日々徒然
課題対応
今日の午前中は市の校長会があり、先日就任された、新教育長の講話がありました。
その中に、「キャリア教育の充実」がありましたのでそれについて考えてみたいと思います。
キャリア教育について、文科省のサイトでは以下のように説明されています。
〇人が生涯の中で様々な役割を果たす過程で、自らの役割の価値や自分との関係を見いだしていく連なりや積み重ねが、「キャリア」である。
〇一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育が「キャリア教育」である。
キャリア教育で身に付ける能力は多岐にわたりますが、その1つに「課題対応能力」があります。課題を発見・分析し、適切な計画を立てて解決できる力です。
将来、何れかの仕事に就いても必ず課題に対応し解決する力が必要となります。
学校では、学習でも、係活動でも、部活動や生徒会活動でも、そこで生じた課題に対してそれを解決しなければならない場面があります。それらの場面をとおしてこの力を身に付けていくことが重要です。
よく言われるように、ICTやAIの発達によって、10年後の将来もどうなるか想像がつかない状況です。
10年後は、同じ職業でも全く新たな「課題」が生じることも考えられます。
教師が授業中だけでなく、学校の日常の中にたくさんある課題解決が必要な場面を見逃さず、目的をもって生徒達に経験させていくことが大切だと考えます。
学習スタイル
今日の3時間目に、研究内容について検討する研究推進委員会が行われました。
以前ご紹介したとおり、本校の本年度の研究は、『学び方』を身に付けることで学力の向上を目指しています。
今日の研究推進委員会では研究主任から新たな資料が追加されました。
生徒自身が、自分を4つの学習タイプのどれに当てはまるかを知るアンケートを行うという内容にアップグレードです。(前回は3つのタイプでした)
その4つの学習タイプとは以下の分類となります。(④が新たに追加された項目です)
①ビジュアル型 ②視覚型 ③読み書き型(言語型) ④体験型
いくつかの設問に答えることで、どのタイプに近いかがわかり、それに応じた学習スタイル(方法)がいくつか提示される形になっています。
あくまで「傾向」です。そのため、『自分は〇〇タイプだ』と決めつけたり、過信したりするのではなく、様々な学習スタイルに挑戦することが大切だと考えます。
過去の経験から、生徒と学習に関する話をした際、「勉強の仕方が分からない」という発言を多く聞きました。本人たちは頑張っているけどなかなか成績や結果に結びつかない・・・。そういった部分を少しでも解決できればと思います。
まずは自分の学習タイプを参考に、いくつかの学習スタイルを試行し、どれか1つの教科でもかまわないので自分に合った学習の仕方が見えてきたら大成功ではないでしょうか。
6月中には朝自習の時間の学習で実践をスタートしていく予定です。
今後、どのように生徒が変容していくか興味深い研究だと考えています。
連相報
社会人になると、「ほう・れん・そう」が大切だと習います。
すでにご存知のとおり、報告・連絡・相談のことですが、この言葉を初めて聞いたとき、報告と連絡の違いは何だろうと思いました。
どちらも情報伝達の手段ですが、以下のような違いがあります。
「報告」・・・業務の進行状況や結果等を伝えることが目的で、詳細な内容が求められる。
「連絡」・・・主に情報の共有や事実を伝えることが目的で、意思疎通を図ること。
個人的な考えですが、報告はフィードバックであり、内容の正確性と行うタイミングが重要だと思います。
例えば、上司への業務の進行状況の報告内容が、「半分くらい終わっています」では不十分ということになります。業務の内容の詳細を伝えないと上司は判断に困ります。
連絡はスピード感のある情報共有が重要です。
状況が変化する中で、柔軟に対応していくためには情報共有の即時性が命です。まわりとの信頼関係を深め、組織としてのとして動きをスムーズにするためにも情報共有をすることは大切になります。
