2024年2月の記事一覧
「飛梅伝説」と「ワメ伝説」と「ワカメ伝説」
今年も、この木に、春が宿りそうです。
校長先生、お花が咲きそうです。
そうだね。蕾が膨らみましたね。
この話題を振るのも、もう、3回目となりました。
みんな、今年も、この梅に、春が来そうだよ。
本当ですね。校長先生。
綺麗に咲きそうですね。
そんな子ども達に、毎年、話して聞かせる、「飛梅伝説」
学問の神様と言われる、菅原道真公は、小さい頃から、白梅を可愛がっていました。
ある日、菅原道真公は、京都から福岡の太宰府に左遷されることになりました。
その時、大好きな白梅に、次の歌を贈りました。
「東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ
(冬が過ぎ、東風が吹いたら、その風に託して梅の香りを大宰府まで送り届けておくれ、梅の花よ。私がいないからと言って、春を忘れないでおくれよ。)
梅の木に別れを告げて、太宰府に着いた菅原道真公が次の日の朝、庭に見たものは、別れを告げた「白梅」だったのです。白梅は、大好きな菅原道真公を追って、一晩で、太宰府に飛んできたのでした。
それ以来、この白梅は、「飛梅」と名付けられ、太宰府天満宮で最も早く花をつける梅の木として、大切に守り継がれています。
いつも、子供達は、この話を聞いて、不思議そうに言います。
「その飛梅、見てみたいです。」
飛梅が祀られている太宰府天満宮は、とても有名な神社だから、将来、ぜひ行ったらいいよ。
飛梅、今の時期に行くと、とっても綺麗に咲き誇ってますよ。
さて。
3年間、校長とこの梅の木を見守ってきた、明道っ子。
いつもの枝に注目。
校長先生、ぼくは、この枝が好きです。
校長先生もだよ。3年間。いつもこの枝が可愛くて、綺麗だったね。
校長先生、この木は、梅ではなく、「ワメ」とみんな呼んでますが、本当ですか?
そうですね。
みんな、ワメと呼んでますね。
太宰府の白梅が「飛梅」と呼ばれているように。
明道小の梅の木は「ワメ」と呼ばれて、いいのではないでしょうか。
明道っ子。
なるほど・・・。明道の「ワメ伝説」ですね。
校長先生、梅の木のお話を、ここで何度もしましたね。
そうですね。
あなたも、3年間で、すっかり、身長が伸びましたね。
校長先生。
やっぱり、この小枝が、一番綺麗ですね。
やっぱり、君も、そうですか。
みんな、この枝ぶりが気に入っているようですよ。
校長先生。
この「ワメ」ですが。
違う解釈があることに、今、気づきました。
ほー、違う解釈?
はい。校長先生、見てください。
「カ」が入ったら、この木は。
「ワカメ」ですよ。
だって、校長先生、ワメにこの寄生しているこの植物。
まるで、ワカメみたいなんですよ。
ほほー、どこが?
ほら。葉の裏は、こんななんですよ。
本当だ。
葉の裏には、ワカメのような、ブツブツが、綺麗に並んでいました。
明道っ子達が、見つける、
子どもでなければ、見つけられない。
「子どもならでは」の、数々の明道伝説。
明道の「ワメ伝説」
そして、今、生まれた、「ワカメ伝説」
雲一つない青空に。
梅の蕾がタワワに揺れていました。
・・・もうすぐ、明道にも、春がやってきます。
東風吹かば 匂いおこせよ 梅の花 主なしとて 春な 忘れそ
さて・・・。
梅の話となると、校長の頭に浮かぶのは、やはり、この名曲です。
【飛梅】by さだまさし ※ YouTube 動画です。(さだまさしofficial HP)
https://youtu.be/LollS--xywQ?si=3LsimZEWOXIgSO4b
実は、太宰府は、別名「縁切寺」とも噂されています。その「縁切寺」伝説を飛梅に絡めて、さだまさしさんは、「別れの悲しい心」を見事に歌詞に昇華させています。当時、お若いさだまさしさんが、こんな名詞を書かれたことは、すごいことだと思います。
「あなたがもしも遠くへ行ってしまったら、私も一夜で飛んでいくと言った。忘れたのかい?飛梅。」
「東風(ひがしかぜ)吹けば、東風(こち)吹かば、君は、どこかで思い起こしてくれるだろうか。太宰府は春。いずれにしても春。」
(lyrics by masasi sada)
by 校長