部活動

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敗因

 全国大会を目指して1年間頑張ってきましたが、あと一歩届かずに終わってしまいました。その敗因を少し考えて行きます。

 技術的な部分では、苦しいときにどう乗り切るかという部分で、しっかりとした準備をすることができませんでした。高さがなく、ブロックが3.5枚でスパイカーも3枚しかいない榎原中は、サーブとレシーブで攻めていくことが基本です。サーブで攻める、そしてレシーブ、特にサーブレシーブで攻めることができている状況であれば、少ない枚数で何とかブロックをかいくぐって試合を優位に進めることができていました。
 しかし、この頼みのサーブが攻めれられない、サーブレシーブが入らないという苦しい状況になると、夏はブロックと2段トスが勝負を分けると言われているように、どうしても相手ブロッッカーとのスパイク勝負や、相手スパイカーとのブロック勝負となります。こうなると、長所ではなく短所で頑張らなければならなくなってしまいます。
 こうなったらしょうがないではなく、このような展開になってもなんとか粘って試合を作り、もう一度長所で勝負できるように、乱れてもBクイックで攻めることや、バックアタックを効果的に使うことを準備してきました。しかし、指導者である私の力不足で、この部分を徹底することができませんでした。

 精神的な面では、やはりピークを決勝リーグにもっていくことができなかったという点です。今大会に向けて、榎原中は、まずは県チャンピオンである福島中に勝たなければならないということで、地区大会にピークをもっていかなければなりませんでした。
 また、県大会においても、県トップレベルの力をもっている高原中に勝たなければ決勝リーグに進むことができず、ピークを初戦にもっていかざるをえませんでした。結果的に、高原中戦後の日向学院中戦でまったく力を出せなかったことが、九州大会出場を逃した大きな原因となりました。しかし、ピークを決勝リーグにもっていっていたら、おそらく、福島中にも高原中にも勝てていなかったと思います。
 そんな中でも、選手たちは最後まで力を出し尽くして頑張ってくれました。ただ、九州大会に進むためにはほんの少し力が足りませんでした。ここをしっかりと準備してこその指導者ですので、やはり私の力不足につきると思います。

 先日行われた九州大会では、佐土原中が準優勝し、見事全国大会出場を決めました。宮崎県、そして九州のチームの思いを力にして、K先生を中心に全てを出し尽くしてほしいと思います。
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第67回宮崎県中学校総合体育大会②

 前日になんとか決勝リーグに駒を進めた榎原中でしたが、大事なリーグ初戦をほとんど自分たちのバレーをさせてもらえずに、最終日を迎えました。

 決勝リーグ 第2試合
 榎原中 2(26-24,25-20)0 三松中
 決勝リーグ 第3試合 (第3位)
 榎原中 0(18-25,13-25)2 佐土原中

 決勝リーグ第2試合は三松中とでした。お互い前日に1敗しているので、ここを落とすと優勝はおろか九州大会出場もかなり厳しくなるという状況でした。前日にサーブとサーブキャッチがまったく安定していなかったのですが、会場が変わったこともあり、なんとかいつもと近い状況に戻ってくれればと思いながら試合が始まりました。
 第1セットは序盤は互角でしたが、中盤からはお互いに連続得点の後に連続失点が続き、流れが二転三転しました。19-21から食らいついて21-21に追いついたものの、先に相手にセットポイントを取られました。しかし最後にはサーブがいまいちだった④が2本続けてサービスエースを取り、第1セットをなんとか取ることができました。しかし、この試合もサーブキャッチミスが6本、サーブミスが3本と、前日と状況はほとんど変わっていませんでした。
 第2セットは出だし5連続得点でスタートしたものの、7連続失点を喫しすぐに逆転されました。そこからは一進一退の攻防を続けましたが、なんとか勝ちきることができました。この結果、この時点で自力での優勝の可能性がなんとか残りました。

