活動報告
延岡市立 東海中学校2年生「ひなた場」を実施
3月5日(火)に、東海中学校2年生(135人)を対象に「ひなた場」が実施されました。
5名の人生紙芝居講師、23人の対話講師が、6人ずつの班に分かれた生徒たちと対話を行いました。長友はるなさん(県キャリア教育支援センター)にファシリテーターを務めていただきました。
講師の方々と生徒たちとの対面
東海中学校2年生は、この半年間で5連続「よのなか教室」を体験してきました。
9月27日 第一回 王子谷剛志さん(旭化成柔道部選手、全日本柔道選手権優勝)
10月24日 第二回 門田賢士さん (千徳酒造 社長、延岡工業高校で甲子園出場)
11月17日 第三回 8人の講師の方々から、2名を選んで講話を聞く
1月19日 第四回 8人の講師の方々から、2名を選んで講話を聞く
2月16日 第五回 立志式で、上田耕市さん(虎彦株式会社 社長)
その仕上げとして、今回「ひなた場」で、地域の大人と対話を通して学びを深めました。
130人を超える規模での「ひなた場」の実施ははじめてでした。
すすめ方等での課題も明らかになりましたので、これから都市部の中大規模の中学校での開催に取り組んでいければと願っています。
23班に分かれて自己紹介から始まった 講師との対話では生徒たちはたくさん話していた
原則1対1での対話を確保しつつ、お願いする講師の数も持続可能なものにしていくこと等を考え、いくつかの改善工夫を試行しました。
まず、班編成は3人ではなく、6人としました。対話・紙芝居の1サイクル時間を15分ではなく倍の30分としました。その結果全体の所用時間が2時間ではなく3時間になります。
そして対話を1人15分確保するため、対話に入らないもう1人の生徒には、4つの「交流ブース」を設け、そこに先生に1人入っていただき自由トークを行うことにしました。
また、人生紙芝居(15分)の終了後に残る15分の間は、ワークシートに感想や意見等を書き込み、ふりかえりの時間にしました。
課題の一つとして、人生紙芝居に集まる生徒数が20人前後と多くなったため、声が届きにくかったり、まとまりにくくなったりしていました。紙芝居講師の数を増やすか、会場を別にするかなどの再検討が必要です。
先輩の人生グラフを聞く生徒たち 交流ブースで、先生と和やかに自由トークする生徒たち
修了後、講師の方々からは次のような感想やご意見をいただきました。
「やんちゃな子や、しゃべれない子もいた。しかしその生徒の得意なことや辛かったことを聞いてあげると話ができるようになった。ひなた場がいい機会になったのではないかと感じた」
「友達ができるなど何か一つあるだけでも学校が楽しくなる。この時期の中学生に大人たちの関わりなどが及ぼす影響は大きいと思った。この時期の子供たちに関わる大人の責任は大きい」
「思った以上に生徒たちは素直だった。見た目だけで判断してはいけないと思った」
「今後一緒に働くかもしれない世代の声を聞く機会になった」
一緒に参加していただいた校長先生と担当の先生からは次のようなお話をいただきました。
「生徒たちの表情が普段とちがってとても良かった。学校の机上では学べないことが学べたと思う」
「普段学校では見られないような姿に感銘を受けた。普段はあまり話さない子たちが、対話で話している様子を遠くから見ていて、こんなにしゃべるんだ、と気付いて驚いた。とてもいい時間を過ごせたと思う」
(トータルコーディネーター 水永)
延岡市立 北方学園中学校2年生「立志式」講話
2月18日(日)に、北方学園中学校2年生(19名)で「立志式」が開催されました。
前半では、生徒たちが「立志の決意」を発表して、後半では、記念講演として水永が「君たちはどう生きるか -君たちの未来は可能性に満ちている」と題して講話をしました。
1月9日(火)に、ビデオメッセージ「教えて!よのなか先生」から、水永正憲の「自分にとって幸せとは何だろう」を視聴しました。そして3つのワークシートを使って、「①印象に残ったことなど」「②理想の将来を達成するため(マンダラート)」「③将来なりたい自分のためにがんばりたいこと」を書き出しています。
1月19日(金)には、お互いの考えを紹介し合い、さらに自分の夢を具体的に描き、1月26日(金)には、立志式で発表する(一人2分間)内容をまとめて、立志式に臨みました。
ビデオメッセージを視聴し、HPに掲載されているワークシートも活用されたケースを知ったのは初めてでしたので、生徒たちにどんな学びができたのか大変関心がありました。
「ひとつの言葉」をもとに将来を語る、夢を語る。その夢はどうすれば実現できるか、さらに夢が実現したらどうしたいか・・・と先の先まで考えさせておられました。自分の思いを掘り下げていくには、ビデオメッセージとワークシートは効果的な方法になっていると感じました。
講演では、「AIで仕事がなくなるのではなく、AIで新しく仕事が生まれる」のだということ。「正解がない社会になるのではなく、正解はいくつでもある社会になる」のだということを話しました。
そして、アンジェラ・アキさんの「手紙~拝啓十五の君へ~」を紹介しながら、15年後になりたい姿や夢がまだなくてもいい。今の自分を深く掘り下げてみることが大事。さらに、将来の夢を考えるだけではなくて、今悩んでいること・不安に思っていることなどを、15年後の自分に向けて打ち明けてみてはどうだろうか。そういう手紙を書いてみてはどうだろうか。と話しかけました。
後に届いた生徒たちの感想文には次のようなことが書かれていました。
「私は講演を聞いて、幸せは変わっていいということが分かり、いろいろなことに挑戦してみたいと思いました。」
「自分にとって幸せとは何か? という問いかけでは、すぐには何も思いつきませんでした。自分がやりたいことだけでなく、人の為になることなど、先のことも考えてこれからのことについて、あらためて考えていきたいと思います。」
「私が心に残ったのが、紹介してもらった「栄光より挫折、勝利より敗北、成功より失敗。負けてはじめて覚える。失敗しなければ絶対うまくならない。」という横浜高校野球部の渡辺監督の言葉です。」
「「手紙」という歌を聞いたことはあるけど、歌詞について深く考えてなくて、考えたときにすごく納得できた。」
(トータルコーディネーター 水永)
立志の言葉を述べる生徒たち
延岡高校2年生 課題研究ポスターセッション、SSH運営指導委員会
2月10日(土)に、延岡高校2年生(普通科4クラス・156人、MS科2クラス・78人)の課題研究ポスターセッションが行われました。
昨年4月にオリエンテーションが行われ、この1年間で28回(毎回2時限)の探究学習が積み重ねられました。その中で、普通科では7人のアドバイザーが9回、MS科では4人のメンターが6回、学校に出向いて質問に応えたりアドバイスを行ったりして、生徒たちと意見交換を行っています。
数学・物理・化学・生物などの自然科学系が41班、人文社会科学系が16班で構成されていました。この日は、宮崎大学と九州保健福祉大学の先生方と、民間企業の方々15名が評価委員として参加され、生徒たちの発表に耳を傾け、質問や意見を述べていただき、審査評価も行っていただきました。
