部活動
塩味
九州大会に向けて、どこまで上を見据えて試合を展開することができるのかを試す絶好のチームに集まっていただいたのですが、榎原中は、負傷中のキャプテン①に加えて、エース⑤の膝の調子が悪く、160cm以上は1年生エース④ただ一人の6名ギリギリでこの2日間を乗り切らなければならない、非常に厳しい状況となってしまいました。
そんなこの週末のテーマとしては、守備面ではほぼノーブロックの中で、とにかくコート内にボールを落とさないために、強打のコースを予想し向かっていくことや、軟打・フェイントをすべて上げるためにサボらずに準備をすることでした。①が怪我して以降、九州の強豪と勝負するために、スパイクレシーブのメニューを多く練習してきたので、その成果を試す絶好の機会でした。
また、攻撃面のテーマとしては、今まで3枚の中の1人だった④が、マークが厳しい中で、ブロックを利用したアタックや相手を崩すアタック、移動攻撃やバックアタックなど状況に合わせたプレーを選択することと、155cm前後しかないレシーバーとセッターの攻撃への参加、そしてサーブを強く攻めることでした。
結果、初日は新たなフォーメーションに戸惑い、ミスが多い状態の中で、第一鹿屋中に2勝1敗、佐土原中に3敗、福島中に2敗、姫城中に2敗の2勝8敗という結果でした。2日目は、前日の疲れが残っている中ではありましたが、少しずつ慣れてきたのか、宇都中に3勝、加治木中に1勝2敗、福島中に1勝1敗、佐土原中に1敗の5勝4敗でした。
結果としては、佐土原中戦以外はほとんど大崩れせず試合を作ることができたことや、福島中相手に1セット取ることができたこと、そして両日ともに一番苦しい最後のセットに意地を見せて勝利した部分など、①と⑤以外の6名でも練習の成果を発揮すれば、コートの中でも十分プレーは通用することが分かりました。このことは特に1年生にとってとても大きな経験になったはずです。
内容としては、守備面・攻撃面ともにまだまだですが、様々な状況を経験することで、ゲームの中に必要な身体や頭の準備や動きが少しは分かったのではないでしょうか。今後の練習でいろんな場面を想定して、自分に与えられた役割をしっかりと理解して練習に励むこと大切です。
この2日間で、⑤は1セットだけ少し出場しましたが、そのときはチームの安定感や安心感がすごくありました。今は我慢してコンディションを上げることに集中して、九州大会ではベストに近いプレーをすることを期待しています。また、①も、ずっとトレーニングとスコア付けが続いていますが、この期間がこれからの自分をさらに成長させてくれます。今できることにベストを尽くすことできっと道は開けます。
8名全員で心をそろえて、あと4日後にせまった九州大会に自信をもって挑みましょう。
飛翔
キャプテンのYは、高校バレー界の強豪校である小林西高校に進学します。この代の榎原中はまさにYのチームでした。何でもできる分、あまり目立ちはしませんでしたが、県トップクラスの力がある選手だと私は思います。先に小林西校を卒業した、榎原中OBである前キャプテンのMのように、高校で大きく成長し、高校バレー界の中心として頑張ってくれることを期待しています。O先生、どうぞよろしくお願いいたします。
エースのIは、こちらも高校バレー界の強豪校である宮崎工業高校に進学します。Iは素晴らしいバレーボールの才能がある半面、少し自分に甘い部分がありますが、県選抜での経験を通して、自分の意思でバレーボールと真剣に向き合うことを選びました。また、宮崎工業高校には、榎原中のOBが数多くお世話になっており、新2年生にも日南出身の選手が多数います。中でも北郷小中の2名とは合同チームで一緒に九州大会に出場しました。この縁を大切にして、K先生のご指導の下、さらに自分を磨いて、高校でも自分の力を存分に発揮してほしいと思います。
最後にTです。彼はバレー未経験でしたが、2年生の11月に5人しかいなかったバレー部のために助っ人として力を貸してくれました。3年生の4月からは正式に入部し、遠征や厳しい試合など、最後まで一生懸命チームのために力を尽くしてくれました。高校にいっても、何事にも真面目に取り組んでいれば、おのずと最高の結果が出るはずです。自分のやりたいことに自分から積極的に打ち込んで下さい。
この3名とは、私が1年生の時の担任だったこともあり、とてもたくさんの時間を一緒に過ごしました。榎原中で学んだこと、榎原中男子バレーボール部で学んだこと、バレーボールという競技を通して学んだこと、そしてこの3人で経験したすべてのことを生かして、高校でも榎原っ子らしく、すべてを出し切って自分を輝かせて下さい。3人がそれぞれの夢に向かって、大きく飛翔することを願っています。
私は普段ほとんど褒めることはありませんが、今は心の底からこの言葉を伝えることができます。
3人とも3年間よく頑張りました。
ありがとう!
