日誌

活動報告

延岡市立 東海中学校2年生「ひなた場」を実施

3月5日(火)に、東海中学校2年生(135人)を対象に「ひなた場」が実施されました。

5名の人生紙芝居講師、23人の対話講師が、6人ずつの班に分かれた生徒たちと対話を行いました。長友はるなさん(県キャリア教育支援センター)にファシリテーターを務めていただきました。

講師の方々と生徒たちとの対面

                   講師の方々と生徒たちとの対面

 

東海中学校2年生は、この半年間で5連続「よのなか教室」を体験してきました。

  9月27日  第一回 王子谷剛志さん(旭化成柔道部選手、全日本柔道選手権優勝)

 10月24日  第二回 門田賢士さん (千徳酒造 社長、延岡工業高校で甲子園出場)

 11月17日  第三回 8人の講師の方々から、2名を選んで講話を聞く

  1月19日  第四回 8人の講師の方々から、2名を選んで講話を聞く

  2月16日  第五回 立志式で、上田耕市さん(虎彦株式会社 社長)

その仕上げとして、今回「ひなた場」で、地域の大人と対話を通して学びを深めました。

 

130人を超える規模での「ひなた場」の実施ははじめてでした。

すすめ方等での課題も明らかになりましたので、これから都市部の中大規模の中学校での開催に取り組んでいければと願っています。

23班に分かれて自己紹介から始まった講師との対話では生徒たちはたくさん話していた

 

 

 

 

 

 

 

 

   23班に分かれて自己紹介から始まった                講師との対話では生徒たちはたくさん話していた

 

原則1対1での対話を確保しつつ、お願いする講師の数も持続可能なものにしていくこと等を考え、いくつかの改善工夫を試行しました。

まず、班編成は3人ではなく、6人としました。対話・紙芝居の1サイクル時間を15分ではなく倍の30分としました。その結果全体の所用時間が2時間ではなく3時間になります。

そして対話を1人15分確保するため、対話に入らないもう1人の生徒には、4つの「交流ブース」を設け、そこに先生に1人入っていただき自由トークを行うことにしました。

また、人生紙芝居(15分)の終了後に残る15分の間は、ワークシートに感想や意見等を書き込み、ふりかえりの時間にしました。

課題の一つとして、人生紙芝居に集まる生徒数が20人前後と多くなったため、声が届きにくかったり、まとまりにくくなったりしていました。紙芝居講師の数を増やすか、会場を別にするかなどの再検討が必要です。

先輩の人生グラフを聞く生徒たち

交流ブースで、先生と和やかに自由トークする生徒たち

 

 

 

 

 

 

 

 

     先輩の人生グラフを聞く生徒たち                         交流ブースで、先生と和やかに自由トークする生徒たち

 

修了後、講師の方々からは次のような感想やご意見をいただきました。

「やんちゃな子や、しゃべれない子もいた。しかしその生徒の得意なことや辛かったことを聞いてあげると話ができるようになった。ひなた場がいい機会になったのではないかと感じた」

「友達ができるなど何か一つあるだけでも学校が楽しくなる。この時期の中学生に大人たちの関わりなどが及ぼす影響は大きいと思った。この時期の子供たちに関わる大人の責任は大きい」

「思った以上に生徒たちは素直だった。見た目だけで判断してはいけないと思った」

「今後一緒に働くかもしれない世代の声を聞く機会になった」

 

一緒に参加していただいた校長先生と担当の先生からは次のようなお話をいただきました。

「生徒たちの表情が普段とちがってとても良かった。学校の机上では学べないことが学べたと思う」

「普段学校では見られないような姿に感銘を受けた。普段はあまり話さない子たちが、対話で話している様子を遠くから見ていて、こんなにしゃべるんだ、と気付いて驚いた。とてもいい時間を過ごせたと思う」

                                 (トータルコーディネーター  水永)

延岡市立 北方学園中学校2年生「立志式」講話

2月18日(日)に、北方学園中学校2年生(19名)で「立志式」が開催されました。

前半では、生徒たちが「立志の決意」を発表して、後半では、記念講演として水永が「君たちはどう生きるか -君たちの未来は可能性に満ちている」と題して講話をしました。

 

1月9日(火)に、ビデオメッセージ「教えて!よのなか先生」から、水永正憲の「自分にとって幸せとは何だろう」を視聴しました。そして3つのワークシートを使って、「①印象に残ったことなど」「②理想の将来を達成するため(マンダラート)」「③将来なりたい自分のためにがんばりたいこと」を書き出しています。

1月19日(金)には、お互いの考えを紹介し合い、さらに自分の夢を具体的に描き、1月26日(金)には、立志式で発表する(一人2分間)内容をまとめて、立志式に臨みました。

 

ビデオメッセージを視聴し、HPに掲載されているワークシートも活用されたケースを知ったのは初めてでしたので、生徒たちにどんな学びができたのか大変関心がありました。

「ひとつの言葉」をもとに将来を語る、夢を語る。その夢はどうすれば実現できるか、さらに夢が実現したらどうしたいか・・・と先の先まで考えさせておられました。自分の思いを掘り下げていくには、ビデオメッセージとワークシートは効果的な方法になっていると感じました。

 

講演では、「AIで仕事がなくなるのではなく、AIで新しく仕事が生まれる」のだということ。「正解がない社会になるのではなく、正解はいくつでもある社会になる」のだということを話しました。

そして、アンジェラ・アキさんの「手紙~拝啓十五の君へ~」を紹介しながら、15年後になりたい姿や夢がまだなくてもいい。今の自分を深く掘り下げてみることが大事。さらに、将来の夢を考えるだけではなくて、今悩んでいること・不安に思っていることなどを、15年後の自分に向けて打ち明けてみてはどうだろうか。そういう手紙を書いてみてはどうだろうか。と話しかけました。

 

後に届いた生徒たちの感想文には次のようなことが書かれていました。

「私は講演を聞いて、幸せは変わっていいということが分かり、いろいろなことに挑戦してみたいと思いました。」

「自分にとって幸せとは何か? という問いかけでは、すぐには何も思いつきませんでした。自分がやりたいことだけでなく、人の為になることなど、先のことも考えてこれからのことについて、あらためて考えていきたいと思います。」

「私が心に残ったのが、紹介してもらった「栄光より挫折、勝利より敗北、成功より失敗。負けてはじめて覚える。失敗しなければ絶対うまくならない。」という横浜高校野球部の渡辺監督の言葉です。」

「「手紙」という歌を聞いたことはあるけど、歌詞について深く考えてなくて、考えたときにすごく納得できた。」

                                 (トータルコーディネーター  水永)

立志の言葉を述べる生徒たち

                   立志の言葉を述べる生徒たち

延岡高校2年生 課題研究ポスターセッション、SSH運営指導委員会

2月10日(土)に、延岡高校2年生(普通科4クラス・156人、MS科2クラス・78人)の課題研究ポスターセッションが行われました。

 

昨年4月にオリエンテーションが行われ、この1年間で28回(毎回2時限)の探究学習が積み重ねられました。その中で、普通科では7人のアドバイザーが9回、MS科では4人のメンターが6回、学校に出向いて質問に応えたりアドバイスを行ったりして、生徒たちと意見交換を行っています。

 

数学・物理・化学・生物などの自然科学系が41班、人文社会科学系が16班で構成されていました。この日は、宮崎大学と九州保健福祉大学の先生方と、民間企業の方々15名が評価委員として参加され、生徒たちの発表に耳を傾け、質問や意見を述べていただき、審査評価も行っていただきました。

1年間の成果をポスターで発表する生徒たち

                  1年間の成果をポスターで発表する生徒たち

この日の午後、SSH運営指導委員会が行われました。

委員の一人として、次のような意見を述べさせていただきました。

 

「答えのない問題に答えを見出す力を養うとされる探究学習は、学校内だけで閉じずに、社会人と積極的に協働して取り組む必要があります。

学校が企業に一方的に負担をお願いする、と考える必要はありません。産業界にとってもWINがあることを、先生方に共有していただくことが大事だと思います。」

 

「一方で、社会人講師の人選・依頼を、持続可能なものにしていく必要があります。

これまではメンターやアドバイザーの人選・依頼を、キャリア教育支援センターだけで担ってきましたが、担当の教職員と分担しながらすすめていく仕組みを作ることが大事だということに思い至りました。(今年度、普通科1年のSDGsフィールドワークで、全教職員で行う体制をつくり、市内3団体に協力してもらう仕組みを構築されたことは有意な参考になります)」

 

「メンターと教職員・生徒との連携を深めるための工夫が求められています。 

 メンターと教職員との連絡手段としてEメールと携帯電話の双方を共有すること。

 メンターと生徒とがEメールで自由に連絡をとり合えるようにすること。

 メンターと教職員との役割・責任の分担を明らかにすること。  

 メンター同士の横の連携を深めるため、交流懇親会をスタート時と期中に2回程度行うこと。」

                                 (トータルコーディネーター  水永)

工都のべおかでSTIforSDGs人材を育成するカリキュラムの開発

                『 「工都のべおか」で STI for SDGs 人材を育成するカリキュラムの開発 』

西都市内中学校1年生合同で「キャリアみらいゼミ」が開催されました①

西都で暮らし働くことの意義や魅力、その前段階としての高校での学びの在り方などについての理解を深めるとともに、将来における自己実現や社会貢献、進路実現について考える「キャリアみらいゼミ」が、今年も西都市内中学校1年生を対象に行われました。

広い西都市内にある、妻(つま)中学校、三財(さんざい)中学校、都於郡(とのこおり)中学校、穂北(ほきた)中学校 銀鏡(しろみ)中学校、三納(みのう)中学校の1年生が一堂に会する貴重な学びの場。

長文となるため、2回に分けて報告したいと思います。

 

オープニングムービー、橋田市長あいさつ、来賓紹介から開会式が始まりました。

その後、「マインドセット」をテーマに、穂北中学校・竹下校長先生、銀鏡中学校・黒木先生、宮崎県教育研修センター・草刈指導主事によるトークセッション。

・なぜ西都市ではこのキャリアみらいゼミをはじめ、さいと学に力を入れているのか?
・これから身につけていきたい力と、その理由となる社会的背景
・この学びのねらい、参加する1年生にどんな気持ちで参加してほしいか
・次のプログラム「ハイスクール・クエスト(妻高校校長先生、現高校3年生3名登壇)」でつかんでほしいこと
について、聞き手・西都市教育委員会・笠主査より問いかけがされました。
さいと学の理念にひもづく様々な活動を振り返ることで、一人一人が自分のキャリアプランを練り上げていってほしい、というメッセージや、午後の地域人材からの学びでは「ぜひ、生き方に着目してほしい」というメッセージが生徒たちに送られ、まさに午前・午後と続くこの会のマインドセットとなる時間でした。

続いて、【第一部 ハイスクール・クエスト】。
西都市内唯一の高校で、100年を超える伝統校・県立妻高校より、三浦校長先生、3年生の黒木さん(普通・文理科学コース)、池迫さん(情報ビジネスフロンティア科)、飛賀さん(福祉科)が登壇し、「高校とはどんな力を伸ばすところなのか?」についてお話されました。高校とはそもそもどんな場所なのかといった全体的な視点からの話や現役高校生のリアルな声も聞ける場となっていました。
特に、「もし、もう一度中学生に戻れるとしたら?」との問いに、高校生全員が「勉強を頑張りたい」と答えていましたが、その理由は一人一人さまざま。

「自分の長所を書くときに困った。いろんな経験をしておけば、もっと自分を発見できたかもしれない」「計画性をもって取り組む訓練をしておけば良かった。スケジュールを立てるときに、生徒会や部活動の予定がかぶったり、長期休暇中の課題を後にためたりしてしまった」という実体験をもとにして語られるエピソードは、多くの中学1年生に刺さったのではないかと思いました。
会場にいる1年生からは「高校で身につけた力は?」「集中できる勉強方法は?」という質問があがっていました。

午前の部最後は、【第二部 マイタウン・クエスト】。
毎年、西都市内地区を超えた歴史文化に深く触れる学習の機会となっているこの会。今年のテーマは「日本最強の城と都於郡」。

都於郡中の生徒による調べ学習の発表から始まり、地形を利用した攻めと守りの城となっていることや、もしも、大きな勢力となっていた伊東氏(都於城)が伊東氏VS島津氏の戦いで勝っていたら・・・という仮説が津曲社協係長より語られました。都於郡では学校で甲冑を実際に作る学習があるなど、地域の歴史を体感的に学ぶ機会もあるようですが、地区外に住む中学生にとっては初耳な内容も多かったようです。

また、伊東マンショ(満所)については、以前飯牟禮氏がプロの漫画家へ依頼し制作された漫画を元に、有志で声優を集めて音声吹き替えをしたアニメーション動画で紹介されました。「わかりやすく生徒たちに届けたい」と時間をかけて今も続編の制作を進めているとのことでした。

ここで午前の部が終了。昼食を挟んで、午後の部開始です。

(西都市内中学校1年生合同で「キャリアみらいゼミ」が開催されました②へ続く)

 

延岡市立 東海中学校2年生で「連続よのなか教室」

東海中学校2年生(4クラス、135名)では、キャリア教育の学年目標として下記をめざして取り組んでいます。

1)キャリア教育活動を通して将来の生き方を考え進路計画を立てることができる生徒を育てる

2)自己理解を深め、啓発的な体験を通して、職業に関する理解を深めさせる

 

