部活動

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技術面の課題(嬉しいお知らせ)

 県大会まで35日となり、期末テストも終わっていよいよラストスパートに入ってきました。しかし、県大会で勝ち進むためには、技術面・精神面ともに課題が山積みの状況です。

 まずスパイクです。以前書いたように、榎原中には170cmを越える選手が1名もいません。そのために、ハイセットで勝負するのではなく、これまで以上にキャッチからでもスピードや横の幅、縦の空間を使ってたくさんの攻撃パターンを使い分けることと、できる限り“攻撃のテンポを早くすること”が必要です。

 次にサーブです。今までは“サーブは丁寧に”という指示を出していました。榎原中はサーブが比較的良く、丁寧に打っておけばある程度相手をくずすようなサーブを打つことができます。しかし格上の相手をくずすためにはもっと“強くサーブを攻めていくこと”が重要になってきます。パワーで攻める、緩急で攻める、コースで攻めるなど、11名全員がしっかりと意識して個人のサーブ力を強化しなければなりません。

 次にブロックです。ブロックは榎原中の一番弱いところです。身長がないので単純に上から打たれたり、枚数が少ないのでスピードについていけなかったりと、とにかくあまり機能していません。本来であればすべてのスパイクをブロックで防ぎたいのですが、前述のスパイクとサーブを絡めて、サーブでくずしてハイセットをブロックする、早いテンポの攻撃でくずしてハイセットをブロックするというように、少なくともハイセットはしっかりとブロックができる”ようにしなければなりません。

 次にキャッチです。現在はアンダーハンドでキャッチしていることが多いのですが、“オーバーハンドでのキャッチの精度を高めること”が必要です。オーバーでキャッチできないと、守備範囲が広くなってロングサーブで揺さぶられるなど、キャッチに安定感がなくなります。また、キャッチ後に攻撃にも入るのが遅れてしまい、テンポが遅くなってしまいます。

 最後にレシーブです。レシーブはこれまで通り、“目線を変えないこと”を徹底していきます。先日の練習では、レシーブ時にあごが上がる選手が、自主的にシャツを口に加えてキャッチをしていました。目線を変えないことを意識すれば、足も動き、オーバーとアンダーの判断もできるようになり、その結果自然とレシーブも繋がるようになるはずです。


 技術的には、以上のようなたくさんの課題があり、少しでも改善できるようにこれから集中して指導していくのですが、そんな中嬉しいお知らせが届きました。新ユニフォームが届いたのです!榎原中のユニフォームは、現在赤・白・黒の3種類ありますが、一番新しいものでも10年以上前のもので、材質は古く、マークがはがれていたり、縮んでしまって着ることができなかったりするものもあります。そこで学校にお願いして新しいユニフォームを作っていただきました。デザインは今はやりのハイキューのセカンドユニフォームに似せて作ったものです。選手達もさらに気持ちが高まったことだと思います。


 今週は、土曜日に榎原でじっくりと練習をし、日曜日は日南振徳高校に練習試合に行きます。その練習試合が新しいユニフォームのデビュー戦です。今日明日としっかりと調整をして、デビュー戦でいい雰囲気で試合をし、新ユニフォームを“勝利のユニフォーム”にしてほしいものです。

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断固たる決意

昨日で中体連の地区大会が終わり、県大会出場校が決定しました。どの地区も熱い戦いだったとは思いますが、その中でも都城地区と宮崎地区が予想通り熾烈な県大会出場権争いだったようです。
 

