることです。

 ①がいないという厳しい状況ではありますが、月末には、九州大会に宮崎県代表として参加させていただきます。今の榎原中のプレーすることができる選手は7名になりましたが、現状のベストメンバーで戦える準備をするのみです。一致団結してピンチをチャンスに変えて、①が復帰した後、万全の態勢で地区大会に臨めるように何事にも本気で取り組みましょう。

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第15回鹿児島・宮崎対県中学校バレーボール大会

 この週末は鹿児島県で行われた第15回鹿児島・宮崎対県中学校バレーボール大会に参加させていただきました。この大会は宮崎・鹿児島両県のベスト8が出場するレベルの高い大会で、九州大会を控えたこの時期に、自分たちの力をためす絶好の機会でした。榎原中の目標は決勝まで行く、最高目標は優勝する、最低目標は1位トーナメントに進出するでした。結果は以下の通りです。

 予選グループ戦(2勝1敗で3チームが並び、セット率で2位)
 榎原中 2(25-18,25-22)0 吉野東中(鹿児島県7位)
 榎原中 0(25-27,18-25)2 谷山中(鹿児島県2位)
 榎原中 2(25-18,22-25,25-12)1 南中(宮崎県6位)

 順位決定戦(第6位)
 榎原中 2(14-25,25-23,25-12)1 花岡学園(鹿児島県5位)
 榎原中 0(24-26,17-25)2 伊集院中(鹿児島県3位)

 予選グループ戦では、山場の谷山中戦1セット目にキャプテンの①が足をつってしまい、2勝1敗で3チームが並びましたが、結局2位となりました。というわけで、最低目標すら達成することはできませんでしたが、それよりも問題なのは、内容がほとんどなかったことです。お見合いやトスミスはもちろんのこと、サーブは攻めれきれず、クイックはほとんどなく、ただの噴水バレーになっていました。その日の夜に、副顧問のK先生にお願いしてミーティングを開いてもらい、その成果に期待して2日目に臨みました。
 しかし、そんな簡単に一度崩れた流れを取り戻せるはずもなく、花岡学園との第1セットは、ロングサーブにパニックを起こし、ミスの連発で終わりました。そして2セット目のはじめには試合中にもかかわらず大声で叱責をし、やっと自分たちのバレーを取り戻してきた矢先に、再び①が足を負傷してしまいました。その後、なんとか第2・第3セットは取り返すことはできましたが、大きな代償となりました。
 次の伊集院中戦は、皮肉にもこの2日間でもっとも良い内容でした。①抜きで戦い、第1セットは接戦に持ち込めました。第2セットは、さらにエースの⑤の膝も悪くなり、両エース抜きの状況となりましたが、最後まであきらめずにプレーすることができたと思います。この気持ちで①がいるときにプレーしていたらもっと違った結果になったはずです。

 この鹿宮対県大会を通して、私個人としてのテーマはチームを信じて見守るということでしたが、あまりの内容の悪さに、我慢することができませんでした。今回チームがベストのプレーをすることができなかったこと、そして①が負傷してしまったことの原因は、普段の生活にあります。この大会までに、時間通りに部員がそろわずミーティングができない、忘れ物があり指導ができない、挙げ句の果てには、大会前日の金曜日にはコート設営に20分もかかっており、1時間コート設営の練習をするなど、マイナスエネルギー(+エネルギーと-エネルギーについてはhttp://cms.miyazaki-c.ed.jp/4225/htdocs/index.php?key=jo0m57zpj-133#_133を参照)をためにためていたことに原因があります。もちろんこれは指導者である私に大きな責任がありますが、できないことではなく、やっていない、やろうとしていないことなので、本人たちの意識次第で変えることができます。

 この週末では、もう一度大切なことが何かを教えていただきました。保護者の皆様には、宿泊や送迎、応援などたくさん協力していただいたにもかかわらず、期待に添えるような試合をすることができなかったことを本当に申し訳なく思っています。明日からまた気持ちを切り換え、しっかりと準備をして、九州大会に臨みますので、どうぞよろしくお願いします。

 最後に、鹿児島県の先生方、大会運営及び準備、そして懇親会での勉強になるお話などとても有意義な時間を過ごさせていただきました。本当にありがとうございました。


 第15回鹿児島・宮崎対県中学校バレーボール大会結果
 順位決定戦
 http://www.kva-v.com/wp-content/uploads/2016-kamiya-t.pdf
 予選グループ戦
 http://www.kva-v.com/wp-content/uploads/kamiya-2016-1.pdf
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自律

 先日“自立”ということについて書きましたが、いろいろと調べていると、“自立”と“自律”の2つの言葉があり、その違いが説明してありました。

“自立”というのは、他に依存しないで、自力でやっていける、自ら立つ状態のことで、技術的・経済的に自立しているということだそうです。バレーボールで言えば、基本的な技術や体力(“技”・“体”)がしっかりと身に付いていることが“自立”しているということになると思います。

また、“自律”とは、自らの律(規範・ルール)をもち、それに基づいて評価し、判断し、行動できるという自らを方向づけできる状態のことで、意識的に自律しているということだそうです。バレーボールで言えば、しっかりと目的や目標を明確にし、すべてのことを自分の成長ととらえて前向きに生活することができる精神力(“心”)がしっかりと身に付いていることが“自律”しているということになると思います。

