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#図書館の日常

放課後ライブラリーカフェ”哲学対話”を行いました。

10月17日(金)の放課後、初の「哲学対話」を行いました。

興味のある人(生徒・職員等)10名が集い、「聴き合う場」を作りました。

日常のなかの「わたし」のとなりに転がる小さなモヤモヤを掬い上げて、そのことについて考えていること、感じたこと、発見したことを言葉にし、互いに聴き合う場が哲学対話。

ルールは…                       

*じぶんのことばで語る

*最後まで聴く(聞く)

*「人それぞれだよね」であきらめないこと

*聴く(聞く)だけでもOK

以上のルールと、さらにこの対話の時間は、学校生活という日常から自分を解放し、「ひとりの私」としてこの場にたたずむことを共有しました。

 そのうえで、一人ひとりこのときのためにつけたニックネームと今気になっているモヤモヤについて紹介し合い、その中から今回のテーマを決め、対話を始めていきました。

 静かな、それでいてそれぞれの思考がグルグル周りはじめるなか、誰かがポツリポツリと言葉を置いていく、その言葉一つひとつに耳を傾け受け取る、話し終えてしばしの沈黙が流れる…そうしてまた、誰かが言葉を紡ぐ。対話は、こんな感じで広がっていきました。

 哲学対話の忘れてならないルールの中に、「時間がきたらパッと終わる」があります。

今回も、パッと終了。参加者一人ひとりが何かしらのモヤモヤを抱えながら帰ったことでしょう。その小さなタネのようなモヤモヤをまたどこかの瞬間に思い出し、自分なりに考え続けるのもまた、哲学対話の贈り物。

 次回も11月のどこかの金曜日に対話の時間を開きたいと思います。

図書委員による文豪コーナー第二弾&本を通した国際ボランティアコーナー

10月27日から11月7日は全国秋の読書週間になっています。

毎年、本校もこの時期から読書月間。今回は、2つのテーマ展示をしています。                  文豪第2弾展示として、高2「夏目漱石」、高1「志賀直哉」について紹介。もうひとつは、9月に実施した古本市の収益を募金した団体の活動を調べ、関連図書とあわせて紹介。

この展示コーナーを足がかりに、それぞれの関連分野の本に興味を持ってもらいたいものです。

 シャンティ国際ボランティア会は、長年発展途上国

の教育支援を行っています。具体的には、その国の母

語に翻訳した絵本を届けたり、図書館を建設し、そこで働く図書館員や教員の養成を行っています。これまでに支援した国は、ラオス、カンボジア、タイ、ミャンマー、アフガニスタンなど。また、国内では震災地への支援を実施しています。

 

 

 

 

                           

 夏目漱石は、高2の文学国語で『こころ』が取り上げられて

います。漱石の人となり、生み出した作品、年譜など、また担当者が1冊ずつPOPで作品紹介をしています。毎年、『こころ』の単元を学び、まるごと1冊読む生徒も多いです。

 高1が紹介するのは、志賀直哉。『小僧の神様』や『清兵衛と瓢箪』という短編小説から『城の崎にて』、『暗夜行路』があります。

10代の今だからこそ、近代の文豪との出会いを大切にしてほしいです。

星に願いを

 恒例の七夕飾りを図書館入り口に設置してちょうど1週間。

今日は、7月7日七夕です。

 カウンターに置いている短冊をひとり、またひとりと手に取って、願い事をしたためている姿がここのところ日常の風景となっています。

 さて、今日は久しぶりに星を見ることができそうです。

夜空に光るベガとアルタイルを探し、しばし思いに浸るひとときを過ごしてみませんか。

今年度から購読を始めた『月刊星ナビ』を手に取ってみるのも、新たな宇宙との出会いにつながりそうです。

図書委員によるコーナー展示「青春をイメージしたら…」

 7月に入りました。

コーナー展示のお知らせです。

現在、文豪コーナーのほかに「青春をイメージしたおすすめの本」コーナーを設置しています。

それぞれがイメージした関連図書は、恋愛、部活動、勉強、友人関係…まさに10代の心を占めるテーマが。

 図書委員が企画するコーナーは、密かに人気があります。等身大の仲間がすすめる本、やはり気持ちを共有できるからこそなのでしょう。

 夏休みが近づいてきました。本選びに迷ったらこのコーナーはおすすめです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 イラストを主にその本を表現するPOPもあれば、言葉を紡ぐことで作品世界を表現するPOPと、それぞれの好きな方法でPOPを作成しています。

