日誌

校長のつぶやき(2016~2017年度)

今、学校は・・・その①(旧北郷小学校)

 旧北郷小、黒木小、北郷中を統合して開校2年目を迎えた「美郷北学園」ですが、それぞれの学校は、今どうなっているのか。閉校までにどんな歴史があったのか。この夏、私の課題の一つがこのことを学ぶことにあります。どんな地域にも学校があり、子どもたちが学び遊び、地域の風土と文化の中でともに歩んできた歴史があります。「学校がなくなったから、寂しくなった」とせず、地域のよさを生かした学校づくりを模索したいと考えたからです。
 さて、第1回は「旧北郷小学校」を取り上げます。沿革史によると、明治6年には役場にて寺子屋式の授業が始まり、明治40年に村内の5校(宇納間、入下、秋盛、小原、長野の各小学校)合併して「北郷尋常小学校」が開校。これが創立記念とされているようです。旧北郷小学校の校章には、この5校が集うイメージが表されています。

 その後大正時代に現在地付近に移設され、昭和に入ると「放送教育」や「道徳教育」などに力を入れてきたようです。平成4年には、時事通信社「教育奨励賞」の優良賞を受賞しています。平成18年の美郷町誕生により北郷村立から美郷町立となり、PTA活動を含めた緑化活動にも力を注いでいます。平成20年には「創立100周年記念式典」を、同27年2月21日に閉校式を開催し、109年の歴史に幕を降ろしました。
 現在は、耐震化が十分でなかった校舎を解体し更地になっています。体育館と運動場は、スポーツ少年団活動など社会体育の場として活用されています。今後、跡地をどう活用していくのかが注目されています。


 写真(上)は、正門から見た跡地。ここに校舎が建っていましたが、今では運動場が目に飛び込んできます。写真(下)は、正門東側に残されたパンダとペンギンのモニュメント。「懐かしい!」と思われる方も多いのではないでしょうか。

授業づくり研修会

 本日(28日)、宮崎県教育委員会が主催する「子どもの学びを高める“ひむか”の授業づくり推進事業」に係る授業づくり研修会が、本校を会場に開催されました。県北部の中学校の先生方を対象にしたもので、午前中に国語・社会・数学・理科、午後は音楽と保健体育で200名を超える参加者でした。過去これほど多くの先生方においでいただく機会がありませんでしたので、早朝からいつもと違う雰囲気の校内でした。
 本研修会の目的は、中学校の生徒一人一人にとって「分かる!できる!」授業を展開するために、教科ごとに具体的な指導方法等についての研究協議を行い、教職員の授業力向上を図り、生徒の学力向上を目指すことにありました。授業改善のための4つのチェックポイント
① 子ども一人一人の理解度を1単位時間の授業の中で評価し、定着や習熟を図る時間が確保されているか。
② 指導内容が精選されており、テンポや間に配慮して授業を進めているか。
③ 授業内容は子どもの実態にマッチしているか。
④ 教師の指示や発問は的確で、子どもに伝わっているか。
をもとに、ワークショップや実践発表などをとおして、熱心な協議がなされていました。3時間という短い時間に、これからの本県教育の目指すところが凝縮されている研修会でした。
 何より感激したのは、前日準備を含め県教委の先生方のチームワークのすばらしさでした。本研修会への熱意を感じました。参加していただいた先生方、本当にありがとうございました。不行き届きがありましたら、この場をお借りしてお詫び申し上げます。
 
写真は、参加者の駐車場の様子です。旧北郷小学校跡地を利用していただきました。こんなに駐車できるとは・・・

1学期が終わりました

 7月20日(水)、第1学期の終業式を行いました。
 4月8日(金)の始業日から数えて、69日の授業日でした。幸い1日も休業することなく、また子どもたちにおいても大きな病気や怪我がなく106名が終業の日を迎えられたことに安堵しています。子どもたちはもちろん、保護者や地域の皆様、そして指導に当たっていただいた先生方に、心より感謝いたします。たくさんの行事を通して、子どもたちは一回り大きく成長したと感じています。職員会議では、課題も多く確認できましたが、具体的な改善策を見出し2学期以降の指導で対応していきたいと思います。
 夏休みは、8月28日(日)までの39日間となります。子どもたちには普段できない様々な体験を、職員には2学期を気持ちよく迎えられるよう心身のリフレッシュとしっかりとした準備を期待しています。いろいろとかかわっていただいた皆様、本当にありがとうございました。

今日の給食は・・・


 今日は、地産地消献立「美郷の日」です。月に一度のお楽しみ給食のメニューは、
  麦ごはん 牛乳 じとっことゴーヤの揚げ煮 もずく汁
でした。美郷町内でとれた「米、地鶏っこ」と 北郷産の「豆腐、ゴーヤ」がたっぷりと使われていました。水のきれいな美郷町でとれた米は、噛めば噛むほど甘みが増してきてそれはおいしい米です。また、北郷地区はおいしい豆腐の産地でもあり、学校のすぐ近くにある道の駅「北の郷」でも手作り豆腐が製造販売されています。給食ではよく使われる定番食材です。ぜひ一度ご賞味ください。
 「じとっことゴーヤの揚げ煮」は、ジャガイモと鶏肉が甘辛いタレで絡めてあり、ゴーヤの苦みもほどよい絶品でした。ごちそうさまでした。
 本校栄養職員のO先生のアイデアは、毎日の給食にちりばめられています。どうぞ「今日の給食」のコーナーもご覧ください。
 


教頭時代にできなかったこと


 ある朝、校長室のテーブルの上に一輪の花が飾られていました。出勤した私は、息をのみ、それと同時に思わず涙を流してしまいました。
 たった一輪ではありますが、校長室のドアを開けた瞬間にその存在感の大きさで、私を包むかのように迎えてくれたのです。たかが花・・・かもしれません。けれど、私にとっては何物にも代えがたい癒しでした。これは、前出の技術員T先生の心配りでした。
 実は、教頭時代にできなかったこと(たくさんありすぎるのですが)の一つが、この一輪の花の「支え」でした。朝、校長先生を気持ちよくお迎えする手立てとして、「よし、明日は必ず準備しよう」と毎日のように決心していたのですが、ついつい業務にかまけて実現できませんでした。そのことが思い出されたのでした。過去お仕えした校長先生方、この場をお借りしてお詫び申し上げます。
 いろいろと取り組むべきことの多い毎日ですが、テーブルの上に飾られたさりげない一輪の花に、今日もこうして元気をもらっています。