1年間の成果をポスターで発表する生徒たち
この日の午後、SSH運営指導委員会が行われました。
委員の一人として、次のような意見を述べさせていただきました。
「答えのない問題に答えを見出す力を養うとされる探究学習は、学校内だけで閉じずに、社会人と積極的に協働して取り組む必要があります。
学校が企業に一方的に負担をお願いする、と考える必要はありません。産業界にとってもWINがあることを、先生方に共有していただくことが大事だと思います。」
「一方で、社会人講師の人選・依頼を、持続可能なものにしていく必要があります。
これまではメンターやアドバイザーの人選・依頼を、キャリア教育支援センターだけで担ってきましたが、担当の教職員と分担しながらすすめていく仕組みを作ることが大事だということに思い至りました。(今年度、普通科1年のSDGsフィールドワークで、全教職員で行う体制をつくり、市内3団体に協力してもらう仕組みを構築されたことは有意な参考になります)」
「メンターと教職員・生徒との連携を深めるための工夫が求められています。
メンターと教職員との連絡手段としてEメールと携帯電話の双方を共有すること。
メンターと生徒とがEメールで自由に連絡をとり合えるようにすること。
メンターと教職員との役割・責任の分担を明らかにすること。
メンター同士の横の連携を深めるため、交流懇親会をスタート時と期中に2回程度行うこと。」
(トータルコーディネーター 水永)
『 「工都のべおか」で STI for SDGs 人材を育成するカリキュラムの開発 』
西都市内中学校1年生合同で「キャリアみらいゼミ」が開催されました①
西都で暮らし働くことの意義や魅力、その前段階としての高校での学びの在り方などについての理解を深めるとともに、将来における自己実現や社会貢献、進路実現について考える「キャリアみらいゼミ」が、今年も西都市内中学校1年生を対象に行われました。
広い西都市内にある、妻(つま)中学校、三財(さんざい)中学校、都於郡(とのこおり)中学校、穂北(ほきた)中学校 銀鏡(しろみ)中学校、三納(みのう)中学校の1年生が一堂に会する貴重な学びの場。
長文となるため、2回に分けて報告したいと思います。
オープニングムービー、橋田市長あいさつ、来賓紹介から開会式が始まりました。
その後、「マインドセット」をテーマに、穂北中学校・竹下校長先生、銀鏡中学校・黒木先生、宮崎県教育研修センター・草刈指導主事によるトークセッション。
・なぜ西都市ではこのキャリアみらいゼミをはじめ、さいと学に力を入れているのか?
・これから身につけていきたい力と、その理由となる社会的背景
・この学びのねらい、参加する1年生にどんな気持ちで参加してほしいか
・次のプログラム「ハイスクール・クエスト(妻高校校長先生、現高校3年生3名登壇)」でつかんでほしいこと
について、聞き手・西都市教育委員会・笠主査より問いかけがされました。
さいと学の理念にひもづく様々な活動を振り返ることで、一人一人が自分のキャリアプランを練り上げていってほしい、というメッセージや、午後の地域人材からの学びでは「ぜひ、生き方に着目してほしい」というメッセージが生徒たちに送られ、まさに午前・午後と続くこの会のマインドセットとなる時間でした。
続いて、【第一部 ハイスクール・クエスト】。
西都市内唯一の高校で、100年を超える伝統校・県立妻高校より、三浦校長先生、3年生の黒木さん(普通・文理科学コース)、池迫さん(情報ビジネスフロンティア科)、飛賀さん(福祉科)が登壇し、「高校とはどんな力を伸ばすところなのか?」についてお話されました。高校とはそもそもどんな場所なのかといった全体的な視点からの話や現役高校生のリアルな声も聞ける場となっていました。
特に、「もし、もう一度中学生に戻れるとしたら?」との問いに、高校生全員が「勉強を頑張りたい」と答えていましたが、その理由は一人一人さまざま。
「自分の長所を書くときに困った。いろんな経験をしておけば、もっと自分を発見できたかもしれない」「計画性をもって取り組む訓練をしておけば良かった。スケジュールを立てるときに、生徒会や部活動の予定がかぶったり、長期休暇中の課題を後にためたりしてしまった」という実体験をもとにして語られるエピソードは、多くの中学1年生に刺さったのではないかと思いました。
会場にいる1年生からは「高校で身につけた力は?」「集中できる勉強方法は?」という質問があがっていました。
午前の部最後は、【第二部 マイタウン・クエスト】。
毎年、西都市内地区を超えた歴史文化に深く触れる学習の機会となっているこの会。今年のテーマは「日本最強の城と都於郡」。
都於郡中の生徒による調べ学習の発表から始まり、地形を利用した攻めと守りの城となっていることや、もしも、大きな勢力となっていた伊東氏(都於城)が伊東氏VS島津氏の戦いで勝っていたら・・・という仮説が津曲社協係長より語られました。都於郡では学校で甲冑を実際に作る学習があるなど、地域の歴史を体感的に学ぶ機会もあるようですが、地区外に住む中学生にとっては初耳な内容も多かったようです。
また、伊東マンショ(満所)については、以前飯牟禮氏がプロの漫画家へ依頼し制作された漫画を元に、有志で声優を集めて音声吹き替えをしたアニメーション動画で紹介されました。「わかりやすく生徒たちに届けたい」と時間をかけて今も続編の制作を進めているとのことでした。
ここで午前の部が終了。昼食を挟んで、午後の部開始です。
(西都市内中学校1年生合同で「キャリアみらいゼミ」が開催されました②へ続く)
延岡市立 東海中学校2年生で「連続よのなか教室」
東海中学校2年生(4クラス、135名)では、キャリア教育の学年目標として下記をめざして取り組んでいます。
1)キャリア教育活動を通して将来の生き方を考え進路計画を立てることができる生徒を育てる
2)自己理解を深め、啓発的な体験を通して、職業に関する理解を深めさせる
そして、「総合的な学習の時間」では、1学期に3日間の「職場体験」を経験しました。
2学期~3学期には、「何のために〇〇をするのか」について、生徒一人一人がテーマを決め、主体的にを将来を考える場をつくっていきたいと考えています。
そこで、9月から半年間をかけて、「5連続よのなか教室」を実施することになりました。
9月 8日(金)14:40~15:30 オリエンテーション (何のために〇〇するのか)
9月15日(金)13:40~15:30(2時限) テーマ設定、よのなか教室に向けて、キャリアパスポート記入
9月27日(水)13:40~15:30(2時限)「第1回よのなか教室」(王子谷剛志/旭化成柔道部選手)
9月29日(金)13:40~14:30「学活」 修学旅行に向けて
10月 6日(金)13:40~15:30(2時限) 同 上
10月12日(木)13:40~15:30(2時限) 同 上
10月20日(金)13:40~15:30(2時限) 合唱コンクール、鑑賞教室