 そして迎えた最終戦。この前の試合で佐土原中が2勝、日向学院中が2勝1敗、三松中が3敗だったので、榎原中が九州大会出場権を得るためには、佐土原中にストレートで勝つことが最低条件となりました。もちろん選手にはそのようなことは伝えずに、最後まで自分たちがやってきたことを出し切ろうとだけ伝えていました。
 しかし、第1セットは、あと1セット取れば優勝が決まる佐土原中の気迫に押され、序盤から大量リードを許して敗れました。この時点で佐土原中の優勝と榎原中の第3位が決まりました。しかし、そんなことは関係なく、一番最高のバレーをしたかったのですが、このセットを取らなければ終わってしまう榎原中と、すでに優勝を決め、リラックスして試合に臨んだ佐土原中の差は大きく、大差で敗れてしまいました。

 結局、目標としていた全国大会までは遙か遠いところでこの代の榎原中男子バレー部は終わりを迎えました。終了後は自分たちの力が出し切れなかったと泣き崩れていました。確かにこの大会では出し切れませんでしたが、1年間トータルでいえば十分出し切ることができたと思います。
 今大会で、苦しみながらも第3位という結果を残すことができたのは、ひとえに榎原中に係わって下さるすべての方々のおかげです。保護者を中心とした地域の方々、先生方、生徒達はもとより、前副顧問のK先生やA先生、前副顧問のK先生、そして御世話になった他チームの方々など、本当にたくさんの方々に支えられて最後を迎えることができました。結果はご期待に添えることはできませんでしたが、このような経験をさせていただいたことが、選手たちの今後にきっと繋がっていくと思います。
 選手にも伝えましたが、この大会の結果の善し悪しは今分かるものではなく、これから先に分かるものだと思います。支えて下さった皆様には、これからの生活の中で一人一人が恩返しをすることでお礼に代えさせていただきます。たくさんのご協力とご声援、本当にありがとうございました。

第67回宮崎県中学校総合体育大会結果
http://mvajhs.main.jp/wp-content/uploads/2015/07/28_sogoresult03.pdf
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第67回宮崎県中学校総合体育大会①

 7月24~26日に行われた、第67回宮崎県総合体育大会が終わり、榎原中は全国大会目指してベストを尽くしましたが、一歩及ばず第3位という結果に終わりました。2日目の結果は以下の通りです。

 準々決勝
 榎原中 2(27-25,25-23)0 高原中
 決勝リーグ 第1試合
 榎原中 0(20-25,20-25)2 日向学院中
 
 この大会の一番の山場は初戦でした。第1シードとなった榎原中は、1回戦がないため、初戦が決勝リーグをかける最も重要な試合となり、1回戦の結果、相手は前日に宮崎西中を下して勝ち上がってきた高原中と対戦することになりました。高原中は県トップレベルの力があり、数多くの練習試合を繰り返してきたチームでもあります。一応試合を観戦しましたが、お互いに全てを知り尽くしており、まずは先のことを考えずに、この試合に持てる力のすべてを出しきって真っ正面からぶつかるだけという感じで当日を迎えました。

 第1セットは、前半は互角だったのですが、中盤からは高原中のペースとなり、4点差を追いかける苦しい展開となりました。16-20の場面でタイムを取り、そこから3連続得点で差を縮め、20-23からの4連続で一気にセットポイントを奪ったものの、追いつかれ、最後はなんとか振り切ることができました。このセットの榎原中はサーブミスが5本、サーブキャッチミスが2本と、いつもと違う状況の中で、なかなか流れがつかめない展開となりました。
 第2セットも、前半は互角の展開だったのですが、今度は中盤から榎原中のペースとなり、最大18-12まで差を広げました。しかしそこから少しずつ差を縮められ、23-20のサーブミスから23-22まで詰め寄られたものの、ここで⑤が会心のブロックを決め、なんとか競り勝つことができました。このセットもサーブミスが4本と、なかなかこの大会の雰囲気に慣れることができませんでした。