報告と連絡については、行う側の対応が重要となりますが、「相談」については、人間関係ができていないとなかなか相談がしにくい面があります。その点から考えると、相談を受ける側の日頃の対応を含めた人間性が重要になってくると思います。
学校では「連絡」がとても重要だと考えています。
それは、具体的なことが起こっていなくても、いつも接している教師が気付くことができる小さな「変化」が現れるときがあるからです。
その時「いじめられているのかも 」「虐待かも」と感じても、きちんと情報を集めて報告しなければと考えているうちに問題が深刻になっていくかも知れません。
私は詳しい報告も重要ですが、まずはその感じた「変化」について情報共有の方が重要だと思います。
早く情報共有されれば、それだけ早く動けます。
心配した内容が「空振り」(例えば、昨晩ゲームで夜更かししたため寝不足なだけ等)でも良いのです。知らないとバットを振ることさえできないからです。
そういった意味で学校では「連相報」かなと思ったりします。(報連相の並びが、起こすべき行動の順番を表しているわけではないですが)
実践
今日の風は台風並みに強かったですね。
運動場にいると、校内の樹木の枝が葉をつけたまま折れたものが多数飛散していました。農家の皆様は、ハウスなどへの被害、果樹の枝葉の損傷は大丈夫だったでしょうか。また、建物への被害などはなかったでしょうか。
本日は強風の中、8時30分から11時過ぎまで中学校の運動場で小中合同体育を行い、開会式や閉会式、団技(団体競技)、リレー、エール交換、応援練習等を行いました。
特に朝方は強い風もあって体感温度が気温よりもずいぶん低く感じられましたが、子ども達は元気に練習に取り組んでいました。
中学生は団長を中心に、団員をしっかりとリードして応援練習に頑張っていました。運動会に向けての練習を始めてしばらくたちますが、特に3年生の団長の成長ぶりはすごいなあの一言です。
先日、3年生はリーダーについて学ぶ授業がありましたが、学びを生かして自分なりのリーダーとしてのあり方を考え、実践しているのだろうなと感じました。
決意
本日の午後から、須木商工会の総会にお招きいただきました。
総会の後は、会の皆様との懇親会に参加させていただきました。
お話しさせていただいた中には、中学校にお孫さんがおられる方や、学校がお世話になっている方々とつながりのある方がいらっしゃいました。
多くの方が須木中学校出身で、須木中の2階建ての校舎ができた時の様子や、生徒が多かったころのこと、昔の職員との交流のお話など、興味が尽きない内容ばかりでした。
子どもさんが中学校を卒業されて十年、二十年たった今でも、中学校に寄せる思いは変わらず、学校愛があふれておられました。
「須木中の生徒のために頑張らねば!」という気持ちが湧いてくる皆さんの熱いお話を聴くことができました。
商工会の皆様、ありがとうございました。
晴天
今日は気持ちの良い晴れの日でした。
中庭から校内の木々や遠くの山がとても美しく見えます。
写真では小さくて見えにくいですが、ちょうど月が映り込んでいました。
学び方
本校の本年度の研究では、『学び方』を身に付けることで学力の向上を目指しています。
今日の研究主任との打ち合わせの中で、自分の学習の特徴をチェックするという内容を協議しました。
いくつかの項目に応えていくことで、自分は以下の3つのどの感覚が優位なのかがわかるアンケート的なものです。
・「視覚優位」・・・見たものを見たとおりに記憶するのが得意
・「言語優位」・・・文章を読んで情景や状況をイメージしたり、文章内容を自分なりに図式化したりするのが得意
・「聴覚優位」・・・耳から入る情報を処理・記憶するのが得意
今後は、アンケートの結果をもとに生徒と担任・副担任が面談を行う中で自分に合った学び方を相談していきます。
そして実践の場として、まずは朝自習の取組を変えていこうと考えています。
これまでのように全員同じ内容を同じ教材でやるのではなく、個人に合った方法を選択して取り組めるようにしていく予定です。
同時に、各教科の授業でも、個人の強みを生かした取り組みができないか研究していこうと考えています。