 本校図書館では、歴代の図書委員が作成したPOPをカウンターそばに常備しています。

 さまざまなアプローチのなかの一手段のPOP作品は、どれも思いが詰まっていて、利用者に読まれています。

 

 

 

 

 

図書委員による文豪コーナー、力作です!!

5月の各種委員会で展示コーナーの分担を行いました。ここでは、文豪コーナーについて紹介します。

高1,2年生が学んでいる『羅生門』と『山月記』の作品と作家についてそれぞれが分担し、コーナー準備に取りかかり、6月第2週から展示を始めました。写真は、高1図書委員の活動風景です。展示するポスターもいよいよ終盤、完成間近…ジャパンナレッジSchoolに入っている国語便覧を中心に、必要な情報を収集し、作家の経歴、作家の紹介と作品紹介、作家の似顔絵をまとめあげています。

 担当した生徒達は、自宅、昼休み、放課後等の時間を使って活動していました。

 いざ、関連図書を展示してみると両者の生み出した 

 作品の数の違いに改めて気づかされます。その違いがどこから来るものなのかを、生徒達が作成したポスターから考えてみるのもいい機会なのではないかと思います。

 またどちらも、30代の若さでこの世を去っていますが、現代の今を生きる10代にも彼らの作品は読み手一人ひとりに問いかける力を持っていると思います。

 中島敦を担当した2年生3人組は、それぞれ分担した作品を読み、紹介しています。

 教科書という当たり前に持っている学びのツールを通して、一歩踏み込み、そこから世界を広げるおもしろさに今回、担当した彼らが気づいていることを、その制作風景を見ながら感じました。

 

 中島敦に関しては、作品自体が少ないこともあり、

『山月記』のテーマである「変身」にフォーカスし、内外の関連作品を一緒に展示しました。

 早速、安部公房『箱男』が貸し出されていました。

 

 展示の醍醐味は、日頃整然と並んでいる書架から離れ、本自身をアピールさせる機会だと考えています。

 本と人が出会うきっかけを作るのは、図書館の大事な役割ではありますが、今回は「教科書」というちょっと堅めの!?フィールドから、図書委員がアプローチを試みました。

 なお、2年生が手書き、1年生がWordで作成したポスターはそれぞれに味のある仕上がりになっています。

 図書館はまるで森のよう。一本一本の個性的な木々が林立する森のように、個性あふれる本が並ぶ書架。そこで出会う一冊が私たちを豊かにしてくれます。利用者にはもちろん、利用を促す者にとってもおもしろい場所です。

 

 

令和7年度2年生(51期)「国語科通信」から広がる世界

 今年度もさまざまな情報発信していきます。

定期的に展示コーナーを刷新していますが今年度は、図書担当の一人国語科教員(文学の神様←司書勝手に命名)による「国語科通信」で紹介される作家や著書、その時代の特徴などを本校蔵書コレクションからセレクトし、紹介するコーナーを新たに展開していきます。

 4月から始まり、現在は通信No.5です。

通信は、高校2年生対象ですが、中学生、高1,3年生にとっても、文学、評論と多岐にわたる内容は、優れた作品との出会いになること間違いありません。

 教科書の単元を中心に展開されるこれらの世界を通して、自らの引き出しを増やす機会となります。

 ここに紹介しているのは、

4月28日発行の「中原中也」…4月29日が中也の生誕の日であることに因んだ特集。

「オノマトペの妙を体感してみましょう」と題し、『サーカス』の詩からあの独特なフレーズ(ご存じの方はうなずかれることでしょう。まだご存じない方はぜひ、作品を読んでみてください)

 日常会話においてもその時の心情あるいは情景、事象等をオノマトペで表現し織り込んでいると思います。そう考えると私たちにとって、馴染み深い修辞法ですね。中也の独特な世界観をぜひ。