10月24日(火) 9:45~10:30「学活」 「第2回よのなか教室」(門田賢士/千徳酒造 社長)
10月27日(金)13:40~15:30(2時限)*行事 修学旅行の説明会
11月10日(金)13:40~15:30(2時限) 同 上
11月17日(金)13:40~15:30(2時限) 「第3回 よのなか教室」(8人の講師から2人を選ぶ)
11月24日(金)13:40~15:30(2時限) 修学旅行(直前指導) 11/26~28(長崎・福岡)
12月 1日(金)10:45~12:35(2時限) 修学旅行のまとめ
12月14日(木)13:40~15:30(2時限) 修学旅行のまとめ発表
1月12日(金)13:40~15:30(2時限)
1月19日(金)13:40~15:30(2時限) 「第4回 よのなか教室」(8人の講師から2人を選ぶ)
1月26日(金)13:40~15:30(2時限) キャリア教育講演会(キャリアプランニング/ソニー生命)
2月 2日(金)13:40~15:30(2時限) 立志式に向けて
2月 9日(金)13:40~15:30(2時限) 同 上
2月16日(金)13:40~15:30(2時限)*行事 立志式
「第5回 よのなか教室」(上田耕一/虎彦㈱ 社長)
3月 1日(金)14:40~15:30
3月 5日(火) 9:45~12:35(3時限)*道徳+総合 「ひなた場」
第3回の講師は次の方々でした。生徒たちは2人を選んで話(30分)を聞き質疑応答をしました
1.石内裕貴さん(旭化成柔道部選手・副主将、30才・100kg級・天理大)
2.尾原琢仁さん(旭化成柔道部選手、28才・100kg超級・筑波大)
3.繁昌久哲さん(旭化成 延岡総務部総務グループ長、 元旭化成柔道部)
4.友碇利勝さん(アンカーフレンズ株式会社 代表取締役、 元旭化成柔道部)
5.佐藤照政さん(株式会社キーレックス ENEOS出北CS、昨年恒富中でコネクト講師)
6.永田夕理さん(株式会社コノハナ 営業、 昨年恒富中でコネクト講師)
7.吉玉勇作さん(株式会社吉玉畜産(延岡よっとん)代表取締役)
8.桑原勇斗さん(FC延岡AGATA 監督、 ㈲ はーと介護 取締役)
第4回の講師は次の方々でした。生徒たちは2人を選んで話(30分)を聞き質疑応答をしました
1.川田修平さん(旭化成柔道部選手、 27才・100kg超級・明治大)
2.後藤龍真さん(旭化成柔道部選手、 24才・100kg級・東海大)
3.松田陽子さん(城山ふとん店 店舗責任者) *ビデオメッセージ有り
4.岩田直樹さん(株式会社キーレックス)
5.吉弘和泉さん(虎彦株式会社 取締役営業部長)*ビデオメッセージ有り
6.桑原英一さん(FC延岡AGATA 代表取締役社長、㈲ はーと介護 代表取締役会長)
7.奥野貴大さん(延岡市 商工観光文化部 工業振興課 工業振興係)
8.酒井康行さん(延岡市キャリア教育支援センター コーディネーター)
9月からの活動開始に備えて、夏休みの時間を活用して、8月22日(火)に県教育研修センターの草刈淳さん(指導主事)をお招きして、先生方の「キャリア教育研修」を行いました。
「どんな子供を育てたいのか」、「よのなか先生にどんな話をしてもらいたいのか」・・・ 「何のために」という議論を毎回深めることが大事だと学びました。
この研修会での協議の結果、9月から始まる各行事を、先生方が分担されて、各回を受け持たれることになりました。
立志式では、これまでの学びをふまえて、「こんな大人になりたい」について考え、表現することにしました。普段なかなか人の話を聞けない子たちもいましたが、この場では自分で考えて言葉にして発表する姿に、先生方も感動しながら聞き入っておられました。
そして、最後のまとめとして、3月5日に「ひなた場」を実施しました。
親や先生以外のナナメの関係にある地域の大人と、1対1で対話をすることで、自分自身を深く見つめる機会になりました。 (この「ひなた場」については別途活動日誌で報告しています)
(トータルコーディネーター 水永)
門田さんの話を、体育館で聞く生徒たち
若手社員が語る「働く喜びと苦労」IN 北川中学校
1月18日(木)に、延岡市立北川中学校(全学年 59名)で、延岡市内で働く若手社員による「よのなか教室」が開催されました。
これは、延岡地区の地元企業で働く若手社員(5社の6人)が集まり、自分の会社や職場を超えて、同じ世代の仲間と異業種交流することにより、働くモチベーションと帰属意識を高めようと計画されたものです。 研修の最後に、中学生に「働く喜びと苦労」を語ることになっていますので、キャリア教育支援センターとしても積極的に関わっています。
6月から毎月1回の研修を重ねて、今回地元の中学校で「よのなか教室」を行い、自分の仕事の意義や魅力を語りました。これまでの自分を振り返り、これからの会社と自分の役割を見つめ直す機会になったことと思います。普段はあまり触れることのない地元で働く若手社員の姿に、生徒たちも刺激を受けたようです。
(トータルコーディネーター 水永)
講話を終えた6人の若手社員たち 講話のあと質問する生徒に和やかに答える講師
高千穂町「子育て講演会」で講話
1月12日(金)19時から、高千穂町PTA連絡協議会の主催による「子育て講演会」(約100名)が行われ、「育むということ -子供たちの未来は可能性に満ちている」と題して講話しました。
あとでいただいた感想文ではたくさんのメッセージが語られていました。
「未来、白紙、正解はたくさん。とてもワクワクすることだと感じました。子供たちにも、明るく伸びてほしいとあらためて考えました。」
「子育て真っ最中で、我が子に対して親の意見や押し付けが子供が育たない一つの要因になっていることを痛感していた中での講演だったので、共感とともに、どのようにこれから子供たちや若い世代に接していけばいいのかをとても考えさせられました。言っても分かってもらえないからと諦めず、寄り添い、意見を聞いて、互いにWIN ーWINの関係を築いていきたいと思いました。」
「自分にとって一番大事なことは何か? 幸せとは何か? を子供たちと話してみたいと思いました。問題にぶつかった時に乗り超える力をこれから養っていけたらいいです。お家でもあれはダメこれはダメではなく、何がやりたい? 何か手伝うことはある? の言葉がけをできるだけやってみたいと思います。」
「“感謝される” より “感謝する” 方が生きがいややりがいを感じる。」ということに、とても同感しました。ありがとうございました。」
(トータルコーディネーター 水永)
PTAの保護者と先生方に熱心に聞いていただきました
日本商工会議所で「延岡での取組」を紹介
12月20日(水)に、東京で行われた日本商工会議所の「第3回 教育委員会」にて、「延岡市におけるキャリア教育の取組について」紹介しました。
