日誌

活動報告

延岡市内若手社員合同研修 「コネクトⅡ」 がはじまる

延岡・日向地区の地元企業で働く若手社員(5社の6人)を対象にした「グループ・合同学習“コネクトⅡ”」がスタートしました。昨年第一回を終え、今年二回目になります。

「地域の未来を担う人財育成」をめざして、企業の枠を超えて学ぶ場をつくろうというものです。

 

これは、地元企業の若手経営者の方々が企画運営されたもので、自分の会社や職場を超えて、同じ世代の仲間と異業種交流することにより、働くモチベーションと帰属意識を高めようと計画されたものです。 研修の最後には、中学生に「働く喜びと苦労」を語ることになっていますので、キャリア教育支援センターとしても積極的に関わっています。

 

 第1回を、6月15日(木)15:00~18:00に行い、第2回を7月20日に開催しました。以降 毎月1回開催して、12月か1月に地元の中学校で「よのなか教室」を行い、自分の仕事の意義や魅力を語ります。これまでの自分をふりかえり、これからの会社と自分の役割を見つめ直す機会になります。最終回は2月に予定しています。

                                     (トータルコーディネーター  水永)

第1回研修の様子 (夕刊デイリー新聞)

                       第1回研修の様子 (夕刊デイリー新聞)

延岡市立 旭中学校1年生 「連続よのなか教室」 

 「延岡は自然の宝庫」と生徒たちに熱いメッセージを送る高橋さん

                                             「延岡は自然の宝庫」と生徒たちに熱いメッセージを送る高橋さん 

旭中学校1年生(2クラス、70人)では、総合の時間で、「地域とつながろう」(延岡の魅力を知り、将来を考える)というテーマで、1年間を通して様々な方々から延岡の魅力と課題について話を聞き、自らで考えていく、7連続「よのなか教室」に取り組んでいます。

 

 6月16日(金)には、「延岡一番」と題して、谷平興二さん(前 延岡市観光協会会長)から

 6月23日(金)には、「延岡は自然の宝庫」と題して、高橋勝栄さん(延岡マリンサービス店長)から

 7月14日(金)には、「延岡の神話」と題して、杉本隆晴さん(延岡観光大使、元延岡市副市長)

 7月21日(金)には、「延岡の昔話」と題して、延岡もえぎの会(語り部の方々)の皆様から

 

 2学期にも2回予定されています。その後、生徒たちが自分たちで学び考えて「延岡をアピールできるパンフレット」を作成し、10月27日の「あさひタイム」で保護者や他の生徒の前で発表することになっています。

                                                                                                                             (トータルコーディネーター  水永)

延岡市立 恒富中学校1年生 「延岡の歴史を知る」 

恒富中学校1年生(3クラス、83人)では、総合の時間で、「ふるさととつながろう」を目標に1年間を通して、取り組むことにしています。

その中で、のべおか振興の父と呼ばれる延岡藩の城主「内藤政挙公」と、のべおか振興の母と呼ばれる旭化成創業者「野口遵翁」について学ぶことになりました。

 

 これまで、地域のことを知るために行われてきたことは、現在の行政の課題とか、地域の産業や文化伝統などが主でした。本格的に歴史そのものに焦点を当てた取組は初めてだと思います。 先生方の思いに応えるために、気持ちをあらたにお二人の方にお願いしました。

 

 6月22日(木)  生田邦昭さん  (野口遵顕彰会 幹事長)

 7月 6日(木)  増田 豪さん  (延岡城・内藤記念博物館 係長・学芸員)

 7月13日(木)   同 上

 

 生田さんからは、今から約100年前に、ここ延岡で、現在の工業都市延岡の礎を創った「野口遵」とはどういう人なのか。そして当時世界で初めてと言われる「アンモニア合成」という近代科学工業の先駆けに挑戦した人たちの物語も紹介していただきました。また、現在野口遵顕彰会が毎年実施している、中学生を東京の科学館・博物館・研究所に派遣する「ジュニア科学者の翼」についても話がありました。

 

 増田さんからは、1回目には、1603年に延岡城を築いた高橋元種から、有馬・三浦・牧野・内藤という歴代の殿様の歴史とおもしろい逸話などについてお話いただきました。姉妹都市である福井県坂井市、兄弟都市である福島県いわき市が、これらお殿様との関わりであることも紹介されました。2回目に話された、最後の殿様内藤政擧が、明治維新後に学校を創り、銅山や電気所を作って産業を興されたことは、生徒たちに強い興味・関心を湧かせていたようでした。