平成27年度榎原杯Farewell大会
南那珂地区は、今年は福島中(県1位)・榎原中(県3位)、一昨年は榎原・北郷小中(県2位)・吾田中(県3位)、3年前は北郷小中(県1位)と男子バレー界では結果を残し続けています。ちなみに、小学校の大会でも、昨年は串間少年バレー(福島中)が全国ベスト4、今年は北郷小年バレーが県1位と、とてもバレーボールが盛んな地域です。
同じ地区で、練習試合や大会などたくさん一緒に汗を流してきたバレーボール仲間と、最後に何か思い出に残ることを企画したいと思う中で、特に榎原中は、福島中→北郷小中→吾田中と合同またはレンタルでお世話になっていたので、私が音頭を取ってこの大会を始めました。
今年は、榎原杯ということで、当初お世話になったチームを中心に声をかけようと思っていたのですが、紆余曲折を経て、昨年同様、南那珂地区の4チームで開催することになりました。今年も大会は大盛況で、午前中は、夏に比べて身体が大きく成長した3年生と、技術的に大きく成長した1・2年生が混ざり合って、どの試合も白熱した試合となっていました。また、午後からは、3年生チームは、本当にバレーボールを楽しんでおり、1・2年生のお手本となるようなプレーをしていました。
この日一日を通して、1・2年生は久しぶりに3年生とプレーをし、改めて先輩たちの偉大さや、先輩たちから教わったことを感じたのではないでしょうか。ぜひ、素晴らしい先輩たちから学んだことを、各中学校の伝統として繋いで、感謝の気持ちを忘れずに、これからのチーム作りに励んでほしいと思います。
3年生の皆さん、中学校卒業後もバレーボール部で学んだことを生かして、感謝の気持ちを忘れずに、それぞれの道で頑張って下さい。皆様の活躍を期待しています。
平成27年度榎原杯Farewell大会結果
第1試合
榎原中 2(25-8, 25-8)0 北郷小中 吾田中 0(22-25, 25-27)2 福島中
第2試合
榎原中 1(24-26, 25-11)1 吾田中 福島中 2(25-19, 25-16)0 北郷小中
第3試合
榎原中 2(25-20, 25-17)0 福島中 北郷小中 0(9-25, 22-25)2 吾田中
優勝:榎原中学校(2勝1分) 準優勝:福島中学校(2勝1敗)
敢闘賞:吾田中学校・北郷小中学校
痛手
先日の大会で負傷したゲームキャプテンの①ですが、検査の結果靱帯断裂でした。非常に残念で、チームとしては大きすぎる痛手ですが、本人はそれ以上に無念だと思います。なんとか中総体地区大会に万全の状態で挑めるように、少しでも早い回復を祈るばかりです。
①は、8名いる榎原中で、ただの8分の1の選手ではなく、精神面・技術面ともに榎原中の半分以上を占めており、チームにとっては最も欠かせない選手です。精神面では、なかなか気持ちを出せないチームの中で、闘志を燃やし、厳しい練習を楽しみ、苦しい時にチームを鼓舞することができます。技術面でも、スパイク・ブロック・レシーブ・サーブとすべての面でチームトップクラスの選手です。新チーム結成以来、①に頼りすぎるなということを何度言ったかわかりません。
そんなすべての面でチームの柱である①がいなくなることは、とてもとても大きなマイナスです。しかし、逆に言えば、①がいるからこそ、周りの選手が①に頼ってしまい、その結果周りは伸びない、①は頑張りすぎるという状況だったのかもしれません。特に今年に入ってからは、3枚しかいないスパイカーのうち、エースである⑤の膝の状態が良くなく、もう一人は1年生で安定感に欠けることもあり、身体的にもかなりの負担がかかっていました。
実際、先日の大会でも、①は十分自分の力を出し切っていたのですが、チームとしてはまったく力を出し切っていなかったので、花岡学園戦の第2セット前に叱咤したところ、100%の力を出し切っている①が、チームのために、他の選手のミスをカバーするために、100%以上の力を出そうとした結果、怪我をしてしまいました。技術的にも精神的にも①に頼りきっていたということを象徴していたプレーでした。これはもちろんこのようなチーム作りをしてしまった私の責任です。こういう結果になってしまった以上、今私達がしなければならないことは、①が戻ってきたときに、①に頼りすぎない、一人一人が自立したチームにすることです。
①がいないという厳しい状況ではありますが、月末には、九州大会に宮崎県代表として参加させていただきます。今の榎原中のプレーすることができる選手は7名になりましたが、現状のベストメンバーで戦える準備をするのみです。一致団結してピンチをチャンスに変えて、①が復帰した後、万全の態勢で地区大会に臨めるように何事にも本気で取り組みましょう。