本会は、「観光委員会」、「地域活性化委員会」、「労働委員会」との合同で開催され、全国の商工会議所の会頭や専務理事など約150名が参加されていました。延岡での「よのなか教室」の取組を紹介してほしいとの依頼を受けて、東京へ出向き対面で行ったものです。
日本商工会議所は、全国各地の商工会議所が取り組むキャリア教育活動の見える化と、好事例の全国への横展開を目的に、事例集「広がる! 深まる! 商工会議所のキャリア教育」を2年毎に作成し公開しています。
2022年の同書では、好事例として14例を紹介。地域により、対象は小中高生から大学生まで多岐にわたっています。
会合の後で、横須賀商工会議所、北九州商工会議所、石川県小松商工会議所の方々からお声をかけていただき交流することができました。
その後、商工会議所から話を聞かれた北九州教育委員会からお問い合わせがあり、1月29日に、リモート・オンラインで説明と意見交換を行うことができました。こちらからの情報提供だけでなく、北九州市におけるキャリア教育の取組も聞かせていただき刺激になりました。特に小学生へのキャリア教育の取組には貴重なヒントを感じることができました。
このような広域での交流、情報交換に拡がり、とても貴重な機会になりました。
(トータルコーディネーター 水永)
日本商工会議所の 「キャリア教育事例集」
(日商のHPに掲載されています)
「探究って自分にとってなんだろう?」をテーマに県立宮崎東高校で進路フォーラムが開催されました
定時制夜間部で学ぶ生徒が、自己実現のために目標をもって努力し成長することを推進するため、総合的な探究の時間と進路について考える契機にしたい。
と企画された進路フォーラムが、12月15日18:40〜20:05、宮崎県立宮崎東高校で開催され、登壇者4名がお話しし、生徒約70名、保護者約15名の方が出席されました。コーディネーター福島は、ファシリテーターを務めました。
「探究って自分にとってなんだった?」と題したこのフォーラムの登壇者をご紹介します。
株式会社ベネッセコーポレーション・教育情報部教育情報センターでセンター長を務めていらっしゃいます、谷本祐一郎さん
宮崎東高校定時制夜間部卒業生で、現在バンド「namaru」で活躍されている、髙田さやかさん
同じく宮崎東高校定時制夜間部卒業生で、現在は香蘭ファッションデザイン専門学校に通い、ファッションビジネスの企業への就職が決まっている篠澤弥吹さん、そして現3年生の兒玉琉祐さんです。
探究の一般論ではなく登壇者の皆さんのストーリーから宮崎東高校での探究活動の特徴について紐解かれていくような時間でした。
この日の話の中から登壇者のみなさんの金言をいくつか抜粋してみます。
*学校の外の人に自分の伝えたいことが伝わり、影響力がもてたときに探究のアクセルが踏めた。
*ここでアクセル踏めた、ぐっと進んだというより一つ気になることを調べる、やりたいと思ったことを口に出す、外に出すの繰り返しで気づいたら進んでいった。
*こころが動いた瞬間を大事にしてほしい。意識しないと通りすぎてしまう。それはもったいないなって思っている。
*一生付きまとうのが探究(探求)。自分のやりたいことが本当は違うかもと思うときもあるけど、こころが動いた瞬間に向き合い続ける。
*目標とは、ときめくこと。立てていたときめく目標が叶ってしまったから、今また(自分の中のときめくことを)探究している。
*自分で食べていくために、食べられる仕事に妥協しようと考えたこともある。だけど本当にやりたいことをやらないと後で悔しいって思うだろうな、と思って決めた。
*ここ(宮崎東高校)では先生に否定されたことがない。一人の人間として対応してくれていると思えた。
キャリア教育を実践していく上で、身につけていくべきとされる「基礎的・汎用的能力」。基礎的・汎用的能力は、どの職業や分野においても自立するために必要な基盤の力で、人間関係形成・社会形成能力、自己理解・自己管理能力、課題対応能力、キャリアプランニング能力の4つに分けて考えられています。
この観点から
学校内外の人と意見交換をするにあたって、自分が意義を感じていることを深掘りしどうやって伝えるかを工夫したり、人と話して新しい視点が得られてブラッシュアップしたり、ゴール達成に向けて今まだできていない課題と向き合ったり、具体的にどんなアクションをとっていくのかを計画立てたりする事を通して、身についた力があるのだろうと推察します。
普段身近なところで生徒をサポートされている先生とどのように連携していくと、より基礎的・汎用的能力の向上に外部講師・外のメンターとして貢献できるのかということを今後も考えていきたいと思いました。
また、参加生徒から、たくさんの感想が寄せられました。全てご紹介したいところではありますが、一部抜粋してご紹介します。
<参加生徒からの感想>
*今後の進路に活かせる内容でした。自分の好きなことができるのはあたり前ではないし、見つけること自体も簡単じゃないんだなぁと思いました。
*自分も将来したい事について、つきつめている時に疲れたり、ときどきしなくなったりした時に好きなことをしているつもりなのに、本当にこれが好きな事なのかわからなくなることがありますが、講演の話を聞いて、先輩たちも同じ経験をしている様子だったので、安心したのと同時に、ちゃんと好きな事をできるんだなと自信がつきました。これからも好きだなと思ったことはつきつめていきたいと思います。
*東高を卒業された人たちの話を聞くと、自分の好きな事を将来に活かせているのがすごいなと思いました。とてもいい話ばかりで、自分自身も不登校だったので、進路フォーラムを聞いて本当に良かったなと感じました。活躍されている人を見て、自分も頑張ろうと思いました。
*将来の夢がなくても、趣味や好きな事を見つけてそこから始めれば良いんだ、今、夢や目標がなくても遅くないんだと思いました。
<コーディネーター 福島>
高鍋町立高鍋東中学校で対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」が開催されました
近年、対話に関連する新書が多く出版され、企業における組織開発分野でも「対話」だけでなく、オープンダイアログ、ナラティブなど対話を意味する言葉がたくさん聞かれるようになりました。
雇用形態の多様化や、立場や背景の異なる人と共創する機会が増え、絶対解だけでなく、人の数だけ正解も正義もあるという前提で、最適解・納得解を合意形成をしながら共に創っていこうとする社会的な流れがあるように思います。
宮崎のキャリア教育においても、外部講師による講話型のプログラムも多く実施されていますが、年々対話型プログラムの実施数が増えています。
今年度、高鍋町内にある県立高鍋高校では「対話でぶつける日」が、
高鍋西中学校では「ひなた場」が開催され、いずれも対話を軸としたキャリア教育プログラムでした。
そんな中、12月7日(木)高鍋東中学校でも、1年生約120名向けに対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」が開催され、46名の地域の大人が講師や先輩として集まりました。
ひなた場とは?