 そして、「総合的な学習の時間」では、1学期に3日間の「職場体験」を経験しました。

2学期~3学期には、「何のために〇〇をするのか」について、生徒一人一人がテーマを決め、主体的にを将来を考える場をつくっていきたいと考えています。

 

 そこで、9月から半年間をかけて、「5連続よのなか教室」を実施することになりました。

 

 9月 8日(金)14:40~15:30      オリエンテーション (何のために〇〇するのか)

 9月15日(金)13:40~15:30(2時限) テーマ設定、よのなか教室に向けて、キャリアパスポート記入

 9月27日(水)13:40~15:30(2時限)「第1回よのなか教室」(王子谷剛志/旭化成柔道部選手)

 9月29日(金)13:40~14:30「学活」     修学旅行に向けて             

10月 6日(金)13:40~15:30(2時限)     同 上

10月12日(木)13:40~15:30(2時限)     同 上

10月20日(金)13:40~15:30(2時限)    合唱コンクール、鑑賞教室

10月24日(火) 9:45~10:30「学活」 「第2回よのなか教室」(門田賢士/千徳酒造 社長) 

10月27日(金)13:40~15:30(2時限)*行事 修学旅行の説明会             

11月10日(金)13:40~15:30(2時限)     同 上

11月17日(金)13:40~15:30(2時限) 「第3回 よのなか教室」(8人の講師から2人を選ぶ)  

11月24日(金)13:40~15:30(2時限)   修学旅行(直前指導) 11/26~28(長崎・福岡)

12月 1日(金)10:45~12:35(2時限)    修学旅行のまとめ

12月14日(木)13:40~15:30(2時限)    修学旅行のまとめ発表             

 1月12日(金)13:40~15:30(2時限)    

 1月19日(金)13:40~15:30(2時限) 「第4回 よのなか教室」(8人の講師から2人を選ぶ)  

 1月26日(金)13:40~15:30(2時限)    キャリア教育講演会(キャリアプランニング/ソニー生命)

 2月 2日(金)13:40~15:30(2時限)    立志式に向けて

 2月 9日(金)13:40~15:30(2時限)     同 上

 2月16日(金)13:40~15:30(2時限)*行事  立志式

                     「第5回 よのなか教室」(上田耕一/虎彦㈱ 社長)

 3月 1日(金)14:40~15:30

 3月 5日(火) 9:45~12:35(3時限)*道徳+総合   「ひなた場」  

 

第3回の講師は次の方々でした。生徒たちは2人を選んで話(30分)を聞き質疑応答をしました

1.石内裕貴さん(旭化成柔道部選手・副主将、30才・100kg級・天理大)

2.尾原琢仁さん(旭化成柔道部選手、28才・100kg超級・筑波大)

3.繁昌久哲さん(旭化成 延岡総務部総務グループ長、 元旭化成柔道部)

4.友碇利勝さん(アンカーフレンズ株式会社 代表取締役、 元旭化成柔道部)

5.佐藤照政さん(株式会社キーレックス ENEOS出北CS、昨年恒富中でコネクト講師)

6.永田夕理さん(株式会社コノハナ 営業、 昨年恒富中でコネクト講師)

7.吉玉勇作さん(株式会社吉玉畜産(延岡よっとん)代表取締役)

8.桑原勇斗さん(FC延岡AGATA 監督、 ㈲ はーと介護 取締役)

 

 第4回の講師は次の方々でした。生徒たちは2人を選んで話(30分)を聞き質疑応答をしました

1.川田修平さん(旭化成柔道部選手、 27才・100kg超級・明治大)

2.後藤龍真さん(旭化成柔道部選手、 24才・100kg級・東海大)

3.松田陽子さん(城山ふとん店 店舗責任者)  *ビデオメッセージ有り

4.岩田直樹さん(株式会社キーレックス)

5.吉弘和泉さん(虎彦株式会社 取締役営業部長)*ビデオメッセージ有り

6.桑原英一さん(FC延岡AGATA 代表取締役社長、㈲ はーと介護 代表取締役会長)

7.奥野貴大さん(延岡市 商工観光文化部 工業振興課 工業振興係)

8.酒井康行さん(延岡市キャリア教育支援センター コーディネーター)

 

  9月からの活動開始に備えて、夏休みの時間を活用して、8月22日(火)に県教育研修センターの草刈淳さん(指導主事)をお招きして、先生方の「キャリア教育研修」を行いました。

「どんな子供を育てたいのか」、「よのなか先生にどんな話をしてもらいたいのか」・・・ 「何のために」という議論を毎回深めることが大事だと学びました。

この研修会での協議の結果、9月から始まる各行事を、先生方が分担されて、各回を受け持たれることになりました。

 

 立志式では、これまでの学びをふまえて、「こんな大人になりたい」について考え、表現することにしました。普段なかなか人の話を聞けない子たちもいましたが、この場では自分で考えて言葉にして発表する姿に、先生方も感動しながら聞き入っておられました。

 

 そして、最後のまとめとして、3月5日に「ひなた場」を実施しました。

親や先生以外のナナメの関係にある地域の大人と、1対1で対話をすることで、自分自身を深く見つめる機会になりました。  (この「ひなた場」については別途活動日誌で報告しています)

                                 (トータルコーディネーター  水永)

門田さんの話を、体育館で聞く生徒たち

                門田さんの話を、体育館で聞く生徒たち

若手社員が語る「働く喜びと苦労」IN 北川中学校

1月18日(木)に、延岡市立北川中学校(全学年 59名)で、延岡市内で働く若手社員による「よのなか教室」が開催されました。

 

これは、延岡地区の地元企業で働く若手社員(5社の6人)が集まり、自分の会社や職場を超えて、同じ世代の仲間と異業種交流することにより、働くモチベーションと帰属意識を高めようと計画されたものです。 研修の最後に、中学生に「働く喜びと苦労」を語ることになっていますので、キャリア教育支援センターとしても積極的に関わっています。

 

6月から毎月1回の研修を重ねて、今回地元の中学校で「よのなか教室」を行い、自分の仕事の意義や魅力を語りました。これまでの自分を振り返り、これからの会社と自分の役割を見つめ直す機会になったことと思います。普段はあまり触れることのない地元で働く若手社員の姿に、生徒たちも刺激を受けたようです。

                                 (トータルコーディネーター  水永)

講話を終えた6人の若手社員たち 

講話のあと質問する生徒に和やかに答える講師

 

   

 

 

 

 

 

 

       講話を終えた6人の若手社員たち                        講話のあと質問する生徒に和やかに答える講師

 

 

高千穂町「子育て講演会」で講話

 1月12日(金)19時から、高千穂町PTA連絡協議会の主催による「子育て講演会」(約100名)が行われ、「育むということ -子供たちの未来は可能性に満ちている」と題して講話しました。

 

 あとでいただいた感想文ではたくさんのメッセージが語られていました。

 

「未来、白紙、正解はたくさん。とてもワクワクすることだと感じました。子供たちにも、明るく伸びてほしいとあらためて考えました。」

 

「子育て真っ最中で、我が子に対して親の意見や押し付けが子供が育たない一つの要因になっていることを痛感していた中での講演だったので、共感とともに、どのようにこれから子供たちや若い世代に接していけばいいのかをとても考えさせられました。言っても分かってもらえないからと諦めず、寄り添い、意見を聞いて、互いにWIN ーWINの関係を築いていきたいと思いました。」

 

「自分にとって一番大事なことは何か? 幸せとは何か? を子供たちと話してみたいと思いました。問題にぶつかった時に乗り超える力をこれから養っていけたらいいです。お家でもあれはダメこれはダメではなく、何がやりたい? 何か手伝うことはある? の言葉がけをできるだけやってみたいと思います。」

 

「“感謝される” より “感謝する” 方が生きがいややりがいを感じる。」ということに、とても同感しました。ありがとうございました。」

                                 (トータルコーディネーター  水永)

 PTAの保護者と先生方が熱心に聞いていただきました

                    PTAの保護者と先生方に熱心に聞いていただきました

日本商工会議所で「延岡での取組」を紹介

 12月20日(水)に、東京で行われた日本商工会議所の「第3回 教育委員会」にて、「延岡市におけるキャリア教育の取組について」紹介しました。

 

 本会は、「観光委員会」、「地域活性化委員会」、「労働委員会」との合同で開催され、全国の商工会議所の会頭や専務理事など約150名が参加されていました。延岡での「よのなか教室」の取組を紹介してほしいとの依頼を受けて、東京へ出向き対面で行ったものです。

 

 日本商工会議所は、全国各地の商工会議所が取り組むキャリア教育活動の見える化と、好事例の全国への横展開を目的に、事例集「広がる! 深まる! 商工会議所のキャリア教育」を2年毎に作成し公開しています。

2022年の同書では、好事例として14例を紹介。地域により、対象は小中高生から大学生まで多岐にわたっています。

 

 会合の後で、横須賀商工会議所、北九州商工会議所、石川県小松商工会議所の方々からお声をかけていただき交流することができました。

その後、商工会議所から話を聞かれた北九州教育委員会からお問い合わせがあり、1月29日に、リモート・オンラインで説明と意見交換を行うことができました。こちらからの情報提供だけでなく、北九州市におけるキャリア教育の取組も聞かせていただき刺激になりました。特に小学生へのキャリア教育の取組には貴重なヒントを感じることができました。

このような広域での交流、情報交換に拡がり、とても貴重な機会になりました。

                                 (トータルコーディネーター  水永)

日本商工会議所の「キャリア教育事例集」 (日商のHPに掲載されています)

   

                日本商工会議所の 「キャリア教育事例集」

                        (日商のHPに掲載されています)

「探究って自分にとってなんだろう?」をテーマに県立宮崎東高校で進路フォーラムが開催されました

定時制夜間部で学ぶ生徒が、自己実現のために目標をもって努力し成長することを推進するため、総合的な探究の時間と進路について考える契機にしたい。

と企画された進路フォーラムが、12月15日18:40〜20:05、宮崎県立宮崎東高校で開催され、登壇者4名がお話しし、生徒約70名、保護者約15名の方が出席されました。コーディネーター福島は、ファシリテーターを務めました。

 

「探究って自分にとってなんだった?」と題したこのフォーラムの登壇者をご紹介します。

株式会社ベネッセコーポレーション・教育情報部教育情報センターでセンター長を務めていらっしゃいます、谷本祐一郎さん

宮崎東高校定時制夜間部卒業生で、現在バンド「namaru」で活躍されている、髙田さやかさん

同じく宮崎東高校定時制夜間部卒業生で、現在は香蘭ファッションデザイン専門学校に通い、ファッションビジネスの企業への就職が決まっている篠澤弥吹さん、そして現3年生の兒玉琉祐さんです。

探究の一般論ではなく登壇者の皆さんのストーリーから宮崎東高校での探究活動の特徴について紐解かれていくような時間でした。


この日の話の中から登壇者のみなさんの金言をいくつか抜粋してみます。


*学校の外の人に自分の伝えたいことが伝わり、影響力がもてたときに探究のアクセルが踏めた。

*ここでアクセル踏めた、ぐっと進んだというより一つ気になることを調べる、やりたいと思ったことを口に出す、外に出すの繰り返しで気づいたら進んでいった。

*こころが動いた瞬間を大事にしてほしい。意識しないと通りすぎてしまう。それはもったいないなって思っている。
*一生付きまとうのが探究(探求)。自分のやりたいことが本当は違うかもと思うときもあるけど、こころが動いた瞬間に向き合い続ける。

*目標とは、ときめくこと。立てていたときめく目標が叶ってしまったから、今また(自分の中のときめくことを)探究している。

*自分で食べていくために、食べられる仕事に妥協しようと考えたこともある。だけど本当にやりたいことをやらないと後で悔しいって思うだろうな、と思って決めた。

*ここ(宮崎東高校)では先生に否定されたことがない。一人の人間として対応してくれていると思えた。

 

キャリア教育を実践していく上で、身につけていくべきとされる「基礎的・汎用的能力」。基礎的・汎用的能力は、どの職業や分野においても自立するために必要な基盤の力で、人間関係形成・社会形成能力、自己理解・自己管理能力、課題対応能力、キャリアプランニング能力の4つに分けて考えられています。

この観点から

学校内外の人と意見交換をするにあたって、自分が意義を感じていることを深掘りしどうやって伝えるかを工夫したり、人と話して新しい視点が得られてブラッシュアップしたり、ゴール達成に向けて今まだできていない課題と向き合ったり、具体的にどんなアクションをとっていくのかを計画立てたりする事を通して、身についた力があるのだろうと推察します。

普段身近なところで生徒をサポートされている先生とどのように連携していくと、より基礎的・汎用的能力の向上に外部講師・外のメンターとして貢献できるのかということを今後も考えていきたいと思いました。

 

また、参加生徒から、たくさんの感想が寄せられました。全てご紹介したいところではありますが、一部抜粋してご紹介します。

<参加生徒からの感想>

*今後の進路に活かせる内容でした。自分の好きなことができるのはあたり前ではないし、見つけること自体も簡単じゃないんだなぁと思いました。

*自分も将来したい事について、つきつめている時に疲れたり、ときどきしなくなったりした時に好きなことをしているつもりなのに、本当にこれが好きな事なのかわからなくなることがありますが、講演の話を聞いて、先輩たちも同じ経験をしている様子だったので、安心したのと同時に、ちゃんと好きな事をできるんだなと自信がつきました。これからも好きだなと思ったことはつきつめていきたいと思います。

*東高を卒業された人たちの話を聞くと、自分の好きな事を将来に活かせているのがすごいなと思いました。とてもいい話ばかりで、自分自身も不登校だったので、進路フォーラムを聞いて本当に良かったなと感じました。活躍されている人を見て、自分も頑張ろうと思いました。

*将来の夢がなくても、趣味や好きな事を見つけてそこから始めれば良いんだ、今、夢や目標がなくても遅くないんだと思いました。

<コーディネーター 福島>

高鍋町立高鍋東中学校で対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」が開催されました

近年、対話に関連する新書が多く出版され、企業における組織開発分野でも「対話」だけでなく、オープンダイアログ、ナラティブなど対話を意味する言葉がたくさん聞かれるようになりました。

雇用形態の多様化や、立場や背景の異なる人と共創する機会が増え、絶対解だけでなく、人の数だけ正解も正義もあるという前提で、最適解・納得解を合意形成をしながら共に創っていこうとする社会的な流れがあるように思います。

宮崎のキャリア教育においても、外部講師による講話型のプログラムも多く実施されていますが、年々対話型プログラムの実施数が増えています。

今年度、高鍋町内にある県立高鍋高校では「対話でぶつける日」が、
高鍋西中学校では「ひなた場」が開催され、いずれも対話を軸としたキャリア教育プログラムでした。

そんな中、12月7日(木)高鍋東中学校でも、1年生約120名向けに対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」が開催され、46名の地域の大人が講師や先輩として集まりました。


ひなた場とは?

