2025年3月の記事一覧
離任によせて
第7代校長として令和5年4月に着任し、2年間をこの日南振徳高校で過ごしました。飫肥藩の藩校である振徳堂ゆかりの町「日南」で、熱心に指導してくれる先生とそれに答えようとする生徒に囲まれ、充実した日々を送ることができました。
この2年間、校長として以下の7つの努力目標を掲げ取り組んでまいりましたが、道半ばの目標もあります。果たせなかった部分については、新進気鋭の教職員を加えた学校と生徒・保護者でよりより日南振徳高校を作り上げて欲しいと思います。
1 多様性と共生共存の視点を踏まえた指導体制の強化
2 豊かな人間性を育む教育の推進
3 基礎学力の定着と学力向上に向けた教育の推進
4 地域で活躍する意欲や郷土愛を育むキャリア教育の推進
5 生徒が安心して学べる学習環境の整備と安全教育の推進
6 働きやすい職場環境づくり
7 教育活動の積極的な情報発信
県南地区に一つしかない総合制専門高校の果たす役割は大きく、これからも更なる発展を遂げなければならない使命を持っています。学科間の連携をもっともっと積極的に図り、総合制専門高校の存在意義を示して欲しいと願っております。令和10年度には20期生を迎え、令和11年度には創立20周年記念式典を迎えることになります。また、令和8年度には、日南高校に高等特別支援学校が開校し、その協力校として、特別支援学校生を対象とした農業・流通サービス・福祉の学習を本校で行うことになっています。まさに、「多様性と共生共存の視点を踏まえた教育」が具現化することになります。
先生方におかれましては常に利他の心を持ち、生徒ファーストで未来の日本の担い手創りに懸命に励んで欲しいと思います。生徒においては、終業式で述べた「時を守り」「場を清め」「礼を正す」という3原則(森信三:現場再建の3原則)を守り、自分の進路目標を達成して欲しいと思います。
最後になりますが、教職員をはじめ保護者や地域の方々、学校評議員、そして日南市企業連携協議会など日南振徳高校の学校経営に携わっていただいたすべての方々に心よりお礼申し上げ離任の挨拶といたします。
日南振徳高等学校第7代校長 若林繁幸
令和6年度 離任式
令和6年度の離任式を行いました。
校長先生をはじめ、多くの先生方が異動することになりました。
生徒達は今までお世話になった先生方に涙を浮かべながら感謝を伝えていました。
今まで振徳高校を支えて下さった先生方、ありがとうございました!
合格者登校日
来年度1年生になる保護者、生徒向けに学校説明や、制服採寸などを実施しました。
学校の概要やルール、1人一台タブレットについて説明を行い、みなさん真剣に聞いてくれていました。
次の1年生の登校は、4月の入学式です。職員、生徒全員で楽しみにしています。
地域農業科 田植え実習
地域農業科1年生が実際に田植え機に乗り、サポートを受けながら田植え実習をしました。
少しゆがんだりはしましたが、なんとか田植えを無事終えることができました。
令和6年度 3学期終業式
令和6年度の最後となる終業式が行われました。
表彰式も同時に行われ、部活動や皆勤賞などの表彰がありました。
令和6年度も残すところわずかです。今年度もご協力いただいた皆様、ありがとうございました。
次の登校は3月28日(金)の離任式です。
クラスマッチ
約1年ぶりにクラスマッチを行いました。
男子はサッカー、女子はバレーです。久しぶりのクラスマッチを十分に楽しんでいました。
R6年度情報ソリューション科「アオイの学校」
2年情報ソリューション科で取り組んでいる 株式会社アオイファーム様(宮崎県串間市に本社を置く農業法人。過疎地域発”百姓”による農業ベンチャー企業)と2年間にわたり企業実践授業を行って参りました。
授業の学びを活かして昨年11月に振徳祭で企画商品の販売実習を実施しました。この日最後の授業で、各担当業務ごとに「振徳祭を振り返って」というテーマで成果と課題について発表会を実施しました。次年度も継続して行う1年生にもオンライン形式で見てもらい、評価してもらいました。
株式会社アオイファーム様から、「2年間の学びを活かした発表で素晴らしかった。現在、生成AIが普及しているが、生成AIにはできない、人にしかできない活動を経験できたと思うので、3年次の進路活動・社会人生活でぜひ活かしてほしい」というメッセージを頂きました。
令和6年度未来へつなげる!選挙啓発動画コンテスト入賞!