すぐに目に見える成果が出るかは、やってみないとわかりませんが、生徒達が少しでも「こうやればいいんだ!」という実感が得られるように頑張りたいと思います。
そして、生徒が自分の強みを生かして、自分により合った学び方を身に付け『ひなたの学び』に近づいてくれたらと考えています。
花弁
1年生の理科の授業を覗いてみると、合弁花類と離弁花類についての内容でした。
素晴らしいのは、合弁花類は・・・、離弁花類は・・・・と教師がいきなり説明をしないところと、教科書やタブレットで安易に調べさせないところです。
まずは文字を見て、どのようなつくりなのかを班ごとに発表していました。
・いろいろな花のつくりがセットになっているものと単品のもの
・ひまわりのように種が密集しているものと、タンポポのように種が飛んで離れていくもの
・・・など
生徒の発想は予想外で驚かされます。
これまでに学習したことや自分の経験・知識をもとに様々な意見を出し合っています。
他の班の意見を聞きながら、さらに自分たちの意見を協議する姿もあります。
先生も、様々な意見をうまく受け止めて必要に応じて補足したりと、意見が出易くしています。
何と言っても先生の「間違ってもいいんだよ」という言葉がいいんです。
目の前の事象について、一生懸命に考えた意見であれば、たとえ間違っていたとしてもかまわないんです。
お互いの意見を参考に、思考を重ねるうちに間違いに気づくこともあります。
間違いと気づきの繰り返しが、理科的思考力を育てることにつながると思います。
今日の理科の授業は、『ひなたの学び』に近づいているなあと感じたところでした。
さて、生徒達は「弁」の意味が分からず悩んでいました。
弁護士の弁だよね~と言いながら、うまく植物に結びつかないようです。
これまで「花弁」などという言葉は聞いたことがなかったのかもしれません。
生徒達が「弁」が花びらのことだと知ったときの反応が見てみたいです。
これがわかれば離弁花・合弁花の理解がさらに深まるでしょうね。
理科に限らず、日本語の日本語訳はとても大切だと思います。
語句を漢字として覚えることは必要ですが、この言葉を漢字のもつ意味をとおして日本語で説明できるようになることは、さらに新しい言葉を理解するときにも役立つものではないでしょうか。
※ 私も、弁の漢字について改めて調べてみましたが、本来別の意味の四つの字を「弁」にまとめたものだったということを初めて知りました。
(A)[辨] わきまえる。わける。処理する。「弁証」「弁別」
(B)[*]はなびら。また、液体や気体の出入りを調節するもの。「弁膜」「花弁」*旧字体のため表示されません。実際の漢字は最後にのせておきます。
(C)[辯] かたる。話す。述べる。説きあかす。また、言葉づかい。「弁解」「答弁」
(D)[弁] かんむり。「武弁」
耕運
時々、実家に帰り、トラクターで畑や田んぼを耕運することがあります。
耕地整理がされていない様々な形をしている土地を、耕し残しを出さずに耕すのはなかなかコツが必要です。
何度も同じ場所を上書きして耕していくならいくらでもやりようがあります。
ただ、時間がかる・燃料の無駄などが発生します。
ではどうしたらよいか。一度耕して通った場所を2度と通らないようにすればよいわけです。
しかし、これが難しいのです。特に四隅の部分や先細りになっている畑の場合です。
事前に計算して、どこから初めてどのルートを・・・と計画しておく必要があります。
しかし、実際に2度と通らないように耕すのは素人には至難の業で、手に負えません。
父が生きているうちに習っておけばよかった・・・と後悔しています。
今は、ネット上に、畑を耕す方法を説明した動画がたくさんあります。
いろいろと見てみたのですが、様々なやり方があるものだなあと感心しました。
これで勉強すれば何とかなりそうです。
農家の方には常識なのかもしれませんが、ハウスの中を残さずきれいに耕す方法などは目からうろこでした。
結局、ただ耕すだけであればどんなやり方でもよいのですが、「効率的に無駄なく」とか「速く」等の条件が入ってくると、何らかの創意工夫や学びと実践が必要になってきます。
原点
今日の3時間目に3年生の道徳で「風に立つライオン」を取り上げていました。