ひなた場は、中学校段階からのキャリア形成支援の取り組みとして、全県下の子どもたちが、宮崎で暮らし、働く意義を理解した上で、自分自身の進路や将来像を描くことができるようにすることを目的としたプログラムです。
従来から、社会人講話のような取り組みはありますが、一度に出会えるロールモデル(大人)の数が限られ、中高生とのマッチングも難しく、深く共感・理解・イメージするところに届いていません。
そこで「ひなた場」では、「対話」を軸に子どもたちと大人をつなげます。互いの人生を語り合うことを通して、憧れのロールモデル(大人)を見つけたり、気軽に相談できる少し年上の地域の先輩との関係をつくったり、自分自身の将来を深く考え、描いていく、そんな「きっかけ」を届けています。そのきっかけを届けてくれるのは、ナナメの関係にあたる地域の大人の皆さん。(ひなた場では、先生や保護者をタテの関係、友人をヨコの関係と表現しています。)
「入試のスタイルが変化し、進路も多様化してきました。子どもたちは、自分で情報を得て選んでいく力を身につけていく必要があります。」そう語るのは、1年生学年主任の先生。
そのためにも、子どもたちがなるべく早くに多様な生き方に触れ、自分の現状を知り、これからの生き方について考えられる機会を作りたいと考えられていたそうです。
ひなた場では、地域の大人との対話の前に、生徒はこれまで生きてきた過去を感情の動きと共にグラフ化した「人生グラフ」を作成します。自分の足跡や現状の確認ができる機会です。
また、ひなた場当日は、3名の大人の人生ストーリーを聞き、これから自分はどんな大人になりたいかを考える機会でもあります。
当日は、たくさんの地域の大人にご協力いただき、体育館、武道場、多目的室の3部屋を使っての開催となり、生徒たちが前のめりになって話を聞く姿や、生徒自身が考えながら話している姿がありました。
実施後、学年主任の先生と、講師・先輩を探してくださった高鍋町キャリア教育支援センターの森コーディネーターと振り返りを行いました。
学年主任の先生より
「目標ややりたいことを最短ルートで実現することが王道のように思えることもありますが、リアルな社会はまっすぐな人生というわけでもないですよね。失敗談を話してくださることで、生徒たちは回り道の多様さに触れられ、回り道をしたからこそ得られたものがあるなど、いろんな生き方があることにも気づけます。世の中には、こんな人になりたい!もあれば、あんなふうになりたくない、と感じる人との出会いもあるでしょう。そういったモヤモヤも、そう感じる自分はどんな人間なんだろう?と内省する機会になります。多くの人生の先輩方に関わってもらえて、本当に良かったです。3年生のO先生と、高鍋町キャリア教育支援センターの森さんが地域の方とつなげてくださったからこそ実現できたと思っています。」
高鍋町キャリア教育支援センター・森コーディネーターより
「高鍋町にこんなに子どもたちのことを一緒に考えてくれる素敵な大人がたくさんいるんだと再確認できました。高鍋いい町だなぁと改めて感じました。こんな積み重ねが、子どもたちの心の宝物になったら嬉しいですね。」
来年度も実施する方向でご検討されているようです。
引き続き、良い形で高鍋町キャリア教育支援センターと連携できればと思います。
<コーディネーター 福島>
西都市立三財中学校9年生が校内で探究活動の発表を行い、下級生へ楽しさ、やりがいを伝えました
毎年8月に西都市内中学校3年生を対象に合同で開催される、探究的な学びを学校を超えて共有する「さいと学アワード」。
(今年度のさいと学アワードについては、こちらから詳細を読むことができます)
西都市内6中学校では、各中学校で春から夏にかけて継続してきた探究活動について発表し、校内選考が行われ、生徒数に応じた数のチームが最終発表に出場することができます。
2022年からアワードは開催され、2年連続で最優秀賞に選ばれたのが三財中学校です。その三財中学校の探究活動の取り組みには、大きな特徴が2つあります。
1. 地域で年に一度開催される「へそまつり」というお祭りで、考えたアイディアを実践する場があること。
2. 「へそまつり」での実践後に、校内で再度、発表の舞台があること。
アワードに出場できるできないに関係なく、地域社会の中で実践の場があり、さらにブラッシュアップしたものを下級生に伝える場面が設定されています。(アワードで活動が終わらない仕掛けになっている)
今年の9年生は、4チームに分かれ活動していました。
高齢者にとって住みやすい西都とは、交通網が整備されているまちではないだろうか?と仮説を立て、高齢者にインタビューしに行ったところ「今の交通に不満はない。だけど、もっと子どもたちと交流したい」という声が聞こえてきたことを受けて、へそまつりでは、多世代が一緒に遊べるブースを出したチーム。
へそまつりの活性化には、広報の仕方を改善すべきではないかと考えたチームは、毎年へそまつりの看板を置いてある箇所を変更することを提案し、ポスターを改良し、さらには市内の防災無線を活用し配信を行いました。
そもそもへそまつりの活性化と言っても、毎年どんな世代の人がどれくらい来場しているのか調査していないことに課題を感じたチームは、へそまつりの出入り口に調査員を立たせて、年代や性別、来場目的を調査しました。
8月のアワードで最優秀賞を取った「ゴミに価値を」というテーマで活動していたチームは、通学路のゴミが拾っても拾ってもなくならないことから「ゴミに価値を感じる人が増えれば捨てる人は減るのではないか」と考え、一般家庭でもゴミに価値を感じてもらうために、ゴミの変化が見えて悪臭が出にくいコンポストはどうすればできるのかを実験し(生ゴミをポリバケツにいれ、毎日学校でかき混ぜ続けた)その実験から導いた簡易コンポストキットをへそまつりで限定20個配布しました。
これらの探究をとおして、何が自分たちにとって学びであったのかをまとめ、11月24日、6年生から8年生(中学校2年生)に4つのチームが発表を行いました。
全てのチームが、アワード前の校内選考時以降に大きな変化を遂げていました。
自分の言葉で何をやってきたのかを語ることができ、質疑応答もチーム内で話し合いながら対応していました。
これから高校生になる9年生。高校生活での探究も楽しんでほしいです。
延岡市立 岡富中学校3年生「ひなた場」を開催
11月14日(火)に、岡富中学校3年生(106名)で「ひなた場」が開催されました。
岡富中学校では、コロナ禍下で何回も延期をくり返しながらも、令和3年3月に第1回目を実施して以来、今回で3回目になります。
第1回目では2年生を対象としていましたが、第2回目以降は3年生を対象にしています。高校選択と高校受検(験)を控えた時期なのですが、先生方の深慮と熱い思いで、生徒たちにとっては将来の進路選択を深く考える貴重な機会になりました。
班は6人ずつですが、対話は大人と1対1で実施しました。
まだいくつか工夫の余地がありますが、都市部の中規模以上の学校でも開催できる見込みが立ってきました。地域の大人との接点が少ない都市部の学校でこそ「ひなた場」を実施する意義は大きいと思われます。
(トータルコーディネーター 水永)
講師(22名)と生徒たちとの対面式 体育館で6人ずつに分かれて対話を開始
紙芝居講師の話を聞く生徒たち 10月19日には講師に集まってもらい事前説明会が行われた
延岡市立 上南方小学校6年生「課題学習」の発表と対話
上南方小学校6年生(20人)は、1年間を通して次のような「課題学習」に取り組みました。
1) 1学期には、「延岡の魅力は何か」について調べ学習に取り組みました。
2) 9月19日(火)に、水永が次のような講話を行いました。
