日誌

カテゴリ:高等学校

延岡高校 普通科2年生 「課題研究」オンラインで探索

 普通科2年生の「SDGs課題研究」は、4月21日からスタートし、来年3月まで1年間を通して探究する計画です。4人前後で1グループを形成して、それぞれに設定した「課題」について探究をつづけています。 その中に、「空腹時のお腹の音」をテーマにしているグループがあります。自分ではどうしようもないお腹の音を何とかできないものか、というのがテーマ設定のきっかけでした。

空腹時にどうしてお腹の音が鳴るのか、少しでもその音を抑える方法はないのか・・・と本やネットなどを調べて検討をしてきました。
 しかし本やネットの知識だけではどうしても限界があります。医学の専門家に直接話を聞いてみたいということになり、9月29日(水)に、宮崎大学医学部病院 救命救急センターの金丸勝弘医師に、オンラインで直接お話をお聞きすることができました。金丸医師は宮崎県にドクターヘリを導入された先生です。当直明けの貴重な時間を提供していただいて、約1時間にわたって懇切に話をしていただきました。

(トータルコーディネーターの水永が、橋渡しのお手伝いをさせていただきました)
 生徒たちは、あらかじめ用意していた質問をもとに、積極的に質問や意見を述べていました。金丸医師は、医学的な話をされるだけではなく、逆に生徒たちに問いかけたりしながら、生徒たちの
探究心を刺激していただく、とても貴重な機会になりました。
この1回で終わることなく、引き続いて質問や意見交換がつづく可能性を感じました。



(文責:水永)

日向高校とヨルダンを結んで SDGsセミナー パートⅡ

9月24日(金)16:00(ヨルダン時間午前10時)から、日向高校において、宮崎市出身で国連難民高等弁務官ヨルダン事務所(UNHCR Jordan)に勤務する進藤弘騎さんによるSDGsセミナーが開催されました。

延岡高校に次いで高校での開催は2校目です。

同校のキャリア教育の一貫として開催され、1~3年生の希望者約80名が参加しました。

延岡高校同様、事前に指定されたYouTube動画(アフガニスタンの児童婚やロヒンギャ難民の現状に関する動画等)を視聴しての講話でした。 

UNHCRについて、SDGsとMDGsの関係、ロヒンギャ難民や児童婚の問題等、日ごろあまり考える事のないテーマでもあり、「難民と貧困問題」について改めて考えさせられる機会になったと思います。

「国際社会では様々な要因で支援を必要とする人がいる中で、改めて自分に出来る事、したい事は何かを考えるきっかけになった」という感想も聞かれました。

1時間余りの講話でしたが、終了後も多くの生徒が質問等を投げかけていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(文責:西立野)

延岡高校MS科1年生の「化学」 オンラインでメンター指導

 SDGsフィールドワークの、夏休み明け最初のメンター指導が、9月13日(月)に行われました。 メンターのお一人である道川功実子さん(旭化成メディカルMT株式会社 バイオプロセス技術開発部)が提示されたテーマは、「青果物中に含まれるビタミンCの定量」です。

 ビタミンCには、皮膚中のメラニン色素生成を抑えて日焼けを防いだり、ストレスや風邪などの病気に対する抵抗力を強める力があります。普段何気なしに口にしている青果物は様々な栄養素で構成されており、その中にビタミンCも含まれています。どんな青果物にどれくらいのビタミンCが含まれているのかを探ってみようというのが、このテーマのねらいです。 このテーマには、4班(1班4名で構成)が取り組み、それぞれ独自に挑んでいます。

 生徒たちは、6月28日に第一回のメンター指導を経て、夏休み期間を含めて研究をすすめてきました。そのなかで、研究計画を立て、仮説を立てて、大まかな研究日程を作りました。今回から、実際に定量の実験に取組み始めることになりました。 この日の授業は、道川さんのご都合により、リモート(オンライン)での指導になりました。

 化学の実験をオンラインで指導できるのだろうか、という心配もありましたがそれは全くの杞憂でした。先生方の工夫や挑戦により、ZOOMをセットしたノートパソコンが実験台の真ん中に置かれました。そして、生徒たちは実験をやりながらメンターの道川さんに問いかけたり、実験の様子を見ながらアドバイスされるメンターの道川さんの言葉に耳を傾けたりして実験をすすめました。リモートでありながらリアルにそばに居るかのような実験指導になったのです。

 トータルコーディネーターの水永は、メンター就任の依頼からお手伝いをさせていただきましたが、オンラインを活用してここまでできることに、大きな驚きと感銘を受けました。



(文責:水永)

延岡高校とヨルダンを結んで SDGsセミナー開催

 9月3日(金)17時(ヨルダンの現地時間午前11時)から、延岡高校において、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)ヨルダン事務所の進藤弘騎さんによるSDGsセミナーが、オンラインにて開催されました。コーディネーターの水永が橋渡しのお手伝いをしました。 

 進藤さんは宮崎市出身で36歳。外交官としてアルゼンチンとアフガニスタン大使館に勤務され、現地で襲撃され殉職された中村医師とも協働されていました。その後、難民救済にあたりたいと外務省を退職され、国連難民高等弁務官事務所に入られ、今年3月にヨルダンに赴任されています。

 事前に、指定された4本のYouTube動画(ロヒンギャ難民キャンプを訪ねる長谷部誠さん、その他)を視聴し、感想と質問を進藤さんに届けました。それらの質問を踏まえての講話でしたが、途中での質疑も交えながら、2時間があっという間でした。 冒頭での、日本人の難民は何人いると思いますか? という問いには、みな驚きを隠せませんでした。SDGsをその前のMDGsから歴史的に説き起こしていただいたり、ロヒンギャ難民にはミャンマーの民主政権でさえ解決できなかった政治的背景があることを語っていただくなど、「難民と貧困」について、日頃感じることも考えることもなかったことばかりでした。

 国際問題に関心を寄せる62名の生徒たちが、一日の授業の疲れもみせず、熱心に聞き入っていました。途中では積極的に質問も出され、セミナー終了後も何人もの生徒が残って質問を続けていました。生徒たちは、ただ答えを求めるのではなく、自分自身で自分事として考え始めたのではないかと思います。





(文責:水永)

日南高校の探究活動発表会にて審査員と講評を務めました

日南高校の未来戦略課(課題解決型の探究活動)の校内発表会にて、コーディネーターの羽田野が審査員と講評を務めさせていただきました。
発表は全2年生21グループ。午前から午後にかけて行われ、私の他に日南市役所の関係各課から職員の方々が来て審査を行いました。


最後の講評で伝えたのは2点。
1つめは「学力とは?」について。
学力とは「知識・技能」だけでなく、「思考力・判断力・表現力」といった能力や、「主体性・協調性・多様性」といった姿勢も含まれること。この活動でそれらが発揮されていたはずであること。発表会で終わりではなく、今後もそれらの力を伸ばして欲しいことを伝えました。

2つめは「社会との関わり方」について。
今回取り組んだような課題の発見や解決策の検討は社会に出てからも必要であること。誰かが作った仕組みやルールにただ従うのではなく、それかをつくる「社会のつくり手」になって欲しいこと。今後の学校生活(日々の生活、部活や委員会など)の中でも、受け身にならずに主体的に課題解決に取り組んで実践をして欲しいと話しました。

やって終わり、ではなく、今後の学校生活や進路選択にも結び付けてもらえれば、と思います。
(文責:羽田野)