活動報告
宮崎県立都城工業高等学校2年生向けにジョブシャドウイングプログラムの事前学習を行いました
宮崎県立都城工業高等学校では2年生になるとインターンシップを経験しますが、今年度、建築デザイン学科のうち8名はジョブシャドウイングプログラムに参加します。
受け入れてくださるのは、宮崎県内の建設会社4社です。
ジョブシャドウイングとはインターンシップとは違い、作業は行いません。その代わり、影のように働いている人に同行し、仕事の観察を行います。
その際大切になるのが、ジョブシャドウイングを行う目的や、その観察によって何を吸収したいのかを明確にすることです。
事前学習ではワークシートを使って、ジョブシャドウイングの目的や学びたいことを書き出し、発表してもらいました。
職場の働きやすさや会社の中でのコミュニケーション、経営者視点でのリーダーシップを知りたいなど、それぞれの視点で目的を発表してくれました。
またジョブシャドウイングでの観察を効果的なものにするためには訪問先の企業の下調べが重要です。
訪問する企業の調査を行い、その上で、
「お客さんの要望に応えるために、どんな工夫がされていると思いますか?」
「同行する大人はどんな人(性格、能力、知識など)だと思いますか?」
という問いについて考えていきました。
訪問先の企業がどのようなサービスや価値を提供しているのか、担当してくれる方がどんな方なのかを想像しながらワークシートに記入します。
事後学習では事前学習で想定したことに対して、結果を記入する予定です。
企業も生徒たちの学びが深まるようにと、建設現場のマネージャー、人事、営業など様々な職種の方とマッチングできるようにしてくださいました。
中にはジョブシャドウイングの対象として、訪問する生徒のロールモデルとなるような方を選んでくださる企業もありました。
様々な業界で人材不足が叫ばれる中、建設業界も同様に、定着率を上げることが課題となっていますが、ジョブシャドウイングを通して、こうした課題を一緒に解決する人材を育てていきたいという企業の熱意も感じられます。
事前学習の最後にはジョブシャドウイングへの意気込みを発表しました。
「企業が抱える課題を見つけにいきたい」
「人間関係が大事だと思うので、働きやすい環境がどのように作られているか見に行きたい、その秘訣を知りたい」
など、それぞれの想いを話してくれました。
緊張しながらも期待に胸を膨らませて、ワクワクしている生徒たちの様子が印象的でした。
高岡中学校で3年生向け「進路ガイダンスに向けた1学期の振り返り」の講話・ワークショップを実施しました
高岡中学校では3年間を見通してキャリア教育の計画を立てられています。
育成したい生徒像や、年間で予定されている学校行事に関連付けてキャリア教育を実施されているだけでなく
定期的に生徒たちにどんな影響があったのかを測っている点も特色の1つです。
今回は11月に行う進路ガイダンスの事前準備として、1学期を振り返るための講話・ワークショップを行いました。
中学校生活も残りわずかとなり、受検(験)に向けての準備が進んでいきます。
進学先を決める際、成績だけで決めてしまうことがあるかもしれません。
しかし「自分が何を実現したいのか?」を明確にし、
高校の特色と照らし合わせて決めるという選択肢もあります。
夏休み中にいくつかの高校のオープンスクールに足を運んだ生徒たち。
また2学期が始まって約1ヶ月が経とうとする中、
自身が望んでいることやキャリアや進路選択を考えるための振り返りワークを行いました。
「1学期を振り返って特に印象深い出来事」
「中学校生活でやりきりたいこと」
「高校でやってみたいこと」などの問いについて考えました。
生徒たちは悩みながらも一生懸命、答えを書いていました。
従来の“学校推薦”から“自己推薦”に制度が変わり、生徒自身が自己PRを作成します。
こうした問いに答えることは、高校入試にも役立ちます。
また自分の考えを言語化したり、自分自身の良いところや強みに気付く機会にもなります。
受検(験)を控えた難しい時期ですが、生徒たちが自己決定の認識がもてるよう、今後もサポートして参ります。
(コーディネーター 福島)
地域巡見を予定している高鍋高校普通科・生活文化科1年生向け「新聞講座」を行いました