1. 延岡の産業のはじまり 100年前にここ延岡に旭化成がやってきた理由
2. 働くすがた 様々な職業や働き方がある
3. 働くということはどういうことだろう 働く意味、どんな自分になりたいのか
3) 9月~10月には「食」「観光」「人」のテーマについて「延岡の課題は何か」を考えました。
4) 10月には鹿児島に修学旅行に行き、「働く人の姿」を見て、鹿児島の町を良く知りました。
5) 10月~11月には、各自で「延岡の課題」を一つ選んで、その解決策を考えました。
そして、11月12日(日)の「イチイガシ発表会」で、「観光」・「イベント」・「工業」・「農林水産業」の4つのテーマに分かれて発表しました。
この場には、4人の地域の方々に参加してもらい、子供たちの発表(提案)を聞いて、アドバイスや対話をしていただきました。
この日は参観日にもなっていて、保護者の方々にも子供たちの様子を見ていただくことができました。
(トータルコーディネーター 水永)
発表をした後、講師の方からコメントをもらい対話をする子供たち
高鍋町立高鍋西中学校で対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」が開催されました
高鍋町キャリア教育支援センターのコーディネーター・森様ともに準備を進めてきた対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」が、11月10日、高鍋町立高鍋西中学校で初めて開催されました。対象は中学3年生約80名。
ひなた場は、中学校段階からのキャリア形成支援の取り組みとして、全県下の子どもたちが、宮崎で暮らし、働く意義を理解した上で、自分自身の進路や将来像を描くことができるようにすることを目的としたプログラムです。
従来から、社会人講話のような取り組みはありますが、一度に出会えるロールモデル(大人)の数が限られ、中高生とのマッチングも難しく、深く共感・理解・イメージするところに届いていません。
そこで「ひなた場」では、「対話」を軸に子どもたちと大人をつなげます。互いの人生を語り合うことを通して、憧れのロールモデル(大人)を見つけたり、気軽に相談できる少し年上の地域の先輩との関係をつくったり、自分自身の将来を深く考え、描いていく、そんな「きっかけ」を届けています。そのきっかけを届けてくれるのは、ナナメの関係にあたる地域の大人の皆さん。(ひなた場では、先生や保護者をタテの関係、友人をヨコの関係と表現しています。)
「小学校時代を含め、なかなか学校外の人と対話する機会も、講話で話を聞く機会も限られていた。」と話すのは学年主任の先生。
「だからこそ、ひなた場がどうなってしまうのかまだ予測がつかない」ともおっしゃっていました。期待と不安の両方がにじむ言葉。それでもやろうと踏み切ってくださったことが嬉しく、いい意味で期待を裏切りたい・・・と臨んだ当日。
高鍋町で働く大人を中心に、川南町、西都市、新富町、宮崎市から24名の講師にお集まりいただき、生徒たちが目の前の大人のリアルな声を前のめりで聞く姿が見られました。また、実施後のアンケートでは、ひなた場が役に立つと思うと回答した生徒が100%でした。
感想の一部を抜粋します。
「人生の先輩と自分の人生を話すことができ、自分の選択肢の1つになった。とても心に残った」
「自分がどんな人になりたいか、明確になった」
「良かった時だけでなく、失敗した時の話を聞けた。
何があっても立て直すことはできると言ってもらえた」
「こんな大人になりたい、という人に出会えた」
ひなた場で子どもたち自ら様々な気づきを得ていることが感想にも表れていました。
ひなた場の終盤
「みんな、お世話になった人生の先輩のところに挨拶しにいってきなー!」と生徒たちに声をかけた学年主任の先生。
対話してくれた班の先輩や、紙芝居の講師のところへ、嬉しそうに駆け寄っていった生徒を見て、こんなひなた場の終わり方もいいなぁと感じました。
(コーディネーター 福島)
延岡市立三川内中学校で対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」が開催されました
春から、延岡市キャリア教育支援センターとともに準備を進めてきた対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」が、11月6日、延岡市立三川内中学校で初めて開催されました。対象は中学1年生〜3年生12名。
ひなた場は、中学校段階からのキャリア形成支援の取り組みとして、全県下の子どもたちが、宮崎で暮らし、働く意義を理解した上で、自分自身の進路や将来像を描くことができるようにすることを目的としたプログラムです。
従来から、社会人講話のような取り組みはありますが、一度に出会えるロールモデル(大人)の数が限られ、中高生とのマッチングも難しく、深く共感・理解・イメージするところに届いていません。
そこで「ひなた場」では、「対話」を軸に子どもたちと大人をつなげます。互いの人生を語り合うことを通して、憧れのロールモデル(大人)を見つけたり、気軽に相談できる少し年上の地域の先輩との関係をつくったり、自分自身の将来を深く考え、描いていく、そんな「きっかけ」を届けています。そのきっかけを届けてくれるのは、ナナメの関係にあたる地域の大人の皆さん。(ひなた場では、先生や保護者をタテの関係、友人をヨコの関係と表現しています。)
三川内の素敵な大人に子どもたちを会わせたい・・・
そしてちょっと視野を広げて、延岡の素敵な大人にも会わせたい・・・
中心となる先生のそんな熱い思いで、延岡市キャリア教育支援センターと共に準備を進められてきました。
通常ひなた場のプログラムでは、生徒は、これまで生きてきた過去を感情の動きと共にグラフ化した「人生グラフ」を用いて、自身のストーリーを語り、3名の大人のストーリーを聞くことができます。
今回、三川内の地域の大人と延岡の大人の方にお集まりいただき、生徒は必ず三川内の大人4名との接点がもてるようにプログラムのアレンジを行いました。
普段から関わりのある地域の方々の、違った一面に触れられたこと。
関わりがあっても、これまで話さなかったことを伝えられたこと。
また、なかなか話を聞けない獣医師やアスリート社員の方のお話に、真っ直ぐな眼差しで向き合う生徒の姿があり、大人、生徒双方に豊かな時間が流れているように感じました。
ひなた場の素晴らしさはもちろんですが、生徒の実態を知る先生の情熱、キャリア教育支援センターの人材コーディネート、そして来てくださった大人の皆様の自己開示と対話は
この場を構成する要素として不可欠です。
今後も、コーディネーターとして良いコラボレーションができるよう尽力します。
(コーディネーター 福島)
高千穂高校2年生「進路講演会」で講話
高千穂高校では2年生に「進路講演会」が企画され、10月24日(火)に同校体育館において
「君たちはどう生きるか ―君たちの未来は可能性に満ちているー」と題して講話しました。
2年生の生徒たち(90人)とその保護者の方々(70人)が参加されました。
PTA集会に併せて「進路講演会」として企画されたものです。
社会や若者の意識が大きく変化しています。就活の現場がどう変わっているのか、新入社員を迎える企業の現場で何が起きているのか、を伝えたいと思いました。
そして、子供たちへの接し方を変えなければ、将来子供たちは幸せをつかむことはできない。
社会(将来)を考えさせきれていない学校と家庭の教育に問題があること。
さらに、子供たちが漕ぎ出す社会は可能性に満ちていることを伝えなければならないと話しました。
(トータルコーディネーター 水永)
体育館で話を聞く生徒たちと保護者の皆さん