 
“強いチーム”はすべてこの“自立”ができています。小学校の時からしっかりと鍛えられており、比較的早い段階から自分たちで工夫して試合や練習を組み立てることができます。バレーボールには、なかなか運動神経が優れている中学校で始めた選手はいませんので、結局小学校の頃の差が中学校でも縮まらずに最後を迎えることがほとんどです。しかし、最後につまずいたりしてしまうチームは、“自律”ができていない場合がほとんどです。

 私には、これまでに衝撃を受けたチームが2つあります。1つは7年前くらいに福岡合宿で対戦した福岡県の遠賀中学校です。当時まだバレーボール指導の経験が浅かった私は、高いレシーブ力を武器に、それぞれが自由に攻撃してくるプレーを目の当たりにして、とても同じ中学生とは思えず、ただただ感心していました。たった1セットだけでしたが、練習会終了後にお願いしてさらに2セットさせていただいたことを覚えています。そのチームは翌年全国大会で準優勝しました。
 もう1つは、同じ時期に天皇杯で試合を見た、宮崎県の社会人チームの柊クラブです。このチームも6人それぞれが自分の考えでプレーしており、まさにベストプレーがベストチームワークだということを感じさせてくれたチームでした。どんな状況にでもリラックスしており、すべてのプレーを簡単にこなしているという印象でした。少し当時を思い出してネットを検索していたらこのような記事がありましたので紹介します。(
http://miyazaki.mypl.net/mp/volleyball_miyazaki/?sid=7431

この両チームに共通していることは、どちらのチームも、決して大きな選手がそろっていたわけではありませんが、圧倒的な基本技術を基に、すべてのプレーを簡単にこなし、余裕をもって試合をしていたことです。結果、とても楽しんでバレーをしているように感じました。私も今では中学選抜や春高バレー、Vリーグなどより高いレベルのバレーを見て勉強していますが、未だにこの2チームを越える衝撃を受けたことはありません。それくらい自分の中で理想の2チームです。

 このようなチームになるためには、下の図にあるように、“自律”が“自立”を囲むような状態にならなければなりません。つまり、すべての基本はやはり“自律(心)”なのです。“自律”が“自立”を囲むような状態とは、試合中や練習中、空いている時間などを使って、試合時の攻撃、守備体系、狙い所や細かいポジション取りなど、戦術的なことを任せられる状態です。こちらから練習を与えるのではなく、自分たちで積極的に考え、バレーボールの面に関しては指導者と対等に話しができるようにならなくてはなりません。

 当然そのためには、指導者側の“我慢”が必要です。この3月は私にとって我慢の月になると思います。この7ヶ月間ずっと指導してきたことの成果を祈りながら、選手たちを信じて、見守ろうと思います。


鹿宮対県組み合わせ
http://www.kva-v.com/wp-content/uploads/a532f96db10bb978a6f1e7d84e9a408b1.pdf
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自立

 先日、アシックスカップ第33回九州中学校バレーボール選抜優勝大会の組み合わせが決定し、宮崎県3位の榎原中は、長崎県1位の東明・早岐中と対戦することになりました。各県の1位と対戦することは分かっていたので、どこと対戦しても厳しいとは思っていましたが、毎年レベルの高い長崎県の1位ということで、挑戦者として思いっきりぶつかるだけということを再確認しました。

 2年前にアシックスカップに参加したときは、予選で大分県1位の日出中学校に大会の雰囲気をつかむ前に負けてしまい、敗者復活戦で沖縄県1位の首里中学校にフルセットの末何とか勝って決勝トーナメントに進みました。しかし、トーナメント1回戦の相手は優勝候補である、福岡県1位の北九州中央中学校でした。持てる力をすべて振り絞らなければ勝利が見えない相手に対し、1セット目は接戦でしたが、2セット目はエースの足がつるなど予選の消耗が大きかったことが響いて大差で敗れてしまいました。

 この経験を元にすると、やはり厳しいとはいえ、初戦に勝つことが上位に進出するための鍵になります。そして強豪相手に勝利する可能性が一番高いのは初戦だと思います。そのためには、相手がどんなチームか分からない以上、選手が自分たちで対戦相手を分析し、それをしっかりと実行することができることが重要です。つまり自立したチームになっていなければなりません。

 自立とは、「他への従属から離れて独り立ちすること。他からの支配や助力を受けずに、存在すること。」と辞書には書いてあります。今現在の榎原中は“守・破・離”(守・破・離についてはhttp://cms.miyazaki-c.ed.jp/4225/htdocs/index.php?key=jot4wxwyp-133#_133を参照)の段階のうち、先の練習試合で少し“離”の部分が見えましたが、相変わらずようやく“破”の部分が出てきているような状態です。自立しているチームというのは、この“離”の段階にあるチームのことなので、自立にはまだまだ遠い状態です。しかし、九州大会という素晴らしい機会を頂いたことで、心構え次第では一気に“破”の殻を破って“離”に到達するかもしれません。

 自分の心身の充実や周りの環境などすべての要素に恵まれたとき、人は時に思いも寄らない成長を遂げることがあります。例年であれば各県の2位までしか九州大会には参加することはできませんが、今回は宮崎県開催ということで、3位だった榎原中も参加することができます。すべてのことには意味があるはずです。この恵まれた環境に感謝をし、目の前にあるチャンスをしっかりとつかんで、自分たちが人として大きく成長するきっかけにしてほしいと思います。

 第33回九州中学校バレーボール選抜優勝大会組み合わせ
 http://mvajhs.main.jp/wp-content/uploads/2016/01/27_asicscup.pdf

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