坂本日記

2021年3月の記事一覧

式辞

 式辞
 今朝は寒が戻り、少し肌寒く感じましたが、校庭のしだれ桜は、今まさに満開を迎えようとしています。また、昨日から6名の卒業生のために、荒踊りの館の
桜をライトアップしていただくなど、区をあげての卒業お祝いムードの後押しに感謝の気持ちでいっぱいです。そんな中、本日ここに、第128回坂本小学校卒
業式を挙行できますことを心からうれしく思います。しかしながら、本年度も新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、規模縮小という措置をとらざるを得
なくなりました。大変心苦しく、卒業生を始め、保護者の皆様、地域の皆様、来賓の皆様には申し訳ない気持ちでいっぱいです。それでも本日、卒業式を挙行で
きることに感謝し、生涯ずっと本日ご出席の全ての皆様の心に残る卒業式になるよう、心を込めて進めていきたいと思います。本日ご臨席の興梠浩幸様、どうぞ、
来賓代表として、本校の卒業式を見届けてください。よろしくお願い致します。
 さて、六名の六年生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。皆さんは、六年間の小学校生活を立派にやり遂げ、素晴らしい思い出を残して、今、この坂本小
学校を飛び立とうとしています。今の皆さんの姿をここから拝見しますと希望に燃えた瞳と凜とした態度に大変頼もしさを感じています。また、先ほどの卒業証
書授与の際の姿もきりりとしてとても美しく、素晴らしかったです。
 今年ほど皆さんの存在が際立った年はなかったのではないでしょうか。皆さんの教室の後ろに掲示された「あこがれられる存在」をまさに体現してくれました。
「良き伝統はあこがれが作る」そう確信できた年でした。全ての在校生が卒業生のみなさんにあこがれたと思います。良き伝統へ1歩を本当にありがとう。
 六名の卒業生の皆さん!坂小の卒業生として自信をもって羽ばたいていってください。そして、いつまでもいつまでも坂小児童のあこがれの存在でいてくださ
い。 
 ここで皆さんの卒業に当たり、次の言葉を贈ります。「壁にぶつかるからこそ、人はがんばれる。」という言葉です。これは、日本女子サッカーの第1人者で
あり、2011年のFIFAワールドカップで世界一になった時のエースで、MVP、得点王に輝いた、なでしこジャパンの澤穂希選手が言った言葉です。
 澤選手は、六歳でサッカーを始めますが、順風満帆なサッカー人生だったわけではなく、いくつもの壁が彼女の前に立ちはだかります。「女のくせにサッカー
をやるなんて生意気だ」と言われたり、力があって、技能が高くても女子には出場資格が与えられなかったり、アメリカに渡ってクラブチームに所属したときに
は、言葉の壁にぶつかったりもしたそうです。更には、ケガによる大手術や過酷なリハビリなど、次々と澤選手の前に壁が現れます。しかし、そのたびに壁に立
ち向かい、頑張って乗り越えていきました。澤選手が大事にしているパワーフレーズは、「夢は見るものではなくて、叶えるもの」だそうです。これからの人生、
夢が叶うまでには時間もかかります。たくさんの努力が必要で、困難も数多くあります。途中で挫けそうになることもあるかもしれません。そんな時はこの言葉
を思い出してください。何をするにしても壁はある。壁にぶつかるからこそ、人はがんばれる。最初からいいことなんてない。いいことも悪いことも知っている
から、人として成長できるのです。皆さんのこれからの頑張りに期待しています。
 最後になりましたが、保護者の皆様、六年前,、小さな体に大きなランドセルを背負って入学した子どもたちも見事に成長して、本日卒業です。小学校六年間、
ご心労も多かったこととお察し致しますが、それだけに本日の喜びもひとしおのことと思います。本日のお子様のご卒業、誠におめでとうございます。
 大切なお子様をお預かりして、今日まで担任を中心に全職員で一生懸命に関わらせていただきました。この六年間、本校への温かいご理解とご支援、ご協力い
ただきましたことに深く感謝申し上げます。ありがとうございました。お子様が卒業されましても、今までと変わらぬ本校へのご理解・ご支援を賜りますようよ
ろしくお願い申し上げます。
 名残は尽きませんが、卒業生の皆さんのこれからの人生が輝きにあふれんことをお祈りし、式辞と致します。
    令和三年三月二十二日
    五ヶ瀬町立坂本小学校
    校長 松村 秀樹




 卒業生の皆さん!保護者の皆様!本当におめでとうございます<(_ _)>