校長あいさつ

 本校は、明治43年に関本健治氏がクラーク氏邸の一室を借りて盲教育を始めて、日向盲訓院を作り、大正時代には宮崎市末広町に私立盲学校として設置されました。また、昭和10年には宮崎県立盲学校として県立学校となりました。その後、昭和23年に神宮に移転、昭和39年に現在の宮崎市島之内に移築しました。平成20年には「宮崎県立明星視覚支援学校」と校名を変更し、今年で創立114年目を迎える県内唯一の視覚支援学校です。

 今年度は、幼稚部1名、小学部7名、中学部2名、高等部普通科2名、本科保健理療科1名、専攻科理療科3名、専攻科保健理療科1名の計17名の幼児児童生徒が在籍しています。それぞれの出身地は県西の小林市から県北の延岡市と広範囲となっており、将来の自立のために寄宿舎生活をしている生徒もいます。

 本校は、「誠 実」 「自 立」 「創 意」3つの校訓の基、「一人一人の障がいの程度と発達段階に応じた教育を行い、障がいによる様々な困難を克服するために必要な知識、技能、態度を養い、心豊かに明るく、社会で自立し、たくましく生き抜くことができる幼児児童生徒を育成する」ことを教育目標としています。幼児児童生徒が共生社会の一員として、人と関わりながらたくましく生きていくために「思考力」「主体性」 「コミュニケーション力」「体力」「感謝する心」の育成に向けて、チーム明星として全職員で幼児児童生徒一人一人の将来を見据えたきめ細やかな教育活動を実践していきます。

 本年度も、安心安全な環境を保障し、何事にも前向きに捉え失敗を恐れずに挑戦し、自ら考え、社会でたくましく生き抜く力の育成を目指し、一人一人の実態に応じたICT機器を活用した学びの工夫を取り入れながら、充実した学校生活となるように努めていきます。
 最後に、県内唯一の視覚支援学校として、保護者や地域から信頼される学校を目指し、幼児児童生徒一人一人の幸せの実現のために日々努力していきたいと思います。
今後とも皆様方の一層の御理解と御協力をお願いいたします。



宮崎県立明星視覚支援学校

校長 鎌田 雄一 

日誌

校長ブログ

校内コンプライアンス研修がありました

23日午前9時から教職員課の専門主幹による講話を

いただきました。

県が掲げる4つの重点取組遵守事項、本校独自の設定項目に対し、丁寧に説明や御助言等

をいただける会となりました。

我々教員は、県民のみなさんはもちろん、地域の方々、保護者や幼児児童生徒の

信頼を失わないように、当事者意識を持ち続けていきたいと改めて思いました。

その会の後半、「かりてきたねこ」の紹介がありました。

我々が指導する際(人間関係づくり)のポイントとして、

か:感情的にならない

り:理由やわけを話す

て:的確に、短く

き:キャラクターには触れない

た:他者と比較しない

ね:根にもたない

こ:個別に指導する

これは、人材育成の留意点でもあり、風通しのよい職場づくりのための

配慮すべきことの例だと思います。

これから、今日学んだことを生かし、よりよい教職人生、

よりよい人間関係づくりに役立てていきたいと思います。

お疲れ様でした。ありがとうございました。

 

 

 

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1学期終業式

本日19日(金)は、終業式でした。

以下、私が話した内容の一部です。

これだけはやっておかないとと思うことがあれば、後悔しない
ように行動に移していくと、何かいいことが起こる気がしませんか。
たとえ上手くいかなくても、後悔は残りませんよね。
そのとき、そのときで考えてみて下さい。

最後に、理療科3年生、中学部3年生へ一言。
昔はよく受験生に、「勝負の夏」とか、「夏を制するものは受験に勝つ」とか言っていたものですが、

私からはこの言葉を贈ります。
「心が変われば行動が変わる、行動が変われば習慣が変わる、習慣が変われば人格が変わる、人格が変われば運命が変わる」あの野球の松井秀樹選手の座右の銘です。
この夏の終わりに、自信をもって良い夏だったと言えるように、意識をもって過ごして下さい。
長くて暑い夏ですけど、大事に過ごしてください。

 

後悔のない時を過ごす。

意識のもちようだと私は思います。

幼児児童生徒にとって充実した夏休みになることを祈念します。

 

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趣味?好きな教科? なに?