さだまさしさんの楽曲の題名であり、後に映画になった作品です。
この曲は、現在(2017年)は宮崎市の老健施設「サンヒルきよたけ」の施設長を務めていらっしゃる柴田 紘一郎(しばた こういちろう)さんという方が、医師としてケニアに派遣され現地医療に従事していた時のエピソードにインスパイアされて制作した楽曲です。
長崎大学病院のサイトに柴田さんのお話が掲載されていました。
※ 申し訳ありませんが、内容はリンク先でお読みください。『「LOVE」の気持ちを忘れずに』という項目以降の部分です。
同じ先生と呼ばれても、医者と教師では職業として異なる部分も多いですが、『LOVE』をもって接することについては、患者を生徒に置き換えると、ほとんどそのまま教師にも当てはまると感じました。
私も自分を振り返ってみると、未熟さのために生徒を傷つけたり、支えられなかったりしたことが思い出されます。
過去は変えられませんが、教師の原点に立ち返って生徒のために頑張ろうと思います。
団技
昨日で連休も終わり、生徒達が登校してきました。
連休中は大きなケガや事故、事件などもなく、生徒達が無事に過ごせたことが何よりでした。
さて、5月25日の運動会では団技として『竹取物語』を行う予定です。
皆さんはお分かりだと思いますが、一応説明をすると、この競技は、運動場の中央に長さ3m程の孟宗竹を複数本置き、両側にいる白団と赤団が竹を引っ張って自分の陣地の中までもっていく競技です。
今年は生徒数が増えて、竹の本数が足らなくなったため補充が必要になりました。
竹は手に入れたのですが、そのままでは使えません。繊維が硬くささくれ立っていると危険なので、節の部分を含め、表面全体を滑らかに削っておく必要があります。
そこで、今日は体育主任と教頭先生に、電動のやすりを用いて滑らかに削る作業を行っていただきました。
本番までに、安全面に関してはこのような細かい作業も必要になります。(二人に感謝!)
ところで、比較的有名な話ですが、県外では「団技」という呼び方は一般的ではなく『団体競技』または『団体種目』と呼ぶこともあるようです。
実際に、今書いているパソコンで「だんぎ」と入力して変換しても「団技」が候補にないところを見ると、一般的に認知されていないのでしょうね。。
白団、赤団も県外では『白組』『赤組』と呼ぶことも多いそうです。
赤組・白組、団体競技・団体種目という言い方に、何か堅いイメージがするのは私だけでしょうか。
個人的には、団技や赤団・白団の方が生徒達のまとまりがイメージされ、運動会という雰囲気が出ているように思います。
生徒達が今後県外に出て運動会の話になった際、『団技』が通じないという経験をするかもしれませんが、誇りをもって宮崎のローカルな呼び名を広めてほしいなあと思います。
リーダーシップ
今日は3年生の授業に参加しました。
テーマはリーダーについてです。
事前学習で、リーダーについて考えてきてくれていました。
○私が考えるリーダー
・信頼され、みんなに親しまれる人 ・皆に指示が出せる人 ・皆をまとめられる人
・先陣を切ることができる人 ・誰にでも気を配ることができる人 ・皆を支えられる人
・先を見て行動できる人 ・皆を支え、応援したり声をかけたり自分で動く人
・自分から進んでやり、みんなをまとめ、信頼できる人
・皆から親しまれていて信頼されている人 ・誰よりも早く行動し、引っ張っていく人
・皆のお手本になる人 ・皆を信頼して前向きな言葉でみんなを引っ張っていく人
みんなよく考えています。感心しました。
校長として彼らに話すことはないなあ・・・と思ったのですが、それではちょっと悔しいので2つ話を紹介しました。
1つ目は、木下晴弘著 「涙の数だけ大きくなれる!」 (フォレスト出版)からの引用です。
世界中から見学に来るソニーの最新鋭の工場のトイレの落書きの話です。井深大さんが何とかやめさせたいと指示を出し、工場長も頑張ったが全く改善されませんでした。あきらめていたところ、工場長から「落書きがなくなりました」との連絡が入ったそうです。どうやったのか尋ねると「パートのトイレ掃除の女性が、『落書きをしないでください ここは私の神聖な職場です』と書いたものをトイレに張ったところ、ピタッと無くなった」とのことでした。