 5月16日の通信では、評論文「清岡卓行『ミロのヴィーナス』を学習して」と題し、誰もが知っている芸術作品を目にした著者の実感が簡潔かつ論理的に展開された短い文章です。実際に学んだ10代の彼らはこの作品世界をどのように捉えたのかとても興味深いところです。授業の中で、端々に織り込まれる余談は若い彼らの心をつかむのだろうなと想像します。この作品の展開として、芸術に関する評論も添えました。この展示コーナーの組み立てに、世界美術全集を見開きで展示し、単元作品の掲載されている図書を県立図書館マイラインで取り寄せました。既に絶版になっている良書をこのような形で活用できるのは有り難いことです。この展示中に、著者の他の作品『アカシヤの大連』が借りて行かれました。

 5月23日の通信は、「盛唐の詩人3人の詩を学びましたね」ということで、王維・李白・杜甫の3人を取り上げた内容でした。

 ここでも『唐詩選』や、それぞれの詩人に関する新書等に加えて彼らが活躍した唐の時代に関する視覚的資料も展示しました。

あわせて、唐の詩人を通してその時代背景、文化、芸術に興味を抱く仕掛けの一冊に『世界美術大全集  東洋編 随・唐』も展示しています。

 なお、5月30日の通信は、改めて紹介します。

 国語という教科を通して、他教科とも横断的につながり広がっていくことに気づいてもらえることを期待したいです。

 

 

はたらく細胞ならぬ、はたらく図書委員 (5/21各種委員会活動)

 今回の各種委員会では、コーナー展示と新聞記事スクラップのことについて役割分担後、活動を行いました。

今年度、新2年生の委員長・副委員長を中心に図書委員の活動がいよいよ始まります。

前委員長のサポートを受けながら、新たにこぎ出しました。

 

 コーナー展示は、次の3つを計画。

①文豪作品にふれる~芥川龍之介の世界~(1年)

②文豪作品にふれる~中島敦の世界~(2年)

 ①②は、文学国語の授業で学ぶ単元です。作品を通して、作家自身についても知る機会を提供できるコーナー展示をめざします。もちろん、作家の他の著書にも手を伸ばしてもらいたいという目論みは織り込み済み。

③「テーマは青春!」図書委員イチオシの本(1~3年)

 今回のテーマは、「青春」。当事者である彼らが、書架からそれぞれのイメージした青春を表現する1冊をセレクトし、POPを作成します。どんなキャッチーな言葉が、はたまたイラストでアプローチするか楽しみです。

 

 新聞記事スクラップは、昼休みのカウンター当番が各自の担当するテーマに即した記事をスクラップしていくことに

なります。これまで購入していた『切り抜き速報』(ニホンミック)の休刊を受けての活動です。

 昨今、新聞を読む機会が減っているなかでのこの取組は、図書委員にとっても学びの深い活動になると思います。

自分たちが選んだ記事が、他の生徒たちの活用にもつながることを意識して取り組んでもらえたらと考えます。

 

 今年度も超多忙な「はたらく図書委員」の活躍、乞うご期待!

 次回からは、#委員会活動ブログのほうで図書委員が編集していきます。お楽しみに。

 

 

 

 

新入生図書館オリエンテーションを実施しました。

 4月14日~22日の期間、国語の授業として図書館オリエンテーションを実施しました。

 対象は、附属中学1年生80名、高校1年生361名です。

 その目的は、「図書館(情報)活用能力を身につける最初の入り口として、図書館に関する基本的な知識を学び、これからの利用に生かしていく」ことです。

そのために、①図書館の目的(概要)を知る。

      ②本校図書館の利用規定を理解する。

      ③図書館のしくみ(日本十進分類法・NDC)を知り、理解する。                     

         ~「この本は、どこに?」グループワーク~

      ④本の貸出。

の流れで実施しました。昨年度と異なるのは、③を活動に変えたことです。その本がどの分類に属するのかをグループでディスカッションし、第一次区分の分類から該当する分類を割り出し、実際に現場でNDC第三次区分表とサインを確認し、該当図書を探し出すという流れです。今回は、学校図書館協議会の「学校図書館担当者のための情報館」を参考に、組み立てました。

