部活動

2016年1月の記事一覧

第33回JA共催杯UMK中学校バレーボール大会開幕

 先週土曜日から、ついにJA杯が始まりました。土曜日の午前中は開会式でしたが、今年から全チーム参加可ということで、男子45チーム・女子91チームの計136チームが参加しており、とても壮大な開会式でした。
 
昼食を終えたあと、午後からはY先生にお願いして、大淀中で最終調整を行いました。チームとしてうまく機能していない部分が多々ありましたが、その修正をじっくりとすることができました。最後にゲームを3セットやりましたが、エースの膝の状態が悪い中、いろんな場面を想定して練習することができました。本当にありがとうございました。

 
そんな状態の中での榎原中の初戦は、まさかの第6試合!?ということで、調整をいろいろと考えました。結局雪が降りしきる中、9時から1時間半程度身体を動かした後、軽く昼食を取り、会場である生目の杜に向かいました。
 
現地に着いて対戦相手を確認すると、広瀬中でした。新チームになってからは初めての顔合わせでしたが、広瀬中は私の母校であり、前顧問のN先生の時には練習試合を何度も一緒にさせて頂きました。
 
試合としては、前日にエース無しで試合をする決断をしていました。やろうと思えばできる状態ではあるのですが、無理をさせて悪化させるわけにはいきませんでした。また、他の7人がエースに頼らずに試合をすることで、チーム力をさらに高める狙いもありました。実際正月合宿からこれまで様々なパターンを想定して練習してきたので、自信をもって試合に臨みました。結果は以下の通りです。

 
2回戦
 榎原中 2(25-18、25-10)0 広瀬中

 
やはり公式戦となると勝手が違うようで、1セット目はそんなに大きなミスはないものの、少しずつ感覚がずれてしまい、中盤までは競り合う展開になりました。序盤に相手のサーブ順ミスやローテーションミスで何度も試合が止まるなどが重なったのもありますが、いずれにせよ集中力が足りていなかったのだと思います。その象徴として、17-15までにサーブミスが4本もありました。やはりサーブミスが重なると、自分たちのバレーを展開するのは難しいということを改めて感じました。
 
2セット目はしっかりとサーブで攻め、ただレフト攻撃で点を取っていた第1セットとは違って、移動攻撃やクイック、そしてバックアタックなどを織り交ぜながら点を取るなど、相手のブロックを交わして早い攻撃で決めるという展開が増えました。また、ピンチサーバーとして出場した⑧のサーブから5連続得点したり、最後にエースの⑤が少し出場して大会の雰囲気を感じることができたなどの収穫もあり、それぞれの役割をしっかりと果たすことができたセットでした。

 これで、3回戦で永久津中と、準々決勝で妻ヶ丘中と日向学院中の勝者と対戦します。敵は相手チームではなく、自分たちです。とにかく1戦1戦、1セット1セット、1点1点、1本1本集中することが大切です。
 
この勝負の土曜日に、まずは3回戦に勝利して鹿宮対県大会の出場権を取り、次に準々決勝に勝利して九州大会の出場権を取るために、今週の生活および練習に集中してほしいと思います。

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JA杯で目指すバレー

 明日から始まるJA共催杯を前に、秋の中体連県大会で3位だった榎原中には、有力校としてUMKからのアンケートが来ました。そのアンケートに書いた内容を紹介します。

 榎原中男子バレーボール部のモットー
 
 「バレーボールを通して人間力を高める」ことを目的に、それぞれが自分の長所を生かすことができる全員バレーを目指している。全校生徒が22名と少なく、部活動以外の時間でもたくさんの時間を一緒に過ごしているからこそできる、“心”のつながったプレーを1つでも多く出すことができるように、日々の生活から何事にも全力で取り組むようにしている。


 榎原中男子バレーボール部の特徴

 ⑤、①、④の3人のスパイカーが、どんな状況からも一斉に攻撃していくシンクロ(同時多発)攻撃を目指している。そのために、③と⑩を中心とした粘り強いレシーブから⑦のクイックや時間差、バックアタックをからめた多彩なトス回しで相手を翻弄していきたい。また⑧と⑨も、苦しい場面でサーブや声などでチームに流れをもってきてくれることを期待している。8名全員の気持ちをシンクロ(同調)させ、どんな状況でも最後まで全力を尽くし、観ている人が応援してくれるようなプレーができるようにしていきたい。