都城地区は秋・JA杯優勝の三股中とJA準優勝の姫城中を予選でフルセットの末退けた沖水中が代表校となりました。妻ヶ丘中も準決勝の沖水中戦では、第1セットをとったあと、第2セットも22-13でほぼ県大会出場権を手に入れたかに思えた状況からの逆転負けだったとのことです。おしくも県大会出場権を逃した姫城中と妻ヶ丘中には練習試合等で大変お世話になりました。志半ばだったとは思いますが、両チームとも素晴らしいチームであったことは間違いありません。
 宮崎地区は秋・JA杯ベスト4の宮崎西中と日向学院中が優勝・準優勝、秋で準優勝の本庄中と秋・JA杯ベスト8の大淀中が3位、鹿宮対県ベスト4の木花中が、実力のある佐土原中と秋JA杯ベスト8の広瀬中を倒しての5位と、この5校が宮崎地区からは県大会に出場します。
 また、三松中や門川中、都農中の他にも、高原中や延岡南中、高千穂中など、秋には出場していないチームが力をつけて代表権を得ています。

これらの激戦を勝ち抜いて、地区の代表として県大会に進んでくるチームとこれから争っていくには、どんな状況においても仲間を信じ、自分を信じ、気を緩めず、あきらめず、疑わずという、何にも負けない“断固たる決意”が必要となってきます。この“断固たる決意”の中心は、当然3年生です。他校の生徒を見ていても、この4月からの3年生の急成長ぶりは目を見張るものがあります。結果、レギュラーに3年生が多いチームが、夏は勝ち上がることがほとんどです。しかし榎原中には、3年生は2人しかコート上にはいません。まずはこの2人が、気持ちで他チームの3年生に負けないことは最低限で、なおかつ2年生3人と1年生2人が他校の3年生に負けないくらいの気持ちがあってやっと互角の勝負になり、ベンチも含めた11人全員の気持ちがそろった時、はじめてその先が見えてくると思います。

榎原中は現在期末テスト期間中ですが、部活動がない時間をしっかりと有効に使えているかというとそうではない生徒が多いようです。定期テストは範囲や出る内容が決まっているので、勉強ができるかどうかが問われているのではなく、しっかりと準備ができたかどうかが問われています。つまり、相手との勝負ではなくて、テストに対してどれだけ本気で取り組めていたかという自分との戦いです。


 創業320年以上続く半兵衛麩会長第11代当主の玉置半兵衛さんはこう言っています。

人様に勝とうと思うな。人に勝とうと思ったらまず自分に克て。自分が自分に負けるような人間が人に勝てるはずがない。

これはスポーツでも同じです。まずは目の前のテストに全力を尽くし、心置きなく県大会に向かって突き進めるようはずみをつけてほしいと思います。


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第10回南那珂地区中学校総合体育大会

 6日(日)に行われた第10回南那珂地区中学校総合体育大会において、榎原中は3戦全勝で3年ぶりに夏の県大会への切符を手に入れることができました。結果は以下の通りです。

 第2試合 榎原中 2(25-17、25-8)0 福島中

 第3試合 榎原中 2(25-6、25-4)0 北郷小中

 第5試合 榎原中 2(25-10、25-11)0 吾田中

 初戦の福島中戦では、第1セット一気に走られ1-6まで点差が開いてしまいました。とりあえず1回目のタイムアウトをとりましたが、私はそれほど心配していませんでした。というのも、点差が開いている理由が、榎原中が悪いというわけではなくて相手が良すぎるという状況だったからです。福島中には昨年全国大会で3位になった中学校1年生がおり、その原動力だったエースが絶好調でした。しかし、サーブはしっかりと狙えていましたし、攻撃もエースの⑤だけに頼らずに攻められていたので、相手エースが下がったあと点差を詰め、そこから一気に突き放していく展開が予想できていました。また、万が一1セット目を取られたとしても、その流れがずっと続くことはないので、切り替えて2・3セットを連取すればよいとの考えでした。その予想通り、じわじわと点差を詰め、13-13で追いついてからあとは一方的な展開となりました。結局この局面を冷静に乗り切ったこともあって、2試合目・3試合目と最後まで集中して試合に臨むことができました。