ひなた場は、中学校段階からのキャリア形成支援の取り組みとして、全県下の子どもたちが、宮崎で暮らし、働く意義を理解した上で、自分自身の進路や将来像を描くことができるようにすることを目的としたプログラムです。

 従来から、社会人講話のような取り組みはありますが、一度に出会えるロールモデル(大人)の数が限られ、中高生とのマッチングも難しく、深く共感・理解・イメージするところに届いていません。

 そこで「ひなた場」では、「対話」を軸に子どもたちと大人をつなげます。互いの人生を語り合うことを通して、憧れのロールモデル(大人)を見つけたり、気軽に相談できる少し年上の地域の先輩との関係をつくったり、自分自身の将来を深く考え、描いていく、そんな「きっかけ」を届けています。そのきっかけを届けてくれるのは、ナナメの関係にあたる地域の大人の皆さん。(ひなた場では、先生や保護者をタテの関係、友人をヨコの関係と表現しています。)


「入試のスタイルが変化し、進路も多様化してきました。子どもたちは、自分で情報を得て選んでいく力を身につけていく必要があります。」そう語るのは、1年生学年主任の先生。

そのためにも、子どもたちがなるべく早くに多様な生き方に触れ、自分の現状を知り、これからの生き方について考えられる機会を作りたいと考えられていたそうです。

ひなた場では、地域の大人との対話の前に、生徒はこれまで生きてきた過去を感情の動きと共にグラフ化した「人生グラフ」を作成します。自分の足跡や現状の確認ができる機会です。

また、ひなた場当日は、3名の大人の人生ストーリーを聞き、これから自分はどんな大人になりたいかを考える機会でもあります。

当日は、たくさんの地域の大人にご協力いただき、体育館、武道場、多目的室の3部屋を使っての開催となり、生徒たちが前のめりになって話を聞く姿や、生徒自身が考えながら話している姿がありました。

実施後、学年主任の先生と、講師・先輩を探してくださった高鍋町キャリア教育支援センターの森コーディネーターと振り返りを行いました。

学年主任の先生より

「目標ややりたいことを最短ルートで実現することが王道のように思えることもありますが、リアルな社会はまっすぐな人生というわけでもないですよね。失敗談を話してくださることで、生徒たちは回り道の多様さに触れられ、回り道をしたからこそ得られたものがあるなど、いろんな生き方があることにも気づけます。世の中には、こんな人になりたい!もあれば、あんなふうになりたくない、と感じる人との出会いもあるでしょう。そういったモヤモヤも、そう感じる自分はどんな人間なんだろう?と内省する機会になります。多くの人生の先輩方に関わってもらえて、本当に良かったです。3年生のO先生と、高鍋町キャリア教育支援センターの森さんが地域の方とつなげてくださったからこそ実現できたと思っています。」

高鍋町キャリア教育支援センター・森コーディネーターより

「高鍋町にこんなに子どもたちのことを一緒に考えてくれる素敵な大人がたくさんいるんだと再確認できました。高鍋いい町だなぁと改めて感じました。こんな積み重ねが、子どもたちの心の宝物になったら嬉しいですね。」

 

来年度も実施する方向でご検討されているようです。
引き続き、良い形で高鍋町キャリア教育支援センターと連携できればと思います。

<コーディネーター 福島>

 

西都市立三財中学校9年生が校内で探究活動の発表を行い、下級生へ楽しさ、やりがいを伝えました

毎年8月に西都市内中学校3年生を対象に合同で開催される、探究的な学びを学校を超えて共有する「さいと学アワード」。

今年度のさいと学アワードについては、こちらから詳細を読むことができます

西都市内6中学校では、各中学校で春から夏にかけて継続してきた探究活動について発表し、校内選考が行われ、生徒数に応じた数のチームが最終発表に出場することができます。

2022年からアワードは開催され、2年連続で最優秀賞に選ばれたのが三財中学校です。その三財中学校の探究活動の取り組みには、大きな特徴が2つあります。

1. 地域で年に一度開催される「へそまつり」というお祭りで、考えたアイディアを実践する場があること。

2. 「へそまつり」での実践後に、校内で再度、発表の舞台があること。

アワードに出場できるできないに関係なく、地域社会の中で実践の場があり、さらにブラッシュアップしたものを下級生に伝える場面が設定されています。(アワードで活動が終わらない仕掛けになっている)

今年の9年生は、4チームに分かれ活動していました。
高齢者にとって住みやすい西都とは、交通網が整備されているまちではないだろうか?と仮説を立て、高齢者にインタビューしに行ったところ「今の交通に不満はない。だけど、もっと子どもたちと交流したい」という声が聞こえてきたことを受けて、へそまつりでは、多世代が一緒に遊べるブースを出したチーム。
へそまつりの活性化には、広報の仕方を改善すべきではないかと考えたチームは、毎年へそまつりの看板を置いてある箇所を変更することを提案し、ポスターを改良し、さらには市内の防災無線を活用し配信を行いました。

そもそもへそまつりの活性化と言っても、毎年どんな世代の人がどれくらい来場しているのか調査していないことに課題を感じたチームは、へそまつりの出入り口に調査員を立たせて、年代や性別、来場目的を調査しました。

8月のアワードで最優秀賞を取った「ゴミに価値を」というテーマで活動していたチームは、通学路のゴミが拾っても拾ってもなくならないことから「ゴミに価値を感じる人が増えれば捨てる人は減るのではないか」と考え、一般家庭でもゴミに価値を感じてもらうために、ゴミの変化が見えて悪臭が出にくいコンポストはどうすればできるのかを実験し(生ゴミをポリバケツにいれ、毎日学校でかき混ぜ続けた)その実験から導いた簡易コンポストキットをへそまつりで限定20個配布しました。

これらの探究をとおして、何が自分たちにとって学びであったのかをまとめ、11月24日、6年生から8年生(中学校2年生)に4つのチームが発表を行いました。

全てのチームが、アワード前の校内選考時以降に大きな変化を遂げていました。
自分の言葉で何をやってきたのかを語ることができ、質疑応答もチーム内で話し合いながら対応していました。

これから高校生になる9年生。高校生活での探究も楽しんでほしいです。

延岡市立 岡富中学校3年生「ひなた場」を開催

11月14日(火)に、岡富中学校3年生(106名)で「ひなた場」が開催されました。

岡富中学校では、コロナ禍下で何回も延期をくり返しながらも、令和3年3月に第1回目を実施して以来、今回で3回目になります。

 

第1回目では2年生を対象としていましたが、第2回目以降は3年生を対象にしています。高校選択と高校受検(験)を控えた時期なのですが、先生方の深慮と熱い思いで、生徒たちにとっては将来の進路選択を深く考える貴重な機会になりました。

 

班は6人ずつですが、対話は大人と1対1で実施しました。

まだいくつか工夫の余地がありますが、都市部の中規模以上の学校でも開催できる見込みが立ってきました。地域の大人との接点が少ない都市部の学校でこそ「ひなた場」を実施する意義は大きいと思われます。

                                 (トータルコーディネーター  水永)

講師(22名)と生徒たちとの対面式

体育館で6人ずつに分かれて対話を開始

 

 

 

 

 

 

 

 

     講師(22名)と生徒たちとの対面式                            体育館で6人ずつに分かれて対話を開始

紙芝居講師の話を聞く生徒たち

10月19日には講師に集まってもらい事前説明会が行われた

 

 

 

 

 

 

 

 

  紙芝居講師の話を聞く生徒たち                               10月19日には講師に集まってもらい事前説明会が行われた

延岡市立 上南方小学校6年生「課題学習」の発表と対話

上南方小学校6年生(20人)は、1年間を通して次のような「課題学習」に取り組みました。

 

1) 1学期には、「延岡の魅力は何か」について調べ学習に取り組みました。

 

2) 9月19日(火)に、水永が次のような講話を行いました。

1. 延岡の産業のはじまり          100年前にここ延岡に旭化成がやってきた理由

2. 働くすがた               様々な職業や働き方がある

3. 働くということはどういうことだろう   働く意味、どんな自分になりたいのか

 

3) 9月~10月には「食」「観光」「人」のテーマについて「延岡の課題は何か」を考えました。

 

4) 10月には鹿児島に修学旅行に行き、「働く人の姿」を見て、鹿児島の町を良く知りました。

 

5) 10月~11月には、各自で「延岡の課題」を一つ選んで、その解決策を考えました。

 

 そして、11月12日(日)の「イチイガシ発表会」で、「観光」・「イベント」・「工業」・「農林水産業」の4つのテーマに分かれて発表しました。

この場には、4人の地域の方々に参加してもらい、子供たちの発表(提案)を聞いて、アドバイスや対話をしていただきました。

この日は参観日にもなっていて、保護者の方々にも子供たちの様子を見ていただくことができました。

                                 (トータルコーディネーター  水永)

 発表をした後、講師の方からコメントをもらい対話をする子供たち

            発表をした後、講師の方からコメントをもらい対話をする子供たち

高鍋町立高鍋西中学校で対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」が開催されました

高鍋町キャリア教育支援センターのコーディネーター・森様ともに準備を進めてきた対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」が、11月10日、高鍋町立高鍋西中学校で初めて開催されました。対象は中学3年生約80名。

 

 ひなた場は、中学校段階からのキャリア形成支援の取り組みとして、全県下の子どもたちが、宮崎で暮らし、働く意義を理解した上で、自分自身の進路や将来像を描くことができるようにすることを目的としたプログラムです。

 

 従来から、社会人講話のような取り組みはありますが、一度に出会えるロールモデル(大人)の数が限られ、中高生とのマッチングも難しく、深く共感・理解・イメージするところに届いていません。

 

 そこで「ひなた場」では、「対話」を軸に子どもたちと大人をつなげます。互いの人生を語り合うことを通して、憧れのロールモデル(大人)を見つけたり、気軽に相談できる少し年上の地域の先輩との関係をつくったり、自分自身の将来を深く考え、描いていく、そんな「きっかけ」を届けています。そのきっかけを届けてくれるのは、ナナメの関係にあたる地域の大人の皆さん。(ひなた場では、先生や保護者をタテの関係、友人をヨコの関係と表現しています。)

 

「小学校時代を含め、なかなか学校外の人と対話する機会も、講話で話を聞く機会も限られていた。」と話すのは学年主任の先生。

「だからこそ、ひなた場がどうなってしまうのかまだ予測がつかない」ともおっしゃっていました。期待と不安の両方がにじむ言葉。それでもやろうと踏み切ってくださったことが嬉しく、いい意味で期待を裏切りたい・・・と臨んだ当日。

 

高鍋町で働く大人を中心に、川南町、西都市、新富町、宮崎市から24名の講師にお集まりいただき、生徒たちが目の前の大人のリアルな声を前のめりで聞く姿が見られました。また、実施後のアンケートでは、ひなた場が役に立つと思うと回答した生徒が100%でした。

 

感想の一部を抜粋します。
「人生の先輩と自分の人生を話すことができ、自分の選択肢の1つになった。とても心に残った」

「自分がどんな人になりたいか、明確になった」

「良かった時だけでなく、失敗した時の話を聞けた。
 何があっても立て直すことはできると言ってもらえた」

「こんな大人になりたい、という人に出会えた」


ひなた場で子どもたち自ら様々な気づきを得ていることが感想にも表れていました。

 

ひなた場の終盤

「みんな、お世話になった人生の先輩のところに挨拶しにいってきなー!」と生徒たちに声をかけた学年主任の先生。

対話してくれた班の先輩や、紙芝居の講師のところへ、嬉しそうに駆け寄っていった生徒を見て、こんなひなた場の終わり方もいいなぁと感じました。

(コーディネーター 福島)

延岡市立三川内中学校で対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」が開催されました

春から、延岡市キャリア教育支援センターとともに準備を進めてきた対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」が、11月6日、延岡市立三川内中学校で初めて開催されました。対象は中学1年生〜3年生12名。

 

ひなた場は、中学校段階からのキャリア形成支援の取り組みとして、全県下の子どもたちが、宮崎で暮らし、働く意義を理解した上で、自分自身の進路や将来像を描くことができるようにすることを目的としたプログラムです。

 