 決勝リーグ第1試合の相手は、本庄中を破って勝ち上がってきた日向学院中でした。日向学院中は能力の高いメンバーがそろっており、先のJA杯でも苦戦した相手です。技術面では、高いブロックと攻撃力がありますので、サーブがいまいちのこの日の状況では、かなり苦しい展開になることが予想されました。加えて、精神面においても、高原中との接戦でかなり消耗していることと、第1目標である決勝リーグ進出を決めたことからくる安心感が、私も含めチームの中にはびこっていました。
 そんな中始まった第1セットは、終始相手のリズムで試合が進みました。先ほどの試合でサーブが入らなかったこともあり、まったく攻めるサーブが打てず、逆にサーブキャッチミスが4本と、相手のサーブに翻弄されてしまいました。榎原中はミスが12本、日向学院中は6本と、ミスだけ見ても到底勝てる内容ではありませんでした。
 第2セットも立ち上がりからサービスエースを3本取られた後相手がサーブミスしてくれたものの、次のサーブをこちらがミスするなど、立ち上がりから2-9と大差を付けられてのスタートとなりました。このセットのミス自体は8本だったのですが、このうちの4本がセット開始直後に集まってしまったことで、終始相手のペースで試合が進み、最後になんとか食らいつくものの、時すでに遅しといった感じでした。

 これで榎原中としては第3シードの三松中に勝つことはもちろんのこと、第2シードの佐土原中にも落とせないというとても苦しい状況になってしまいました。しかし、どんな状況になっても、これまでやってきたことを出し切って必ず県チャンピオンになるんだということを伝えて最終日に臨みました。
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情熱

 県中学総体を1 週間後に控えたこの3連休は、3日間とも練習試合を通して調整を行いました。
 
 土曜日は西紫原中のY先生にお願いして、鹿児島県の桜島総合体育館で行われた、県大会に出場する鹿児島市のチームを中心とした練習会に参加させていただきました。西紫原中、吉野東中、清水中、伊敷台中、吉野中、桜丘・喜入中、南中、頴娃中、別府中、伊集院中の10チームと試合をさせていただき、10勝1敗という結果でした。朝の出だしは、先日中学生レベルを大きく超えた高さやパワー、スピードのある高校生と試合をしていたせいか、そのイメージのギャップに苦しみ、それほど高くないブロックをよけてアウトになったり、なんでもないサーブに対して固まって足が動かなかったりとチグハグな動きをしており、清水中に逆転負けを喫するなど苦しみましたが、その後は課題を意識しながらしっかりとプレーすることができました。最後に清水中ともう一度させていただくなど、様々なチームと対戦することで、自分たちの武器や足りない部分を感じることができたと思います。桜丘中のH先生をはじめとした鹿児島県の先生方、貴重な機会を与えていただき本当にありがとうございました。

 日曜日は、このチームが最もお世話になったチームの1つである宇都中と2チームで練習試合をしました。試合形式で、午前と午後に2試合ずつ8セット行いましたが、一日通して集中してしっかりと勝ちきることができました。地区大会前に、地区大会を絶対に勝ち上がって県大会前にもう一度練習試合をするという約束を叶えることができて何よりです。両チームとも県大会で結果を残し、九州大会にいく可能性が十分にあります。今度はお互いに九州大会出場を決めて、また練習試合をすることができることを願っています。
 この日は榎原で泊まり込みの合宿だったので、みんなで温泉にいき、ついでに海で遊んでリラックスすることもできました。その後も後援会に用意していただいたおいしいカレーを食べた後、花火をしたり、ゲーム大会をしたりととても楽しい時間を過ごすことができました。

 そして3連休の最終日は、OBに来ていただいて練習試合をしました。この日はやや2日間の疲れが出ていたものの、2試合ともなんとか踏ん張って勝利することができました。この日来ていたOBは、全員が九州大会や全国大会をなど、中学生時にトップクラスの経験をしている選手たちでした。その選手たちとネットを挟んでプレーをしたことで、榎原バレーの伝統とプライドをしっかりと引き継いでもらえたのではないでしょうか。

 この3連休は、基本的には地区中総体と同じような流れで大会に臨み、大会で前回同様自分たちのベストのプレーをするために計画しました。様々な方々の協力のおかげで、無事この3連休を乗り切ることができてほっとしているところです。3日間を通して全体的にはとても良い内容でしたが、苦しい時に自分たちの持てる全てを振り絞って一歩前に踏み出すことができなかった場面もありました。 経営の神様といわれるあの松下幸之助さんは、“燃えるような情熱があれば、おのずとその時々における成功の知恵が見つかるもんや”と言っています。

