部活動

2016年4月の記事一覧

復帰

 先週日曜日は、高原中に声をかけていただき、高原中・三松中・本郷中・日向学院中・西小林中との練習試合をさせていただきました。キャプテンが復帰して最初の練習試合で、思い描くバレーボールがどれくらい具現化できるか楽しみにしていました。

 しかし、午前中は危惧していたとおり、キャプテンがいることによるプラスよりもマイナスが大きく作用し、本郷中に2敗、高原中に1敗、日向学院中と三松中に1勝の2勝3敗でした。結果はもとより、内容もちぐはぐで、チームとしてまったくかみ合っておらず、ほとんど試合を作ることができませんでした。

 午後からは昼の時間をうまく修正に使えたのか、本郷中に1勝、高原中に1勝1敗、三松中に1勝、西小林中に2勝の5勝1敗でした。全体としてはまだまだキャプテンがチームの中にうまくはまっていない感じですが、なんとか先週くらいのチーム力には戻った感じです。それでも私の思い描く最終的なチームの姿からすると、まだ20%くらいの出来ですが、1ヶ月半ぶりの実践としてはこのくらいなのかなと思います。

ただ、キャプテンが復帰してもチームとしての課題が相変わらずで、唯一午後落とした高原中戦では、19-15とリードしている展開から、少しの油断で8連続失点を喫し、逆転負けをしました。この負け方に榎原中が勝ちきれない理由のすべてがあるはずです。

 

 今週は家庭訪問期間で、私がほとんどつけない状況でしたが、話しを聞く限りではいい練習ができていたようです。この高原中での経験や家庭訪問中の練習が本当に生かされているかどうかは、明日行われる鹿屋大会で分かるはずです。
 順調にいけば、準々決勝で鹿児島県
位の宮之城中学校と対戦することができます。先に行われたアシックスカップでは、福島中と激戦を繰り広げ、惜しくも敗れてしまいましたが、私が知っている中では一番素晴らしいチームです。この宮之城中に勝つことが福島中と勝負することができる一つの大きな自信になります。
 ぜひ、強い気持ちをもって、挑戦者として思いっきりぶつかってくれることを期待しています。

0

第7回津曲勝利杯中学校バレーボール大会

 先週末は土曜日が榎原で練習試合を行い、日曜日は串間市で行われた第7回津曲勝利杯に参加させていただきました。

 土曜日の練習試合には、宇都中・高原中・宮崎西中・宮崎大学附属中に来ていただきました。この日は先週の経験が生きたのか、宇都中に2勝、高原中に1勝1敗、宮崎西中に2勝、宮大附属中に3勝の8勝1敗で、18点以上の失点は敗れた高原中との1セットだけでした。途中緊急地震速報があり、体育外に避難をするなど、熊本地震のことを気にしながらの一日となりましたが、ある程度安定して試合を作ることができた一日となりました。

 日曜日の津曲勝利杯では、決勝戦まで進めれば福島中と対戦できるということで、最低目標が決勝進出、目標が1セット取る、最高目標が優勝でした。結果は以下の通りです。

 準々決勝
 榎原中 2(25-17,25-12)0 妻ヶ丘中
 準決勝
 榎原中 2(15-25,25-23,25-18)1 三股中
 決勝(準優勝)
 榎原中 1(25-18,22-25,23-25)2 福島中

 初戦はとにかくサーブキャッチが入りませんでした。理由はシンプルで、アウトボールを取ろうとしていたからです。やはり大会になると、いつもと感覚が異なってしまう部分はしょうがないところもありますが、そこからいかに早く修正できるかが勝負を分けます。結局1セット目は終盤まで競り合って、最後抜け出した勢いで第2セットも押し切りました。

 準決勝は、会場が変わり、試合順も変更になったあげく、到着してすぐに試合でした。もちろん相手も同じ状況なのですが、第1セットは、これまで見た中でも最悪に近い散々な出来でした。とにかくサーブは入らない、キャッチは入らない、レシーブは上がらないと、榎原中の良さがまったく出ませんでした。
 第2セットはなんとか競り勝ったものの、空き時間を使って準決勝・決勝用に変更したフォーメーションがまったくうまく機能していなかったので、今まで通りに戻すと、第3セットはなんとかいつも通りの試合をすることができました。

 そして迎えた決勝戦では、顧問が替わって福島中がどのように変わっているかを直に感じることができる貴重な経験になりました。まだ1週間程度ですので、やっているバレー自体に変化はありませんでしたが、学年も代わり、雰囲気がずいぶん引き締まっていました。
 第1セットは、直前にサーブのアウトジャッジを確認した甲斐もあって、アウトボールに手を出さず相手のサーブミスを誘い、エンジンがかかる前に流れをつかんで狙い通りに試合を進めることができました。
 第2セットも、とにかく第1セットのようにうまくいくはずはないということを伝え、JA杯の時のように一気に離されず、接戦でなんとか我慢してついていきましたが、22-24からのダイレクトスパイクミスで第3セットに持ち込まれました。
 こうなると相手ペースになってしまいがちですが、このセットもJA杯の3セット目と同様、ずっとリードしている相手を追いかける展開となりました。こちらも集中力は続いているのですが、いかんせんエース2枚、とりわけ2年生エースについてはかなりの負担がかかっていたので、決めきることができません。結局最後も、普通であれば落ちるボールを福島中が必死につなぎ、それを決めきれずに、最後には相手エースに決められるという同じ流れで敗れました。苦しい展開の中で、なんとか勝負所に力を出せるようにやりくりをするゲーム展開を自分たちで工夫していかなければ、厳しい夏の戦いを勝ち抜くことは難しいということを改めて感じた試合でした。

