2024年2月の記事一覧
延岡市立 北方学園中学校2年生「立志式」講話
2月18日(日)に、北方学園中学校2年生(19名)で「立志式」が開催されました。
前半では、生徒たちが「立志の決意」を発表して、後半では、記念講演として水永が「君たちはどう生きるか -君たちの未来は可能性に満ちている」と題して講話をしました。
1月9日(火)に、ビデオメッセージ「教えて!よのなか先生」から、水永正憲の「自分にとって幸せとは何だろう」を視聴しました。そして3つのワークシートを使って、「①印象に残ったことなど」「②理想の将来を達成するため(マンダラート)」「③将来なりたい自分のためにがんばりたいこと」を書き出しています。
1月19日(金)には、お互いの考えを紹介し合い、さらに自分の夢を具体的に描き、1月26日(金)には、立志式で発表する(一人2分間)内容をまとめて、立志式に臨みました。
ビデオメッセージを視聴し、HPに掲載されているワークシートも活用されたケースを知ったのは初めてでしたので、生徒たちにどんな学びができたのか大変関心がありました。
「ひとつの言葉」をもとに将来を語る、夢を語る。その夢はどうすれば実現できるか、さらに夢が実現したらどうしたいか・・・と先の先まで考えさせておられました。自分の思いを掘り下げていくには、ビデオメッセージとワークシートは効果的な方法になっていると感じました。
講演では、「AIで仕事がなくなるのではなく、AIで新しく仕事が生まれる」のだということ。「正解がない社会になるのではなく、正解はいくつでもある社会になる」のだということを話しました。
そして、アンジェラ・アキさんの「手紙~拝啓十五の君へ~」を紹介しながら、15年後になりたい姿や夢がまだなくてもいい。今の自分を深く掘り下げてみることが大事。さらに、将来の夢を考えるだけではなくて、今悩んでいること・不安に思っていることなどを、15年後の自分に向けて打ち明けてみてはどうだろうか。そういう手紙を書いてみてはどうだろうか。と話しかけました。
後に届いた生徒たちの感想文には次のようなことが書かれていました。
「私は講演を聞いて、幸せは変わっていいということが分かり、いろいろなことに挑戦してみたいと思いました。」
「自分にとって幸せとは何か? という問いかけでは、すぐには何も思いつきませんでした。自分がやりたいことだけでなく、人の為になることなど、先のことも考えてこれからのことについて、あらためて考えていきたいと思います。」
「私が心に残ったのが、紹介してもらった「栄光より挫折、勝利より敗北、成功より失敗。負けてはじめて覚える。失敗しなければ絶対うまくならない。」という横浜高校野球部の渡辺監督の言葉です。」
「「手紙」という歌を聞いたことはあるけど、歌詞について深く考えてなくて、考えたときにすごく納得できた。」
(トータルコーディネーター 水永)
立志の言葉を述べる生徒たち
延岡高校2年生 課題研究ポスターセッション、SSH運営指導委員会
2月10日(土)に、延岡高校2年生(普通科4クラス・156人、MS科2クラス・78人)の課題研究ポスターセッションが行われました。
昨年4月にオリエンテーションが行われ、この1年間で28回(毎回2時限)の探究学習が積み重ねられました。その中で、普通科では7人のアドバイザーが9回、MS科では4人のメンターが6回、学校に出向いて質問に応えたりアドバイスを行ったりして、生徒たちと意見交換を行っています。
数学・物理・化学・生物などの自然科学系が41班、人文社会科学系が16班で構成されていました。この日は、宮崎大学と九州保健福祉大学の先生方と、民間企業の方々15名が評価委員として参加され、生徒たちの発表に耳を傾け、質問や意見を述べていただき、審査評価も行っていただきました。
1年間の成果をポスターで発表する生徒たち
この日の午後、SSH運営指導委員会が行われました。
委員の一人として、次のような意見を述べさせていただきました。
「答えのない問題に答えを見出す力を養うとされる探究学習は、学校内だけで閉じずに、社会人と積極的に協働して取り組む必要があります。
学校が企業に一方的に負担をお願いする、と考える必要はありません。産業界にとってもWINがあることを、先生方に共有していただくことが大事だと思います。」
「一方で、社会人講師の人選・依頼を、持続可能なものにしていく必要があります。
これまではメンターやアドバイザーの人選・依頼を、キャリア教育支援センターだけで担ってきましたが、担当の教職員と分担しながらすすめていく仕組みを作ることが大事だということに思い至りました。(今年度、普通科1年のSDGsフィールドワークで、全教職員で行う体制をつくり、市内3団体に協力してもらう仕組みを構築されたことは有意な参考になります)」