 50分間(あるいは45分間)という時間の中での活動なので、かなりハードではありましたが、ただ漠然と本を書架から探すのではなく、その本がどのような分野の本なのかを内容から予測し、書架の見出しサインあるいは、区分表を確認して探すことを意識する瞬間があれば、主体的に捉えられるのではないか、と考えています。

 実際に、このプロセスは現在学校教育のなかで授業として確保されている「総合的な探究の時間」はもとより、様々な教科における情報収集にもリンクすることです。

 小学校・中学校で学んできた基礎的なことを応用していくのが高校という場所です。

学校図書館をこの3年間(中学生は6年間ですが)で、自在に活用できる人としての育ちをサポートしていきたいと考えています。

 困った時は図書館へ、困ってなくても図書館へ!

風薫る五月。新年度が始まり、ひと月経ちました。

 4月9日の始業式、10日の入学式からはや一ヶ月が経ちました。

 図書館も9日始業式から開館しています。毎昼休みは、新入生を中心に利用者で賑わっています。

 

 新入生図書館オリエンテーションを4月14日から22日の期間実施しました。詳細は、改めてアップします。

 今年度も利用者一人ひとりにあった図書館サービスを展開していこうと考えています。

「朝読におすすめの本ありますか?」、「きみろんのテーマに関する本は?」、「○○の本を入れてほしい」など

4月もたくさんのレファレンス(相談)がありました。

 今月は、早速中間考査があります。その後は、高校総体と5月も忙しい学校生活になりそうです。

一息入れたい時は、図書館へ。

文庫・新書ゾーン

 

 

店頭購入に行きます。

 11月も後半に入り、グッと寒さを感じるようになりました。

今週火曜日から始まった期末考査も本日最終日を迎え、生徒達もホッとしている様子です。

 さて、本日、午後図書委員会で店頭購入に行ってきます。

 事前に全校生徒にClassroomで購入希望図書を呼びかけた結果をもとに、いろいろなジャンルの本を選書します。

どんな本が本校図書館の蔵書コレクションに仲間入りするかお楽しみに。

店頭購入の様子は後日あたお知らせします。

 そうえいば、本日の朝日新聞の21面に書店の減少についての記事が出ていました。本県も串間市が書店ゼロ

という状況です。ネット通販が当たり前の現在、書店を含め様々な業種の店舗が生き残るために趣向を凝らす必要性に

迫られています。記事にある図書館と書店が協働する取組を模索している伊佐市の例は、興味深いです。

 文化を育む場としての書店を支えるのも、その土地に住む市民の役割であることを改めて考えます。

高2国語単元関連コーナーから広がる世界

 高校2年生の現代文および古典は、文学の王道ともいう作品が取り上げられています。

今回は、現代文…夏目漱石『こころ』、古典…紫式部『源氏物語 桐壺』。

教科書ではそれぞれ作品の一部のみが取り上げられているわけですが、ここを入り口として作品を丸ごと読む機会に

してほしいものです。

 それぞれの展示コーナーで収集した資料は、作品そのものはもちろん、作家に関する資料、作品が生まれた時代背景

がわかる資料のほかに、『源氏物語』に関しては、「色」(色彩)に関する資料、王朝文化がわかる有識故実便覧、複

数の訳者の現代語訳小説などを。また、『こころ』に関しては、初版が出版された復刻版(レプリカ)を、文豪たちを

集めた多角的な資料、漱石の他の作品などを展示しています。

 また、文庫限定ですが、近現代の作家の小説を別置しました。便覧を参考に、明治大正中期の文学系統図も掲示して

います。国語の観点からだけでなく、日本史あるいは公民(現在は公共)的観点から文学が生み出された意図を考える

機会にもなります。

 本との出会いは、人さまざまですが、学校で使う教科書からの出会いはとても大きいのではないかと考えます。

特に現代を生きる10代にとって、近現代の作家はもちろん古典世界など、取り巻く世界の違いにイメージがわかない

ことも多々あることでしょう。でも、だからこそ時を経て今があることに気づく機会と捉えてほしいし、わからないな

りに文章全体の美しさを知る機会であってほしいものです。

 

 

秋の読書週間 移動図書館やってます!

