お知らせ

活動の様子

第49回九州地区難聴・言語障害教育研究会 熊本大会

 8月7、8日に第49回九州地区難聴・言語障害教育研究会熊本大会が熊本市民会館を中心に行われました。

 昨年の沖縄大会では、前日に宮崎で大きな地震があり宮崎の様子を心配しながらの参加でしたが、今回は、豪雨で九州のあちらこちらの状況を心配しながらの参加となりました。

 

〔7日 大会初日〕

開会行事・総会                                                                                                                                                                                全体会(記念講演)                                                                      子どものことばを育むために-「きこえとことばの教室」が教えてくれたこと-                                        【講師】東京都世田谷区立鳥山北小学校 きこえとことばの教室 主任教諭 阿部厚仁先生

 

 

 

 

 

 

 

 

 特別支援教育に関わってこられた阿部先生の長い経験の中から、これからの私たちに必要なことをたくさん伝えてくださいました。

 〔8日 大会2日目〕

〈分科会より〉

第一分科会「構音」                                                                           《テーマ》構音に誤りのある子どもをどうとらえ、どう連携し、どう支援していくか 

○長崎県からの提案                                                                                    平戸市立紐差小学校 末長悦子教諭                                                                   「舌の動きの安定を図る舌癖改善トレーニング~歯間化構音の改善を目指して~」  

 現在は、学級担任をされているという末長先生が、言語の通級指導の中で出会った歯間化構音の児童について発表されました。

 

○宮崎県からの提案                                                                           日南市立南郷小学校 上村 聡子教諭                                                                            「児童が学習意欲を持続することができる構音指導を目指して」

  上村先生は、これまでの準備を生かして落ち着いた態度で発表をされました。他県の参加者から質問が出される場面では、司会の春山先生とともに的確に答えていらっしゃいました。児童の実態に合わせた豊富な教材や児童の成長を認める先生の温かい姿勢が、参加者から称賛されました。

 

 

   その後の研究協議では、長崎県の提案にあった難聴・言語障害教育研究会の先生方との連携、校医である歯科医師との連携がまず話題になりました。長崎県の難聴・言語障害教育から生まれた教材についての話は、大変興味深いものでした。

 また、各県の言語通級についての現状、指導するにあたっての困難、悩みなどで話が進みました。助言者の こぞの言葉のクリニック代表小薗真知子先生からは、学校現場とは違う構音訓練の話を伺うことができました。実り多い時間となりました。

 

 

分科会の後は、

 「構音障害のみかた」~発音だけにとらわれない視点~                                                   こぞの言葉のクリニック代表 小薗真知子先生

 このような内容でミニレクチャーが行われました。

 

 2日間の熊本大会が無事に終わりました。来年度は、佐賀大会ということで、紹介がありました。上村先生、春山先生、素晴らしい発表になりました。お疲れ様でした。

宮崎県 難聴・言語障がい教育研究会 第2回研修会

令和7年6月26日(木)に、新富町総合文化センターにて第2回研修会を開催しました。

【発表検討会】

第49回九州地区難聴・言語障がい教育研究会 熊本大会(8月7・8日) 第1分科会 構音

    「児童が学習意欲を持続することができる構音指導を目指して」

          ~サ行音とザ行音の指導を通して~

             日南市立南郷小学校 きこえとことばの教室 上村 聡子 先生

 熊本大会で発表提示する資料の内容について、これまで本会で検討を重ね、最終検討となりました。今回の上村先生の発表では、熊本大会事務局からの連絡により、提示資料の内容を変更する点や変更理由等の説明がありました。変更点については、本会でも再検討し、よりよい内容へと練る事ができました。上村先生が子どもの実態を把握して実践されたことが、さらに分かりやすいものに精選されました。私たち会員にとっても、今後の指導実践に役立てられる内容です。

 

【講話】

            「構音」  講師:箕輪 友英 氏(串間市民病院 言語聴覚士)

 箕輪先生から、構音する場合の口腔内がどうなっているのか、舌の位置や動きがどうなっているのか、「構音点や構音法」の図表を見せていただきながら、分かりやすく説明していただきました。実際に、自分たちも声帯の動きを感じたり、舌の動きを変えて声を出したりしながら、構音の状態を確認していきました。