 
 榎原中男子バレーボール部選手紹介(監督記入)

 ①ゲームキャプテンとして、すべての面でチームの中心となってくれることを期待している。
 ③レシーブの中心として、チームの守りを支えるプレーと声を期待している。
 ④攻撃の中心として、1年生らしく思い切ったプレーで攻めていく姿勢を期待している。
 ⑤エースとして、力強いスパイクとブロックでチームに勇気を与えるプレーを期待している。
 ⑦セッターとしてチームのコミュニケーションの中心となり、チームの良さを出すトス回しを期待している。
 ⑧厳しい場面でサーブで攻めてくれることを期待している。
 ⑨苦しい場面で声を出して盛り上げてくれることを期待している。
 ⑩レシーバーとして、決して手を抜かず、最後まであきらめないプレーを期待している。


 榎原中男子バレーボール部選手抱負

 ①ゲームキャプテンとしての仕事をしっかりとし、心を繋いで笑顔を絶やさずにプレーをします。
 ③副キャプテンとして、声をチームで一番出して盛り上げ、レシーブの中心として守りの指示を積極的に出します。
 ④スパイクでは、ブロックを利用して点を取っていき、得意のサーブではコースを狙って1点でも多く取ります。
 ⑤エースとして、高さを生かしたブロックとクイックで活躍し、常に声かけをしてチームの雰囲気を作ります。
 ⑦スパイカーが打ちやすいトスを上げて、強気なトス回しで攻めるバレーをします。
 ⑧レシーブは必ず繋いで、得意のサーブで攻めます。
 ⑨自分の武器である声を生かしてチームを盛り上げ、サーブやレシーブでも次に繋がるようにプレーします。
 ⑩フェイントボールを絶対に落とさず、笑顔を保ってプレーします。

 以上のようなことを心に刻んで、現時点でできる精一杯の榎原バレーを身体全体を使って表現してくれることを期待しています。
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集中力とは?

 前回、自分のもっている力を最大限に引き出すためには、“強い気持ち”が重要であり、その“強い気持ち”とは何かというと、どんな状況でも“集中することができる力”だと述べました。しかし、“強い気持ち”や“集中力”といっても、抽象的で形がなく曖昧なものなので、なかなかうまく伝えることができません。

 そんな中、東大生に聞いた天才とは何かという記事の中で、その東大生は
「人並み外れた記憶力」と答えていました。その理由として、本当は“集中力の高さ”が一番大事ですが、 “集中力”を比べる術はありません。そこで“記憶力”は集中の度合いが左右するから、“記憶力”が高ければ“集中力”が高いということを表していますというようなことが書いてありました。
 なるほど
、勉強が苦手な生徒でも、好きな歌手の歌詞や、ポケモンのキャラクターなどは簡単に記憶することができます。つまり、興味があることには自然と“集中”して“記憶”するのでしょう。勉強やスポーツもこのように覚えてくれたらと感じる人は多いのではないでしょうか。勉強でも、ただ一夜漬けでテストの点を取るために覚えたことはすぐに忘れてしまいますが、内容に興味をもったり必死で考えて取り組んだりしたことはいつまでも記憶に残ります。“記憶”するためには“集中力”が必要で、その“集中力”を高めるには、その物事に対する興味・関心・意欲が必要だということだと思います。


 また、いろいろと調べていると、集中力を高めるコツとして5つのSというものがありました。それは、

 Simple(シンプルな)
 Small(小さな目標を)
 Single(1つだけ)
 Short(短い時間)
 Smile(楽しみながら)

 このように、なるべくハードルを下げ、集中できる環境を創り出すことが集中力を高めるためには必要であるということです。指導者としてはこのような環境を意識して練習を組み立てたり、試合の中で指示を出したりしなければなりません。

 こういったことを調べていくうちに、今回春高バレーで優勝した下北沢成徳高校の小川先生が以前講演でおっしゃっていたことの意味がよりわかってきました。(小川先生の講演についてはhttp://cms.miyazaki-c.ed.jp/4225/htdocs/index.php?key=jokt89tii-133#_133参照)