 10月27日から11月7日は、全国秋の読書週間です。

今年の標語は、「この一行に逢いにきた」です。毎年、全国から標語とポスターを公募していますので、来年力作を応募してみるのもいいかもしれません。

 さて、28日(月)から高校1,2年図書委員が昼休みに、事前にセレクトした本をブックトラックに積んで、各学年のフロアを移動しながら本の貸し出しを始めました。

 「図書館が遠くてなかなか足を運ばない生徒たちにも本を届けよう」という試みで、今回実施しています。

ちょうどハロウィンとも重なり、マントや魔女の帽子をつけた図書委員が呼びかけに奮闘中!

 キンモクセイの優しい香りが窓から入ってくるこの季節、本と出会う、作家と出会う、自分と出会う機会にしてもらえたら嬉しいです。

 

KVIS国際交流関連展示コーナー

 10月23日から26日4日間、本校にタイの高校生が国際交流で来ます。

同じアジアの国でありながら、タイについて私たちはどのくらい知っているでしょうか。

SSH主催の今回の交流企画に図書館も展示コーナーをコラボレーション。

 早速、本校図書館、県立図書館マイライン、JICA九州よりタイに関する本を集めた展示コーナーを

設置しました。文化、地理、料理、全般的な概説など……。

また、JICA九州からは民族衣装も借りて、管理棟1階に本と一緒に展示しています。あわせて、日本の伝統行事である3月と5月の節句人形も文化に触れるという観点から紹介展示しています。

 本日(10月21日)の各種委員会では、日本の文化・折り紙を図書委員で折り、展示用・お土産用に準備しました。

タイの生徒はもちろん、本校生徒や来校される方々にタイそして日本のことに触れる機会にしてもらえたら嬉しいで

す。

 

 

 

 

 

 

 

古本市の益金を寄附しました!(報告)

 10月11日(金)中間考査最終日の午後、宮崎県視覚障害者福祉協会の理事長・小島義久様に来校頂き、

図書委員長の菅瀬乃愛さんと副委員長の熊須圭代さんから寄付金を贈呈しました。

また、益金の半分は、令和6年度宮崎市台風10号災害義援金の特設口座に振り込みました。

 視覚障害者の方々の読書支援を長年続けておられる小島様から、ボランティアの現状を伺いました。

ボランティアとして関わる世代は、60代以上が主であること、いちばん若い世代も30代で人数は少ない

ということでした。10代の高校生に出来ることは、限られている現状ですが、今回の寄附が気づきの一歩

になることを願います。

新聞と本とSDGs

10月に入りました。

最近の図書館は、9日から始まる中間考査に向けての学習に勤しむ生徒の姿が多く見られます。

さて、先月末から展示コーナーは、今社会で起こっている様々なニュースに目を向けて、気になるテーマの記事から

関連する本を選び、さらにSDGsの17の指標にあてはめて本とニュースを紹介しています。

 新聞の購読率が下がり、ネットから流れる情報から社会で起こっていることを知る現状が増えています。

瞬時に「いま」起こったことを知るスピード感に流されがちな昨今、自ら気づき考えることはとても大切になってきます。

 本校図書館には、新聞が6紙常備されています。あわせて、宮日データベースも導入しています。

 今回の展示コーナーは、図書委員が自分の興味関心のあるテーマを宮日データベースを活用し、記事を探しました。

デバイスを活用するときに、信頼度の高い情報にアクセスすることを意識してほしいと思っています。

その一つに、今回活用した新聞データベースがあります。宮日データベースは県内の情報に詳しい地方紙です。あわせ

て、国内外の主要な記事は共同通信社から配信されています。過去に遡って記事検索をすることも可能です。

 また、日常生活のなかでの気になることをジャンル分けする(連想する)ことを意識する習慣をつけると、思考の整

理にもつながると思います。

 図書館としては、データベースをたくさんの生徒に日常遣いしてもらえるよう思案中です。

 