従来から、社会人講話のような取り組みはありますが、一度に出会えるロールモデル(大人)の数が限られ、中高生とのマッチングも難しく、深く共感・理解・イメージするところに届いていません。

 

そこで「ひなた場」では、「対話」を軸に子どもたちと大人をつなげます。互いの人生を語り合うことを通して、憧れのロールモデル(大人)を見つけたり、気軽に相談できる少し年上の地域の先輩との関係をつくったり、自分自身の将来を深く考え、描いていく、そんな「きっかけ」を届けています。そのきっかけを届けてくれるのは、ナナメの関係にあたる地域の大人の皆さん。(ひなた場では、先生や保護者をタテの関係、友人をヨコの関係と表現しています。)

 

三川内の素敵な大人に子どもたちを会わせたい・・・

そしてちょっと視野を広げて、延岡の素敵な大人にも会わせたい・・・

中心となる先生のそんな熱い思いで、延岡市キャリア教育支援センターと共に準備を進められてきました。

 

通常ひなた場のプログラムでは、生徒は、これまで生きてきた過去を感情の動きと共にグラフ化した「人生グラフ」を用いて、自身のストーリーを語り、3名の大人のストーリーを聞くことができます。

今回、三川内の地域の大人と延岡の大人の方にお集まりいただき、生徒は必ず三川内の大人4名との接点がもてるようにプログラムのアレンジを行いました。

 

普段から関わりのある地域の方々の、違った一面に触れられたこと。
関わりがあっても、これまで話さなかったことを伝えられたこと。
また、なかなか話を聞けない獣医師やアスリート社員の方のお話に、真っ直ぐな眼差しで向き合う生徒の姿があり、大人、生徒双方に豊かな時間が流れているように感じました。

 

ひなた場の素晴らしさはもちろんですが、生徒の実態を知る先生の情熱、キャリア教育支援センターの人材コーディネート、そして来てくださった大人の皆様の自己開示と対話は
この場を構成する要素として不可欠です。

今後も、コーディネーターとして良いコラボレーションができるよう尽力します。

(コーディネーター 福島)

 

 

 

 

高千穂高校2年生「進路講演会」で講話

高千穂高校では2年生に「進路講演会」が企画され、10月24日(火)に同校体育館において

「君たちはどう生きるか ―君たちの未来は可能性に満ちているー」と題して講話しました。

2年生の生徒たち(90人)とその保護者の方々(70人)が参加されました。

 

PTA集会に併せて「進路講演会」として企画されたものです。

社会や若者の意識が大きく変化しています。就活の現場がどう変わっているのか、新入社員を迎える企業の現場で何が起きているのか、を伝えたいと思いました。

そして、子供たちへの接し方を変えなければ、将来子供たちは幸せをつかむことはできない。

社会(将来)を考えさせきれていない学校と家庭の教育に問題があること。

さらに、子供たちが漕ぎ出す社会は可能性に満ちていることを伝えなければならないと話しました。

                                 (トータルコーディネーター  水永)

体育館で話を聞く生徒たちと保護者の皆さん

                    体育館で話を聞く生徒たちと保護者の皆さん

高鍋高校で普通科CI(キャリア情報)クラス1年生向けに「対話でぶつける日」が開催されました

9月22日、宮崎県立高鍋高等学校(以下、高鍋高校)で、児湯地域を中心に様々な進路実現を果たした14名の方に講師としてお越しいただき、普通科CI(キャリア情報)クラス1年生 2クラス(43名)との「対話でぶつける日」が開催されました。

 最初は会場に緊張感が漂っていましたが、対話を重ねる毎に生徒たちが活発にメモしたり質問する姿が見られ、会場全体の気温が上がったと感じられるほどに。実施後の生徒アンケートでは「25分の対話の時間があっという間だった」「もっと話したかった」との声が多く上がりました。

<生き生きとした表情溢れる生徒たちと、会場の外で撮影(左下の紹介ボードは誰のものでしょう?)>

 

「ひなた場」や「哲学対話」等、対話型プログラムのパッケージはすでに存在しますが、一貫してこだわってきた「対話でぶつける日」が、どのような背景で企画・準備されてきたのかに特にフォーカスを当て、報告します。


【背景】

 今年5月、高鍋高校の普通科CI(キャリア情報)クラス1年生のうち1クラスを担任している先生より「対話でぶつける日」の打診をいただきました。

上にも記載したとおり、「ひなた場」や「哲学対話」等、対話型プログラムはすでに存在します。そうした既存のプログラムを使った方が取り組みやすく、主な流れが決まっているため前後の見通しが立てやすいという意味で安心感もあります。対話にご協力いただく地域の講師14名の皆様をはじめ、関わってくださる方に向けての丁寧な説明や、生徒向けの準備、そのためのスケジュール確保も予想されましたが、それでもやるという熱意に、コーディネーターも覚悟をきめたのでした。


 対象となっている高鍋高校普通科CI(キャリア情報)クラスは、大学進学のみならず、専門学校進学、就職(公務員・民間就職)など多種多様な進路実現を目指す生徒が在籍しています。 その中で特に1年生は進路研究の初期にあたり、ぼんやりと夢を描いている生徒やまだ夢が見つかっていない生徒もいます。高校生活の早い段階から、目標やビジョンを持つことは将来に向けて具体的な行動を決める助けになります。こうした生徒たちの背景を考え、進路実現に向けて高校3年間のビジョンを描くことを目的として企画されました。


 この企画のコアビジョン

  • 進路研究を通じて自分を見つめる・見つめ直す
  • 対話を通して自分の強み・良さを見つける
  • 社会に参画する態度を育む
  • 地域の人と対話を通して地域の良さに気づく

 

【事前準備】

企画を実施するにあたって事前準備として実行したことは、大きく2つあります。


①講師向け

 1つ目は、開催背景やコアビジョンを含めこの企画の趣旨を講師の皆様に賛同いただいた上で、「キャッチコピー」や講師を表す「5つのキーワード」を事前にいただくことです。

講師の方々とはできる限り直接お会いして、お一人お一人に企画の主旨を説明し、ご協力をお願いしました。直接お会いできない県外の方にはオンラインで説明する時間をいただきました。

また、生徒たちと講師の方々をつなげるための工夫として、講師の方々には事前にキャッチコピーとご自身を表すキーワードをGoogleフォームに入力いただき、それを元に対話グループのマッチングを行いました。

<Googleフォームを使って、講師の方々にキャッチコピーとキーワードを入力いただきました>

 

②生徒向け

 2つ目は、生徒による自己の棚卸しです。

6月、人生グラフを基に自分の無形資産を考える時間をとり、過去の出来事の棚卸しを行いました。7月は職業ガイダンスに参加し、様々な職業に触れる機会を持ちました。また、得手不得手に関係なく対話にチャレンジできるよう、自己紹介ボードを作成し、当日も見ながら話せるようにしました。

<自己紹介ボードを使って、自分のことを講師やグループメンバーに紹介>

 

<企画立案から開催日までの大まかな流れ> ※Co:宮崎県キャリア教育支援センターコーディネーター

 

【開催日当日】

普通科CIクラス1年生2名による進行で、和やかに進みました。

 

<当日の進行・タイムスケジュール>

 

 山尾校長先生のあいさつからスタート。このような機会が生徒たちにとってはチャレンジであるかもしれない点について触れ、「ぜひ、引き出していただけないでしょうか」と講師の皆様へのお願いとしてお話しされました。

  対話の前には、バラの生産者兼フローリストとして花の魅力を発信する児玉 光世(こだま こうせい)様に、「働くこと」をテーマにした全体講話を行っていただきました。

働くというテーマと個人の幸せを結び付けて生徒たちに語りかけてくださり、対話に向けて生徒たちの期待が高まるのを感じました。


いざ対話へ・・・! の前に、企画者である井上先生(情報科)から「どんどん思いをぶつけましょう!」と熱いエールが生徒の皆さんへ送られました。まさに企画タイトルにもなっている「対話でぶつける日」らしい一幕。

いよいよ生徒は第一回目の講師の元へ。ご講演いただいた児玉様や、高鍋高校OB・OG、地域企業の皆様が生徒と向き合い、お話をしてくださいました。生徒たちはそれぞれに、計3名の講師との対話を通して色々感じていたようです。

 

生徒からの声を一部紹介します。

【振り返り】今回の企画全体を通して気づいたことや変化があったこと、これからに向けてについてまとめてください。


・今回の企画は実施していただいてとてもいい経験になったと思います。進路が何も決まっていない自分でも自分ならこういうことはできるんじゃないかとかたくさんの夢や希望を与えてくださいました。今からでもたくさん勉強して将来の選択肢を広げていきたいです。


・対話でぶつける日を通して新しいものの見方や考え方を知ることができたと思います。たった3人の方と対話をしただけで変わるものなんだなと思いました。ほんとは全員と対話したかったです。またやりたいなと思いました。


・まず、幸せになるために、何をすればいいのかを考えたときに、やっぱり、自分のことを知ることが大事だなと思いました。また、私は海外に行くことに対して、怖いイメージがありましたが、対話を通して、海外の経験も大事だと気付きました。


・それぞれいろいろな職業をやっていらっしゃる方々に話を聞けて、本当によかったなと思いました。最初は、何しゃべろうかすごく緊張していたけど、自分の将来の夢などいろんなことを話すうちに結構スムーズに会話ができるようになってとても楽しかったです。自分の世界がめっちゃ広くなったし、すごくワクワクしたし、これから先いろんな生き方ができるんだなと思いました。対話した方々にいろいろなアドバイスをもらったのでこれからは、そのことを生かしたり、考えたりしながら自分の進路についてよく考えていこうと思いました。それから、質問を考えるのが難しいなと思いました。

また、講師の方々からの実施後アンケートを見ると、この企画に興味を持ってくださっただけではなく「地域貢献」「高校生のリアルへの関心」「依頼主の熱量に心を動かされた」ことも、ご協力いただけた理由の一つになっていたことが分かりました。

 

学校では講師の方に時間を割いていただくことへの申し訳なさが根底にあるようで、依頼文書1枚お渡ししただけで当日を迎えてしまうこともあると学校現場から伺います。一方、講師より「会社にわざわざ足を運んで説明をしに来られたことに熱意を感じた」というコメントもいただきました。

言葉で書くのは簡単ですが、持続的な関係性を目指すためには、地域と学校が遠慮しながらでは限界があるのかもしれません。「WHAT」「HOW」の前に「WHY」も含めた思いのレベルで対話を促していくことも、コーディネーターに求められる役割かもしれないと感じました。改めて、ご協力してくださった皆様に感謝申し上げます。

 

【実施後1ヶ月経過】

R5年度第一号センター通信掲載の機会をいただきましたので、ご担当の井上先生にコメントをいただく流れで、振り返りと今後についてお伺いしました。インタビュー形式でお届けします。(右:高鍋高校・井上先生)

 

(コーディネーター 福島)

延岡市立 旭中学校3年生「課題探究学習」最終発表会

 旭中学校3年生(3クラス、82人)は、「10年後の世の中と私 SDGsを通して考える」をテーマに、5月から半年間、課題探究学習(PBL)に取り組んできました。10月20日(金)に最終発表会が開催されました。

 5人のメンターの方々から「ミッション(課題テーマ)」を提示いただき、同じテーマに3グループが取り組みました。同じテーマでも視点や解決策は多様なものになっていました。

 

 今回メンターから提示された「ミッション」は次の通りでした。

 

 1)第一次産業 (請関  礼さん)

① 延岡市の水産業が持続可能な成長、発展をしていくためにどのような課題があるかを考え、その課題を解決する方法を提案してください。

② 延岡市の水産業(漁場や環境に着目)、水産物の魅力を見つけてください。また、その魅力をより多くの人に知ってもらうためにはどのような方法がありますか。

③ 現在、漁業者の高齢化と担い手不足が問題になっています。この問題を解決するための課題を見つけ、解決方法を提案してください。

 

 2)工 業  (牧瀬 健吾さん)

「あなたが推したい「工業都市・延岡」の「企業」とその「魅力」を教えてください。また、あなたの推す企業が更に輝き、成長するためには、どのようにプロデュースしますか?」

 

 3)商 業  (竹中 大貴さん)

「延岡の中心市街地が持続的に発展していくために、どのような問題があるかを考え、その問題を解決するための方法を提案してください。」

*中心市街地とは、山下町、栄町、幸町(山下新天街、駅前複合施設)です。

 

 4)観 光  (荒木 俊輔さん)

「延岡はどんな街? そして、10年後の延岡はどんな街になっている?」

・生徒さん達が延岡をどんな風に思っているか自由に話し合いをしてもらい、その中で延岡の強みや課題点などを知ってほしい。その中で延岡の観光はどんなものだろう?をそれぞれ考えてもらいたいと思っています。

・最後に、調べた中で10年後の延岡はこんな街だといいな、を想像してもらいたいと思っています。

 

 5)医療福祉 (鈴木 伸宮さん)

「コロナ禍で医療システムが機能しなくなる「医療崩壊」が懸念され、医療は限りある資源であるということが分かった。10年後の延岡でも安心して医療を受けるために、どのような課題があるかを考え、その解決方法と自分たちにはなにができるのかを考えてみよう。」

 <ねらい>

・過去に延岡で起こった「医療崩壊」の出来事と、そこからの取り組みを知ってもらい、今~10年後の課題、あってほしい医療環境を、視点(自分・家族など)を変えて想像し、そこにむかう過程での課題解決方法を考える。

・視点を変えて調べ、考えるなかで、医療を身近に(自分事として)感じてもらい、今~10年後の自分ができる関わり方を考えてほしい(医療を受ける側・支える側・守る側など)。

※生徒の中から「自らが医療関係職に就く」という関わり方がでてくれば、(可能であれば、)あさひタイム終了後にはなりますが、「地域医療を支える人材育成講演会」に参加していただき、自らが医療に関する職業を目指そうという目標を抱いていただけたらと考えています。

 

 6)スポーツ (長野慎太朗さん)

1.小中学生の運動能力の低下を防ぐためには ? 