 今回の大会では、全員が自分の仕事をしっかりと果たし、3試合通して榎原バレーを展開することができました。その中でも特に4月から正式に入部した3年生の⑥が、大事な場面で大活躍しました。昨年の秋の中体連までは吾田中から1名レンタルして活動していた榎原中は、音楽部の⑥が力を貸してくれたおかげで、その後の大会を榎原中単独チームとして出場することができました。⑥はバレーボール経験も一切なく、決して上手な選手ではありませんが、その後の厳しい大会すべてをコート上で経験していますので、状況に左右されずに自分のできることをしっかりと果たすことができます。⑥以外にもベンチから一生懸命応援していた3名を含めた11名全員の力が、安定したゲームを展開することができた大きな要因だと思います。
 また、後援会の方々のこれまでの協力も忘れてはいけません。先週の熊本遠征をはじめとして、いつ、どんな時でも子供達のために協力していただきました。これからもっと厳しい状況が続きますが、どうぞよろしくお願いいたします。
 最後に、当日の応援です。後援会はもちろんのこと、全校生徒、全職員、地域の方々など、他校の3~4倍以上の大応援団でした。この大声援が大きな力となり、チームの背中を押してくれたことだと思います。応援していただけるようなチームになれるように、今後もさらに頑張っていきます。

 その日の夜には祝勝会がありましたが、この結果に気を緩めることなく、それぞれが自分やチームの課題を述べていたので、翌日は振替休業日でしたが、朝7時から練習をしました。県大会に向けての第一歩をすぐに踏み出せたことは、チームにとってとても大きな一歩になったと思います。この次を見据えた取り組みが最後の夏にきっと花開くはずです。県大会に向けてより一層の人間力の向上を期待しています。

 たくさんの応援、本当にありがとうございました。

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精神一到

 昨日の練習は、大事な決戦2日前でしたが、1年生でレギュラーの⑧が頭痛で練習を休んでしまい、11人全員がそろうことはできませんでした。⑧はとても頑張り屋さんで、一昨日の練習にも一生懸命取り組んでいたのですが、昨日は朝から頭痛がひどく、はじめは欠席との連絡がありました。しかし⑧は体調が少し良くなった午後から気力を振り絞って学校に登校しました。もちろん体調は万全とはほど遠く、今日の練習は休みたいとのことだったので、私は「とにかくキャプテンに話をしに行きなさい。でも、キャプテンは大事な大会前だから見学でもいいから11人全員そろいたいと思っているはずだよ。」と伝えました。

 その後、少し期待をして体育館に行きましたが、残念ながらというかやはり⑧はいませんでした。キャプテンに話を聞いてみると、「今日はゆっくり休んで明日頑張ろう。」と伝えたとのことでした。そこで私は先ほど私が⑧に何を話したかを伝えました。キャプテンとして11人全員で心を繋げて大会に臨みたいと思っていれば、「見学でもいいから一緒に頑張ろうよ!」と気持ちのこもった言葉を伝えることができたはずです。そしてそのような気持ちのこもった言葉をキャプテンから聞けば、⑧もきっと無理をしてでも体育館に残ってみんなと一緒の時間を過ごすことができたはずです。もしそうすることができていれば、キャプテンの、いやチーム全員の人間力の大きな成長を感じることができたのですが、私のこれまでの指導力不足を痛感させられた出来事となりました。


 日付が変わって今日は、7時に体育館にいくと、すでにコート設営は終わっており、11人全員で練習を盛り上げようという雰囲気ができていました。その後も7時半までしっかりとアップをし、それから8時まではレシーブで足を動かし、8時~8時15分までの間は明日の設定時間に合わせてスパイクとサーブを練習しました。そして今開会式の時間を意識してオールコートに張り替えているところです。