第15回鹿児島・宮崎対県中学校バレーボール大会
予選グループ戦(2勝1敗で3チームが並び、セット率で2位)
榎原中 2(25-18,25-22)0 吉野東中(鹿児島県7位)
榎原中 0(25-27,18-25)2 谷山中(鹿児島県2位)
榎原中 2(25-18,22-25,25-12)1 南中(宮崎県6位)
順位決定戦(第6位)
榎原中 2(14-25,25-23,25-12)1 花岡学園(鹿児島県5位)
榎原中 0(24-26,17-25)2 伊集院中(鹿児島県3位)
予選グループ戦では、山場の谷山中戦1セット目にキャプテンの①が足をつってしまい、2勝1敗で3チームが並びましたが、結局2位となりました。というわけで、最低目標すら達成することはできませんでしたが、それよりも問題なのは、内容がほとんどなかったことです。お見合いやトスミスはもちろんのこと、サーブは攻めれきれず、クイックはほとんどなく、ただの噴水バレーになっていました。その日の夜に、副顧問のK先生にお願いしてミーティングを開いてもらい、その成果に期待して2日目に臨みました。
しかし、そんな簡単に一度崩れた流れを取り戻せるはずもなく、花岡学園との第1セットは、ロングサーブにパニックを起こし、ミスの連発で終わりました。そして2セット目のはじめには試合中にもかかわらず大声で叱責をし、やっと自分たちのバレーを取り戻してきた矢先に、再び①が足を負傷してしまいました。その後、なんとか第2・第3セットは取り返すことはできましたが、大きな代償となりました。
次の伊集院中戦は、皮肉にもこの2日間でもっとも良い内容でした。①抜きで戦い、第1セットは接戦に持ち込めました。第2セットは、さらにエースの⑤の膝も悪くなり、両エース抜きの状況となりましたが、最後まであきらめずにプレーすることができたと思います。この気持ちで①がいるときにプレーしていたらもっと違った結果になったはずです。
この鹿宮対県大会を通して、私個人としてのテーマはチームを信じて見守るということでしたが、あまりの内容の悪さに、我慢することができませんでした。今回チームがベストのプレーをすることができなかったこと、そして①が負傷してしまったことの原因は、普段の生活にあります。この大会までに、時間通りに部員がそろわずミーティングができない、忘れ物があり指導ができない、挙げ句の果てには、大会前日の金曜日にはコート設営に20分もかかっており、1時間コート設営の練習をするなど、マイナスエネルギー(+エネルギーと-エネルギーについてはhttp://cms.miyazaki-c.ed.jp/4225/htdocs/index.php?key=jo0m57zpj-133#_133を参照)をためにためていたことに原因があります。もちろんこれは指導者である私に大きな責任がありますが、できないことではなく、やっていない、やろうとしていないことなので、本人たちの意識次第で変えることができます。
この週末では、もう一度大切なことが何かを教えていただきました。保護者の皆様には、宿泊や送迎、応援などたくさん協力していただいたにもかかわらず、期待に添えるような試合をすることができなかったことを本当に申し訳なく思っています。明日からまた気持ちを切り換え、しっかりと準備をして、九州大会に臨みますので、どうぞよろしくお願いします。
最後に、鹿児島県の先生方、大会運営及び準備、そして懇親会での勉強になるお話などとても有意義な時間を過ごさせていただきました。本当にありがとうございました。
第15回鹿児島・宮崎対県中学校バレーボール大会結果
順位決定戦
http://www.kva-v.com/wp-content/uploads/2016-kamiya-t.pdf
予選グループ戦
http://www.kva-v.com/wp-content/uploads/kamiya-2016-1.pdf
自律
先日“自立”ということについて書きましたが、いろいろと調べていると、“自立”と“自律”の2つの言葉があり、その違いが説明してありました。
“自立”というのは、他に依存しないで、自力でやっていける、自ら立つ状態のことで、技術的・経済的に自立しているということだそうです。バレーボールで言えば、基本的な技術や体力(“技”・“体”)がしっかりと身に付いていることが“自立”しているということになると思います。