2.運動をしていない人が運動を習慣化するためには ? 

3.天下一!のべおか中学駅伝競走大会で交流人口を増やすためには ? 

                                 (トータルコーディネーター  水永)

これまでの探究学習の成果を発表する生徒たち一緒に参加していただいたメンターの方々

 

 

 

 

 

 

 

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                             これまでの探究学習の成果を発表する生徒たち                      一緒に参加していただいたメンターの方々

 

高岡中学校3年生向けに「これからの時代に身につけたいソーシャルスキル」をテーマに講演とワークを行いました

10月19日、高岡中学校3年生向けに「これからの時代に身につけたいソーシャルスキル」をテーマに講演とワークショップを開催しました。

目前に迫った「50周年記念」や「推薦入試・面接」等に活かすために、生徒一人一人が、場(空気)の作り手であることの体感を通して、日常の様々な場面でふさわしい振る舞いができる能力(ソーシャルスキル)を身につけることをねらいとして企画されました。


コロナの影響で学校以外の人との繋がりが希薄になり、ソーシャルスキルを身に付ける必要性を感じておられる先生からご相談をいただいたのがきっかけです。

今回はDisneyピクサー社の組織開発研修でも取り入れられている応用インプロ(応用・即興演劇)の手法を使って、ソーシャルスキルの学習を行いました。

即興演劇では、台本も打ち合わせもなくその場で生まれたアイディアを受け入れ、共創しながらストーリーを作ります。

人とのリアルなコミュニケーションも同様で、進行台本はありません。目の前の人やチームを観察し、その状態をまるごと受け入れた上で自分のコメント、アイディア、アクションを重ね、共創していくことが大切です。

即興演劇に基づいた応用インプロを活用することで、リアルなコミュニケーションについて、体感的な学びを得ることができます。


最初に先生からソーシャルスキルトレーニングの導入の目的についてご説明していただきました。

相手に良い時間を与えるためには、リアクションをすること、相手を観察することが重要で、今回のソーシャルスキルトレーニングでは観察を大切にして、観察から感じたものを、そのまま表現してほしいというお話をしてくださいました。

今回は各クラスの担任の先生にもファシリテーターとして加わっていただき、応用インプロのワークを通して、リスクをとってチャレンジしても大丈夫と思える空気づくり、失敗をしても受け入れられる、フォローしてもらえると信じられる体験の場を作っていきました。


また先生たちには「好きなもの/推し」を事前に考えおいていただき、クラスの中で発表していただきました。

生徒たちもリアクションをしながら、好きなものを楽しく話す先生の話を夢中で聞いていました。生徒たちも普段接している先生の新たな一面を見ることができたのだと思います。

先生が加わってくださったことで、場の雰囲気も盛り上がり、教室の外にまで楽しい声が聞こえていました。各クラスの担任の先生がスキルを活用してファシリテーションしてくださることで、先生と生徒の繋がりが深まる時間になったと感じています。

今後もソーシャルスキルの学びを通して、相手に良い時間を与えることについて考える機会を先生方と一緒に作っていきたいと思います。

(コーディネーター 福島)

飯野高校2年生向けに「ひなた場」の事前研修、およびコミュニケーション研修を行いました

通常の対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」では、地域の大人と中学生が対話を行うことがスタンダードですが、今回大人の役割を飯野高校の学生が担います。

今回、飯野高校の2年生を対象に対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」の理解を深めるための事前研修とコミュニケーション研修を行いました。

事前研修全体は、長友コーディネーターが担当。ひなた場の概要説明・人生グラフを作成した後の、コミュニケーション研修を福島が担当しました。


ひなた場では保護者・先生をタテの関係、友達をヨコの関係、地域の高校生をナナメの関係と表現しています。

今回、飯野高校の2年生と対話を行うのは中学2年生です。

中学生にとって、ナナメの関係にある高校生は人生の少し年上の先輩として、今後の進路やキャリア形成について考えるきっかけを与える存在になります。

ひなた場のプログラムで中学生と繋がりを作るための準備として、コミュニケーション研修を実施しました。

最初に「自分よりも3つ年上の人がどのように接してくれたら嬉しいか?」というテーマでアイディア出しを行いました。

そのことを考えた上で、自分たちが中学生にどのように接したら良いか、マインドの部分を考えていきました。


その後、傾聴のスキルや手法をお伝えしました。取り入れたのは、即興演劇で用いられているコミュニケーションワークです。

話しやすい空気を作るために、お互いのニックネームを呼び合ったり、失敗を称賛するワーク、またリアクションの有無で話しやすさがどのように変わるのかを体感するワークを行いました。

ワークも盛り上がり、楽しい雰囲気の中、傾聴やリアクションの重要性を体感し、自分なりのコミュニケーション手法を見つけるための学びを深めていきました。

ひなた場の本番でも、中学生・高校生それぞれが有意義な時間を過ごせるよう、サポートして参ります。

(コーディネーター 福島)

 

宮崎県立都城工業高等学校2年生向けにジョブシャドウイングプログラムの事前学習を行いました

宮崎県立都城工業高等学校では2年生になるとインターンシップを経験しますが、今年度、建築デザイン学科のうち8名はジョブシャドウイングプログラムに参加します。

受け入れてくださるのは、宮崎県内の建設会社4社です。

ジョブシャドウイングとはインターンシップとは違い、作業は行いません。その代わり、影のように働いている人に同行し、仕事の観察を行います。

その際大切になるのが、ジョブシャドウイングを行う目的や、その観察によって何を吸収したいのかを明確にすることです。

事前学習ではワークシートを使って、ジョブシャドウイングの目的や学びたいことを書き出し、発表してもらいました。
職場の働きやすさや会社の中でのコミュニケーション、経営者視点でのリーダーシップを知りたいなど、それぞれの視点で目的を発表してくれました。


またジョブシャドウイングでの観察を効果的なものにするためには訪問先の企業の下調べが重要です。

訪問する企業の調査を行い、その上で、
「お客さんの要望に応えるために、どんな工夫がされていると思いますか?」
「同行する大人はどんな人(性格、能力、知識など)だと思いますか?」
という問いについて考えていきました。


訪問先の企業がどのようなサービスや価値を提供しているのか、担当してくれる方がどんな方なのかを想像しながらワークシートに記入します。

事後学習では事前学習で想定したことに対して、結果を記入する予定です。


企業も生徒たちの学びが深まるようにと、建設現場のマネージャー、人事、営業など様々な職種の方とマッチングできるようにしてくださいました。

中にはジョブシャドウイングの対象として、訪問する生徒のロールモデルとなるような方を選んでくださる企業もありました。

様々な業界で人材不足が叫ばれる中、建設業界も同様に、定着率を上げることが課題となっていますが、ジョブシャドウイングを通して、こうした課題を一緒に解決する人材を育てていきたいという企業の熱意も感じられます。

事前学習の最後にはジョブシャドウイングへの意気込みを発表しました。

「企業が抱える課題を見つけにいきたい」
「人間関係が大事だと思うので、働きやすい環境がどのように作られているか見に行きたい、その秘訣を知りたい」
など、それぞれの想いを話してくれました。


緊張しながらも期待に胸を膨らませて、ワクワクしている生徒たちの様子が印象的でした。

高岡中学校で3年生向け「進路ガイダンスに向けた1学期の振り返り」の講話・ワークショップを実施しました

高岡中学校では3年間を見通してキャリア教育の計画を立てられています。

育成したい生徒像や、年間で予定されている学校行事に関連付けてキャリア教育を実施されているだけでなく

定期的に生徒たちにどんな影響があったのかを測っている点も特色の1つです。

 

今回は11月に行う進路ガイダンスの事前準備として、1学期を振り返るための講話・ワークショップを行いました。

中学校生活も残りわずかとなり、受検(験)に向けての準備が進んでいきます。

進学先を決める際、成績だけで決めてしまうことがあるかもしれません。

しかし「自分が何を実現したいのか?」を明確にし、

高校の特色と照らし合わせて決めるという選択肢もあります。

夏休み中にいくつかの高校のオープンスクールに足を運んだ生徒たち。

また2学期が始まって約1ヶ月が経とうとする中、

自身が望んでいることやキャリアや進路選択を考えるための振り返りワークを行いました。

 

「1学期を振り返って特に印象深い出来事」

「中学校生活でやりきりたいこと」

「高校でやってみたいこと」などの問いについて考えました。

生徒たちは悩みながらも一生懸命、答えを書いていました。

 

従来の“学校推薦”から“自己推薦”に制度が変わり、生徒自身が自己PRを作成します。

こうした問いに答えることは、高校入試にも役立ちます。

また自分の考えを言語化したり、自分自身の良いところや強みに気付く機会にもなります。


受検(験)を控えた難しい時期ですが、生徒たちが自己決定の認識がもてるよう、今後もサポートして参ります。

(コーディネーター 福島)

地域巡見を予定している高鍋高校普通科・生活文化科1年生向け「新聞講座」を行いました

「地域の今を調べ、歩き、20年後の未来新聞を作成する」

高鍋高校1年生普通科・生活文化科の特色ある地域探究活動も4年目となりました。

児湯郡唯一の普通科のある高校、高鍋高校では、1年生の普通科・生活文化科の生徒は

秋になると、5つの町の地域の方々にお越しいただき、町のことを教えていただいたあと

東児湯5町(高鍋町、新富町、川南町、木城町、都農町)へフィールドワークへ向かいます。

今年の地域巡見では、現地視察で生徒たちによるインタビュー企画を盛り込むという新しい試みが計画されました。

より有意義なインタビューとなるよう招聘されたのは、朝日新聞社で新聞記者や週刊誌編集長を務められたキャリアも持ち、今はフリーで記者・編集者をしながら、宮崎県キャリア教育支援にも携わる佐藤修史さん。

新聞の特徴や基本的知識をお伝えいただいたあと、インタビューに向かう前にやっておくべきこと、インタビュー後すぐにやっておくと良いこと、取材道具などの具体的なアドバイスや、新聞作成のための大事な視点をたくさん教えていただきました。

 

見学された先生や、新聞講座を受けた生徒たちからも「わかりやすかった!!!」という声だけでなく、

「1年生だけでなく2年生にも聞かせたい」「いや、全員に聞かせたい」と大絶賛の声でした。

生徒たちは、地域講座や今回の新聞講座を踏まえ、10月のフィールドワークに向けて準備中です。

東児湯の個性あふれる各町を、彼・彼女たちの感性で様々な角度から切り取り、未来を描き

「地域を編集」する面白さを感じながら探究を進めてもらえたら嬉しいです。(コーディネーター 福島)

 

えびの市家庭教育学級で講話

9月16日(土)に、えびの市家庭教育学級(70名参加)で、「育むということ ―子供たちの未来は可能性に満ちている」と題して講話をさせていただきました。

 

 後でいただいた感想文にはたくさんのメッセージが書かれていました。

 

「我が子にも帰ったら話してみようと思いました。「幸せになるために」「幸せとは」と考えることもあまりなかったので、子供が考えるきっかけを、これから母として作っていこうと思いました。」

 

「“見たことのない世界に漕ぎ出す子供たち” を支援する責任の大きさをあらためて感じた。地域とのかかわりを大切にした学校運営についてもさらに進めていきたいと思う。」

 

 

「すごく気になっていることでした。世の中の移り変わり、子供の未来・・・なぞが多すぎて、自分はどのように子供に接していいのか? 今日のお話を聞いて、ワクワクする未来を伝える、寄り添う、そして認める。とにかく吸い込まれるようにおもしろいお話でした。」

 

「社会の流れから子供への接し方へ視点を向けているのが、とてもわかりやすくて良かったです。学校単位の家庭教育学級でも話を聞きたいです。県内でやっておられる学びの場「よのなか教室」を、是非えびの市の小学校でもお願いしたいです。」

 

「親や先生の言葉は子供たちにはなかなか素直に耳に入ってこないと思うので、親や先生以外の大人の意見やお話を聞く機会を持つことができるのなら、子供たちも将来のことや自分の夢など、真剣に考えることができるのかなと思いました。」

                            (トータルコーディネーター  水永)

たくさんの保護者、教師の方々に参加いただきました

学級便りに掲載されました

   たくさんの保護者、教師の方々に参加いただきました           学級便りに掲載されました

高岡中学校2年生に職場体験に向けた事前学習を行いました

高岡中学校では9月末に「高岡夢パークⅡ」で仕事に触れる体験学習を行います。

今回は2年生80人を対象に、事前学習として、ワークショップ形式で仕事について考えました。7月に実施した「どういう大人になりたいか」のワークをさらに深めていきます。仕事や働くことへの理解を深め、体験学習をより有意義なものにすることを目的として実施しました。

ワークショップでは、会社とは?仕事とは?学校との違いは?など様々な問いの答えを用紙に記入してもらいました。

そしてクラス全員で知っている企業の名前を黒板に書き出し、その後、各クラスで交流しながら、どんな企業の名前が挙がったのかを共有していきました。

 

 