「私も工場長もリーダーシップをとれなかったのに、パートの方に巻けた。その時にリーダーシップとは上から下への指導力や統率力だけではなく、『影響力』だと考えるようになった」という内容です。
2つ目は、1187年に源義経が北陸から東北に逃げる際の出来事です。
関所で義経一行ではないかとの疑いを何とか収め、無事通過できそうになった際、最後尾にいた荷物持ち役に扮した義経が「義経ではないか?」と疑われます。その際、筆頭にいた弁慶が機転を利かせ、主君である義経を殴りつけ事なきを得たという話です。
立場としては義経がリーダーですが、危機に際して、弁慶が一行を守るために自律的に判断しリーダーシップを発揮し、最善の選択をしたという話です。
責任者として活躍することの多い3年生が、リーダーシップについて様々な視点から考え、発揮してくれることにつながればと思います。
化石
社会科は週末課題として新聞記事の読み取り・まとめの課題を出しています。
今回は、4月25日の「インカクジラの新種」の記事でした。
これは、群馬県立自然試泊部t間の常設展示のクジラの化石が実は新種だったという話です。
社会科の教諭が、提出された課題から、生徒の感想の部分を集めて見せてくれるのですが、なかなか興味深い内容です。
欲しい化石の一番人気はアンモナイトでした。ティラノサウルスも出てきました。
有名どころですから、多くの人が知っている生物名ですよね。
しかし、中には「サカバンバスピス」、「メガロドン」、「ディメトロドン」、「ヘリコプオン」の化石をあげていた生徒もいました。(それぞれ別の生徒です)
驚きました。中学生からこれらの名前が出てくるとは・・・。この4つの生物名を聞いて姿が思い浮かぶ人は、それほどいないと思います。
どこかで目にして印象に残ったのでしょうね。テレビや新聞、教科書や資料集で目にしたのかもしれません。
今回は、化石について感想を書く機会があったからこそ、生徒の新たな一面を知ることができました。
次の課題の内容が楽しみです。
練度
3時間目に1年生の理科を見ました。
自分たちでプレパラートを作成し、一人一台の顕微鏡を使って観察を行います。
理科室を訪れた時は、既にプレパラートは完成していて、顕微鏡を準備する段階でした。
ここで気になるのが、顕微鏡を正しく、手際よく使えるかどうかです。
普通1年生は慣れていないので操作に手間取るはず・・・と思っていたら、とても手際が良いのです!
保管ケースからサッと取り出し、机に置いて反射鏡や絞りを調節して光の具合を合わせます。(接眼・対物レンズはすでに装着済みです)そして、プレパラートを乗せて対物レンズを低倍率にしてピントを合わせ始めました。
あちこちから「見えた」という声が上がりました。驚きました。
顕微鏡での観察は、このピント合わせも時間がかかるのですが、それが速い。
授業後に教科担に尋ねたところ、顕微鏡は今日が2回目で、前回しっかりと練習をしていたとのことでした。
実験や観察に道具を使う場合、道具の扱いに慣れている、いわゆる「練度」が高いことが重要です。
道具をうまく使えないと実験操作そのものに時間がかかり、50分では考察やまとめまでたどり着かない事態が生じます。
火を使う時など、おっかなびっくりでやっていると火傷などにつながりかねません。
しっかりと正しい扱い方を身に付けて、自信をもって操作できることが、授業をスムーズに進める上でも、事故防止のためにもとても大切になります。
器具を扱う練習をするには時間が必要ですが、結果的には今日のように、観察に集中し、多くのプレパラートを見ることができます。
教師も、操作のサポートで振り回されることなく、生徒の様々な気づきを取り上げながら学びを深めていくことが可能です。
「 ひなたの学び」の実現に向けた1つとして、今日の理科のように、きちんと時間をかけるべきところにかけて準備し、本番で生徒達が授業の課題に集中できるようにすることが大切だと考えます。
Bond
今年の小中合同運動会は、5月25日(土)に須木中学校運動場で行われます。