「地域の今を調べ、歩き、20年後の未来新聞を作成する」
高鍋高校1年生普通科・生活文化科の特色ある地域探究活動も4年目となりました。
児湯郡唯一の普通科のある高校、高鍋高校では、1年生の普通科・生活文化科の生徒は
秋になると、5つの町の地域の方々にお越しいただき、町のことを教えていただいたあと
東児湯5町(高鍋町、新富町、川南町、木城町、都農町)へフィールドワークへ向かいます。
今年の地域巡見では、現地視察で生徒たちによるインタビュー企画を盛り込むという新しい試みが計画されました。
より有意義なインタビューとなるよう招聘されたのは、朝日新聞社で新聞記者や週刊誌編集長を務められたキャリアも持ち、今はフリーで記者・編集者をしながら、宮崎県キャリア教育支援にも携わる佐藤修史さん。
新聞の特徴や基本的知識をお伝えいただいたあと、インタビューに向かう前にやっておくべきこと、インタビュー後すぐにやっておくと良いこと、取材道具などの具体的なアドバイスや、新聞作成のための大事な視点をたくさん教えていただきました。
見学された先生や、新聞講座を受けた生徒たちからも「わかりやすかった!!!」という声だけでなく、
「1年生だけでなく2年生にも聞かせたい」「いや、全員に聞かせたい」と大絶賛の声でした。
生徒たちは、地域講座や今回の新聞講座を踏まえ、10月のフィールドワークに向けて準備中です。
東児湯の個性あふれる各町を、彼・彼女たちの感性で様々な角度から切り取り、未来を描き
「地域を編集」する面白さを感じながら探究を進めてもらえたら嬉しいです。(コーディネーター 福島)
えびの市家庭教育学級で講話
9月16日(土)に、えびの市家庭教育学級(70名参加)で、「育むということ ―子供たちの未来は可能性に満ちている」と題して講話をさせていただきました。
後でいただいた感想文にはたくさんのメッセージが書かれていました。
「我が子にも帰ったら話してみようと思いました。「幸せになるために」「幸せとは」と考えることもあまりなかったので、子供が考えるきっかけを、これから母として作っていこうと思いました。」
「“見たことのない世界に漕ぎ出す子供たち” を支援する責任の大きさをあらためて感じた。地域とのかかわりを大切にした学校運営についてもさらに進めていきたいと思う。」
「すごく気になっていることでした。世の中の移り変わり、子供の未来・・・なぞが多すぎて、自分はどのように子供に接していいのか? 今日のお話を聞いて、ワクワクする未来を伝える、寄り添う、そして認める。とにかく吸い込まれるようにおもしろいお話でした。」
「社会の流れから子供への接し方へ視点を向けているのが、とてもわかりやすくて良かったです。学校単位の家庭教育学級でも話を聞きたいです。県内でやっておられる学びの場「よのなか教室」を、是非えびの市の小学校でもお願いしたいです。」
「親や先生の言葉は子供たちにはなかなか素直に耳に入ってこないと思うので、親や先生以外の大人の意見やお話を聞く機会を持つことができるのなら、子供たちも将来のことや自分の夢など、真剣に考えることができるのかなと思いました。」
(トータルコーディネーター 水永)
たくさんの保護者、教師の方々に参加いただきました 学級便りに掲載されました
高岡中学校2年生に職場体験に向けた事前学習を行いました
高岡中学校では9月末に「高岡夢パークⅡ」で仕事に触れる体験学習を行います。
今回は2年生80人を対象に、事前学習として、ワークショップ形式で仕事について考えました。7月に実施した「どういう大人になりたいか」のワークをさらに深めていきます。仕事や働くことへの理解を深め、体験学習をより有意義なものにすることを目的として実施しました。
ワークショップでは、会社とは?仕事とは?学校との違いは?など様々な問いの答えを用紙に記入してもらいました。
そしてクラス全員で知っている企業の名前を黒板に書き出し、その後、各クラスで交流しながら、どんな企業の名前が挙がったのかを共有していきました。
名前が挙がった企業の中から会社を選び、お客様のため、一緒に働く人のために貢献できることを考え、自分がチャレンジすることや「なりたい大人への一歩」を書き込みました。生徒同士が意見や情報を共有することで、仕事に対する考えが広がっている様子を感じ取ることができました。