また、図書館入り口と館内に「先週の動向」「ニュースのことば」の記事を同様に、宮崎日日新聞から情報提供

いただいています。関連の本も同時に展示しています。

古本市売上金の寄付先を決定

 9月6日(金)の朝陽祭文化の部で図書委員会主催の古本市を実施しました。

 今年の売上金は、41,100円でした。毎年恒例のこの古本市、今回もたくさんの人が足を運んでくれました。

 本と人との新たな出会いがあちらこちらで生まれる楽しくホットな時間でした。

 26日(水)の各種委員会で、売上金の寄付先を以下の二カ所に決めました。

 一カ所は、令和6年度台風10号災害義援金として宮崎市へ。

 もう一カ所は、公益財団法人宮崎県視覚障害者福祉協会へ。「読むこと」は、すべての人が公平に行える環境・状況

 であることが大切です。「読書バリアフリー法」も施行され、まだまだ社会的に認知度は低いのですが、ハンディの

 あるなしに関わらず、読書を楽しむ権利を保障する福祉のお手伝いを寄附をすることを通して、若い彼らの気づきの

 一助になれば幸いだと思います。

 それにしても、本校の図書委員会は、フレキシブルかつアグレッシブな頼もしき委員会なのです。

 

 

 

 

中学探究支援

 9月20日(金)2,3時間目、中学3年生の探究の時間に情報収集レクチャーを行いました。

3年生は、来月種子島・屋久島研修に行きます。屋久島の「植生」について調べる事前授業の支援をしました。

 情報収集をするにあたり、知っておくといい「技」の説明を行いました。

 まずは研修目的を理解すること。与えられたテーマは「植生」:ここで該当する本の分類を伝えます。

参考図書コーナーには調べるための本がそろえてあること、事典や図鑑等で全体としての概説的なことを抑える。

これは見落とされがちなのですが、とても大切なポイントです。

そのうえで、自然科学分野の植物47から始まる分類、植物が生息する条件つまり環境(気候、地形等)を知るために

は地学45から始まる分類、また地理291も。

 また、インターネット検索もどのようなキーワードを入力するかでヒットするサイトは変わること。その上で、

官公庁のサイトを活用するとよい(鹿児島県庁、林野庁内の九州森林管理局など)こと。

 情報収集した本やサイトの参考文献を記録しておくことなどを説明し、活動へ移っていきました。

 何より、調べる対象を絞り込む過程、あるいは絞り込んでから「どうして○○は、こんなに群生しているのだろう?」という「問い」を抱き続けることと、それに対する「仮説」をその時々の自分たちのなかに持つことが、調査を進める上で重要になっていきます。さらには調べたことを現地調査を通して実感する体験は、研究の小さな小さな芽が自分のなかで育つ貴重な機会になることでしょう。

 

9月13日(金)ビブリオバトル校内選考会を実施しました。

 

 来月12日(土)に行われる第9回宮崎県高等学校ビブリオバトル大会の本校代表を決めるための

 校内選考会を図書閲覧室で行いました。よびかけたところ、2人の参加希望がありました。

 ビブリオバトルの公式ルールに則り、図書委員の進行で実施しました。

 ①5分間 本の紹介

 ②2~3分間 ディスカッションタイム(質疑応答)

 ③終了後、チャンプ本決定

  当日は、オーディエンスとして参加してくれたみなさんを引き込むような2人のトークでした。

  今回、チャンプ本になったのは伊坂幸太郎著『ゴールデンスランバー』(新潮社)。

 惜しくも逃しましたが、もう1冊は中山七里著『総理にされた男』(宝島社)。

 どちらの本も、政治の世界を舞台に展開していくストーリーをバトラーから導いてもらえたいい時間となりました。

  参加してくれた2人のバトラーそして、オーディエンスのみなさん、有り難うございました。

  10月12日(土)午後1時からの県大会でも『ゴールデンスランバー』の魅力を本に変わって伝えてください。

 

 

  

 

 