 とはいうものの、8名全員が厳しい場面で試合に出場し、応援して下さる地域の方々と一体となってこの試合を経験することができたことは大きな収穫となりました。キャプテンも、この試合ではリベロとして半分だけ出場していましたが、これから本格的に復帰することができます。福島中にはリベロがいませんので、榎原中のキャプテンがリベロ賞を貰いましたが、このリベロ賞のトロフィーは、レシーブの中心としてチームを引っ張った③にあげたいと思います。

 中体連地区大会まであと2ヶ月を切りました。これからキャプテンを加え、この1年間の集大成として最高のバレーをする最高の準備をしていきましょう。
0

加算

 新入生も入学し、いよいよ本格的に平成28年度がスタートしましたが、先週土曜日は早速榎原に宮崎西中・本郷中・妻ヶ丘中に来ていただいて練習試合を行いました。キャプテンはまだプレーができない状況の中、1名欠席だったので、万全でないエースを含めた6名で乗り切らなければならない状態でした。

 この日は4チームだったので、午前中は1セットずつの総当たりで行いましたが、本郷中に2敗、宮崎西中に1勝1敗、妻ヶ丘中に1勝でした。2年生・3年生となって初めての朝ですので、とても期待していたのですが、いまいち覇気を感じませんでした。少し気合いを入れた後、選手にはやれることをしっかりとやることと、やろうとしていることにどんどん挑戦することの2点を伝えました。しかし、その後もなかなか自分たちでスイッチを入れて気持ちを高めることができず、案の定、本郷中との1セット目は、先週の最後に25-15で敗北した榎原中相手に闘志を燃やしてくる本郷中と、いつも通りの榎原中の気持ちの差が出て、13-25で何もできないまま終わりました。ここで何を言ってもこれまでと変わらないので、ほとんど自分たちに任せてやらせておきましたが、結果・内容ともいまいちな感じで午前中は終わりました。

 午後からは2セット連続の試合形式で行いましたが、しっかりと午前中の反省を生かしたのか、自分たちでいろいろと創意工夫をした結果、6セット全勝でした。大きなテーマは崩さずに、しっかりと自分たちで考えてプレーをし、なおかつ内容と結果をそろえたことは大きな収穫でした。また、エースの⑤が、だましだましではありますが、かなり久しぶりに一日を通して試合に出たこともとても大きな収穫でした。しかし、大事な試合は午前中に行われますので、午前中にこの状態にもっていかなければならないという課題も残りました。

 もう少ししたらキャプテンが少しずつ復帰できる状態になります。この1ヶ月間は、チームとしてはとても苦しく厳しい状況でしたが、キャプテンの穴を埋めるべく、他の7名が力を合わせてよく乗り切りました。この間に経験できたことは、夏を勝ち抜く上でとても大きなものとなるはずです。
 中でもエースの故障もあり、今までは3番手のスパイカーだった④は、急遽1枚エースとなった結果、すべてのボールに対して責任をもって取り組み、技術的にも精神的にも驚くほど成長することができました。
 また、レシーバーの⑩も、今まではサーブキャッチ4枚のうちの1人だったのが、3枚のうちの1人としてたくさんのサーブレシーブを経験することができました。
 そして九州大会でもゲームキャプテンとしてコートに立った③。今まで3年生3人の中で副キャプテンでキャプテンとエースの陰に隠れていた彼も、サーブキャッチの中心としてはもちろんのこと、このゲームキャプテンを経験したことで精神的に大きく成長しました。
 また、これまであまり試合に出る機会の無かった⑧と⑨も、九州大会への出場など、数多くの実戦経験を積むことができました。
 そしてエースの⑤も、無理をせず、少しはコンディションを整えることができたことと、コートの外から客観的にチームのプレーを見ることができたことは大きな経験になったはずです。

 このキャプテン以外の7名の大きな成長がチームにとってそのままプラスになるかどうか。今までの戦力にそのまま①の力がプラスになれば、本当に目標である全国大会で榎原バレーを披露することが現実味を帯びてきます。しかし、そんな簡単な足し算にはならないのが中学生です。すぐにバランス良くチームがまとまるとは思えませんが、少しでも早く8名が完全に混ざり合った状態になることができるように、すべての場面でコミュニケーション能力を高め、“心”が繋がった状態になってくれることを期待しています。
0