名前が挙がった企業の中から会社を選び、お客様のため、一緒に働く人のために貢献できることを考え、自分がチャレンジすることや「なりたい大人への一歩」を書き込みました。生徒同士が意見や情報を共有することで、仕事に対する考えが広がっている様子を感じ取ることができました。

体験学習を通して、生徒自身が将来の仕事や社会への関わりに興味・関心を持って「なりたい大人」へと近づいてほしいと願います。(コーディネーター 福島)

都城工業高校でジョブシャドウイングについて企業向け説明会を行いました

宮崎県立都城工業高校では、2年生にインターンシップを実施しますが、それに加えてジョブシャドウイングというプログラムを8名の生徒を対象に行います。

このプログラムを実施するため、今回は企業の人事担当の方を中心に説明会を行いました。


インターンシップは仕事を体験することが目的ですが、ジョブシャドウイングは、シャドウ=影のように仕事をしている方に密着して、観察から仕事とは何かを考えることを目的としています。実際の労働を近くで観察することで、仕事内容を理解するだけではなく、実際の業務の全体像を把握し、仕事に対する意識や必要なマインドを理解することができます。

今回、事前にジョブシャドウイング説明会を行い、学校と企業が同じ課題を共有し、共に考える機会になりました。

 

10月には生徒向けにジョブシャドウイングプログラムの説明会を予定しています。生徒たちがジョブシャドウイングによって将来、自分が働いている姿を具体的にイメージし、現場のリアルや魅力を感じ取ってくれることを期待しています。(コーディネーター 福島)

延岡市立 南方小学校 「教職員キャリア教育研修会」 で講話

8月2日(水)、南方小学校ですべての教職員(35人)を対象に「キャリア教育研修会」が行われ、90分間、講話をしました。校長先生から提起されたテーマは、「なぜ今、キャリア教育の推進が必要であるのか?」 さらに「子どものキャリア意識の形成における小学校段階での役割について」でした。

 

途中で、3回グループワークを行っていただきましたが、最後の回のテーマは「これから、南方小学校でどんなキャリア教育をすすめていきたいと思われますか」でした。職員室で、学年毎のテーブルで行われましたので、それぞれに活発な意見が出されて盛り上がりました。

 

「よのなか教室通信」から、名水小学校・南小学校・浦城小学校・延岡小学校・港小学校・一ヶ岡小学校・岡富小学校の実践事例を紹介した部分と、「おしえて! よのなか先生in延岡」(ビデオメッセージ紹介のリーフレット)とを、全ての先生方に配布して、講話の中で紹介し説明しました。

 

来年度から本格的にキャリア教育に取り組むことになりました。子どもたちだけでなく、同時に保護者へもキャリア教育を伝える場を設けていくことも提案いただきました。来年度に向けて、今年度2学期には、どこかの学年・学級で、小さくてもいいので新しい挑戦をしていければと願っています。

                                    (トータルコーディネーター  水永)

職員室で行われた「キャリア教育研修会」

                        職員室で行われた「キャリア教育研修会」

昨年に続き、西都市内6中学校の学びの共有「さいと学アワード」2回目が開催されました

今年で2年目となる、「さいと学アワード」。

「さいと学アワード」では西都市内6中学校(妻中学校、三財中学校、穂北中学校、都於郡中学校、三納中学校、銀鏡中学校)が学校の枠を飛び越えて、探究活動の学びを共有しています。

学校選抜で選ばれたグループの中から決勝まで勝ち抜いたグループが「さいと学アワード」で発表を行います。

審査員には妻高校3年生や教育委員会の方々、他にも様々な有識者の方が参加されました。

西都市にある中学校の生徒たちが地域の課題発見と解決のため、それぞれの視点で試行錯誤を繰り返し、取り組んできました。

優勝に輝いたのは、三財中学校。

ゴミ問題の解決に向けて、PDCAを繰り返した継続的な取り組みに賞賛の声が上がりました。
中でも「この探究には愛がある」という審査員の言葉が印象的でした。

探究活動の中で、問い作りから始め、仮説を立て、実行し、その結果に基づいて問いを作り直すというPDCAのサイクルを回しながら、課題解決に励んできました。

はじめに取り組んだのは住みやすい街にするためのゴミ拾いでした。多くの人にこの活動に参加してもらうための呼びかけも積極的に行なっていました。しかしゴミ拾いを繰り返す中で、拾い続けてもゴミが落ちている状況を目の当たりにします。さらに街を綺麗にするためには、「ゴミに価値を感じてもらうことが大切である」という答えに辿り着きました。

「普段なら捨ててしまうゴミも価値のあるものならば捨てない」という仮説のもと、堆肥農家へのインタビューも行いました。ゴミ問題を解決する取り組みの一つとして、コンポストを制作し、地域のお祭りではコンポストキットを販売する計画も立てています。(コーディネーター 福島)

 

門川町 小中学校教職員 「教育講演会」で講話

7月28日(金)に、門川町内の小中学校教職員ほかの方々(約130人)に、「自ら学ぶ子どもを育むキャリア教育」と題して講話をさせていただきました。

 

若者は「成長」を求めていること、企業の管理職など上の世代が今までのマネジメントを変えなければならないこと、・・・そして産業界で起きていることは、家庭や学校の教育現場でも同じはずだということをお話ししました。

 

これからの時代に求められるキャリア教育を、次の4点について提起しました。

 1.将来どう生きるかを小中学校の時から深く考えさせること。そのためには、大人たちが「働く喜びと苦労」を、多様に、そして多数、語ることが必要であること

 2.この地域で働き・暮らす魅力と課題を語り伝えること

 3.企業・地域と、学校、家庭とが「協働」して子どもたちを育んでいくこと

 4.コロナ禍にあっても、学びを止めないキャリア教育をすすめていくこと

 

「For Teacher」 (令和5年度 宮崎県キャリア教育支援センター活動紹介)と、「おしえて! よのなか先生in延岡」(ビデオメッセージ紹介のリーフレット)を、参加いただいた全ての先生方に配布して、講話の最後で紹介しご説明しました。門川町には、「門川町地域学校協働本部」の推進コーディネーターがおられることも紹介し、当支援センターも一緒にサポートさせていただくことをお話しました。一人でも多くの先生方からオファーがあることを願っています。

                                   (トータルコーディネーター  水永)

 参加いただいた先生方に配布したリーフレット

                   参加いただいた先生方に配布したリーフレット

 延岡市立 北川中学校 「家庭教育学級」で講話

7月25日(火)19時から、北川中学校での令和5年度「家庭教育学級」がはじまりました。

保護者の方々はお仕事や家事を終えた後の時間でしたが、30人ほどの方々が参加されました。

 

「20年後の未来を 私たちはどう生きていけばよいのか? -子どもたちの未来は可能性に満ちている-」と題して、1時間お話をしました。

子どもたちへの接し方を変えなければならない、白紙の未来を子どもたちは歩む、子どもたちにワクワクする未来を語らなければならない、ことを強調しました。

AIで仕事がなくなる   ⇒ AIで新しく仕事が生まれる

正解がない社会になる    ⇒ 正解は一つではなく、たくさんある時代になる

 

実施後の感想にはたくさんのお言葉をいただきました。

「子どもに未来を考えさせきれていない、という言葉が印象的で、将来を怖がらせず、わくわくする未来を描けるように話していこうと思います。」

「脅迫めいた言い方をすることが多々あり、反省しきりです。子どもは大人の鏡…ということは前も聞いたことがあったのですが、まさにそういうことなんだと、改めて思いました。」

「中3の子どもがいて、三者相談を終えたばかりの私にどストライクな内容でした。子ども自身、自分が何になりたいかが決まってない状態での高校選び、友だちと同じとこに行くか?どうしようと悩んでおり、どう伝えられたらいいかな?と考えていたところなので、自分にとっての幸せ、一番大事な事は何?と問いかけたいなと思いました。」

「家庭でできることは、明るい将来に向けて自分は何をしたいのか、幸せな姿とはどんなものなのかを一緒になって考えたり悩んだりしていく必要があると感じました。また、親の経験値だけで子どもに話しても通じないので、やはり子どもの考えや気持ちを汲み取ってあげることが大切だと思いました。」

「子どもを変えようではなく、こちら側がアプローチの仕方を変えて行く必要があると言う話に、引き込まれてしまいました。若い従業員の扱い方を少し変えようとか、こういう世代なんだとか大変為になりました。」

                                    (トータルコーディネーター  水永)

保護者に参加を呼び掛ける 先生が作られたチラシ

                     保護者に参加を呼び掛ける 先生が作られたチラシ

延岡市内若手社員合同研修 「コネクトⅡ」 がはじまる

延岡・日向地区の地元企業で働く若手社員(5社の6人)を対象にした「グループ・合同学習“コネクトⅡ”」がスタートしました。昨年第一回を終え、今年二回目になります。

「地域の未来を担う人財育成」をめざして、企業の枠を超えて学ぶ場をつくろうというものです。

 

これは、地元企業の若手経営者の方々が企画運営されたもので、自分の会社や職場を超えて、同じ世代の仲間と異業種交流することにより、働くモチベーションと帰属意識を高めようと計画されたものです。 研修の最後には、中学生に「働く喜びと苦労」を語ることになっていますので、キャリア教育支援センターとしても積極的に関わっています。

 

 第1回を、6月15日(木)15:00~18:00に行い、第2回を7月20日に開催しました。以降 毎月1回開催して、12月か1月に地元の中学校で「よのなか教室」を行い、自分の仕事の意義や魅力を語ります。これまでの自分をふりかえり、これからの会社と自分の役割を見つめ直す機会になります。最終回は2月に予定しています。

                                     (トータルコーディネーター  水永)

第1回研修の様子 (夕刊デイリー新聞)

                       第1回研修の様子 (夕刊デイリー新聞)

延岡市立 旭中学校1年生 「連続よのなか教室」 

 「延岡は自然の宝庫」と生徒たちに熱いメッセージを送る高橋さん

                                             「延岡は自然の宝庫」と生徒たちに熱いメッセージを送る高橋さん 

旭中学校1年生(2クラス、70人)では、総合の時間で、「地域とつながろう」(延岡の魅力を知り、将来を考える)というテーマで、1年間を通して様々な方々から延岡の魅力と課題について話を聞き、自らで考えていく、7連続「よのなか教室」に取り組んでいます。

 

 6月16日(金)には、「延岡一番」と題して、谷平興二さん(前 延岡市観光協会会長)から

 6月23日(金)には、「延岡は自然の宝庫」と題して、高橋勝栄さん(延岡マリンサービス店長)から

 7月14日(金)には、「延岡の神話」と題して、杉本隆晴さん(延岡観光大使、元延岡市副市長)

 7月21日(金)には、「延岡の昔話」と題して、延岡もえぎの会(語り部の方々)の皆様から

 

 2学期にも2回予定されています。その後、生徒たちが自分たちで学び考えて「延岡をアピールできるパンフレット」を作成し、10月27日の「あさひタイム」で保護者や他の生徒の前で発表することになっています。

                                                                                                                             (トータルコーディネーター  水永)

延岡市立 恒富中学校1年生 「延岡の歴史を知る」 

恒富中学校1年生(3クラス、83人)では、総合の時間で、「ふるさととつながろう」を目標に1年間を通して、取り組むことにしています。

その中で、のべおか振興の父と呼ばれる延岡藩の城主「内藤政挙公」と、のべおか振興の母と呼ばれる旭化成創業者「野口遵翁」について学ぶことになりました。

 

 これまで、地域のことを知るために行われてきたことは、現在の行政の課題とか、地域の産業や文化伝統などが主でした。本格的に歴史そのものに焦点を当てた取組は初めてだと思います。 先生方の思いに応えるために、気持ちをあらたにお二人の方にお願いしました。

 

 6月22日(木)  生田邦昭さん  (野口遵顕彰会 幹事長)

 7月 6日(木)  増田 豪さん  (延岡城・内藤記念博物館 係長・学芸員)

 7月13日(木)   同 上

 

 生田さんからは、今から約100年前に、ここ延岡で、現在の工業都市延岡の礎を創った「野口遵」とはどういう人なのか。そして当時世界で初めてと言われる「アンモニア合成」という近代科学工業の先駆けに挑戦した人たちの物語も紹介していただきました。また、現在野口遵顕彰会が毎年実施している、中学生を東京の科学館・博物館・研究所に派遣する「ジュニア科学者の翼」についても話がありました。

 

 増田さんからは、1回目には、1603年に延岡城を築いた高橋元種から、有馬・三浦・牧野・内藤という歴代の殿様の歴史とおもしろい逸話などについてお話いただきました。姉妹都市である福井県坂井市、兄弟都市である福島県いわき市が、これらお殿様との関わりであることも紹介されました。2回目に話された、最後の殿様内藤政擧が、明治維新後に学校を創り、銅山や電気所を作って産業を興されたことは、生徒たちに強い興味・関心を湧かせていたようでした。

                                    (トータルコーディネーター  水永)

感染防止のためオンラインで延岡の歴史を語る増田さん

                   感染防止のためオンラインで延岡の歴史を語る増田さん

延岡市内 全小中学校を訪問してキャリア教育について意見交換 

 4月末から約2ケ月間をかけて、延岡市内の全小中学校(38校)を、延岡市キャリア教育支援センターの3名のコーディネーターで訪問し、各学校のキャリア教育担当の先生方と、これからのキャリア教育について意見交換を行いました。

 