今年のスローガンは「Bond ~ 汗と涙で絆をつなぐ輝くチャレンジャーズ ~」となりました。
中学校の生徒会が、小中学校から出された案をもとに決定したものです。
bondには「絆」や「仲良くなる」等の意味があり、小中一緒の行事にとてもふさわしい言葉だなと感心しました。
いま、毎日夕方17時までと時間を決めてリーダーが練習を行っています。彼らの一日を見ていると、朝登校したら全員で清掃ボランティア活動、昼休みは委員会活動や生徒会活動、放課後はリーダー練習や部活動と休む暇もない程です。大変だろうなと思います。
でも、この忙しさが大切です。大変だけれども一生懸命に取り組むことで達成感を感じられます。
そのために、先生方もしっかりと関わってもらっています。
一つ一つの取組をしっかりと見守り、相談に乗りながら時にはアドバイスを行い、生徒と一緒に頑張っていくれていますし、それに応えてくれる生徒が育っています。
日々の取組で生徒としっかり関わる。そのことによって教師と生徒の絆が深まっていると感じます。
NRT
今日は、国語と英語のNRTが行われました。明日は社・理・数となっています。
NRTとは、「Norm-Referenced Test」の略で、集団基準準拠テストとも言われます。
このテストは、全国の多くの学校が行っているため結果の信頼度が高く、全国と比べて自分がどの位置にいるかを相対的に確認することができます。
また、小問ごとの分析表もあるため、自分の具体的につまずきのポイントが分かります。しっかりと結果を分析することで、どこを補充すればよいかなど、次の学習に活かすことができます。
教師にとっても、指導効果が上がったか、指導方法が適切だったかなどを確認することができますので、次の授業改善につなげることができる大切な情報となります。
結果が戻ってくるのは6月上旬頃です。
ちなみに、「NRT」で検索すると、成田国際空港がヒットします。(私の検索エンジンの場合です)
そのため、今回の内容について詳しく知りたい場合は「NRTテスト」と入力するとヒットします。「頭痛が痛い」と同じですが・・・。
ところで、英語では「Narita International Airport」だから、NITではないのかと思いますが、 空港コードがNRTだからのようです。
なぜNRTなのか気になるので、ChatGPT3.5に尋ねてみたところ、答えの1つに「"NaRiTa"から3文字を取ったものかもしれません。」というのがありました。
入室の掟
先週1年生が、オリエンテーションで校内見学をしていました。
職員室前では、先生から「○年の□□□□です。△△先生に用があってきました。入ってもよろしいですか」という職員室へ入るための言い回しを習っていました。
自分が中学や高校生の頃は、何も考えずに呪文のように言っていた気がします。社会に出てから使うための練習と思っていました。
しかし、一般社会ではカウンターがあり、そこまで行けば誰かが対応してくれますし、部屋に入室する際はノックし「失礼します」と言う程度です。
大人が、中学生のように「自分の名前+相手の名前+入ってもよろしいでしょうか」を言う機会はあまりないと思います。
ある中学校で教務主任をしていたとき、教育委員会の指導主事に書類をもっていかなくてはならなくなりました。
初めての教育委員会だったのでドキドキしながら向かいました。
部屋の前に来たのですが、たくさんの方が黙々と忙しそうに業務に集中していました。緊張感の漂う入ってはいけない雰囲気に何と言えばいいのか言葉が浮かびません。しかも担当の方がどの席なのかもわかりません。
「どうしよう」と焦ってきます。
そこで出たのが、「○○中学校の中屋敷です。△△指導主事に用があってまいりました。よろしいでしょうか」でした。
当然、「何事だ?」と、一斉に皆さんの視線が向かってくる中、担当指導主事がニコニコしながら近寄ってきて文書を無事受け取ってもらえました。
冷静に考えたら、「△△指導主事はいらっしゃいますか」でよかったのですよね。失敗しました。
生徒が職員室に入るだけなのに、なぜ長いセリフが必要か。