鶏卵

昨年度は九州大会ですべての試合が終わりましたが、3日には高原中に呼んでいただいて、今年度初めての練習試合に参加しました。参加校は、高原中・日向学院中・本郷中の4校でした。この時期はとても忙しい時期であると同時に、2年生と3年生の間、1年生と2年生の間ということで、意識の違いがプレーに現れる一日となりました。

開始式で、本郷中のB先生から、部活で考えていくと、新チーム結成・新年・年度初めの3つの変わる時期があり、そこで大切になるのがコミュニケーション力であるという話がありました。まさに榎原中でもそのことをずっといい続けていることなので、とてもありがたいお話でした。
 
 これまでたくさんの悔しい思いをしたり、宮崎県代表として九州大会を経験させていただいたりしましたが、年度が変わり、8人の意識がどのように変化しているのか。そんなことを期待しながら始まった午前の部は、久しぶりに見る最悪な状況でした。何をやってもうまくいかず、すべてが弱気なプレーで練習してきたことや指示したことはできず、ひたすら個人バレーをやっていました。雰囲気もどんどん暗くなっていき、結果も高原中に2敗、日向学院中に1敗、本郷中に2敗の全敗でした。あまりにもひどい状態だったので、午前の終わりに、その一番の原因であるセッターを久しぶりに叱咤しました。
 キャプテンとエースが万全ではない現在の榎原中は、それ以外の6名がミスをいかになくす、そしてどうやって攻めるのかが重要になってきます。その中で最も必要なことがまさにこのコミュニケーションなのです。そしてその中心となるのがチームのすべてのボールをつなぐ要であるセッターです。

セッターの⑦は、身長はありませんが、運動能力が高く、とても真面目です。常にボールを追い続けないといけないセッターには大切な能力で、中学校からセッターを始めたにもかかわらず、3か月程度で榎原中の複雑なトスをしっかりと上げる技術を身につけました。その後、ブロックやサーブ、レシーブなどもどんどん成長していったのですが、肝心なゲームコントロールについてはずっと停滞しています。これだけ技術が身につけば、いろいろと余裕も出てくるはずなのですが、なかなか積極的なトス回しをすることができません。前述のように、心技体のうち、技術と運動能力はあるのですが、セッターはそれだけでは務まりません。むしろこの心が一番大切なのです。

⑦は学校でも、学習はもちろんのこと、すべてのことに一生懸命取り組むことができます。そしてその彼に足りないことを教えてくれているのがバレーボールです。先日読んだ全日本女子監督の真鍋監督の本(チームのスイッチを入れる。カリスマじゃなくてもできる組織を変える55の戦略)の中に、セッターに必要なことは観察力と洞察力だと書いてありました。また、全日本女子セッターの中道さんはセッターについて、以下のように言っていました。

 セッターはコートの中では監督的な役割も担う責任のあるポジションですから、やりがいはあります。セッターとして不可欠なのは、メンタル面の強さ。基本的な技術はもちろんですが、相手の裏をかかなければならないので、正直すぎてもダメ(笑)。心の強さが不可欠だと思っています。でも、東レに入って「感情表現しないとスパイカーに気持ちが伝わらない」と教えられたので、今はかなり“熱い人間”になったと思います(笑)。
 ※“一流選手が教える女子バレーボール”より引用

 ⑦の雰囲気が榎原中の雰囲気なので、少なくともコートの中では自分を変えて、セッターというポジションにプライドをもってチームを引っ張ってほしいと思います。

 というわけで、午前中は全敗でどうなることかと思った午後でしたが、午後からは伝えるべき事はすべて午前中に伝えたので、自分たちでしっかりやるように伝えました。するとようやく雰囲気もよくなり、すべてのセットで試合を作ることができました。結果も、高原中に1勝1敗、日向学院中に2勝、本郷中に1勝1敗でした。

そして練習試合の最後に全体で話をさせていただく場を頂いたので、次のような話をしました。


 鶏が先か、卵が先か(この意味についてはhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B6%8F%E3%81%8C%E5%85%88%E3%81%8B%E3%80%81%E5%8D%B5%E3%81%8C%E5%85%88%E3%81%8B参照)

 
この言葉を今日の榎原中に置き換えて、雰囲気がよいから結果(内容)がよいのか、結果(内容)がよいから雰囲気がよいのか。後者の場合は、次には一切つながらない、その場限りの、ラッキーみたいなものです。しかし前者であった場合は、たとえそれがどんな結果になろうとも、次につなげることができます。特に中学生は、チームの雰囲気で勝敗が決まることが多くあります。良い雰囲気とは、ただ決まり切ったことを大きな声で言うのではなく、自分の思いや気持ちのこもった言葉が飛び交うよう、コミュニケーションがしっかりととれている状態のことをいいます。ぜひ毎日雰囲気のよい練習をしてください。

この日集まった4チームは県のトップを目指せるチームだと思います。ぜひ夏の大会で対戦することを願っています。

0