宮崎県が主催する「令和6年度未来へつなげる!選挙啓発動画コンテスト」において
本校の2年総合選択の授業を選択している生徒が製作した動画が「奨励賞」を受賞しました。
2月15日の「第19回わけもんの主張」の開催にあわせ、コンテストの表彰式がありました。
<宮崎県のホームページリンク>
https://www.pref.miyazaki.lg.jp/senkyo/kense/senkyo/20250217101847.html
<YouTube>
「宮崎県公式チャンネル」で紹介されている動画です。
令和6年度 第14回卒業式式辞
黒潮よする日南海岸、飫肥杉が群立つ舞之山、そして由緒ある飫肥城に囲まれ、桜の開花を待ちわびる今日の佳き日。多くの来賓の皆様の御臨席と保護者の皆様の御来場を賜り、14回目の卒業証書授与式を盛大に挙行できますこと、そして3年生149名が晴れて卒業を迎えますことは大変喜ばしい限りです。
平成21年の日南振徳高校の開校から今年で16周年を迎えますが、本校での3年間は、君たちを大きく成長させたことでしょう。校歌の一節「振徳の年輪を積む、叡智を磨く、誠を尽くす」にあるように、本校の年輪を重ねるべく活躍を見せてくれました。部活動においては、ヨット部の国民スポーツ大会での6位入賞をはじめ、多くの部ですばらしいパフォーマンスを発揮してくれました。また、全国農業クラブ鑑定競技での優秀賞やエコ電気自動車レース大会の特別賞、そして、商業研究発表大会や情報処理競技大会、介護技術コンテストなどにおける活躍も、ひとえに君たちのたゆまぬ努力の成果だと思っています。君たちの溌剌とした活躍は、私たちにも力を与えてくれました。「専門性を備え、生き抜く力を身につけた、社会に貢献できる人材の育成」という本校の教育目標を見事に成し遂げてくれたことに心より感謝する次第です。
皆さんにとっての高校生活は、新型コロナウイルスの影響により急速にデジタル化が進み、効率よく授業を実施できるようになりました。タブレットを使った授業は学校の日常となり、高性能なパソコンやデジタル技術を駆使した機材が導入されたことで高度な実習が可能となりました。特に、生成AIを駆使したアプリケーションの開発などは時代の先端を行く取組として、県内の高校の中でも注目されているところです。
ただ、君たちの真価が問われるのはこれからです。「デジタル化すれば何でもできる」と思ってはいけないということです。デジタル化は人類の様々な営みを効率化しており、それに関わる技術者はそれ相応の知識と技術、根気が必要になります。「技術は人なり」という言葉があるように、人間力で物事を進めるというアナログ力を決して忘れてはならないということです。
ここで、京セラの創業者である稲盛和夫氏の言葉を紹介します。稲盛氏は「利他の心」を自分の思想とし、「人によかれ」という心をもって取り組めば、みんなが協力してくれるようになり、視野も広くなるので正しい判断ができるようになると言っています。過去には経営破綻したJAL(日本航空)の再建を託され、縁もゆかりもない企業の再建を国民のために引き受けたそうです。「人によかれ」という心は言い換えれば思いやりの心だと思います。このことは、校訓「潔己、至道、振徳」の中にも謳われている、「まことの道」に通ずる考えだと思います。「利他の心」をもって物事を判断すれば、必ず協力してくれる人が自分の周りに現れるはずです。
もう一つ卒業生に。求道と書いて「ぐどう」と読みます。求道とは修行という意味があり、仏教詩人の坂村真民は、「一に求道、二に求道、三に求道、四に求道、死ぬまで求道」と言っています。アメリカ野球殿堂入りしたイチローでさえ、満票選出ならずも「1票足りないのは凄く良かった」と。いろんなことが足りないのが人だと。つまり、人は一生学び続けることが大切であるということです。予測困難な時代だからこそ、身近にある情報を常にアップデートしながら日々学び続けて欲しいと願っています。
この3年間、人生の中で最も多感で著しい成長期にあるお子様を見守ってこられた保護者の皆様、本日はご卒業おめでとうございます。本校の教育活動にも御理解と御協力をいただきました。保護者の皆様と同窓会、そして地域の皆様のおかげでこの日南振徳高校の伝統が保たれていることに、全教職員を代表し衷心よりお礼申し上げます。
結びになりますが、ここにお集まりの皆様の御健勝と御多幸を祈念いたしますとともに、卒業生と日南振徳高校のますますの発展を願い、式辞といたします。
令和7年3月1日 日南振徳高等学校長
第14回 卒業式
第14回卒業証書授与式が行われ、3年生149名が卒業の日を迎えました。
3年生は今後それぞれの進路で活躍してくれることと思います。
ご協力いただいた皆様ありがとうございました!