また、“自律”とは、自らの律(規範・ルール)をもち、それに基づいて評価し、判断し、行動できるという自らを方向づけできる状態のことで、意識的に自律しているということだそうです。バレーボールで言えば、しっかりと目的や目標を明確にし、すべてのことを自分の成長ととらえて前向きに生活することができる精神力(“心”)がしっかりと身に付いていることが“自律”しているということになると思います。
“強いチーム”はすべてこの“自立”ができています。小学校の時からしっかりと鍛えられており、比較的早い段階から自分たちで工夫して試合や練習を組み立てることができます。バレーボールには、なかなか運動神経が優れている中学校で始めた選手はいませんので、結局小学校の頃の差が中学校でも縮まらずに最後を迎えることがほとんどです。しかし、最後につまずいたりしてしまうチームは、“自律”ができていない場合がほとんどです。
私には、これまでに衝撃を受けたチームが2つあります。1つは7年前くらいに福岡合宿で対戦した福岡県の遠賀中学校です。当時まだバレーボール指導の経験が浅かった私は、高いレシーブ力を武器に、それぞれが自由に攻撃してくるプレーを目の当たりにして、とても同じ中学生とは思えず、ただただ感心していました。たった1セットだけでしたが、練習会終了後にお願いしてさらに2セットさせていただいたことを覚えています。そのチームは翌年全国大会で準優勝しました。
もう1つは、同じ時期に天皇杯で試合を見た、宮崎県の社会人チームの柊クラブです。このチームも6人それぞれが自分の考えでプレーしており、まさにベストプレーがベストチームワークだということを感じさせてくれたチームでした。どんな状況にでもリラックスしており、すべてのプレーを簡単にこなしているという印象でした。少し当時を思い出してネットを検索していたらこのような記事がありましたので紹介します。(http://miyazaki.mypl.net/mp/volleyball_miyazaki/?sid=7431)
この両チームに共通していることは、どちらのチームも、決して大きな選手がそろっていたわけではありませんが、圧倒的な基本技術を基に、すべてのプレーを簡単にこなし、余裕をもって試合をしていたことです。結果、とても楽しんでバレーをしているように感じました。私も今では中学選抜や春高バレー、Vリーグなどより高いレベルのバレーを見て勉強していますが、未だにこの2チームを越える衝撃を受けたことはありません。それくらい自分の中で理想の2チームです。
このようなチームになるためには、下の図にあるように、“自律”が“自立”を囲むような状態にならなければなりません。つまり、すべての基本はやはり“自律(心)”なのです。“自律”が“自立”を囲むような状態とは、試合中や練習中、空いている時間などを使って、試合時の攻撃、守備体系、狙い所や細かいポジション取りなど、戦術的なことを任せられる状態です。こちらから練習を与えるのではなく、自分たちで積極的に考え、バレーボールの面に関しては指導者と対等に話しができるようにならなくてはなりません。
当然そのためには、指導者側の“我慢”が必要です。この3月は私にとって我慢の月になると思います。この7ヶ月間ずっと指導してきたことの成果を祈りながら、選手たちを信じて、見守ろうと思います。
鹿宮対県組み合わせ
http://www.kva-v.com/wp-content/uploads/a532f96db10bb978a6f1e7d84e9a408b1.pdf
自立
先日、アシックスカップ第33回九州中学校バレーボール選抜優勝大会の組み合わせが決定し、宮崎県3位の榎原中は、長崎県1位の東明・早岐中と対戦することになりました。各県の1位と対戦することは分かっていたので、どこと対戦しても厳しいとは思っていましたが、毎年レベルの高い長崎県の1位ということで、挑戦者として思いっきりぶつかるだけということを再確認しました。
2年前にアシックスカップに参加したときは、予選で大分県1位の日出中学校に大会の雰囲気をつかむ前に負けてしまい、敗者復活戦で沖縄県1位の首里中学校にフルセットの末何とか勝って決勝トーナメントに進みました。しかし、トーナメント1回戦の相手は優勝候補である、福岡県1位の北九州中央中学校でした。持てる力をすべて振り絞らなければ勝利が見えない相手に対し、1セット目は接戦でしたが、2セット目はエースの足がつるなど予選の消耗が大きかったことが響いて大差で敗れてしまいました。