「メンターと教職員・生徒との連携を深めるための工夫が求められています。
メンターと教職員との連絡手段としてEメールと携帯電話の双方を共有すること。
メンターと生徒とがEメールで自由に連絡をとり合えるようにすること。
メンターと教職員との役割・責任の分担を明らかにすること。
メンター同士の横の連携を深めるため、交流懇親会をスタート時と期中に2回程度行うこと。」
(トータルコーディネーター 水永)
『 「工都のべおか」で STI for SDGs 人材を育成するカリキュラムの開発 』
西都市内中学校1年生合同で「キャリアみらいゼミ」が開催されました①
西都で暮らし働くことの意義や魅力、その前段階としての高校での学びの在り方などについての理解を深めるとともに、将来における自己実現や社会貢献、進路実現について考える「キャリアみらいゼミ」が、今年も西都市内中学校1年生を対象に行われました。
広い西都市内にある、妻(つま)中学校、三財(さんざい)中学校、都於郡(とのこおり)中学校、穂北(ほきた)中学校 銀鏡(しろみ)中学校、三納(みのう)中学校の1年生が一堂に会する貴重な学びの場。
長文となるため、2回に分けて報告したいと思います。
オープニングムービー、橋田市長あいさつ、来賓紹介から開会式が始まりました。
その後、「マインドセット」をテーマに、穂北中学校・竹下校長先生、銀鏡中学校・黒木先生、宮崎県教育研修センター・草刈指導主事によるトークセッション。
・なぜ西都市ではこのキャリアみらいゼミをはじめ、さいと学に力を入れているのか?
・これから身につけていきたい力と、その理由となる社会的背景
・この学びのねらい、参加する1年生にどんな気持ちで参加してほしいか
・次のプログラム「ハイスクール・クエスト(妻高校校長先生、現高校3年生3名登壇)」でつかんでほしいこと
について、聞き手・西都市教育委員会・笠主査より問いかけがされました。
さいと学の理念にひもづく様々な活動を振り返ることで、一人一人が自分のキャリアプランを練り上げていってほしい、というメッセージや、午後の地域人材からの学びでは「ぜひ、生き方に着目してほしい」というメッセージが生徒たちに送られ、まさに午前・午後と続くこの会のマインドセットとなる時間でした。
続いて、【第一部 ハイスクール・クエスト】。
西都市内唯一の高校で、100年を超える伝統校・県立妻高校より、三浦校長先生、3年生の黒木さん(普通・文理科学コース)、池迫さん(情報ビジネスフロンティア科)、飛賀さん(福祉科)が登壇し、「高校とはどんな力を伸ばすところなのか?」についてお話されました。高校とはそもそもどんな場所なのかといった全体的な視点からの話や現役高校生のリアルな声も聞ける場となっていました。
特に、「もし、もう一度中学生に戻れるとしたら?」との問いに、高校生全員が「勉強を頑張りたい」と答えていましたが、その理由は一人一人さまざま。
「自分の長所を書くときに困った。いろんな経験をしておけば、もっと自分を発見できたかもしれない」「計画性をもって取り組む訓練をしておけば良かった。スケジュールを立てるときに、生徒会や部活動の予定がかぶったり、長期休暇中の課題を後にためたりしてしまった」という実体験をもとにして語られるエピソードは、多くの中学1年生に刺さったのではないかと思いました。
会場にいる1年生からは「高校で身につけた力は?」「集中できる勉強方法は?」という質問があがっていました。
午前の部最後は、【第二部 マイタウン・クエスト】。
毎年、西都市内地区を超えた歴史文化に深く触れる学習の機会となっているこの会。今年のテーマは「日本最強の城と都於郡」。
都於郡中の生徒による調べ学習の発表から始まり、地形を利用した攻めと守りの城となっていることや、もしも、大きな勢力となっていた伊東氏(都於城)が伊東氏VS島津氏の戦いで勝っていたら・・・という仮説が津曲社協係長より語られました。都於郡では学校で甲冑を実際に作る学習があるなど、地域の歴史を体感的に学ぶ機会もあるようですが、地区外に住む中学生にとっては初耳な内容も多かったようです。
また、伊東マンショ(満所)については、以前飯牟禮氏がプロの漫画家へ依頼し制作された漫画を元に、有志で声優を集めて音声吹き替えをしたアニメーション動画で紹介されました。「わかりやすく生徒たちに届けたい」と時間をかけて今も続編の制作を進めているとのことでした。
ここで午前の部が終了。昼食を挟んで、午後の部開始です。
(西都市内中学校1年生合同で「キャリアみらいゼミ」が開催されました②へ続く)
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