明日も今日のような雰囲気で臨めればきっと良いバレーができるのではないかと思います。結果は自分たちの力だけではどうすることもできませんが、11人全員の強い“気”持ちがあれば、きっとその先に道は続くはずです。今年の書き初めで、キャプテンは「精神一到」という言葉を書きました。この「精神一到」とは「精神一到何事か成らざらん」から来ており、「やると心に誓って物事に当たれば、どんなことでも出来ないことはない。精神力があれば、道は開けてくる。」という意味です。私の座右の銘は、Where there's a will, there's a way.意思あるところに道あり)」という言葉で、まさにこの「精神一到」なのです。自分たちの力で強い“気”をもって新たな道を開いてほしいと思います。

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 地区予選まであと2日となり、最後の調整が続いています。しかし、昨日は練習中の雰囲気がいまいちで、とてもあと3日後に決戦を迎えたチームとは思えませんでした。途中練習を止めて3年生のキャプテンとエースに話をしたものの、ピリっとせず、結局こちらがボール出しをして気合いを入れ、緊張感を作り上げないといけない状況でした。このような状況であれば、通常はこの2人にボール出しをするのですが、1・2年生にボール出しをしました。この2人にボール出しをしても、ただその場を一生懸命にこなすだけで何も変わらないと判断したからです。自分たちの力不足でチームメイトがボール出しをされている姿を見て、いかにチームの中心としての責任感や緊張感、危機感が足りないかを再確認させたかったのです。

何度か書いていますように、榎原中はみんな一生懸命練習に取り組むのですが、本気さを感じることはほとんどありません。本気>一生懸命。この差についてこの1年間何度も話をし、3年生になれば少しは変わるのかと思っていましたが、本当にほんの少ししか変わっていません。その理由の1つが、地区大会は勝てるだろうと思っていることです。しかしこれは大きな間違いです。


 一昨年、夏の地区予選で、榎原中は県ナンバーワンの北郷小中か、県ベスト4の力がある吾田中のいずれかに勝利しなくては県大会に進めず中学校のバレーボールが終わってしまうという状況でした。当時入学したばかりの1年生の2名、現在のキャプテンとエースは、レギュラーとしてその大会を経験しました。その大会では、北郷小中に粘りのバレーで食らいつきましたが自力の差で敗れ、最終戦の吾田中戦にすべてがかかる状況となりました。そしてその試合では格上相手に一進一退の攻防を続け、13-10でリードして“さあこれから!”というときに、2年生エースが何もないところで足をひねり、そこで現高校2年生の中学バレーは終了してしまいました。

そのときの悔しさを胸に昨年の夏の中体連に挑みましたが、3月まで合同チームを組んでいた北郷小中との朝一番の試合であっさりと敗れました。その後、気持ちを切り換えて県3位の吾田中にはなんとか勝利したものの、次の日の朝一番の試合で、今度は今まで一度も負けたことのない福島中に、25-12でなんなく1セットを取ったにもかかわらず、ミスのオンパレードで逆転負けを喫し、現高校1年生の中学バレーは終わりました。


 このような苦い経験をしている2人ですが、前述のとおり、相変わらず行動に“気”が入っていません。4月に行われた鹿屋大会でシード校ながら初戦で無様に敗れた後、試合中バラバラになったチームに対してこの“気”についての話をしました。“気”がつく言葉には、本気、強気、勇気、活気、覇気、気合、気迫などいろいろな言葉があります。これらの“気”が榎原中には足りないのです。

 
 今日の練習はユニフォームを着てやり、少しでも本番を意識し、“気”の入った練習をしたいと思います。また、明日は日曜日に合わせて朝7時から当日を意識したスケジュールで練習をします。体調不良等で当日もベストのコンディションで挑めそうにありませんが、これが現時点でのこのチームの実力なのだと思います。

 世の中に絶対はありません。これが県大会であれば、あっけなく1回戦で敗れてしまうことでしょう。しかし、地区大会を突破できればあと2ヶ月弱チームを、そして自分自身を鍛え上げるチャンスがもらえます。できる限りの準備をして本番に臨んで、見ている人たちが感動するような榎原バレーを見せてくれることを期待しています。

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