高鍋高校で普通科CI(キャリア情報)クラス1年生向けに「対話でぶつける日」が開催されました
9月22日、宮崎県立高鍋高等学校(以下、高鍋高校)で、児湯地域を中心に様々な進路実現を果たした14名の方に講師としてお越しいただき、普通科CI(キャリア情報)クラス1年生 2クラス(43名)との「対話でぶつける日」が開催されました。
最初は会場に緊張感が漂っていましたが、対話を重ねる毎に生徒たちが活発にメモしたり質問する姿が見られ、会場全体の気温が上がったと感じられるほどに。実施後の生徒アンケートでは「25分の対話の時間があっという間だった」「もっと話したかった」との声が多く上がりました。
<生き生きとした表情溢れる生徒たちと、会場の外で撮影(左下の紹介ボードは誰のものでしょう?)>
「ひなた場」や「哲学対話」等、対話型プログラムのパッケージはすでに存在しますが、一貫してこだわってきた「対話でぶつける日」が、どのような背景で企画・準備されてきたのかに特にフォーカスを当て、報告します。
【背景】
今年5月、高鍋高校の普通科CI(キャリア情報)クラス1年生のうち1クラスを担任している先生より「対話でぶつける日」の打診をいただきました。
上にも記載したとおり、「ひなた場」や「哲学対話」等、対話型プログラムはすでに存在します。そうした既存のプログラムを使った方が取り組みやすく、主な流れが決まっているため前後の見通しが立てやすいという意味で安心感もあります。対話にご協力いただく地域の講師14名の皆様をはじめ、関わってくださる方に向けての丁寧な説明や、生徒向けの準備、そのためのスケジュール確保も予想されましたが、それでもやるという熱意に、コーディネーターも覚悟をきめたのでした。
対象となっている高鍋高校普通科CI(キャリア情報)クラスは、大学進学のみならず、専門学校進学、就職(公務員・民間就職)など多種多様な進路実現を目指す生徒が在籍しています。 その中で特に1年生は進路研究の初期にあたり、ぼんやりと夢を描いている生徒やまだ夢が見つかっていない生徒もいます。高校生活の早い段階から、目標やビジョンを持つことは将来に向けて具体的な行動を決める助けになります。こうした生徒たちの背景を考え、進路実現に向けて高校3年間のビジョンを描くことを目的として企画されました。
この企画のコアビジョン
- 進路研究を通じて自分を見つめる・見つめ直す
- 対話を通して自分の強み・良さを見つける
- 社会に参画する態度を育む
- 地域の人と対話を通して地域の良さに気づく
【事前準備】
企画を実施するにあたって事前準備として実行したことは、大きく2つあります。
①講師向け
1つ目は、開催背景やコアビジョンを含めこの企画の趣旨を講師の皆様に賛同いただいた上で、「キャッチコピー」や講師を表す「5つのキーワード」を事前にいただくことです。
講師の方々とはできる限り直接お会いして、お一人お一人に企画の主旨を説明し、ご協力をお願いしました。直接お会いできない県外の方にはオンラインで説明する時間をいただきました。
また、生徒たちと講師の方々をつなげるための工夫として、講師の方々には事前にキャッチコピーとご自身を表すキーワードをGoogleフォームに入力いただき、それを元に対話グループのマッチングを行いました。
<Googleフォームを使って、講師の方々にキャッチコピーとキーワードを入力いただきました>
②生徒向け
2つ目は、生徒による自己の棚卸しです。
6月、人生グラフを基に自分の無形資産を考える時間をとり、過去の出来事の棚卸しを行いました。7月は職業ガイダンスに参加し、様々な職業に触れる機会を持ちました。また、得手不得手に関係なく対話にチャレンジできるよう、自己紹介ボードを作成し、当日も見ながら話せるようにしました。
<自己紹介ボードを使って、自分のことを講師やグループメンバーに紹介>
<企画立案から開催日までの大まかな流れ> ※Co:宮崎県キャリア教育支援センターコーディネーター
【開催日当日】
普通科CIクラス1年生2名による進行で、和やかに進みました。
<当日の進行・タイムスケジュール>
山尾校長先生のあいさつからスタート。このような機会が生徒たちにとってはチャレンジであるかもしれない点について触れ、「ぜひ、引き出していただけないでしょうか」と講師の皆様へのお願いとしてお話しされました。
対話の前には、バラの生産者兼フローリストとして花の魅力を発信する児玉 光世(こだま こうせい)様に、「働くこと」をテーマにした全体講話を行っていただきました。
働くというテーマと個人の幸せを結び付けて生徒たちに語りかけてくださり、対話に向けて生徒たちの期待が高まるのを感じました。
いざ対話へ・・・! の前に、企画者である井上先生(情報科)から「どんどん思いをぶつけましょう!」と熱いエールが生徒の皆さんへ送られました。まさに企画タイトルにもなっている「対話でぶつける日」らしい一幕。
いよいよ生徒は第一回目の講師の元へ。ご講演いただいた児玉様や、高鍋高校OB・OG、地域企業の皆様が生徒と向き合い、お話をしてくださいました。生徒たちはそれぞれに、計3名の講師との対話を通して色々感じていたようです。
生徒からの声を一部紹介します。
【振り返り】今回の企画全体を通して気づいたことや変化があったこと、これからに向けてについてまとめてください。
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また、講師の方々からの実施後アンケートを見ると、この企画に興味を持ってくださっただけではなく「地域貢献」「高校生のリアルへの関心」「依頼主の熱量に心を動かされた」ことも、ご協力いただけた理由の一つになっていたことが分かりました。
学校では講師の方に時間を割いていただくことへの申し訳なさが根底にあるようで、依頼文書1枚お渡ししただけで当日を迎えてしまうこともあると学校現場から伺います。一方、講師より「会社にわざわざ足を運んで説明をしに来られたことに熱意を感じた」というコメントもいただきました。
言葉で書くのは簡単ですが、持続的な関係性を目指すためには、地域と学校が遠慮しながらでは限界があるのかもしれません。「WHAT」「HOW」の前に「WHY」も含めた思いのレベルで対話を促していくことも、コーディネーターに求められる役割かもしれないと感じました。改めて、ご協力してくださった皆様に感謝申し上げます。
【実施後1ヶ月経過】
R5年度第一号センター通信掲載の機会をいただきましたので、ご担当の井上先生にコメントをいただく流れで、振り返りと今後についてお伺いしました。インタビュー形式でお届けします。(右:高鍋高校・井上先生)
(コーディネーター 福島)
延岡市立 旭中学校3年生「課題探究学習」最終発表会
旭中学校3年生(3クラス、82人)は、「10年後の世の中と私 SDGsを通して考える」をテーマに、5月から半年間、課題探究学習(PBL)に取り組んできました。10月20日(金)に最終発表会が開催されました。
5人のメンターの方々から「ミッション(課題テーマ)」を提示いただき、同じテーマに3グループが取り組みました。同じテーマでも視点や解決策は多様なものになっていました。
今回メンターから提示された「ミッション」は次の通りでした。
1)第一次産業 (請関 礼さん)
① 延岡市の水産業が持続可能な成長、発展をしていくためにどのような課題があるかを考え、その課題を解決する方法を提案してください。
② 延岡市の水産業(漁場や環境に着目)、水産物の魅力を見つけてください。また、その魅力をより多くの人に知ってもらうためにはどのような方法がありますか。
③ 現在、漁業者の高齢化と担い手不足が問題になっています。この問題を解決するための課題を見つけ、解決方法を提案してください。
