部活動
榎原杯Farewell大会 in 2017
日曜日の大会は、卒業を控えた3年生主体の大会で、榎原中が3年生の代でお世話になった学校に来ていただいて大会を行いました。今年は、1年間で61セット試合をした本郷中学校、同じく52セットの高原中学校、そして32セットの宇都中学校に来ていただきました。結果は以下の通りです。
榎原中 2(25-13,25-10)0 本郷中
榎原中 2(25-21,25-21)0 高原中
榎原中 2(25-15,25-22)0 宇都中
というわけで、3年生の頑張りもあり、優勝することができました。今大会では、引退して日がたっている3年生がそんな珍プレーをするか楽しみにしていましたが、実際は好プレーの連続で、どの試合も白熱したレベルの高い内容でした。4校とも現役の時に県トップの力があったチームですので、本当に1・2年生にとっても貴重な経験になったと思います。
また、午後から行われた交流試合では、3年生の4校混成チーム2チームと、1・2年生チームで試合をしましたが、リラックスしてプレーする3年生と、真剣にプレーする1・2年生とのゲームはとても盛り上がりました。特に、最後の3年生A・Bチームの対戦は、会場が一つとなって応援した、とても素晴らしい試合でした。これからバレーボールを続ける人、そうでない人いろいろだとは思いますが、最後にプレーしたこの日を忘れずに、それぞれの道で頑張ってほしいと思います。この日参加をしていただいた3校の皆様、本当にありがとうございました。
最後に、土曜日の送別会の運営やごちそうに引き続き、日曜日もすべてのチームの昼食等の準備をしていただくなど、後援会にはたくさんの協力をしていただきました。このように本当に素晴らしい後援会に支えられた幸せな3名の3年生でした。また、3年生は試合が終わった後も、最後まで他の学校の人たちと話をしていましたが、自分たちの周りにいるすべての人たちに対する感謝の気持ちを忘れずに、木曜日の卒業式に臨んでほしいと思います。
第46回串間市協会長旗争奪中学生新人バレーボール大会
予選リーグ
榎原中 2(25-13,25-14)0 吾平中
榎原中 2(25-20,25-14)0 第一鹿屋中
決勝トーナメント1回戦
榎原中 2(17-25,30-28,29-27)1 木花中
準決勝
榎原中 2(25-12,22-25,25-12)1 大崎中
決勝
榎原中 0(18-25,23-25)2 鹿屋東中
というわけで、準優勝という結果でした。今回の大会はレギュラーメンバーがインフルエンザ罹患のため参加できず、6名での戦いとなりました。また、榎原中も水曜日午後から臨時休業ということで、前日に少し調整をして大会に臨みました。
予選は急増フォーメーションに若干戸惑っていたものの、なんとか1位で突破し、1回戦の木花中戦に臨みました。1セット目はまるでいいところなく敗れ、その後フォーメーションの修正をして、2・3セットは激しいデュースの攻防を制すことができました。
しかし、準決勝では、スコアが示すとおり、第2セットに出だしからミス連発で追い上げたものの追いつかず、フルセットでからくも勝利するという最悪な試合をしてしまいました。結局、決勝では、優勝候補の宇都中に素晴らしいゲームで競り勝った鹿屋東中に敗れてしまいました。
この日の試合が終わったのが7時くらいで、一日で全12セット、そして木花中戦では30-28、29-27という試合をしていた榎原中は、結局準決勝での気の緩みが響き、最後はエースが消耗しきって敗れました。
この大会は、もともと感謝の気持ちを試合で表現するというテーマで、何が何でも優勝するという強い気持ちで臨んでいるはずでした。しかし、前提として7名全員がそろうことができず、残りの6名でその分までしっかりとカバーしなければなりませんでした。にもかかわらず、ゲームの中では要所要所で個人プレーが連発していました。チームのために、支えてくださっている皆さんのためにという“戮力協心!!”がまだまだ足りていないということを感じさせられた一日となりました。