  構音の改善には、発音明瞭度の向上を図ることが最終的な目標になります。その目標に向けて、子どもたちが安心して取り組める雰囲気や環境を作りながら、構音訓練を行っていくことが大切であることを再認識することができました。専門的で質の高い研修を受けることができ、大変充実した時間となりました。指導に生かしていきたいです。

 

【専門部会、全体会】

 各専門部で集まり、今年度の計画について、確認や共通理解を図りました。各部で、県内の「ことばやきこえ」に関わる担当者の知識や技能を高めていくためには、来年度以降、本会をどのように運営していくかということが話の中心でした。

 必要なことは、私たち通級担当者同士や他機関との連携を図ること、子どもたちによりよい指導・支援を行うことができるように専門性の高い研修を受けることであること等が出されました。

 来年度に向けて、本会の在り方をどのようにするかについて、少しずつ話が進んでいます。

 

令和7年度宮崎県難聴・言語障がい教育研究会第1回研修会

 令和7年5月13日(火)に、新富町総合交流センター内生涯学習センターにて第1回研修会を開催しました。今年度最初の会ですので、「宮崎県 難聴・言語障がい教育研究会総会」も行っています。

【宮崎県 難聴・言語障がい教育研究会総会】【専門部会】

 本年度の役員紹介、令和6年度事業報告、令和6年度会計報告から始まり、令和7年度の事業計画がそれぞれ報告され ました。令和8年度以降の本会の在り方についても提案がありました。

そのあと、総会での提案事項を受けて、一部で引き継ぎ会とそれぞれの部での本年度計画を話し合いました。 

【発表検討会】

 第49回九州地区難聴・言語障害教育研究会 熊本大会 第1分科会「構音」

 「構音に誤りがある子どもをどうとらえ、どう支援していくか~児童が学習意欲を持続させることができる構音指導 を目指して~」

発表者 日南市立南郷小学校 きこえとことばの教室 上村聡子先生

 令和6年度最後の検討会を受けて、変更したところを含め、当日の発表時間に合わせて、発表されました。前回よりさらに内容が精選され、分かりやすいものになっていました。提示資料の締め切りが近いということで、提示資料から検討し、具体的な発表の仕方まで進めることができました。私たち研究会会員にとっても今後の指導に十分生かせる内容になってきています。

 

 

 

 

 

 

 

【情報交換会】【全体会】

 第1回研修会ということで、情報交換会は地区別の協議になりました。終了後、全体に共通理解を図りたいことを伝えて、今後の会の在り方についても現在考えられることを確認しました。

 

 

 

 

 

 

 

 本年度もこの研修会を通して、学担や通級担当者同士の交流や、他機関との連携を図った専門性の高い研修によって、担当としての指導力の向上を目指していきたいと考えています。第2回は、6月26日(木)の予定です。

令和6年度 第5回研修会

令和7年2月7日(金)に新富町総合文化センター大会議室にて第5回研修会を開催しました。

【講話・演習】

「聴覚障がい児の理解について」

  都城さくら聴覚支援学校 指導教諭 髙橋直樹先生・延岡しろやま支援学校 教諭 末安比呂美先生

 


聴覚障がいのある児童の就学や支援方法、それを支える保護者の思い、さらには支援学校のセンター的機能について、分かりやすくお話していただき、理解を深めることができました。また、難聴体験では、耳栓やイヤホンを使用して実際のきこえにくさを実感しました。手元のプリントや指名の際のジェスチャーの有無で、会話や状況の理解度が全く違うことが分かり、改めて難聴児の気持ちに寄り添うことの大切さに気付かされました。今回の研修は、日頃の支援の在り方や児童との関わり方が適切だったかを見直すきっかけになりました。

 

【情報交換会】

 今回も、言語部門(4グループ)聴覚部門(1グループ)に分かれ、日頃の実践や悩み、指導の現状等について話し合いました。どちらの部門も、校内に担当者が一人という環境の中で実務を行っています。そのため、指導法や支援方法について共有できる機会はとても貴重で、毎回、話が尽きることがありません。聴覚部門においては講話・演習をしていただいた先生方が参加してくださったことで、より充実した時間となりました。

