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3学期始業式式辞
新年明けましておめでとうございます。皆さん、冬休みは充実していたでしょうか。私は散歩をしたり、ラグビー、サッカー、駅伝、バレーボールなどスポーツ観戦三昧でした。スポーツの醍醐味は勝負の駆け引きですが、選手が努力してきたドラマを知るとより一層感動しますね。箱根駅伝では山のぼりと山くだりが勝敗を分け、特に5区「若の神」の若林選手の走りは圧巻でした。
さて、3年生にとっては日南振徳高校での学校生活も宅習期間も含めるとあと2か月となりました。楽しいこともあったと思いますが、友人関係がうまくいかず苦しんだこともあったと思います。社会に出たらもっと理不尽なことがあります。それが現実です。この2か月間は他人を思いやり、社会性を身につけ、社会人となる準備をしっかりとしてください。また、1・2年生にとっては新しい学年に向けた集大成の学期となります。昨年より一歩前進し、自分の可能性を大きく広げてください。
ところで、1年の計は元旦にありと言います。そこで、今年はどんなワードで取り組んでいこうかと考えました。いろいろ考えましたが、今年は「利他の心」でいきたいと思っています。利他の心は、簡単に言うと「他人のために善かれと思う行動を取る」ということです。利他の心を物事に取り組む判断基準としていたのは、京セラ・第二電電の創業者である故稲森和夫氏です。例えば、「人のために役に立ちたい」「人の役に立つモノをつくりたい」と思う気持ちや、「日南振徳高校のために真摯に取り組むこと」「チームのために力一杯練習すること」「友だちの相談を聞いてあげること」など、一見人のためにと思うような行動が自分を大きく成長させ、成功に導くことになるのではないかと考えています。今年は、お互い「利他の心」をもって1年間頑張っていきましょう。
新年を迎えるにあたりあと2つお話しします。まず、佐土原にいた古月膳師の話をしたいと思います。この古月膳師は、全国に名の知れた和尚で「いろは口説き」という歌集を作りました。いろはの「い」は、いけとなきをば愛してとおせ。幼い子どもを可愛がりなさいという意味です。「ろ」は、老を敬い無礼をするな。年寄りや目上の人を尊敬しなさい。決して無礼をしてはいけないという意味です。「は」は、腹が立っても過言を言うな。腹が立っても言い過ぎはダメですよという意味です。新たな教えを説いているわけではなく、いつの時代もこのような教えは変わらないと思っています。腹が立ってメールでつい言い過ぎてしまうと、取り返しの付かないことになるので気をつけて欲しいと思います。
もう一つは、運にまつわる話をして終わりにしたいと思います。第64代内閣総理大臣に田中角栄という総理大臣がいました。田中角栄氏は努力と勉強が運を捉えるきっかけになると言っています。また、ラグビー日本代表をワールドカップで初勝利に導いた宿沢広朗氏は、努力が運を左右すると言っています。宝くじも買わないと当たりません。行動を起こさないと運も来ないと言うことです。私は体育の先生なので、皆さんには毎日少しでも運動をして欲しいと思っています。運動は運を動かすと書きます。身体を動かすことで健康を保ち、自分の「運気」を高めて欲しいと思います。それでは、皆さんにとって令和7年が素晴らしい年になることを心から願い、新年のあいさつとします。
日南振徳高等学校長