そんな中、この大会での収穫としては、エースがかなりエースらしくなったことです。積極的なレシーブから、苦しい場面、厳しい状況でも最後まで攻め続けることができていました。身体的には限界に達していたとは思いますが、彼の気持ちを強く感じることができた一日でした。また、キャプテンも気持ちを切らさず必死にチームを支え、課題であったサーブでもしっかりと攻めることができていました。この2名については、JA杯での経験をしっかりと活かすことができていたと思います。
他の選手については、いつも通りのプレーでした。特にセッターには、チームを落ち着かせる冷静な状況判断や、チームを勇気づける強気のプレー、ツー無の士気を上げる積極的なコミュニケーションなど、より高いレベルのプレーを求めています。チーム結成当初、このチームが目標である全国大会に出場するためには、最低でもエースとレシーバーとセッターは県トップの選手にならなければならないと伝えてあります。エースとレシーバーはそれにかなり近づいてきています。セッターも技術的には県トップの力をもっていますが、まだコートの中での表現力が十分ではありません。
しかし、この3名が県トップの選手になったとしても、結局は残りの4名の成長が鍵になってきます。しかし、4名とも県レベルにすらほど遠い状況です。特に2年生の2名については、残り3ヶ月で心技体すべての面で今の倍、いや3倍以上は成長をしなくては目標を達成することはできません。
今週はお別れ大会で3年生との最後の試合があります。3年生と最後のプレーをする中で、もう一度これまでやってきたことを思い出し、3年生から学んだことをしっかりと引き継いで、さらなる成長をしてくれることを期待しています。
戮力協心
JA杯も終わり、あっという間に2月も過ぎ去り、別れの季節である3月になりました。今年度も残りわずかとなり、いよいよ最後の夏に向けてのカウントダウンが始まりました。
決戦の日である第12回南那珂地区中体連まで、あと100日を切りましたが、2月はとにかく自分たちで練習の雰囲気を作ることを意識させて練習メニューを組みました。私がボールを出すのは3メンの時ぐらいで、あとは常に全員でボールを触っている状態が続きます。内容としては、様々な動きや組み合わせの中で基本的な動作の確認をするものですが、その連続した動きの中で、いかに基本の形を意識してできるかがポイントとなります。
練習の様子を見ていると、最初の形作りの時は、ある程度基本の形ができてきたものの、連続した動きの中となると、やはりボールを返すことだけを意識して、形が崩れてしまっています。ボールを返すことは“目標”であり、形を作ることは“目的”です。当然“目標”より“目的”のほうが優先されます。しかし、バレー経験があり、技術に自信がある選手はやはり目の前の“目標”にこだわってしまい、“目的”がおろそかになってしまっています。逆に、技術がまだまだ未熟な1年生は、もともと“目標”を達成できる技術がないので、“目的”が“目標”になっており、まだ安定してボールを返すことはできませんが、とても良い意識で練習することができています。2年生も1年生を見習って、自分のバレーの土台となる揺るぎない基本の形を作り上げてほしいと思います。
このような基本的なメニューの後は、ゲームを中心とした練習を行っています。学校には、スポーツのコーチングについてのDVD販売のチラシがよく届きます。その内容に目を通していると、ある指導者のコーチングの中に、"中学指導者必見!監督不在でも強くなる!部活動指導に革命を起こす新スタイルがここに!"という見出しで、ゲームを軸にした練習スタイルが提示してありました。簡単に言うと、意図するプレーが多く出るようにプレーを制限してゲームを行い、そのゲームの中でできなかった課題を修正して、またゲームに臨むという形です。