 各学校の校長先生、教務主任、キャリア教育担当の先生にご参加いただきました。

これまでも毎年春に行っていて、各学校でのキャリア教育の計画や、先生方のお困りごとなどをお聞きしてきましたが、今年度はこれに加えて、支援センターとして今年取組みたいと考えている企画や計画についてご提示して、ご意見をお伺いする場にもなりました。

 

 「よのなか教室」を座学中心からアウトプット型や体験を盛り込んだものにしていくためにはどうしたらいいか、様々なアイデアや意見交換で盛り上がりました。

延岡市内の社会人に登場してもらっている 「おしえて! よのなか先生(ビデオメッセージ)」も17本になりましたので、リーフレットを作成し、市内全ての先生方に1枚ずつお届けする予定です。

この動画を先生方に先ずは見ていただき、授業等での活用事例をつくって欲しいとお願いしました。

 

 各学校毎に約30分間という短い時間でしたが、とても有意義な意見交換になりました。3名のコーディネーターで分担を決め、先生方への支援をすすめていくことにしています。

                                     (トータルコーディネーター  水永)

 

今年度のキャリア教育支援の方針としてご説明した資料

                   今年度のキャリア教育支援の方針としてご説明した資料

社会人34名の方にご協力いただき、宮崎市立高岡中学校1年生を対象に「ひなた場」が開催されました。

昨年度2月から、宮崎市教育委員会とともに準備を進めてまいりました

対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」が、

宮崎市立高岡中学校で初めて開催されました。

 

ひなた場は、中学校段階からのキャリア形成支援の取り組みとして、

全県下の子どもたちが、宮崎で暮らし、働く意義を理解した上で、

自分自身の進路先や将来像を描くことができるようにすることを

目的としたプログラムです。

 

従来から、社会人講話のような取り組みはありますが、

一度に出会えるロールモデルの数が限られ、中高生とのマッチングも難しく、

深く共感・理解・イメージするところに届いていません。

 

そこで「ひなた場」では、「対話」を軸に子どもたちと大人をつなげます。

互いの人生を語り合うことを通して、憧れのロールモデルを見つけたり、

気軽に相談できる少し年上の地域の先輩との関係をつくったり、

自分自身の将来を深く考え、描いていく、そんな「きっかけ」を届けています。

そのきっかけを届けてくれるのは、ナナメの関係にあたる地域の大人の皆さん。

(ひなた場では、先生や保護者をタテの関係、友人をヨコの関係と表現しています。)

 

今回、地元の協力企業や事業所で働く大人の皆様やPTA会長、副会長など

19事業所 34名の方々にご協力いただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事前に「人生グラフ」「人生紙芝居」の作成をしてくださった地域の皆さんの

ご協力があったからこそ、この場が叶ったのですが、その大人の皆さんが

「地元活性の場になったと思う」

「自分が子どもの頃に、ひなた場のような機会があれば自分の進路も違ったかもしれない」

「自己開示することで、生徒たちも話をしてくれた」

「大人が自分を見つめ直す貴重な機会だった」

「生徒と対話する中で、我が子と重なっていろいろと考えた」

「以前関わった生徒がおり、覚えていてくれて嬉しかった」と口々に感想を共有してくださいました。

 

大人も子どもも、学校もともに育ちあう姿を見せていただき、

温かい空気の中で終えることができました。

 

余談ですが、高岡中学校の先生も、自ら人生グラフを書いていただき

道徳の時間で生徒たちにお話ししてくださったそうです。

いつも教わっている先生のことは知っているつもりでも、

ここまでの人生や背景に触れる機会はなかなかなく、「先生」「生徒」という役割を傍に置いて

一人の人間として知り向き合う、さらに豊かな関係性を育んでくれるきっかけになるのではと感じました。

また、生徒たちは「どんな大人になりたいか」をテーマに作文を書くそうです。

いちイベントではなく、学びのつながりの中でひなた場を活用していただき、ありがとうございます。

 

今後も、対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」をとおして、お役に立てれば幸いです。

今年度も妻高校普通科2年生「妻みらい塾」が始まりました

今年度も6月23日より、妻高校普通科2年生(111名)の地域探究学習

「妻みらい塾」が始まりました。

 

行政関係者や地域の事業者さんを中心とした28名のメンターが

探究プロセスを通じて、生徒自身の主体的な学びが促進されるよう伴走します。

 

西都児湯エリア担当の福島は、「校則改定」をテーマに取り組む4名の生徒を担当します。

まずは、自己紹介から始まり

問いと仮説、思い(WHY)、ゴールはいつまでに何を設定するのかを確認しました。

生徒のモヤモヤを聞いていると

どこまでがよくて何がNGなのか、ボーダーが人によって曖昧なように感じる。(全体)

一度きりの高校生活。自分らしさを表現したい。(容儀関係)

思い出に残る行事のタイミングで、いろんな写真を残したい。(スマホ使用)

が出てきました。

「何かを変えるのはどうしてもハードルがある。

 小さく、短く、テスト的に実行することをパイロット的にやる、と言ったりするけど

 問題がないことを証明できるチャンスはどこかにあるかな?」

「この校則改定が人ごとでないのはどんな人だろう?」

「その人たちが守りたいものはなんだろう? 避けたいことはなんだろう?」

「それを確認するために、どんなアクションが考えられるだろう?」

と聞いてみると

それまで生徒だけにアンケートを取ろうと話していたグループでしたが

「この校則改定が人ごとでないのはどんな人だろう?」
妻高生だけでなく、先生や、地域の人、保護者、妻高校に入学を控えている中学生

 

「その人たちが守りたいものはなんだろう? 避けたいことはなんだろう?」
妻高校ってやっぱりいいよね、妻高校の生徒はちゃんとしてる というイメージは大事にしたい。

 

「それを確認するために、どんなアクションが考えられるだろう?」
生徒だけでなく、広くアンケートを取ろう。

 

と変わっていきました。

7月20日には中間発表、12月21日には最終発表を予定しています。

生徒たちのチャレンジをサポートできるよう、しっかりつとめさせていただきます。

 

串間市小中高教職員合同研修会で講話 

 6月22日(木)に、令和5年度 串間市小中高合同研修会(130人)で、「育むということ 子供たちの未来は可能性に満ちている」と題して講話を行いました。

 

 串間市では「小中高一貫教育」に取組まれており、県内初となる福島高校と串間中学校との連携型中高一貫教育校もスタートしています。

連携型中高一貫教育では、相互乗り入れ授業等を通じて学力の向上や、中高一貫したキャリア教育の実施、さらには中高合同での部活動や特別活動の実施など、中高6年間を通じた特色のある教育活動が展開されています。

小中学校で学ぶ「くしま学」では探究的な学習が重視され、高校では「地域創生学」として継承されていきます。

 

 講話では、最新若者の意識と行動に、企業の管理者が戸惑ったままであること。若者のモチベーションを高めるためには従来の人事マネジメントを変えなければいけないのに、なかなかできていないことから、意識の高い若者が転職している事実も紹介しました。

これは小中高校生に向き合う際にも同じではないか。「子供たちへの接し方を変えなければならない」と、語りました。

「先生に現実を、 経営者に役割を、 そして子供たちに夢を」と訴えました。

                                     (トータルコーディネーター  水永)

 

延岡市立東海中学校2年生 「よのなか教室」で講話

 6月20日(火)、東海中学校2年生(4クラス、136人)に、職場体験の直前になりましたが、「君たちはどう生きるか 君たちの未来は可能性に満ちている」と題して講話を行いました。

生徒たちは6月27日~29日の3日間「職場体験」を行う予定で、既に5月にも「職場体験に備えて」働くということや社会人としてのマナーについての講話を聞いています。

 

 今回は、先生方の工夫とアイデアで、30分の講話の後、2つのテーマでグループワークを行いました。1つ目のテーマは、「働くうえでどんなことが大事だと思いますか」。生徒たちはワークシートに自分の意見を書き出し、そのうえでグループ共有しました。

2つ目のテーマは、「職場体験で学びたいこと・経験したいこと」でした。このテーマについては後で講師の私の方から質問をする形で発表をしてもらい、多様な意見が出されて盛り上がりました。

 

 2学期からは、毎月1回の連続「よのなか教室」ができないかと、先生方と話し合っているところです。人生でのいろいろな挫折を体験した方や、学校での学びが社会でどう活きるのか・・・などのテーマで、多様な大人にそしてできるだけ多数の大人に触れさせてやれることを願っています。

                                    (トータルコーディネーター  水永)

 

体育館で講話を聞く生徒たち

                          体育館で講話を聞く生徒たち

日南市立飫肥中学校2年生 「よのなか教室」で講話 

 6月16日(金)、飫肥中学校2年生(2クラス、54人)で、職場体験に備えて、キャリア教育に関する講演会「よのなか教室」が開催され、「君たちはどう生きるか 君たちの未来は可能性に満ちている」と題して講話を行いました。

 

 約50分間の講話の後、2つのテーマで、グループディスカッションが行われました。

最初のテーマは「話を聞いて心に残ったこと、その理由」でした。先ず一人ずつ書き出して、その後グループ内で発表し、共有しました。

2つ目のテーマは、講話でも主題としてお話しした、「自分にとって幸せとは何だろう」としていただきました。生徒たちはそれぞれに多様な思いや経験を書き、各グループで共有したあと、全員の前で発表してくれました。

 

 その後の時間を使ってまとめた感想文には、次のような意見も書かれていました。

「働くということは、人に喜んでもらえるものでなければ成り立たない、という言葉が印象に残った」

「自分はまだ将来やりたいことが決まっていないけど、考えるために役に立つことがたくさんあった」

「歌手になりたいという夢を叶えたいのは何故なのかと考えてみたら、つらい時に歌に救われたことがあったからだと気付きました。自分の好きなことや夢を仕事にしたいと思います」

                                     (トータルコーディネーター  水永)

講話に先立ち生徒代表の挨拶を聞く飫肥中学校2年生たち

                  講話に先立ち生徒代表の挨拶を聞く飫肥中学校2年生たち

延岡市立旭中学校3年生 「課題研究」メンター指導がスタート

 6月9日(金)に、旭中学校3年生(3クラス、82人)の「総合」の時間で取組む「課題学習(PBL)」メンター指導がスタートしました。基本テーマは、「10年後の世の中と私 ―SDGsを通して考える」です。

 

 今年度、メンターとして指導していただくのは次の方々です。

①「第一次産業」     請関  礼  (延岡市 農林水産部 水産課)

②「工業」       牧瀬 健吾  (延岡市 商工観光文化部 工業振興課)

③「商業」       竹中 大貴  (延岡市 商工観光文化部 商業・駅まち振興課)

④「観光」       荒木 俊輔  (延岡観光協会 観光事業課)

⑤「医療福祉」     鈴木 伸宮  (延岡市   健康福祉部 地域医療政策課)

 ⑥「スポーツ」       長野慎太朗  (延岡市 教育委員会 保健体育課)

 

 生徒たちは、6つのテーマ毎に、3グループに分かれて取組みます。

今日は、メンターの自己紹介と「働くということ」などについての講話のあと、「ミッション」(課題テーマ)を提示していただきました。

 

 10月20日の「あさひタイム発表会」に向けて、課題研究に取組んでいきます。

メンターの方々には、月に1回程度(10月までに4回)学校に来て、ご指導いただくことになっています。

                                     (トータルコーディネーター  水永)

自己紹介をされる6名のメンターの方々 「働くということ」の講話と、ミッションの提示

 

 

 

 

 

 

 

 

    自己紹介をされる6名のメンターの方々               「働くということ」の講話と、ミッションの提示

 

 

 

 

延岡市立旭中学校1年生 「7連続よのなか教室」がスタート 

6月9日(金)に、旭中学校1年生(2クラス、70人)で、7連続「よのなか教室」の第一回が行われました。これは総合の時間で、「延岡を知る」というテーマで1年間を通して、生徒が様々な方々から延岡について最新の話を聞くことで、延岡の魅力と将来を考える機会にしようというものです。

 

  旭中学校では3年間を通して「地域学習」に取組んでいます。

  1年生では、「地域とつながろう」   延岡の魅力を知り、将来を考える

  2年生では、「他地域とつながろう」  他地域に触れて(修学旅行で)、将来を考える

  3年生では、「将来とつながろう」   10年後の世の中と私を考える

 

 第一回目の今回は、パンフレット作りについて学びました。

これから6人の方々の話を聞き、それをパンフレットにして多くの人たちに伝えていきます。

そのパンフレットを作るにあたって、専門家である馬場和久さん(0982株式会社 代表取締役)にレイアウトやデザインの基本などについて学びました。

                                  (トータルコーディネーター  水永)

「パンフレット作成に挑戦しよう」と題して語っていただいた馬場さん

           「パンフレット作成に挑戦しよう!」と題して語っていただいた馬場さん

延岡高校MS科1年生 「課題研究(SDGsフィールドワーク)」がスタート 

  メンターの方々の課題提示を聞いて御礼を述べる生徒代表

              メンターの方々の課題提示を聞いて御礼を述べる生徒代表

 

延岡高校SSHは、4年目を迎えました。今年も、MS科1年生(2クラス、82人)では、半年間をかけて、毎回2時間ずつ、5回のメンター指導を経験することになります。

 

 本格的な探究学習に入る前に導入として次のような講話を聞きました(普通科1年生も一緒に)

  4月24日 「探究するということ」  

            水永正憲(延岡市キャリア教育支援センター長)

  5月 8日 「課題研究のすすめ方、研究手法について」

            竹澤眞吾(九州保健福祉大学 教授)