体験学習を通して、生徒自身が将来の仕事や社会への関わりに興味・関心を持って「なりたい大人」へと近づいてほしいと願います。(コーディネーター 福島)
都城工業高校でジョブシャドウイングについて企業向け説明会を行いました
宮崎県立都城工業高校では、2年生にインターンシップを実施しますが、それに加えてジョブシャドウイングというプログラムを8名の生徒を対象に行います。
このプログラムを実施するため、今回は企業の人事担当の方を中心に説明会を行いました。
インターンシップは仕事を体験することが目的ですが、ジョブシャドウイングは、シャドウ=影のように仕事をしている方に密着して、観察から仕事とは何かを考えることを目的としています。実際の労働を近くで観察することで、仕事内容を理解するだけではなく、実際の業務の全体像を把握し、仕事に対する意識や必要なマインドを理解することができます。
今回、事前にジョブシャドウイング説明会を行い、学校と企業が同じ課題を共有し、共に考える機会になりました。
10月には生徒向けにジョブシャドウイングプログラムの説明会を予定しています。生徒たちがジョブシャドウイングによって将来、自分が働いている姿を具体的にイメージし、現場のリアルや魅力を感じ取ってくれることを期待しています。(コーディネーター 福島)
延岡市立 南方小学校 「教職員キャリア教育研修会」 で講話
8月2日(水)、南方小学校ですべての教職員(35人)を対象に「キャリア教育研修会」が行われ、90分間、講話をしました。校長先生から提起されたテーマは、「なぜ今、キャリア教育の推進が必要であるのか?」 さらに「子どものキャリア意識の形成における小学校段階での役割について」でした。
途中で、3回グループワークを行っていただきましたが、最後の回のテーマは「これから、南方小学校でどんなキャリア教育をすすめていきたいと思われますか」でした。職員室で、学年毎のテーブルで行われましたので、それぞれに活発な意見が出されて盛り上がりました。
「よのなか教室通信」から、名水小学校・南小学校・浦城小学校・延岡小学校・港小学校・一ヶ岡小学校・岡富小学校の実践事例を紹介した部分と、「おしえて! よのなか先生in延岡」(ビデオメッセージ紹介のリーフレット)とを、全ての先生方に配布して、講話の中で紹介し説明しました。
来年度から本格的にキャリア教育に取り組むことになりました。子どもたちだけでなく、同時に保護者へもキャリア教育を伝える場を設けていくことも提案いただきました。来年度に向けて、今年度2学期には、どこかの学年・学級で、小さくてもいいので新しい挑戦をしていければと願っています。
(トータルコーディネーター 水永)
職員室で行われた「キャリア教育研修会」
昨年に続き、西都市内6中学校の学びの共有「さいと学アワード」2回目が開催されました
今年で2年目となる、「さいと学アワード」。
「さいと学アワード」では西都市内6中学校(妻中学校、三財中学校、穂北中学校、都於郡中学校、三納中学校、銀鏡中学校)が学校の枠を飛び越えて、探究活動の学びを共有しています。
学校選抜で選ばれたグループの中から決勝まで勝ち抜いたグループが「さいと学アワード」で発表を行います。
審査員には妻高校3年生や教育委員会の方々、他にも様々な有識者の方が参加されました。
西都市にある中学校の生徒たちが地域の課題発見と解決のため、それぞれの視点で試行錯誤を繰り返し、取り組んできました。
優勝に輝いたのは、三財中学校。
ゴミ問題の解決に向けて、PDCAを繰り返した継続的な取り組みに賞賛の声が上がりました。
中でも「この探究には愛がある」という審査員の言葉が印象的でした。
探究活動の中で、問い作りから始め、仮説を立て、実行し、その結果に基づいて問いを作り直すというPDCAのサイクルを回しながら、課題解決に励んできました。
はじめに取り組んだのは住みやすい街にするためのゴミ拾いでした。多くの人にこの活動に参加してもらうための呼びかけも積極的に行なっていました。しかしゴミ拾いを繰り返す中で、拾い続けてもゴミが落ちている状況を目の当たりにします。さらに街を綺麗にするためには、「ゴミに価値を感じてもらうことが大切である」という答えに辿り着きました。