この経験を元にすると、やはり厳しいとはいえ、初戦に勝つことが上位に進出するための鍵になります。そして強豪相手に勝利する可能性が一番高いのは初戦だと思います。そのためには、相手がどんなチームか分からない以上、選手が自分たちで対戦相手を分析し、それをしっかりと実行することができることが重要です。つまり自立したチームになっていなければなりません。
自立とは、「他への従属から離れて独り立ちすること。他からの支配や助力を受けずに、存在すること。」と辞書には書いてあります。今現在の榎原中は“守・破・離”(守・破・離についてはhttp://cms.miyazaki-c.ed.jp/4225/htdocs/index.php?key=jot4wxwyp-133#_133を参照)の段階のうち、先の練習試合で少し“離”の部分が見えましたが、相変わらずようやく“破”の部分が出てきているような状態です。自立しているチームというのは、この“離”の段階にあるチームのことなので、自立にはまだまだ遠い状態です。しかし、九州大会という素晴らしい機会を頂いたことで、心構え次第では一気に“破”の殻を破って“離”に到達するかもしれません。
自分の心身の充実や周りの環境などすべての要素に恵まれたとき、人は時に思いも寄らない成長を遂げることがあります。例年であれば各県の2位までしか九州大会には参加することはできませんが、今回は宮崎県開催ということで、3位だった榎原中も参加することができます。すべてのことには意味があるはずです。この恵まれた環境に感謝をし、目の前にあるチャンスをしっかりとつかんで、自分たちが人として大きく成長するきっかけにしてほしいと思います。
第33回九州中学校バレーボール選抜優勝大会組み合わせ
http://mvajhs.main.jp/wp-content/uploads/2016/01/27_asicscup.pdf
根心
2月も今日で終わり、明日からいよいよ3月に突入します。1月末から取り組んできた“技”と“体”の基本練習も、先日の週末で一応終了し、 今月は再度“心”を高めて行くような練習メニューにしていきます。タイトルの“根心”とは、心の底、本心、本音という意味の私が作った造語です。渾身の力を出して、心の根っこからバレーに打ち込んでほしいという思いを込めています。
言うまでも無く、すべての“技”や“体”を使うのは“心”です。その心の中には、“プレッシャーに負けない心”や、“逃げずに攻める心”、“冷静に状況を判断する心”、“最後まであきらめない心”、“最後まで気を抜かずに集中する心”、“他の人のことを思いやる心”、“自分を犠牲にする心”などたくさんあります。その中でも特に大事にしたい心が、“バレーボールを楽しむ心”です。
“根心”からバレーボールを楽しむということは、つらい練習やきつい練習、単調な練習や自主トレーニング、厳しいプレッシャーや苦手なことなどのすべてを“バレーボールのために楽しむ心をもっている”ということです。この“楽しむ心”が根っこにあれば、すべてのことに対して、受け身ではなく前向きに取り組むことができ、自然とバレーボールの技術はもちろんのこと、人間力も高まっていくはずです。
具体的には、基礎基本と平行して、その基礎基本を使った様々な種類の練習や、ゲーム形式の練習を中心に練習を組み立てていこうとしています。そういった、いつもとは違った練習やゲームの中で、いかに基礎基本を意識できるか、そしてバレーボールを楽しむことができるかをテーマにやっていきたいと思います。このやるべきことをしっかりとやることと、楽しむことの両立をきちんとすることは難しいことだとは思いますが、このバランスが実際の試合の中で大切になってきます。まだまだ信用できない生徒もいますが、こちらがやらせるのではなく、あえて信じてまかせることで、8名全員の成長を期待したいところです。
3月といえば別れの季節です。このチームは夏の中総体まで続きますが、私は今年榎原中5年目となり、異動対象者ですので、この3月が一つの区切りとなります。つまり、どのような状況になっても、しっかりと自分たちで自立して目標に向かって取り組むことができるようにしておかなければなりません。
“夢追う者に奇跡あり。”これは前任の顧問であるK先生が榎原中に残している言葉です。夢を追わなければ、夢は叶いませんし、奇跡は起きません。自分を信じて、仲間を信じて、すべてのことに前向きに取り組み、絶対にあきらめない心をもって毎日を過ごしてほしいと思います。
散々