小学部4年生が昨日アポを取りに校長室に来ました。

明日17日の午後14時頃にアンケートをしたいと。

そして、本日約束通り校長室に現れました。

質問は2つ。

1つは、「趣味は何ですか?」

なかなかないけど、そして行けないけど、キャンプかな。

自然の中で、寝るために行っている感じかな。

2つめは、「好きな教科は何ですか?」

これも、色々考えたけど、私から逆質問。

「先生の教科知っているよね?」

すると、国語(超嬉しい)

社会、理科、と想像をしてくれて、

私的にはさらに嬉しい限り。そして、英語。

「そうです。先生の担当教科は英語だよね。」

すると、「伊東先生とどっちが英語上手かな~」

私が、「え~比べると?辛いな~。」

そして、私からプラスして昔話をしました。

「中学の時に習った先生が、その頃の英語の授業に

外国人を連れてきてペラペラ話をしている姿に憧れて

勉強するようになった。そして、いつの間にか

今のようになった。」と答えました。

※教師からの影響って大きいものですね。

彼は校長室を出るときも礼儀正しく、

「校長先生、ありがとうございました。」

と言って出て行きました。

健やかに育っている彼の頑張りには、いつも元気を

もらえています・・・最高です。

素直な反応が周りを癒やしてくれます・・・

さて、答えた質問がどうなるのか楽しみです。

 

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共生社会を目指す探究活動サポート事業

7月16日、本校高等部普通科2名が、大活躍です。

共生社会をテーマとした探究活動(授業)の取組で、

午前中は、イオン宮崎の北側入り口付近で、一般の方にお声かけを

させていただいて、視覚障がいに係るアンケートに答えていただきました。

たくさんの方が快く受けていただいて、感謝でいっぱいでした。

午後も引き続き、今度は宮崎駅に移動して同様のことを行いました。

この取組は、視覚障がいへの理解啓発に繋がり、本校を知っていただく

絶好のチャンスであります。

生徒も積極的に声をだして、アンケートへの御協力を

お願いするとともに、しっかりとお礼を述べる姿がありました。

このような経験を通じて、彼らが成長していくことに我々は

心から喜びに感じますし、これからも全力でサポートしていきたいです。

普通科の生徒、引率の先生方、お疲れ様でした。

 

 

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明るい、かっこいい、落ち着く

11日、給食に向かう5年生の児童2名とすれ違いました。

挨拶して、私から「先生の声はどんな風に感じる?」と

聞くと、「どう言ったらいいのか・・・いいにくい・・・」

と反応。

もう少しつっこむと、「教務主任の先生の声に似ている」

さらにつっこむと、「明るい」「かっこいい」

「落ち着く声」と反応。

素直に答える児童に、素直に受け取る私がいました。

元気が出て、午後の会議も乗り切れそうです。

もっともっと対話して、いろんな人といっぱい色んなことを

話せるといいなと思います。またね。

 

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実践授業

今年12月に授業公開を控えています。

ICT推進に係る授業実践の研究成果をお披露目することになります。

視覚障がいの支援、自立に向けてICT活用が非常に大事になっています。

授業は、ipadを使い動画や情報を拡大して見たりします。

調べ学習も普通に検索して、生の情報を得られます。

Voice overを使って音声で内容を確認します。

ノートテイキング代わりにソフトを使って、板書を

共有したり、自分自身でペンを使って再度問題を解いたりします。

大学では、入試に関していえば、今はほぼインターネット出願。

大学での授業は、教授陣との課題等のやりとりはメール。

そして添削したものもメールで返される。授業もzoomを使う場合もあるでしょう。

コロナ禍を経て、使えるものがあること、使うと便利と

思うものが本当に増えてきました。特に本校の幼児児童生徒には

早期に段階的に学びに取り入れてもらいたい。そして、将来の

仕事にも繋がるスキルを学んでもらいたい。そう思います。

今日も実践授業(先生方がICTを取り入れた授業実践)があります。

少しずつ、少しずつ使うことで慣れていくので、楽しみです。

外の世界は、本当に情報過多。どんどん先へ進んでいきます。

取り残されるわけにはいきません。その上をいくくらいに努力をして

ICTも駆使して、自立できるようにみんなで盛り上げていきたいものです。

それから、ICT活用も含め、本校のことを知ってもらうためには、まず見てもらうことが大事だと

思っています。少しでも本校のことに興味があられる方は、遠慮なく

ご連絡ください。大歓迎です。

今日の授業はどういう展開になるか、生徒の学びはどうなのか

検証していきます。

 

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リベラハープアンサンブル

7月10日、今日は午後に音楽鑑賞教室がありました。

プレイルームでハープ、フルート、パーカッションの3人が奏でる音に

本当に癒やされ、時間を忘れて夢中になってしまいました。

3人の絶妙なトークもなんともいえない温かい雰囲気がありました。

本校の幼児児童生徒は、音楽が大好きなので、生演奏で

目の前で繰り広げられるハーモニーに心から感動して

いるようでした。いつもより積極的になった児童も

いて、手を上げたりつぶやいたり、きっと良い思い出になったことでしょう。

素晴らしい経験をありがとうございました。

最後に、子どもたちからちょっとしたお礼の贈り物(手作り)の贈呈もあり、

喜んでいただけました。

音楽は、心を癒やしたり、元気づけたり、慰めたり、それを演奏

できること、関われることは本当に素晴らしいことです。

本校の子どもたちが、今日来校された方々のような仕事に就くというのも

選択肢の1つになるといいなと考えてしまいました。

くつろぎのひとときをありがとうございました。週の中日、私も癒やされました。

さぁ、気持ちを切り替えて仕事だ。

 

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九盲体終わる、次へ!