 


【発表検討会】

 第49回九州地区難聴・言語障害教育研究会 熊本大会 第1分科会「構音」

 「児童が学習意欲を持続することのできる構音指導を目指して」

  日南市立南郷小学校 きこえとことばの教室 上村聡子先生

 熊本大会に向けて、5月提出予定の提案文書の検討を行いました。指導の意図や実際の状況、児童の改善の様子等がより伝わるように、語句の見直しなど細部にわたって意見交換を行いました。上村先生の発表は日々の指導の積み重ねがいかに大切であるかを実感できる内容です。8月の発表に向けて、もうひと頑張りです!

 


【専門部会・全体会】

 今年度最後の会として、反省や次年度の運営について話し合いました。県内の「ことばやきこえ」に関わる担当者が知識を深め技能を磨くことのできる唯一の会である本会を、今後どのように運営していくかは大きな課題です。全ての子どもたちによりよい指導・支援を行うことができるように考えていかなければならないことを確認し、本年度の研究会を終了しました。

宮崎県 難聴・言語障がい教育研究会 第4回 研修会

令和6年11月29日(金)に、新富町総合交流センター大会議室にて第4回研修会を開催しました。

※第3回研修会は、宮崎県特別支援教育研究連合研究大会での障がい種別研修会と兼ねて実施。

【講話】

「多様な子どもを支える通級指導教室の在り方」   国立特別支援教育総合研究所 牧野泰美先生

 牧野先生は、本研究会の講師としてたびたび宮崎においでいただいています。先生のお話を聞くたびに、新しい気づきや発見があり、自分自身の指導を振り返る時間をもつことができます。今回は、「通級指導教室担当者は、言語・聴覚に関わる専門家であり、子どもの学びや育ちを支える教師であるとともに、物事や思いを共有できるパートナーである」という内容のお話でした。牧野先生がおっしゃった、「子どもの課題をだけを見るのではなく、多様な角度から、多様な見方ができる教師になる」という言葉を常に意識し、子どもの自己肯定感を支えられるような指導を目指していきたいと思います。

 

【発表報告会】

第48回九州地区難聴・言語障害教育研究会 沖縄大会 第5分科会 「連携」

「子どもの心を見つめて ~理解ある環境をつくるために担当として取り組んだこと~」

   川南町立川南小学校 竹田泰代先生

 沖縄大会の第5分科会「連携」で、竹田先生がこれまで言語通級担当として実践してこられた専門機関、保護者、校内等、子どもの実態にそった連携について発表されました。大変素晴らしい発表で、発表後には会場の先生方から大きな拍手が送られたそうです。竹田先生は、緊張の中にも大変有意義な時間を過ごすことができたこと、本研究会でのサポートが大きな力になったことに対して感謝の言葉を述べられました。沖縄の美しい自然やグルメ、立派な発表会場などの様子も交えた和やかな報告会となりました。

 

【発表検討会】

第49回九州地区難聴・言語障害教育研究会 熊本大会 第1分科会「構音」

「構音に誤りがある子どもをどうとらえ、どう支援していくか~サ行音とザ行音の指導を通して~」

   日南市立南郷小学校 きこえとことばの教室 上村聡子先生

 今回は、第2回研修会での検討会を受けて変更した点について、上村先生が補足説明しながらの発表となりました。会では、上村先生の実践内容や指導の意図が伝わる提示の仕方、児童の変容などについての意見や質問が出されました。上村先生も、「本番までに内容を精選し、よりよい発表にしていきたい。」と、意気ごみを語っていらっしゃいました。

【情報交換会】

 研修部の提案により、部門別に編成されたグループで、それぞれの日頃の実践、学校・学級の現状などを話し合いました。それぞれの先生方の実践を聞いて刺激を受けると同時に、指導上の課題についても共有することができ、大きな安心感を得られる貴重な時間となりました。また、会場には、県立延岡しろやま支援学校の先生方のお薦めの本や、自作教材の展示もあり、会に参加されていた先生方が手に取って熱心にご覧になっていました。