先の鹿児島遠征でまずまずの内容で、少しは光明が見えてきた矢先ではありましたが、月曜日の学校生活は散々でした。九州大会用の写真を撮るためのユニフォームを忘れていたり、課題の提出をしていなかったり、課題のやり直しが終わらず17時30分を過ぎてもミーティングを始めることができなかったりという状況でした。その日はあまりに情けなくて、結局予定していたミーティングもせず、副顧問のK先生にあとをお願いして帰ることにしました。
翌日、昨日のK先生の話が伝わっていたのか、朝全員で集まっていました。そこで私の部活動に対する考えを再度伝えました。それは、部活動はバレーボールクラブではなく、あくまで学校生活があってこその活動なので、バレーボールの技術を教えることがメインではなく、それ以上に礼儀面や人間関係作り、そしてそこで得たものを普段の生活の中で生かせるようにすることを最も大切にしているということ。生活面と部活動面で経験したことや学んだことをお互いに生かしながら、その両輪をバランスよく回すことができれば、結果的には目標に向かってまっすぐ進むことができるということ。部員全員の学校生活がしっかりできないようであれば、指導者の指導力不足であり、それはつまり私には指導する資格がないということを伝えました。
しかし、この日もまた1名忘れ物をしているということでした。言葉やバレーノートの中では反省をしていると言っていますが、言われていることの本当の意味を理解していないからこのようなことが起きます。そしてそれは彼らにしっかりと伝えることができていない私の責任です。この日は8名の中のたった1名でしたが、8名全員が榎原中男子バレーボール部の一員である以上、全員でしっかりとやるべきことをやらなければなりません。結局この日も練習指導はK先生にお任せして、私は練習終了までずっと体育館の外にいました。
現在、“技”と“体”が少しずつついてきていますが、その“技”と“体”を使う“心”がすべての基本です。自分たちが掲げた“心”の文字を忘れずに、自分の弱さに負けないように、当たり前のことを当たり前にできるように強く意識しなければなりません。来週の鹿宮対県大会や九州大会には、宮崎県代表として大会に臨みます。“強い”だけではなく、“良い”チームを目指して、日々の練習に取り組んでほしいと思います。
光明
この週末は、2日間とも鹿児島県での練習試合に参加させていただきました。土曜日は有明体育館で、高原中・宇都中・重富栗野中・大崎中・末吉宇都中・吉野中と11セット、日曜日は宇都中体育館で、宇都中・花岡学園・第一鹿屋中・(鹿児島)南中と9セット試合をさせていただきました。
この鹿児島遠征では、3週間ぶりの実践、テスト休み明け、エース温存、裏ローテースタートなど、なかなか厳しい条件の中、なんとか踏ん張り、全勝で終えることができました。正直これは出来過ぎな感じではあります。しかし、力を出し切ればこのくらいはできるということも確かです。
もちろん、この20セットの中には、内容が良くないセットもありました。しかし、それ以上に内容が素晴らしい、榎原中が目指すバレーをすることができたセットが数セットありました。それはどんな内容かというと、チームの約束事を強く意識して、8名全員が自分の力を出し切ることができていたということです。その理由は、チームの中心である2年生がコート内外で1年生を引っ張ってくれたことにあります。
①はゲームキャプテンとして、いつも通り自ら身体を張ってプレーすることができていました。③は副キャプテンとして、レシーブの中心となって、自分がすべて取るという強い意識でプレーすることができていました。⑤は主将としてエースとして、まだコンディションは万全ではありませんが、一時期と比べてプレーがかなり安定してきており、随所にエースらしいプレーをすることができていました。
2月は、いわゆるフォーメーション練習はまったくせず、すべて基本練習、形を作ることと身体を鍛えることのみをやっています。その半ばでのこの鹿児島遠征のテーマは、練習で意識している形を試合の中で意識していくことと、試合の中でコミュニケーションをとっていろいろと修正していくことでした。この2つの点に関しては、合格点を与えて良いと思います。何回かスタッフの思いとコート内の思いがシンクロした場面がありましたし、こちらの想像を超えたプレーも何度かありました。まさにチームが“守”から“破”に変わろうとしている、そんな瞬間でした。
また、土曜日に諸事情で遅れていたJA杯の反省会をしていただきました。たくさんの方々に支えられて自分たちの大好きなバレーボールをすることができている、そして自分の大好きなバレーボールをすることで、たくさんの方々を笑顔にすることができていることを忘れずに、一日一日を大切に過ごしてほしいと思います。