  5月15日 「研究・探究におけるデータの分析」

            西脇亜也(宮崎大学 フィールド科学研究センター 教授)

 

 6月5日に第一回メンター指導が行われました。メンターの方々は次の通りです。

1)萩尾  蓮 (旭化成株式会社 電池材料事業部 ハイポア品質保証部 日向品質管理課)

2)松浦 友香里、森  武徳、 西山 拓郎、恒川 友紀

  (旭化成ファインケム株式会社 品質保証部の4名の方々に入れ替わって担当いただきます)

3)松原 浩二 (株式会社花菱塗装技研工業 新富事業所 管理部 品質管理)

4)甲斐 奈月 (旭有機材株式会社 管材システム事業部 管材テクニカルサービス部)

5)樋口 勝馬 (九州電力株式会社 宮崎支店 技術部 土木建築グループ)

 

 メンターの方々から「自己紹介」と「会社と現在の仕事の紹介」をしていただき、「課題テーマ」(自然科学)を提示いただきました。どのテーマも興味深く、生徒たちは身を乗り出して聞き入っていました。生徒たちの希望をもとに5つの課題テーマの中から一つを選んで、グループで取組む予定です。これから11月6日のポスター発表会に向けて、探究学習が始まります。

(各企業にメンターの方々を派遣いただけるようお願いをさせていただきました)

                               (トータルコーディネーター  水永)

 

延岡市立旭中学校2年生 多様な講師陣による講話 「職業について学ぶ」

6月2日、旭中学校2年生(84人)では、6つの異なる職種の方々からお話を聞きました。

2時限を使って、30分の講話を3回行っていただき、生徒たちは入れ替わって話を聞きました。

 

 普段は目に触れることはないが、自分たちを支えてくれている人たち、自分たちの命を守ってくれている人たち・・・を子供たちに触れさせてやりたい、という先生方の熱い思いから実現しました。

どんな想いで働いているのか、仕事をするとはどういうことだろう、と考える場になりました。

先生方の思いを実現しようと、次のような講師人選と依頼を支援させていただきました。

 

1.「警察官」     延岡警察署 延岡駅前交番所長さん

2.「消防士」     延岡市 消防本部 予防課の方

3.「自衛官」     自衛隊 宮崎地方協力本部 延岡出張所長さん

4.「保健師」     宮崎県延岡保健所 健康づくり課長さん

5.「ゴミ回収」    延岡市 クリーンセンター 技師さん

6.「宅配ドライバー」 ヤマト運輸 宮崎支店、延岡営業所の方

 

「ヤマト運輸」の宮崎支店、延岡営業所、宅配ドライバーの方々による講話後に御礼を述べる生徒         「ヤマト運輸」の宮崎支店、延岡営業所、宅配ドライバーの方々による講話後に御礼を述べる生徒

 

 話を聞いている生徒たちの姿を見ていて、とても刺激と気付きを得ていることを感じました。                                

生徒たちは、これから修学旅行、職場体験、立志式と、2年生の1年間を通して体験を重ねていきます。その最初のスタートをこのような形で迎えられたことは、意義深いことだと思いました。

                              (トータルコーディネーター  水永)

高校と中学校で 「探究するということ」 講話

4月24日、延岡高校MS科・普通科1年生(240人)に、「探究するということ」について講話しました。SSH課題研究「SDGsフィールドワーク」の導入になります。

 

1.これからの時代に求められる人財とは、「新しいことに挑戦できる人」であること

2.新しいことに挑戦できるには、「答えのない問題に答えを見出す力」が必要であること

「探究学習」は、その力を身に付ける貴重な練習になること

3.旭化成の「変革と成長への挑戦」の歴史を紹介し、変化の本質は何かと問いつづけることの大事さとその方法について語りました

最後に、「大学では何を学ぶのか  高校生の君たちへ」 という私からの1枚の手紙を配って、読んでもらうことにしました。

 

 6月2日、延岡市立旭中学校3年生(82人)に、「探究とはどういう学びだろう」と題して講話しました。課題学習(PBL) 「10年後の世の中と私 SDGsを通して考える」の導入になります。

 

 探究学習は、高校生になってから始めるのでは遅すぎるという指摘があります。

しかしながら、中学校で探究学習に取組むには様々な壁があり難しい状況です。

それを、旭中学校では4年前から取組みが開始され、今年で4回目の挑戦になります。

  このような取組が他の中学校にも拡がっていくことを願っています。

 

     

                                                                                                         (トータルコーディネーター  水永)

高鍋高校 普通科CIクラス 1年生向け、人生100年時代のキャリアデザイン講話・ワークショップが実施されました

 

ーもし107歳まで生きるとしたら、何歳まで働きますか?同じ仕事をしていますか?

人生100年時代を受け入れ、キャリア形成をどのようにしていくかを考えるきっかけになればと「&ライフデザイン 自分の人生を生きよう」と題しての講話の後、対話で大人とこどもがつながるキャリア教育プログラム「ひなた場」の人生グラフワークシートを活用した無形資産の可視化ワークを、宮崎県立高鍋高等学校 普通科CIクラス 1年生43名と行いました。

一週間前に、幼少期から現在を振り返って人生グラフを書いていた生徒の皆さん。タブレットを使用しオンラインでのアンケートを実施したところ、半数以上の生徒が「楽勝!色々書けた」「割と書けたと思う」と感想を持っていました。初めて書く時は特に難しさを感じることも多いですが、しっかり書いていました。中学校でひなた場を経験した生徒もいたようです。

次に、人生100年時代に必要なキャリアデザインの視点の1つとして、無形資産(生産性資産、活力資産、変身資産)の概要を解説したのち、それぞれの人生グラフから3つの資産を掘り起こすワークを実施しました。「習い事は資産になる?」「友達と喧嘩した経験は?」「部活を変えたことは?」など質問もあり、自分の中に資産を見つけたトレジャーハンターがたくさんいました。

先生からのご感想・ご意見

 進路研究・進路選択をしていく中で、はじめに生徒自身がこれまでを振り返り無形資産を中心に自分の強みを考える貴重な時間となった。

 また、これまでを振り返る中で生徒同士でアウトプットすることで自分の一面をさらに広げる活動になったのではないかと思う。

 この経験を通じて自分の人生設計をより明確化し、その中で高校3年間のビジョンを描ける生徒になって欲しいと思います。

ご感想ありがとうございます。


高鍋高校 普通科CIクラスでは、児湯地域を中心に、様々な進路実現を果たした方々との対話が秋に計画されているそうです。今回、生徒自身がすでに持っている無形資産を掘り起こし、自分の強みや良さを見つけるための材料を少しでも多く集めることで、次につながるお手伝いができていれば幸いです。

 延岡市立 旭中学校3年生「課題学習」がスタート 

 令和5年度も、旭中学校3年生(3クラス、82人)では、「総合」の時間で「課題学習(PBL)」に取組むことになりました。令和元年度にはじめて取組まれて、コロナ禍で1年は休止しましたが、その後先生方の懸命のご尽力により継続され、今年で4回目になります。                                               (講話講師とメンターの人選依頼を支援させていただきました。)

 

 今年のテーマは、今までと同じく「10年後の世の中と私 ―SDGsを通して考える」です。

5月19日(金)  「オリエンテーション」

5月26日(金)  「10年後の世の中を考える」  講話とGW

                                 講師  戸高広道さん (延岡市 企画部企画課企画調整係)

                                 内容    「第2期延岡市人口ビジョン」 「第2期延岡新時代創生総合戦略」

                                 GW    「人口が減ったら、どういう問題が起きるだろうか」

                                  発表と講師からコメントとアドバイス

   人口減少の課題を語り合う戸高さんの話を聞く生徒たち

 

 

 

 

 

 

                            戸高さんの話を聞く生徒たち                       人口減少の課題を語り合う

 

6月 2日(金)  「 探究とはどういう学びだろう 」  

                                           講師  水永正憲(延岡市キャリア教育支援センター長)

                                           内容  「探究するということ、答えのない問題に答えを見出す力」

 

5月31日(水)  メンター・先生方の顔合わせ、質疑等打合

担当の先生とメンターとの打合せは盛り上がっていった

                 担当の先生とメンターとの打合せは盛り上がっていった

                                                                                                      (トータルコーディネーター  水永)

西都市立三財中学校9年生へさいと学オリエンテーションを実施しました

8月初旬に総合的な学習の時間(西都市では、さいと学と呼んでいます)の学びを、

学校を超えて共有し合う「さいと学アワード」を昨年より開催している西都市立中学校。

今回は、三財中学校9年生へさいと学オリエンテーションとして

講話とワークショップを実施しました。

 

まず最初に、総合の時間担当のT先生より

さいと学をとおして身につけてほしい力について解説いただきました。

7年生の時から彼・彼女たちの成長を見守ってきたT先生ならではの視点。

まるで背中を押してくれるような、応援メッセージのようでした。

 

次に「さいと学」の探究的な学びについてと問いを持つことを

ライフデザインの観点から少しお話しさせていただき

興味関心のあるテーマを見つけるための事前ワークを実施しました。

「問い」と聞くと構えてしまいがちですが、

本来私たちは小さい頃から、これってなんだろう?なんで?・・・など

自然に「?」が浮かぶ時期があったはずです。

大きくなるにつれて、いつしか「?」を閉じてしまったのかもしれません。

興味関心のあるテーマを活用して、

ワクワクしながら疑問に思うことから再スタートできれば

数ある「?」の中に探究したくなる問いを見つけやすくなるのではと思います。

 

8月のアワードに向けてだけでなく、9年生のさいと学は始まったばかり。

活動がより一層深まり、生徒たち一人一人が没頭したくなる仕掛けの

サポートができるよう、引き続き伴走してまいります。

川南町立国光原中学校1、2年生向けよのなか教室を開催しました

川南町立国光原中学校で1年生2年生約87名向け、キャリア教育講話が開催され

(1)これからの社会の流れとそこで必要な力

(2)総合的な学習の時間を学ぶ意義 

についてお話しさせていただきました。

日常の中に自分の生き方について考えるきっかけはたくさんあること

失敗も捉え方と向き合い方次第で、深い学びとすることができること 

などをお話しさせていただきました。

最後に、Pixer社でも使われる応用インプロのまちがえチャレンジワークを実施。

「失敗」はなるべくしたくない、と事前に話していた生徒たちのイメージが変わり

みんなで失敗を賞賛する空気を作ることができました。

VUCAの時代と言われてはや数年が経ちました。

企業のトップや人事の方々の採用に関する情報を伺っていると

間違わないことよりも柔軟性を持って小さく失敗し、周囲と協働しながら

軌道修正する力を持つ人材が求められていることを感じます。

失敗から学習する経験や、他者とスキルを生かし合うチームビルドの経験を通して

多様な人と成果を出していくということはどういうことなのか

少しでも体験できる機会が提供できていたら嬉しいです。

 

 

 

 

 都城高専4年生 校内研修で 講話

4月21日、都城高専4年生(160人)に「激変する時代にこれから求められる人財  君たちの未来は可能性に満ちている」と題して講話をしました。

 1.変革に挑戦しつづけるということ

     旭化成の100年の歴史の中でイノベーションがどうやって起こされたのか

 2.激変する時代とどう向き合うか

     変化の本質は何か? をどう考え実践していけばいいか

 3.未知への挑戦が開く 「君たちの未来」

     AIで新しく生まれる仕事・・・わくわくする未来 、若者の感性こそが時代をひらく

     自分にとって「幸せ」とは何だろう? と考えてみてほしい

  

講話の後にたくさんの質問を送っていただきました。

・「自分はできれば地元宮崎で過ごしたいと思っているのですが、人生で一度は首都圏や海外に出 て働くべきだと思いますか」

・「一番感動したことは何ですか」

・「自分は将来の方針がまだ定まっていません。様々なジャンルに興味を惹かれる反面、その意欲を絞れず目標を決めかねています。水永さんは自分の将来像をいつ頃に決定しましたか。また、その過程で悩んだことを教えてください」

 ・・・・・

とても考えさせられる質問ばかりでした。

何日かかけて考えて、自分のこれまでを振り返りながら、メッセージを込めて書いて届けました。

                                                                                                          (トータルコーディネーター  水永)

高鍋高校1年生普通科・生活文化科の地域探究発表会が開催されました

高鍋高校1年生普通科・生活文化科の生徒による地域探究の発表が行われ

エリアコーディネーターの福島も講評に携わらせていただきました。

地域探究は、自分の生活する地域の現状を知り、発見した特性や課題の

20年後をイメージし、考えることで、課題解決能力や探究的な学習の

プロセスを身に付ける機会とするために実施されています。

東児湯5町(都農町、木城町、川南町、高鍋町、新富町)の地域講座を受け、

地域巡検の研修から、生徒たちは地域の課題や取り組みをまとめ

その現状から20年後をイメージし、「未来新聞」を作成、発表しました。

「盛り上がる」をテーマにまとめたグループ、

2030年ではSDGsの目標は達成していないのではないか?という仮説から

探究を進めたグループ、また東児湯5町の合併という未来を予測したグループなど

とてもユニークで面白い発表が並びました。

講評では、1年学年主任の甲斐先生が、

来年2年生になったときの探究を見通したお話をしてくださいましたので

エリアコーディネーター福島は、各グループのよかった点と、

学校の外から見た探究の意味、そして2年生での探究を深めるヒントを

フィードバックさせていただきました。

今はまだ起こっていないことを予測し、イメージを展開することに

チャレンジした1年生のみなさんの来年がまた楽しみです。

<文責:福島>