「普段なら捨ててしまうゴミも価値のあるものならば捨てない」という仮説のもと、堆肥農家へのインタビューも行いました。ゴミ問題を解決する取り組みの一つとして、コンポストを制作し、地域のお祭りではコンポストキットを販売する計画も立てています。(コーディネーター 福島)
門川町 小中学校教職員 「教育講演会」で講話
7月28日(金)に、門川町内の小中学校教職員ほかの方々(約130人)に、「自ら学ぶ子どもを育むキャリア教育」と題して講話をさせていただきました。
若者は「成長」を求めていること、企業の管理職など上の世代が今までのマネジメントを変えなければならないこと、・・・そして産業界で起きていることは、家庭や学校の教育現場でも同じはずだということをお話ししました。
これからの時代に求められるキャリア教育を、次の4点について提起しました。
1.将来どう生きるかを小中学校の時から深く考えさせること。そのためには、大人たちが「働く喜びと苦労」を、多様に、そして多数、語ることが必要であること
2.この地域で働き・暮らす魅力と課題を語り伝えること
3.企業・地域と、学校、家庭とが「協働」して子どもたちを育んでいくこと
4.コロナ禍にあっても、学びを止めないキャリア教育をすすめていくこと
「For Teacher」 (令和5年度 宮崎県キャリア教育支援センター活動紹介)と、「おしえて! よのなか先生in延岡」(ビデオメッセージ紹介のリーフレット)を、参加いただいた全ての先生方に配布して、講話の最後で紹介しご説明しました。門川町には、「門川町地域学校協働本部」の推進コーディネーターがおられることも紹介し、当支援センターも一緒にサポートさせていただくことをお話しました。一人でも多くの先生方からオファーがあることを願っています。
(トータルコーディネーター 水永)
参加いただいた先生方に配布したリーフレット
延岡市立 北川中学校 「家庭教育学級」で講話
7月25日(火)19時から、北川中学校での令和5年度「家庭教育学級」がはじまりました。
保護者の方々はお仕事や家事を終えた後の時間でしたが、30人ほどの方々が参加されました。
「20年後の未来を 私たちはどう生きていけばよいのか? -子どもたちの未来は可能性に満ちている-」と題して、1時間お話をしました。
子どもたちへの接し方を変えなければならない、白紙の未来を子どもたちは歩む、子どもたちにワクワクする未来を語らなければならない、ことを強調しました。
AIで仕事がなくなる ⇒ AIで新しく仕事が生まれる
正解がない社会になる ⇒ 正解は一つではなく、たくさんある時代になる
実施後の感想にはたくさんのお言葉をいただきました。
「子どもに未来を考えさせきれていない、という言葉が印象的で、将来を怖がらせず、わくわくする未来を描けるように話していこうと思います。」
「脅迫めいた言い方をすることが多々あり、反省しきりです。子どもは大人の鏡…ということは前も聞いたことがあったのですが、まさにそういうことなんだと、改めて思いました。」
「中3の子どもがいて、三者相談を終えたばかりの私にどストライクな内容でした。子ども自身、自分が何になりたいかが決まってない状態での高校選び、友だちと同じとこに行くか?どうしようと悩んでおり、どう伝えられたらいいかな?と考えていたところなので、自分にとっての幸せ、一番大事な事は何?と問いかけたいなと思いました。」
「家庭でできることは、明るい将来に向けて自分は何をしたいのか、幸せな姿とはどんなものなのかを一緒になって考えたり悩んだりしていく必要があると感じました。また、親の経験値だけで子どもに話しても通じないので、やはり子どもの考えや気持ちを汲み取ってあげることが大切だと思いました。」
「子どもを変えようではなく、こちら側がアプローチの仕方を変えて行く必要があると言う話に、引き込まれてしまいました。若い従業員の扱い方を少し変えようとか、こういう世代なんだとか大変為になりました。」
(トータルコーディネーター 水永)
保護者に参加を呼び掛ける 先生が作られたチラシ
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