職員室は個人情報であふれています。生徒の日記だったり、採点した解答用紙だったり、成績だったり、生徒に関する情報交換の話だったり。
「失礼します」だけで、職員が気づかないまま生徒が入室してしまうと、それらの情報に触れてしまう恐れがあります。
そういったことを防ぐためにも、この言い回しは重要です。
実物
一日に1回は授業の見学をするようにしています。
今日は、2年生の理科を少し見学させてもらいました。
ちょうど、塩化銅の電気分解の実験中でした。
青い透明な水溶液に、炭素棒の電極を入れ、電源装置につないで電流を流します。
生徒達は興味津々で見ています。泡が出ていることに気づき、片方の極は茶色くなっているという声が上がります。
先生が、茶色いのは何でしょうかと問いましたが、迷っているのかすぐに答えません。
先生が「溶けている物質名を・・・」というと、生徒から「銅」という答えが返ってきました。
「プールの匂いがする」という生徒もいます。
実験の様子を目を輝かせながら確かめている生徒達の様子がとても印象的でした。実物を使った実験はそれだけで説得力があります。
今は、実験をしなくても動画でも確認することはできます。動画では、肉眼では不可能なくらい拡大したり、スローモーションやタイムラプスなどで速度を変えられたり、何度も繰り返し見ることができるなどの利点もあるので動画は動画の良さがあります。
しかし、匂いはわかりません。
実物の良さにはかないませんが、動画も、実際の実験と組み合わせ、動画にしかない利点を生かして学びを補完することにつなげられれは、その動画は実物ではありませんが、実物と変わりない価値があると思います。
難しい部分もありますが、生徒達には、まずはできるだけ実物に触れさせて欲しいと思っています。
検食
校長の日常業務として、給食の検食があります。
東方地区にある給食センターから出発したトラックは、日によって若干異なりますが、おおよそ11時30分前後に中学校に到着します。
到着すると同時に、養護教諭先生と一緒にコンテナを受け取り、食缶等を取り出して準備完了です。
検食の盛り付けは自分でしています。食缶の全体の様子や漏れがないかを確認し、盛り付ける際にも、量や数、異物混入や変色などがないかをチェックします。
校長室に運んで実食となるのですが、一人で中身の確認をしながら食べるのが少し味気ないのが残念です。
そして、生徒が給食の準備を始めた頃に、教室に食器の返却に向かい、生徒達が手際よく配膳していく様子をしばらく眺めています。
そして、校長室に戻り、検食日誌を記入し押印するのが毎日のルーティンです。
この検食日誌のすべての点検欄の『適』に〇をするのが当たり前の状態なのですが、実はこれはすごいことです。
生徒や先生は毎回手洗いをしっかりやっています。
養護教諭の先生は、午前中にコンテナ室の周りや中の清掃等を行い、生徒の受け取りを誘導し、食器の返却を見届け、コンテナ車の積み込みを確認する業務を毎日行っています。
給食センターでは、毎日食中毒や異物混入の防止、アレルギーへの対応等をきめ細かに行っていただき、事故ゼロが続いています。
昔は何も考えずにおいしく食べるだけでしたが、今は多くの人の適切なかかわりがあって『何もない』が実現していることを実感します。
感謝感謝です。
ひなたの学び
本日は第1回目の参観日でした。
参観授業後に、保護者の皆様に知徳体食の四分野について学校経営方針を説明しました。
特に重点事項として説明をしたのは、「学び方を身に付ける」「自己の強みを生かす」です。
自分に合った学び方を身に付けることが、基礎基本をしっかりと定着させ、学習への意欲を向上させ、学力向上につながると考えます。
学び方と言っても、生徒は一人一人個性が違います。
そのため、生徒が自分の持ち味に気づき、強みを知ることが、自分に合った学習への取り組み方を見つけ出すことにつながると思います。
県では、学びに向かう力を育む『ひなたの学び』を推進しています。学び方を身に付けることは、ひなたの学びを実現していくためのベースになる部分であると考えています。
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