たとえば、攻撃はクイックのみで行うゲームをした後に、クイックやパスの練習をしたり、軟打・フェイントだけのゲームをした後に、強打以外のボールを打ったりレシーブしたりする練習をしたり、コートの左側半分だけを使ったゲームをした後に、スパイカーはコース打ちやブロックアウト、ブロッカーはブロックの形や基準、レシーバーはディグの練習などを行います。
このような練習を通して、それぞれのモチベーションを高め、課題をもって練習できることと、ゲームの流れの中で、相手の攻撃を読んだ上でのディフェンスの仕方、相手の守りを読んだ上でのオフェンスの仕方などを身につけることができます。
しかし、実際にはあまり修正ができないところを見ると、これでは試合中に修正できるはずもないなあと改めて感じます。自分たちで試合を作るためには、常に考えに考え続けなければなりません。監督の指示なしでも、一瞬一瞬にベストの判断ができるように、練習の中でしっかりと考える力を身につけてほしいと思います。
先日、もう一度地区中体連に向かって士気を挙げるために、チームの座右の銘を考え、そして「戮力協心」に決まりました。この「戮力協心」とは、"全員の力を結集し、一致協力して任務に当たること。「戮」には合わせる、一つにする意があり、「戮力」は力を合わせること。「協心」は心を乱さず、調和をはかること。”という意味があります。「心」の成長をテーマに活動している榎原中としてはぴったりの言葉だと思います。
ぜひこの言葉に恥じないよう、常に意識をして毎日を過ごしてほしいと思います。
勝つか負けるか
土曜日は、先日のJA杯で準優勝となり、九州大会への出場権を得た吾田中と練習試合をし、4勝2敗という結果でした。この日は、JA杯に向けて準備していたフォーメーションで試合に臨みましたが、練習試合のキャンセルによる実戦経験の不足やコンディションの不良による練習不足から断念したものです。
県内の強豪と勝負するために準備した、現時点でのベストのフォーメーションでしたが、しっかりと両エースをマークし、サーブで攻め、エースを中心にうまく相手を崩すことができました。吾田中の調子がいまいちだったこともありますが、ある程度夏に向けた形が見えてきた半日となりました。
しかし、日曜日の木花中では、一転して木花中との1セット目では、自分たちではほとんど何もするなく相手のミスで点を重ねるばかりで、結局最後に連続失点から逆転負けを喫しました。この日はエースがあまりスパイクが決まらず、その影響からブロックやサーブもいまいちピリっとしませんでした。その理由としては、朝の準備段階で体を十分に動かしていなかったことと、技術的な確認を怠ったことが考えられます。
コンディションというものは、常に同じと言うことは当然無く、日々若干の違いがあります。そして特に練習試合や大会などでは、短い時間に自分の今日の状態を調節・調整しなければなりません。そこで必要なことは、体や心のアップをしっかりとすることと、当日の技術や周りとの呼吸のチェックをすることです。この日は、最初の準備不足が原因で、絶対的なチームの軸であるエースが流れに乗れず、そしてそれを試合中に修正することもできず、チームが不安定なままでした。
結局この日は、木花中に2勝1敗、そして吾田中には3戦全敗で終わってしまいました。特に昨日の反省を活かして気持ちを入れて戦ってきた吾田中に対して、ほとんど抵抗することもできず、無残にすべて敗れてしまったことは、情けないの一言に尽きます。このような状態では、気持ちの入った公式戦では、勝負することはおろか、試合を作ることすら厳しいと言わざるを得ません。
ただ、木花中との後の2セットについては、理想とするバレーの片鱗が見えた内容でした。エースが不調だったこともあって、何とか他のメンバーで試合を作らなければならない中で、ある程度自分の役割を果たすことができていました。
相手にかかわらずこのような流れの中でバレーをするために、自分たちが何を意識すれば良いのか、苦しい時にどうやって踏ん張ったら良いのか。ただクイックを入れれば攻めている、強く打てば攻めているのではなく、最後の最後まで考えに考え抜いて、苦しみに苦しみ抜いて、本当の意味での攻めるバレーの答えを、自分たちで見つけなければなりません。