                                    (トータルコーディネーター  水永)

感染防止のためオンラインで延岡の歴史を語る増田さん

                   感染防止のためオンラインで延岡の歴史を語る増田さん

延岡市内 全小中学校を訪問してキャリア教育について意見交換 

 4月末から約2ケ月間をかけて、延岡市内の全小中学校(38校)を、延岡市キャリア教育支援センターの3名のコーディネーターで訪問し、各学校のキャリア教育担当の先生方と、これからのキャリア教育について意見交換を行いました。

 

 各学校の校長先生、教務主任、キャリア教育担当の先生にご参加いただきました。

これまでも毎年春に行っていて、各学校でのキャリア教育の計画や、先生方のお困りごとなどをお聞きしてきましたが、今年度はこれに加えて、支援センターとして今年取組みたいと考えている企画や計画についてご提示して、ご意見をお伺いする場にもなりました。

 

 「よのなか教室」を座学中心からアウトプット型や体験を盛り込んだものにしていくためにはどうしたらいいか、様々なアイデアや意見交換で盛り上がりました。

延岡市内の社会人に登場してもらっている 「おしえて! よのなか先生(ビデオメッセージ)」も17本になりましたので、リーフレットを作成し、市内全ての先生方に1枚ずつお届けする予定です。

この動画を先生方に先ずは見ていただき、授業等での活用事例をつくって欲しいとお願いしました。

 

 各学校毎に約30分間という短い時間でしたが、とても有意義な意見交換になりました。3名のコーディネーターで分担を決め、先生方への支援をすすめていくことにしています。

                                     (トータルコーディネーター  水永)

 

今年度のキャリア教育支援の方針としてご説明した資料

                   今年度のキャリア教育支援の方針としてご説明した資料

社会人34名の方にご協力いただき、宮崎市立高岡中学校1年生を対象に「ひなた場」が開催されました。

昨年度2月から、宮崎市教育委員会とともに準備を進めてまいりました

対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」が、

宮崎市立高岡中学校で初めて開催されました。

 

ひなた場は、中学校段階からのキャリア形成支援の取り組みとして、

全県下の子どもたちが、宮崎で暮らし、働く意義を理解した上で、

自分自身の進路先や将来像を描くことができるようにすることを

目的としたプログラムです。

 

従来から、社会人講話のような取り組みはありますが、

一度に出会えるロールモデルの数が限られ、中高生とのマッチングも難しく、

深く共感・理解・イメージするところに届いていません。

 

そこで「ひなた場」では、「対話」を軸に子どもたちと大人をつなげます。

互いの人生を語り合うことを通して、憧れのロールモデルを見つけたり、

気軽に相談できる少し年上の地域の先輩との関係をつくったり、

自分自身の将来を深く考え、描いていく、そんな「きっかけ」を届けています。

そのきっかけを届けてくれるのは、ナナメの関係にあたる地域の大人の皆さん。

(ひなた場では、先生や保護者をタテの関係、友人をヨコの関係と表現しています。)

 

今回、地元の協力企業や事業所で働く大人の皆様やPTA会長、副会長など

19事業所 34名の方々にご協力いただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事前に「人生グラフ」「人生紙芝居」の作成をしてくださった地域の皆さんの

ご協力があったからこそ、この場が叶ったのですが、その大人の皆さんが

「地元活性の場になったと思う」

「自分が子どもの頃に、ひなた場のような機会があれば自分の進路も違ったかもしれない」

「自己開示することで、生徒たちも話をしてくれた」

「大人が自分を見つめ直す貴重な機会だった」

「生徒と対話する中で、我が子と重なっていろいろと考えた」

「以前関わった生徒がおり、覚えていてくれて嬉しかった」と口々に感想を共有してくださいました。

 

大人も子どもも、学校もともに育ちあう姿を見せていただき、

温かい空気の中で終えることができました。

 

余談ですが、高岡中学校の先生も、自ら人生グラフを書いていただき

道徳の時間で生徒たちにお話ししてくださったそうです。

いつも教わっている先生のことは知っているつもりでも、

ここまでの人生や背景に触れる機会はなかなかなく、「先生」「生徒」という役割を傍に置いて

一人の人間として知り向き合う、さらに豊かな関係性を育んでくれるきっかけになるのではと感じました。

また、生徒たちは「どんな大人になりたいか」をテーマに作文を書くそうです。

いちイベントではなく、学びのつながりの中でひなた場を活用していただき、ありがとうございます。

 

今後も、対話型キャリア教育プログラム「ひなた場」をとおして、お役に立てれば幸いです。