 すべては学び すべては準備 すべてに感謝

 残りあと5日となりましたが、一人一人がベストを尽くし、悔いの残らない準備をしてほしいと思います。
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飛翔

 県中学総体を2週間後に控えた先週末は、両日ともに練習試合でした。ここが最後の追い込みの時期であり、厳しい相手や環境、そしてコンディションが万全でない中での連続試合など、苦しい条件の中でどれだけやれるかを確かめる2日間となりました。
 
 土曜日は門川勤労者体育館にて、緒方中・門川中・延岡南中・高千穂中の5校と対戦しました。結果は緒方中に2勝1敗、門川中と延岡南中に3勝、高千穂中に2勝の10勝1敗でした。緒方中は大分県2位の強豪で、春のアシックスカップで榎原中が敗れた日田東部中を先日の大会で破ったチームです。全部で3セットさせていただいたのですが、1・2セット目は差を広げてからの逆転負けと辛勝で、3セット目は逆に差を広げられてからの逆転勝ちでした。相手の高さとパワーに対応することができず、真っ正面からぶつかってしまった結果、波の激しいゲーム展開となりました。
 特に敗れた1セット目の最後の1点は、なんとか相手の攻撃をしのぐものの、レシーバーとセッター、セッターとスパイカーの心が繋がらず、ボールが上がっているのに攻めきれずに最後打ち込まれて敗れました。苦しい時にこそ、その人の本性が出ると言いますが、まさに榎原中のチームとしての未熟な部分が垣間見えたワンラリーでした。

 日曜日は榎原地区体育館に花岡学園・佐土原中・宮崎西中に来ていただいての練習試合でした。榎原中以外のチームはレギュラーを欠いているという状態の中、佐土原中に3勝1敗、花岡学園に3勝、宮崎西中に2勝の8勝1敗という結果でした。
 この日に痛感したことは、やはり榎原中の大きな武器はサーブで、そのサーブが通用しないとかなり苦戦します。夏はブロックと2段トスが勝負を決めるとよく言われていますが、榎原中は高さがないチームなので、この2つで相手チームと戦うことが難しいということは、チーム結成当初から分かっていました。
 そこでポイントとなるのが、サーブとレセプションです。サーブに関しては、自分が入れることができる中で一番ベストなサーブを打つ、なおかつコースも狙えるようにこの1年間練習してきました。その甲斐あって、今まではサーブで優勢に試合を進めることができることが多いのですが、苦しい展開となったゲームではサーブミスが6本くらいあります。 
 また、危惧していたとおり、この時期になるとみんなパワーが付いてきており、簡単にはサーブポイントが取れなくなってきました。サーブで崩して2段トスまでにはいくのですが、ブロックにひっかからず、レシーブも対応することができないという感じです。
 攻めるサーブで少しでも相手の攻撃の選択肢を減らし、そこにしっかりとブロッカーがマークにつき、粘りのブロックとレシーブで切り返してブレイクする場面をもっとたくさん作れるように、しっかりと練習をして修正をすることが必要です。
 また、レセプションでは、キャッチがしっかり入ればコンビで崩せるのですが、これも相手のパワーやブロックの高さで、なかなかいい状況を作り出せることができません。まずは安定したサーブキャッチを増やすとともに、少々崩されてもしっかりとコンビを使っていったり、サイドの選手がもっと安定したプレーをすることができない限り、トーナメントを勝ち上がっていくことはとても厳しくなります。

 ザ・リッツ・カールトン・ホテル元日本支社長の高野登さんは、“
想像力に翼をつけないと夢には届かない。夢に届くには、想像力を働かせるしかない。”と言っています。
 ただ言われたことをやるだけの“守”期を終え、自分たちで判断していく“破”期も終わりました。あとは、想像力を働かせ、さらに翼をつけて羽ばたいていく“離”期になりました。これまでの経験全てを生かして、悔いの残らない一日一日を過ごしてほしいと思います。
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