校長より
9/25 信じる
ガッツ石松さんが「太陽の帝国」で、全米映画俳優協会最優秀外国人俳優賞を受賞した時のエピソードです。
受賞のお礼として、貧民地区のジムや孤児院などを訪ねて、ボクシングの指導をしたそうです。
ガッツ石松さんは、授賞式の挨拶で彼らのことに触れ、次のような話をしました。
俺はとんでもない貧乏の生まれで、本当に彼らと全く変わらない育ちだった。
ただひとつ違ったのは、母が俺を信じてくれたこと。
『お前はバカだし、私は貧乏で何もしてやることができない。ただお前を信じてやることだけは出来る。』と、いつも言ってくれていた。
母はもう死んじまったが、母親が子供を信じてくれているという。
母親じゃなくても、誰かが自分を信じてくれている。
それだけで、子供は自分を信じて前を向いて努力していけるんだ。
だから、君たちが負けそうになったら、友達や家族を思い出して欲しい。
そして、友達や家族が負けそうになっていたなら、信じて励ましていて欲しい。
それだけで、何でも出来るようになるんだ。
そういうことを、彼らに伝えたかった。
カタカナで書かれた、カンニングペーパーを読みながらの英語の挨拶です。
最初は笑い声が起こった会場がだんだん静まり返り、最後は観客総立ちのスタンディングオベイションとなりました。
9/24 宿題の量
ネットを見ていたら、アイルランドにある大学の研究チームが宿題の効果的な出し方を明らかにしたという記事を目にしました。
生徒にとって、宿題はできるだけ少ない方が歓迎されます。一方、教師は生徒の学力を伸ばすために宿題は役に立つと考えています。
ただ、教科担任がそれぞれが必要だと考える量の宿題を出すことになるため、日によって量が少なかったり、多すぎて消化不良を起こしてしまうこともありがちです。
メイヌース大学のネイサン・マクジェームズ氏ら研究チームは、アイルランドの中学2年生4118人を対象に、新しいAIモデルを使用して、国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)のデータを分析し、さまざまな宿題のパターンが彼らの数学と理科の成績に与える影響を分析しました。
その結果、最も効果的なのは15分以内で終わる量を頻繁に出す事という結論に達しました。
つまり、数学と理科の宿題に関していえば、じっくり長時間取り組ませるよりも、短時間で終わるものをこまめにやらせることが効果的であることがわかったということです。
例えば数学なら毎日、理科なら週に3~4回宿題をやるのが成績向上にもっとも効果的だということです。しかも一回にかける時間はどちらとも15分以内で十分だといいます。
また、今回の最新モデルのAI分析では、短時間の宿題であっても、長時間の宿題と同じくらい成績アップにつながることが分かっています。
このことは、短時間でできる宿題を定期的に出すことが、生徒に負担をかけることなく最も学力アップをはかる方法であることを示しています。
アイルランドの生徒に対する分析なので、いろいろな条件が異なる日本で同じやり方でよいとは断言できませんが、おもしろい研究結果だと思います。
『Learning and Instruction』(2024年7月1日付)に掲載
9/20 VUCA
今日のキャリア教育講演会のキーワードの1つがVUCA(ブーカ)でした。
これは以下の4つの言葉の頭文字をとった造語で、物事の不確実性が高く、将来の予測が困難な状態を指します。
Volatility(変動性)
Uncertainty(不確実性)
Complexity(複雑性)
Ambiguity(曖昧性)
今日のお話の中で、もうすぐ現実となる高度な技術もたくさん紹介されました。
生徒は、これからさらに高度な技術が当たり前になることで、世界中のものごとの関係性がさらに複雑化し予測不可能なVUCA時代に生きていくことになります。
そのような未来に生きる子ども達に「問題発見力」、「的確な予測」、「革新性」などの力を身に付けさせていくことの重要性を改めて気付かされました。
そして、大工原様から西諸県地区、須木地区の良さをたくさんお話ししていただいたことを大変ありがたく思いました。
今日の授業を受けて、生徒達が将来の須木のあり方について別の視点から考えてくれるといいなと感じたところです。
9/19 きっかけ
本年度は、毎日授業を参観するついでにホームページ(HP)用の写真を撮影しています。
昨年度までのHPの掲載内容は行事がほとんどでした。
当然、毎日行事があるわけではないので、HP更新は時々ということになってしまいます。
それでもありがたいことに、毎日ある程度の数の方がHPを訪れてくださっていました。
その期待にこたえるためにも、まずはHPの更新を毎日してみようと決心しました。
ところが毎日となると、何のネタを記事にするかが問題です。
すぐに思いついたのが、「とにかく毎日行われているのは授業だから、その授業の様子を紹介すればいいじゃないか!」です。
須木中の先生方は、それぞれの教科で工夫した授業を行っています。いつ授業を見に行っても、生徒達は集中して授業に一所懸命取り組んでいます。
そんな素晴らしい様子を知ってもらう手立てはHPに載せるしかないと思ったわけです。
毎日更新するようになって、半年ほどが経ちましたが、今では1日に数百人の方に見ていただいています。
4月19日現在の閲覧数471448名だったのが、5月7日に48万人越え、5月25日に49万人越え、6月17日に50万人を超えました。
そして9月19日現在で57万人を達成しようとしています。
皆様、ご覧いただいて本当にありがとうございます。
今後も頑張って更新しますので応援よろしくお願いいたします。
毎日更新するHPの内容は、「今日の授業」、「校長日記」、「給食」の3本です。