その土台となるのは、これまでの取り組みに裏付けされた個々の人間力による信頼関係です。そして技術的には、チームの軸であるエースとセッターが柱となっていかなければなりません。その責任感に押しつぶされたり、逃げたりするのではなく、真っ向からぶつかってチームの土台を揺るぎないものにしてほしいと思います。
コーヒーで有名やドトールコーヒー名誉会長の鳥羽博道さんは、"勝つか負けるかではなく、勝つか死ぬか。負けた時は死ぬ時。"と言っています。そのくらいの覚悟をもってコートに入れるように、しっかりとした準備をそれぞれがしてくれることを期待しています。
遺伝子をONにする
JA杯も終わり、九州大会はもとより、鹿宮対県大会の出場権も逃した榎原中は、先週の小林西高校に引き続き、今週土曜日は鵬翔高校と練習をさせて頂きました。
この日は2チームでの練習だったので、午前中はH先生にお願いして基本練習とレシーブ練習をした後、ブロックからの切り返しを練習させていただきました。基本練習は、高校生とペアを組んで、細かくステップや形のチェックをしながら丁寧に行いました。次のレシーブ練習では、H先生がボール出しをしてくださり、先ほどの基本練習で確認したステップや形などを、動きの中で実践的に練習することができました。最後のフロアディフェンスの練習では、ブロッカーの動きはもちろんのこと、細かいスパイクレシーブポジションの修正など、ブロックとレシーブの関係をじっくりと確認することができました。
午後からはゲームを4セットさせていただきましたが、サーブはミスもなくしっかりときわどいところに狙われ、スパイクでは両サイドの幅を使った攻撃に翻弄され、中途半端なスパイクやフェイントはすべて拾われるという感じでした。攻撃面でもエース以外はほとんど通用せず、武器であるサーブもなんとか崩すので精いっぱいで、ミスがほとんどない相手に対して、苦しいときは相手のミスだのみの榎原中にとってはとてもよい練習になりました。
この日は、榎原中の現在の足りない部分がすべて見えた一日となりました。今までそこそこいいゲームをしていたとしても、それは自分たちで点を取っているというよりは、相手のミスに助けられている場面が多々あります。その結果、終盤まで接戦でいきますが、集中力が最高潮に達する最後の2点などでは、それまでにあったような単純なミスを相手はしてくれません。最後の2点は自分たちの力でもぎ取らなければならないのです。その2点をそれぞれの立場でどう取りきるかをしっかりと考えて、あと4か月で身に付けなければなりません。H先生、鵬翔高校の皆さん、お忙しい中本当にありがとうございました。
日曜日は午後からの練習でしたが、宮崎工業高校のIが練習に来てくれました。彼はとてもブロックが良いので、ブロックの練習をみっちりしてもらい、その後は3年生と組んで試合をしました。おかげで高いブロックが3枚そろい、昨日は鵬翔高校相手にある程度通用したエースも、この日は打つスパイクがことごとくブロックに止められるなど、いい経験をすることができました。
そしてこの日の練習後には、栄養会をしていただきました。JA杯では2回戦敗退という結果だったのですが、気持ちを切り替えてこれからより一層頑張ってもらうために、急遽お願いしたところ、快く会を開いていただきました。おかげさまで久しぶりに楽しい時間を過ごすことができました。
DNA研究の世界的権威である、筑波大学名誉教授の村上和雄先生は、遺伝子をONにする4つの条件として、①感謝、②感動、③高い志、④熱い思いとおっしゃっています。この2週間は、自分たちが一生懸命練習しているその周りで、これだけたくさんの人が支えてくれているんだ、応援してくれているんだということを感じることができたと思います。ぜひその気持ちにこたえるためにも、この4つの思いを意識し、遺伝子レベルから戦う気持ちを高め、これから日々の練習により一層励んでくれることを期待しています。