宮崎県立図書館と本校図書委員会の連携

 県立図書館といえば、県民一人ひとりに寄り添うパブリックライブラリー。

6月に高校生と連携した企画展示コーナー作成の協力を依頼され実現しました。

多くの県民が利用するその空間で、10代の高校生たちが本を通して社会とつながる機会。

 6月の図書館通信Victoryでも参加の呼びかけをしました。(Victory No.3を見て下さい)

 コラボ企画に参加してくれたのは高校1,2年生の有志9名(うち8名は図書委員)です。

いつでもどんなときでも忙しい西高生ですが、それぞれが時間を見つけてアイデアを出し合い、企画、制作しました。

 企画内容は、①西高生の心を掴んだ一冊~人生を変える一去るにあなたも会えるかも?~

       ②私の人生はココで変わった!~そんな一冊をあなたも一緒にのぞいてみませんか?(私の読書体験記)

       ③道の我を求めて 西高探究図書コーナー~あなたの「なぜ?」を一緒に解決してくれる本が待っている!  

       ④西高図書委員はこんな活動をしています(委員会活動)

  さまざまな工夫をこらした展示コーナーとなっています。

 ぜひ、県立図書館へ足を運んで下さいね。

 【展示期間】9月10日(火)~10月14日(月)

 【展示場所】県立図書館1階閲覧室(企画展示コーナー)

 

 

 

高2保健:「社会生活と健康」授業支援①

 7月後半から始まった高校2年保健:単元「社会生活と健康」。
 この単元を通して、生徒たちは自分のテーマを設定し、情報収集し、情報の整理・分析を行い、まとめ(パワーポイントやA4レポートなど)、プレゼンテーションをし、評価するという探究学習の一連の流れに沿って学びを深めていきます。

 図書館は、昨年度からこの単元の授業支援(協働)を行っています。
 それまで、生徒の調べる活動は「WEB情報(インターネット)」一辺倒だったそうです。学校司書の常駐とともに、図書資料を活用させたいという担当教諭からの相談が
あり実現することができました。

 2年目の今年度は、昨年度の生徒たちの様子から見えた課題をもとに担当教諭との事前の打ち合わせを密に行うことで新たな取り組みも取り入れました。
 ところで、生徒の要求に応えうる資料の充実は、図書館の心臓(核)でもあります。
設定テーマから必要な情報源がどの程度本校蔵書にあるかという洗い出しから、不足分は宮崎県立図書館のマイラインサービスをフル活用し、補うことができました。
豊富な情報資源を借りることで、本校の蔵書コレクションに追加する資料の購入にもつながりました。
 
 さて、今回図書館が行った新たな授業支援は「おためし読書(本の回転ずし)」と「点検読書」です。ざっくりとテーマ設定をしてはいますが、あらかじめ収集していた
関連図書を一人1冊(別のクラスは3冊)手元に用意し、5分間点検読書する。それから
ワークシートに出典(書名、著者名、出版社名)、NDC、評価(読みたい度5段階)を記入し、次の本を同じように点検読書するという内容です。
  *50分の時間で少なくとも4,5冊の本と出会う
  *その本の情報を短い時間のなかで少しでも読み取る方法を知る
  *情報の出典を明らかにする
 この3つの目的を生徒たちに達成してもらうのがねらいです。
 
 授業を通して、日ごろ手にすることのない資料(情報)と出会い、知識を得ることは
もちろんですが、新たな世界の扉を開けることで自分の世界が広がることにもつながります。もしかしたら、そこで興味の種を拾うことになるかもしれません。

 次回は、デジタルコンテンツの活用についてレクチャーする予定です。
 
 
 

図書館の日常をつづっていきます。

 今年度から、図書館通信Victoryとは別にこの『図書館の日常』ブログで
日々のあれこれを切り取って紹介していきます。
 本の情報、授業支援の様子、昼休みや放課後の様子など図書館から見える風景を不定期で発信していきます。

 さて、7月7日は七夕。今年も笹を図書館入り口に設置しています。
もう終わっているじゃないと思われるあなた、旧暦で飾っているので大丈夫。
ぜひ、短冊に願い事をしたためてみませんか?星に願いを。
 あなたの願いが叶いますように。