 自分の力を最大限に発揮するためには、身体的なコンディションはもちろんですが、“集中力”が大切です。そしてその“集中力”を高めるためには、興味・関心・意欲をもって自分がやっていることに取り組むことが重要です。また、自分が集中しているかどうかということは、自分がこれまでにやってきたことをしっかりと“記憶”しているかどうかにつながっていきます。それを定着させるために、記憶したことを整理したりまとめたりする時間も必要になってきます。

 つまり、“気を強くもつ”ということは、今自分がおかれている状況に“集中する”ことで、“集中する”ということは、これまでの経験や現在の状況について、自分が“記憶”しているものの中からベストな行動を選択し、それを実行することだと思います。

 “気を強くもつ”⇔“集中する”⇔“記憶する”

 
 このような観点から自分の指導を振り返って見ると、選手が自分たちで考える時間を多くとる、目標を明確にしたり練習を楽しませたりするための練習メニューを工夫する、積極的な休養をとる、ミーティングやバレーノートでの振り返りを工夫するなど、まだまだ改善の余地があります。

 “気を強くもつ”ため、“集中力”を高めるため、“記憶力”を高めるために大切なことは、理論的には以上のようなことだと分かりましたが、結局一番は、バレーボールが好きであるという“心”や仲間を思いやる
“心”だと私は今改めて感じています。その気持ちを育てるためにはどのような指導をすればよいのか。私も原点に戻ってもう一度自分の指導を振り返り、選手たちとともに人間力を高めていきたいと思います。
 ※ 赤字は引用

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強い気持ちとは?

榎原中の大きな改善点の一つに、“強い気持ち”をもてないということがあります。これは特に連続失点の場面や、緊張している場面などに顕著に表れます。普段と違う状況や厳しい状況に舞い上がってしまい気持ちが不安定になった結果、集中力がなくなってしまいます。もちろんそんな場面を想定した練習はしていますが、こうなってしまうと、それぞれがバラバラにプレーしはじめ、結局ただただ流れに身を任せるしかなくなってしまいます。
 では、この“強い気持ち”というのは、いったいどのような気持ちのことでしょうか。一言で言えばどんな状況であろうと“集中力”を保つことだと思います。では、“集中力”とは何なのでしょうか。どうすれば集中することができるのでしょうか。あるホームページに以下のようなことが書いてありましたので引用させていただきます。(以下赤字はhttp://www.chs.nihon-u.ac.jp/pe_dpt/mizuochi/sposin-e/kojin/mune/hb1.htmlより引用)

 集中とは人の脳の中では、各所の感覚が適切な仕事を行い強調することにより能率を上げたり力を発揮したりしている。1つの感覚が仕事をしている時、他の感覚はその感覚の邪魔にならないようにあえて仕事をしていない。たとえば、勉強しているときに一番使うのは視覚であり、集中していると周りの雑音や臭いは気にならなくなる。こういった感覚の協調関係を集中という」とのことです。

 そして、その
集中をうまく使う能力を集中力といい、その具体的な働きとして、以下の3つの能力を上げています。

① 注意を集中する能力
 
これは注意の範囲を狭くし、一転に注意を集める能力で、例えば弓道など的が一つに限られている場面で必要とされている。
② 注意を払う能力
  これは①とは逆で注意の範囲を分散する能力で、サッカーの中田が試合中にキョロキョロしているのは周囲全体を把握するためであり、多くの情報を取り入れようとするときに必要とされる能力である。

③ 関係ないものによって気を散らされることを避ける能力
 
イアンソープは、スタートの合図が鳴った後、ゴールの壁にタッチするまでの記憶がほとんどにならしい。これは、レース以外の邪魔な情報を一切除去し、集中を極限まで高めたことによって起こることである。つまり集中力を余計な情報へ向けることを避ける能力である。

 さらに、集中の種類について以下のように書いてありました。

 集中には、大きく分けて内的集中と外的集中があります。
 内的集中…集中の対象が自分の心の内面に向けられる集中。心の中に心の目で見える対象物が必要になる。この対象物がなければ、集中力を向けるべき的がないようなものなので、心の目はさまざまな雑念的な事柄を拾い上げてしまう。前途のようにこれでは集中力は高まらない。