2)工 業 (牧瀬 健吾さん)
「あなたが推したい「工業都市・延岡」の「企業」とその「魅力」を教えてください。また、あなたの推す企業が更に輝き、成長するためには、どのようにプロデュースしますか?」
3)商 業 (竹中 大貴さん)
「延岡の中心市街地が持続的に発展していくために、どのような問題があるかを考え、その問題を解決するための方法を提案してください。」
*中心市街地とは、山下町、栄町、幸町(山下新天街、駅前複合施設)です。
4)観 光 (荒木 俊輔さん)
「延岡はどんな街? そして、10年後の延岡はどんな街になっている?」
・生徒さん達が延岡をどんな風に思っているか自由に話し合いをしてもらい、その中で延岡の強みや課題点などを知ってほしい。その中で延岡の観光はどんなものだろう?をそれぞれ考えてもらいたいと思っています。
・最後に、調べた中で10年後の延岡はこんな街だといいな、を想像してもらいたいと思っています。
5)医療福祉 (鈴木 伸宮さん)
「コロナ禍で医療システムが機能しなくなる「医療崩壊」が懸念され、医療は限りある資源であるということが分かった。10年後の延岡でも安心して医療を受けるために、どのような課題があるかを考え、その解決方法と自分たちにはなにができるのかを考えてみよう。」
<ねらい>
・過去に延岡で起こった「医療崩壊」の出来事と、そこからの取り組みを知ってもらい、今~10年後の課題、あってほしい医療環境を、視点(自分・家族など)を変えて想像し、そこにむかう過程での課題解決方法を考える。
・視点を変えて調べ、考えるなかで、医療を身近に(自分事として)感じてもらい、今~10年後の自分ができる関わり方を考えてほしい(医療を受ける側・支える側・守る側など)。
※生徒の中から「自らが医療関係職に就く」という関わり方がでてくれば、(可能であれば、)あさひタイム終了後にはなりますが、「地域医療を支える人材育成講演会」に参加していただき、自らが医療に関する職業を目指そうという目標を抱いていただけたらと考えています。
6)スポーツ (長野慎太朗さん)
1.小中学生の運動能力の低下を防ぐためには ?
2.運動をしていない人が運動を習慣化するためには ?
3.天下一!のべおか中学駅伝競走大会で交流人口を増やすためには ?
(トータルコーディネーター 水永)
これまでの探究学習の成果を発表する生徒たち 一緒に参加していただいたメンターの方々
高岡中学校3年生向けに「これからの時代に身につけたいソーシャルスキル」をテーマに講演とワークを行いました
10月19日、高岡中学校3年生向けに「これからの時代に身につけたいソーシャルスキル」をテーマに講演とワークショップを開催しました。
目前に迫った「50周年記念」や「推薦入試・面接」等に活かすために、生徒一人一人が、場(空気)の作り手であることの体感を通して、日常の様々な場面でふさわしい振る舞いができる能力(ソーシャルスキル)を身につけることをねらいとして企画されました。
コロナの影響で学校以外の人との繋がりが希薄になり、ソーシャルスキルを身に付ける必要性を感じておられる先生からご相談をいただいたのがきっかけです。
今回はDisneyピクサー社の組織開発研修でも取り入れられている応用インプロ(応用・即興演劇)の手法を使って、ソーシャルスキルの学習を行いました。
即興演劇では、台本も打ち合わせもなくその場で生まれたアイディアを受け入れ、共創しながらストーリーを作ります。
人とのリアルなコミュニケーションも同様で、進行台本はありません。目の前の人やチームを観察し、その状態をまるごと受け入れた上で自分のコメント、アイディア、アクションを重ね、共創していくことが大切です。
即興演劇に基づいた応用インプロを活用することで、リアルなコミュニケーションについて、体感的な学びを得ることができます。
最初に先生からソーシャルスキルトレーニングの導入の目的についてご説明していただきました。
相手に良い時間を与えるためには、リアクションをすること、相手を観察することが重要で、今回のソーシャルスキルトレーニングでは観察を大切にして、観察から感じたものを、そのまま表現してほしいというお話をしてくださいました。
今回は各クラスの担任の先生にもファシリテーターとして加わっていただき、応用インプロのワークを通して、リスクをとってチャレンジしても大丈夫と思える空気づくり、失敗をしても受け入れられる、フォローしてもらえると信じられる体験の場を作っていきました。
また先生たちには「好きなもの/推し」を事前に考えおいていただき、クラスの中で発表していただきました。
生徒たちもリアクションをしながら、好きなものを楽しく話す先生の話を夢中で聞いていました。生徒たちも普段接している先生の新たな一面を見ることができたのだと思います。
先生が加わってくださったことで、場の雰囲気も盛り上がり、教室の外にまで楽しい声が聞こえていました。各クラスの担任の先生がスキルを活用してファシリテーションしてくださることで、先生と生徒の繋がりが深まる時間になったと感じています。
今後もソーシャルスキルの学びを通して、相手に良い時間を与えることについて考える機会を先生方と一緒に作っていきたいと思います。
(コーディネーター 福島)
飯野高校2年生向けに「ひなた場」の事前研修、およびコミュニケーション研修を行いました
通常の対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」では、地域の大人と中学生が対話を行うことがスタンダードですが、今回大人の役割を飯野高校の学生が担います。
今回、飯野高校の2年生を対象に対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」の理解を深めるための事前研修とコミュニケーション研修を行いました。
事前研修全体は、長友コーディネーターが担当。ひなた場の概要説明・人生グラフを作成した後の、コミュニケーション研修を福島が担当しました。
ひなた場では保護者・先生をタテの関係、友達をヨコの関係、地域の高校生をナナメの関係と表現しています。
今回、飯野高校の2年生と対話を行うのは中学2年生です。
中学生にとって、ナナメの関係にある高校生は人生の少し年上の先輩として、今後の進路やキャリア形成について考えるきっかけを与える存在になります。
ひなた場のプログラムで中学生と繋がりを作るための準備として、コミュニケーション研修を実施しました。
最初に「自分よりも3つ年上の人がどのように接してくれたら嬉しいか?」というテーマでアイディア出しを行いました。
そのことを考えた上で、自分たちが中学生にどのように接したら良いか、マインドの部分を考えていきました。
その後、傾聴のスキルや手法をお伝えしました。取り入れたのは、即興演劇で用いられているコミュニケーションワークです。
話しやすい空気を作るために、お互いのニックネームを呼び合ったり、失敗を称賛するワーク、またリアクションの有無で話しやすさがどのように変わるのかを体感するワークを行いました。
ワークも盛り上がり、楽しい雰囲気の中、傾聴やリアクションの重要性を体感し、自分なりのコミュニケーション手法を見つけるための学びを深めていきました。
ひなた場の本番でも、中学生・高校生それぞれが有意義な時間を過ごせるよう、サポートして参ります。
(コーディネーター 福島)
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(宮崎県教育研修センター みやざき学びサポートプラザ内)
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