給食については、ある時給食の写真を掲載したところ、予想外に好評だったため、改めて専用のページを作成して毎日掲載するようにしました。毎日12時35分更新です。
この校長日記も、月1回の学校通信では伝えきれないことを伝えるにはどうしたらよいか・・・と考え、こちらも専用のページを作りました。こちらの更新時間は16時過ぎ頃です。
いずれの記事も、コメントを書いたり、「いいね」を押したりできますので、よろしければ書いたり押したりしていただけると励みになります。
9/18 試行
昨日話題にした、RSTを職員研修で先生方に試してもらいました。
採点は各自で行ってもらいましたので、どの先生がどのような結果だったかは直接見ていません。
終わった後の先生方の会話から、どの項目もすごくできていた方、きちんと問題を読んでなかったと反省する方、〇番は全然わからない・・・などの反応がありました。
体験版なので詳細な分析ができるわけではないですが、自分の読解力のおおまかな傾向を知ることができました。
大人になってからでも読解力は伸ばせる余地があるそうです。
それならば、中学生であればもっと可能性があるはずです。
先生方と共にその可能性を探っていきたいと思います。
9/17 RST
5年ほど前の初版ですが、新井紀子著の「AIに負けない子どもを育てる」(東洋経済)という本があります。
内容は、「読解力を人間が身に付けるにはどうしたらよいか」という内容です。
その本に体験版のRST(リーディングスキルテスト)が掲載されています。
RSTとは、文章に書かれている意味を正確にとらえる力(基礎的な読解力)を測定・診断するテストです。
以下のような能力値7分類で評価します。
・係り受け解析
文の構造を正しく把握する。読解力の最も基礎となる能力。
・照応解決
代名詞が何を指しているかを正しく認識する。
・具体例同定(辞書)
辞書の定義を用いて新しい語彙とその用法を獲得できる。
・具体例同定(理数)
理数的な定義を理解し、その用法を獲得できる。
・同義文判定
与えられた二文が同義かどうかを正しく判定する。語彙力や論理力が必要。
・推論
既存の知識と新しく得られた知識から、論理的に判断する。
・イメージ同定
自分の読解力について、「〇〇部分が弱い気がするなあ・・・」と思いながら体験版のRSTをやってみました。
実際に自己採点をしてみると、まさにその通りの結果が出ているではありませんか。
_:(´ཀ`」 ∠): (ちょっとショックでした・・・・)
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私のことはさておき、 今年の研究主題の「・・・確かな学力を身に付けた生徒の育成・・・」を進めるにあたって、個々の生徒を読解力の面からしっかり分析してみる必要があるなと考えているところです。
9/13 準備
15日のすき納涼花火大会は、須木中学校のグラウンドを会場にしています。今日から様々な物品が搬入され始めました。
地域への貢献という意味も込めて、今日の午後は会場設営の手伝いをしました。毎年恒例のフェンス設営です。
生徒たちは慣れた手つきで次々と運んでで組み立て行きます。
2時間とっていましたが、1時間で終了することができました。
当日は、18:50頃から中学生のダンスパフォーマンスが行われます。
今年は、新たに購入したカラフルな法被を着て踊ります。
ご都合のつかれる方は屋台等も出店していますので是非ご来場ください。
今日は、吸い込まれるような空の青さが印象的でした。
9/12 ライフプラン
今日の3年生でライフプランニングの授業が行われ、その中で金融庁のライフプランシミュレーターを用いました。
こちらから利用できます → 金融庁
これは、現在の自分のの収入・支出などの情報や将来の計画を入力することで、将来の家計収支をシミュレーションし、結果をグラフで確認することができるものです。
生徒たちは、最初の入力では自分の理想の収入や支出などについて「これくらいかな」と入力していきますが、実際に示されたグラフを見ると大きくマイナスなったりして驚いていました。
生徒たちは、収入に応じて計画的な支出や貯蓄をすることの重要性を実感として持てたとても良い経験となりました。
9/11 スキルup
昨日、理科の自由研究の審査会があり、本校の理科担当が出席しました。
残念ながら本校からの入賞はありませんでしたが、次年度に向けていろいろ刺激になったと報告がありました。
他校の出品された研究の多くが、手書きではなくPC等で作成・印刷されたものだったそうです。
手書きは生徒の思いが伝わってきて好きですし、手書きのイラストや図を交えてまとめるのが大変上手な生徒もいます。しかし、多くの生徒にとっては後から修正や追加する場合は書き直しになるなど大変な面が多いのも確かです。
今後はタブレットPCを使う場面が多くなるでしょうから、慣れの面からもPCで作成するようにした方が良いのかもしれません。
なにより、レイアウトを変えたり、グラフなども見やすいように何度も形を変えたり、目盛りを変えたり試行錯誤や工夫ができます。
また、理科の自由研究の下地として、普段の授業の中で予想を立て、実験し、結果を考察しまとめる場面で活用できます。
授業の中で、タブレットを活用して実験レポートを作成する経験を積むことが可能です。
大学などでもレポートの提出は電子データで行うことが当たり前の時代です。
自由研究の場面だけでなく、高校進学後や社会に出てからも必要とされるスキルを高めるチャンスになると思います。
9/10 原石
生徒達が、自分がダイヤの原石だと思えないのには2つの理由があると思います。
・「何で磨けばよいのかまだ気付いていない。」
・「まだまだ磨きが足りない」
教師がどうかかわるかが問われます。