7月4,5日九盲体が鹿児島で行われました。

朝早くから、大変だったと思うけれど、まずは

出発できて良かったです。

そして、試合。まずはフロアバレー。

シードで2回戦からの出場でした。長崎に勝利した

強豪鹿児島と対戦。本当にその場にいれなかったことが

残念でなりませんが、シーソーゲームだったそうです。

ただ、引率の先生に聞くと、鹿児島はかなり練習を積んできたように

見えましたと仰っていたので、気合いが入っていたのでしょう。

勢いに負けてしまったのかも知れません。本校は、北九州と大分と3チーム

合同のチームでしたので、結果的には負けはしましたが合同練習は

ほとんどしていない中でのシーソーでしたので、よく健闘したと

思っています。試合が終わったあとはかなり悔しい表情を見せていたようですが、

その悔しさが次へ繋がってくれるといいなと思います。

本当に長い間練習してきた彼らを褒めてあげたいです。

そして、普通科の横内さん。STT全盲の部、優勝ーーーーーーーーー!!!!

素晴らしい結果です。集中して頑張った彼女を誇りに思います。

「やればできる!」と本当に思わせてくれました。このことを

いい意味で自信に繋げてくれると嬉しいです。

それから、引率された先生方、朝早くから見送りをしていただいた寄宿舎の先生方

そして応援していただいた全員、お疲れ様でした。(個人的に、引率された先生方は

刺激的な試合を見られてうらやましい限りです。)

生徒たちには、これからも様々なことにチャレンジして、苦しいことでも乗り越えて

自分磨きを続け、成長していってもらいたいです。

明星、次へ羽ばたけ!

 

 

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九盲体へ

本日、1限目に全校集会がありました。

小学部6年生、鈴木さんと磯貝さんが全体の司会でした。

2人とも立派に進行できていました。心から感動しました。

大きな声で、堂々と、ほぼ間違いなく。

彼らはできます。どんどんやらせたいです。

彼らの活躍が今後も楽しみです。

ところで、今日の全校集会は、九盲体の壮行会でした。

STTとフロアバレーに出場するメンバーから

一言ずつ発言がありました。

それぞれの思いを語り、全校が拍手して激励しました。

出場する理療科の長野さんからは、「自分たちだけでここまでこれたわけではない。

先生方が練習相手になってくれたから」という発言がありました。

そういうところに気がつく、そして年長として先輩として

堂々とこの内容を発言できる彼の存在は、貴重だな~と思います。

私からは、①練習は裏切らないこと②たくさんの先生方の思いを感じて欲しいこと

③チームワークを高めるために、他県の人としっかり挨拶と対話をして欲しいこと、

そして最後に④劣勢、上手くいかない、ミスをした、そのような時ほど周りの声、心の声が大事、

気持ちの切り替えが大事。

このような4つのことを話しました。何より、笑顔で元気にやりきってきて欲しい、そう思います。

緊張やプレッシャーに押しつぶされる感覚も成長の過程では必ずあります。

そういう経験を経て、自信をつけていって欲しいです。

明星がんばれー!ファイオー!

7月4日、早朝6:30本校出発です。今回行けなくて残念。

 

 

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7月に入りました、靴とゴロゴロ。

7月に入り、梅雨はどこへやら・・・

寝苦しい毎日になりそうです。

先週は東京に出張でしたので、その時の様子を

少しだけ提供します。

まず、やはり東京は人だかり。どこを歩いても人、人、人。

電車でも街中でも上手く避けて通らないといけないくらいですよね。

そしてとにかく歩く。今回履きなれない靴を履いて行ったのが

間違いでした。靴擦れはなかったのですが、足が棒のように

なりました。そして、荷物。ゴロゴロを持っていけば

良いのに手持ちで行ったのが最悪でした。出張でいただいた

資料が大量にあり、それを入れて持ち運ぶだけでも苦労しました。

東京へ行くときは、履きなれた靴でゴロゴロでぜひ!

視覚障がいに思いを馳せると、あの人だかりを歩くのは

至難の業です。満員電車もしかり。でも、社会で生きていく

ためにはそういう困難も乗り越えていく力が必要ではないか。

点字ブロックはありましたが、自転車が邪魔になっていたり、

とにかく人が駆け抜けていく状態。こんな荒波に放り込まれたら

どうなることか。と色んなことを考えてしまいました。

本校の生徒には、社会で自立していくために必要な資質を

身に付けさせたい。その1つに、大きな困難は想像以上にあるとは思うけれど

どんなに苦しくても、大変でも、明るく笑顔で、周りに頼りながら

しっかり歩んでいってもらいたい。そういう思いがあります。

そういうことを乗り越えた先には、知的好奇心を満足させるものとの出会い

や刺激的な人との出会い、何より自分を高めるチャンスが待っている

はずです。そんな出会いをいっぱいしてもらいたいです。

 

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