人権・同和教育

2020年12月の記事一覧

真っ赤なお鼻

   真っ赤なお鼻のトナカイさんは いつもみんなの笑い者
   でもその年のクリスマスの日 サンタのおじさんは言いました
   「暗い夜道はピカピカの お前の鼻が役に立つのさ」
   いつも泣いてたトナカイさんは 今宵こそはと喜びました
  
 みなさんご存じ、「赤鼻のトナカイ」。「サンタが町にやってくる」「ジングルベル」と並ぶクリスマスソングです。作詞・作曲はジョニー・マークス。ジーン・オードリーの歌で1949年にレコードが発売され、ビルボードチャートで1位を記録しました。

 県同教機関紙「かいほう」第298号には、この歌から考えたことを、このように記載しています。

「誰かが赤い鼻の少数者(マイノリティ※)に生まれようと(他と違っていても)、泣かなくてもいい社会を作ることこそが必要だ。社会とは「人」に他ならない。大多数(マジョリティ※)の黒い鼻の人々がどのような学びを経て、どのような考えを持つようになり、赤い鼻の人々とどのようにかかわろうとするのか。赤い鼻の人はどうか。それぞれの集合体の生き方が社会である。
 人と人とは違いがあって当然であること。その違いをお互いに認め合い尊重することこそ大切であること。そんなことを、人権・同和教育の学びを通じて、理屈ではなく感性としてドスンと腹の底に落とし入れることができるようになる。」
                         (※は担当者による加筆)

 赤い鼻のトナカイは、サンタさんの一言で心が救われました。しかし「役に立つ=価値がある」という構図は、その逆、排除の論理(「役に立たない=価値がない」)も成り立つのではないでしょうか。だからこそ、先の引用文があるのではないかと考えます。

 マイノリティとマジョリティについて考えることは、新型コロナウイルス感染者への差別、医療従事者への差別など、あらゆる差別を考えることにもつながります。

 さまざまなことが起こった2020年もあとわずかです。皆さまもよいお年をお迎えください。それでは、失礼いたします。

追伸 じんけん通信の「人権作品展」の写真が暗かったので、見えない!という方が多かったと思います。通信のPDFからはポスターを見ることができます。