 外的集中…視覚を通した外の世界に向けられる集中。視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感を通して外の世界に向けられる集中のことである。スポーツの場合は、特に視覚が必要だ。

 
さらにこの外的集中は以下の2つに分けられます。

 外的集中は一点集中(コンセントレーション)と分散集中(フォーカス)に分けられます。一点集中は、球技などでボールに対して一点に集中を傾けることで、これが欠如するとボールに目がついていかなかったり、見失ってしまったりします。分散集中は、相手や味方などの動きや配置などの、周囲の状況に対する集中をさし、どちらかというと広い範囲での集中であり、これが欠如してしまうと周囲の正確な情報をキャッチできないため、判断ミスが生じてしまいます。このように、多くのスポーツは一点集中と分散集中の両方が必要であり、しかも細かく組み合わされているため、二つの切り替えをスピーディに行うことも重要です。


 ここまで書いてあることを読んだのですが、だからどうやって集中させればよいのか、集中力をつけるためにはどうすればよいのか、そもそもどうやって集中しているかどうかを見分けることができるのかいうことについては、いまいち分かりませんでした。
 
 気を強くもつためには集中力を高めることが必要なので、もう少し集中について考えてみたいと思います。

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這い上がる

 JA杯を1週間後に控えて、先週末の土曜日は山之口で練習試合、日曜日は久しぶりに榎原で練習をしました。山之口には、鹿児島県から来ていただいた川内北中と加治木中に加え、高原中と三松中の5校での練習試合でした。川内北中のN先生には、宮崎正月合宿をはじめ、私はもとより、宮崎県の男子バレーボール界全体が大変お世話になっています。また、加治木中のK先生にも、鹿児島の大会や合宿などに行くたびにとてもよくしていただいています。今回、わざわざ宮崎県まで来ていただき、鹿児島県のしっかりと鍛えられたチームを見て、改めてたくさんのことを勉強させていただきました。

 試合のほうは、8勝1敗で、加治木中に2勝1敗でした。先週は、前回の練習試合での情けなさを教訓に、テーマを声とレシーブの形に絞って、スパイク練習はせずに修正してきました。まだまだその場しのぎのプレーをする場面が多くありましたが、成果が少しは出た一日になったと思います。

加治木中は前チームの時からとてもレシーブがよく、しっかりつないでコンビを使ってくるチームです。榎原中もつなぎは良い方なのですが、逆にこのようなチームとの試合になると、粘り負けしてミスをして負けてしまうケースが多いです。実際、佐土原中や福島中に負ける原因も、両チームとも強力なエースがいるということはありますが、それ以上にレシーブで粘られて集中力が切れてきて、最後は形が悪くなりミスで終わるといった感じです。

実際に加治木中に敗れたセットは、スコアは22-25だったのですが、そのうち、サーブミスが3本、スパイクのネットやアウトが6本、サーブキャッチミス(相手のサービスエース)が4本の計13点が相手コートに返らず、自分たちから相手に楽に与えた点数でした。もちろんこの数字に表れていないミスもたくさんありますが、少なくとも25点中の半分以上が完全に自分たちが与えた点数で、相手は12点しか取らなくて良いわけですから、おのずと結果も厳しいものになります。

 そのような内容をふまえて、日曜日は、さらに形を徹底することとコミュニケーションをとること、そして練習試合で気になった技術的な修正を行いました。しかし、練習をしていてもいまいち“気”を感じません。おそらく本人たちとしては“気”を入れて練習している“つもり”なのですが、それが“行動を伴っていない”のです。副顧問のK先生もおっしゃってくれましたが、周りから見てそのような気持ちを感じなければ、それは思っていないのと同じだということです。追い込んでそこから吹っ切れて自分を変えてほしいのですが、一朝一夕ではそこまでなかなかいきません。もちろんこれはすべて私の指導力不足につきるのですが、粘り強く指導していくしかありません。

 

今、体育館には部員全員で作った“心”という文字が飾られています。これは私の指示ではなく自分たちで作ったものです。このようなことは初めてだったので、特に触れてはいないものの、彼らの大きな成長を感じているところです。

8人+2人の“心”をしっかりそろえて、榎原中の武器は“心”ですと自信をもって言えるようなチームになるよう、精進しましょう。

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