部活動
百錬成鋼
今年も残り1か月となりましたが、11月もたくさんの方々に支えられ、チームの強化を進めることができました。
11月3日…木花中体育館(3勝5敗:木花中)
11月5日…小林中体育館(10勝:永久津中・小林中・高原中・細野中・広瀬中に2勝)
11月19日…榎原地区体育館(2勝5敗:吾田中に2勝4敗、日南振徳高に1敗)
11月20日…青島青少年自然の家体育館(2勝2敗:宮崎西中と高千穂中に1敗、佐土原中と八代中に1勝)
11月23日…小林西高校体育館(5勝2敗:佐土原中に3勝1敗、三松中に2勝1敗)
秋の中体連も終了し、この代の県内男子バレーボール勢力図がだいたいわかりました。現時点では、優勝した宮崎西中を中心に、福島中・佐土原中・吾田中が県上位の力があり、その他のチームは少し力が離れているような感じです。榎原中も宮崎西中以外には、なんとかゲームを作れているので、すべてを出し切ることができれば、目標である夏の全国大会出場も決して夢ではありません。しかし、同地区に福島中と吾田中がいるので、まずは昨年以上に厳しい地区大会を勝ち上がることが最低条件になります。
そんな中、今はチームの長所であるエースを生かすバレーをするために、その他の選手のレベルアップと、エース自身のさらなるレベルアップを目標に練習しています。そのため、裏ローテ-の経験を多く積まていますが、ただやっているだけでは成長することはできません。いかに、攻めながら、自分たちのミスを減らし、相手のミスを誘うようなプレーができるかがポイントになってきます。
その土台となるのは、基本的なバレーボールの技術と人間力です。基本的な技術については、どうしても目先のプレーに目がいってしまい、自分の形を崩して、正しい形でプレーすることが徹底できていいません。毎日の練習の半分以上が、細かい確認の繰り返しで、サボろうと思えばすぐにサボれます。しかし、この基本的な技術の定着こそが、試合で自分たちのもっている力を出すことの近道です。
また、人間力については、当然バレーボールの中だけで高めることができるはずもなく、それ以外の時間でどれだけ意識して生活することができるかが大切です。人間力についても、この1週間だけでも、ずるをしたり、人に迷惑をかけたり、見ていないところで適当なことをしたりしていたことがあり、その人間性がプレーに出ていました。自分のことだけではなく、周囲の状況を考える力や周りの人たちとのコミュニケーション力を高めることで、バレーボールを通して人間力を高めていくことができれば、どんな場面でも自分たちの力を発揮することができるはずです。
タイトルの百錬成鋼とは、今年の榎原中生徒会のテーマで、“いくたびも心身を鍛錬することによって、はじめて立派な人物になるのだということ。また、意志などが強固なことのたとえ。”という意味です。まだまだ、チームとしての目的に対する意識の低さ、目標に対する覚悟が足りず、自分の指導力不足を痛感しているところです。
今週末はテスト前部活動停止期間に入りますが、来週からは3週連続で大会に参加させていただきます。今までは、私が隣で見ている時はしっかりやれていますが、そうでないとすぐ甘い部分が出てしまっています。様々な活動をとおして、この百錬成鋼という言葉のように、何度も何度も鍛えに鍛え、鋼のようにぶれない人間力を少しずつでも身につけてくれることを期待しています。
凡事徹底
もうすぐ10月も終わり、来週からは県大会が行われますが、出場権を逃した榎原中も立ち止まっている暇はなく、最後の夏に向けて計画的にチーム力を強化しているところです。そこで地区大会終了後もたくさんの練習試合に参加させていただいています。
10月1日・・・吾田中体育館(2勝2敗:吾田中)
10月8日・・・平岩小中体育館(7勝1敗:門川中に3勝1敗、延岡南中に4勝)
10月9日・・・榎原地区体育館(2勝2敗:吾田中)
10月10日・・・佐土原中体育館(4勝6敗:宮崎西中・佐土原中・福島中に2敗、姫城中と緒方中に2勝)
10月16日・・・高城総合体育館(8勝1敗:宇都中に1勝1敗、門川中に2勝、都農中に2勝、高原中に3勝)
10月22日・・・山田地区体育館(7勝2敗:妻ヶ丘中に3勝1敗、三股中に4勝1敗)
10月29日・・・八代中・宮崎西中体育館(5勝6敗:吾田中に3敗、姫城中に1敗、門川中に1勝2敗、大塚中に2勝、八代中に2勝)
このように、10月は様々な方々の協力やご厚意のおかげで、数多くの練習試合を経験させていただくことができました。このうち私が指導することができたのは高城総合体育館での練習試合のみでしたが、やはり平日の練習でやっていることが練習ゲームの中で生かされてない、生かそうとしていない場面が多々ありました。
今榎原中は、冬のJA共催杯や夏の中総体に向けて、様々なフォーメーションやポジションを試しているところです。そのような状況ですから、当然ゲーム展開は安定しないのですが、新しいことに取り組む上で大切なことは、失敗を恐れずチャレンジするということと、今までやってきたことをきちんとやるということです。
タイトルの“凡事徹底”とは、“なんでもないような当たり前のことを徹底的に行うこと、または、当たり前のことを極めて他人の追随を許さないこと“などを意味する四字熟語です。榎原中はこの当たり前のことを当たり前にやるということが、ある程度できているのですが徹底できていません。
これまでの練習でずっとやってきたことには、あいさつ、返事、声かけ、服装、レシーブの面作り、ブロックのステップ、スパイクのフォーム、サーブのねらい、表情を作ることなどがあります。これらのことは意識次第でできることですが、徹底することができていません。当然、できることをやらないのに、できないことができるようになるはずがありません。
何かにチャレンジするためには、その状況をできる限り数多く作らなければなりません。しかし、練習試合の状況を確認してみると、チャレンジせずにエースやサーブのみで勝利するというような結果オーライで終わっていたり、お見合いやサーブミス、スパイクミスなどの自分たちの単純なミスを繰り返すなど、チャレンジする以前の段階でつまづいていたりと、ほとんどチャレンジすることができていません。
私がいるといろんなことについてつい言い過ぎてしまい、そのときはすることができるのですが、本当の力にはなっていません。そういう意味では、私が県選抜でチームにつけない今はチームが成長する絶好のチャンスなのですが、ほとんど自分たちで考えることができないのが現状です。本当の力を身につけるためには、自分たちの課題や良かったところを共有して、次にどうつなげていくか考えて、それを実行しなければなりません。
もうすぐチーム作りは“破”の時期に入ります。次のステップに進むためにも、しっかりと目的や目標を見据えて、まずは信頼関係を強固にするための五箇条をしっかりと意識していきましょう。
声だしの効果
2学期が始まって1ヶ月が経ちましたが、今年は私がJOC宮崎県選抜チームの監督を務めさせていただくことになり、その他の業務も含めて、非常に慌ただしい毎日が続いています。今回の“声だしの効果”という内容も、1ヶ月前に途中まで書いていたのですが、今回やっとアップすることができるというような状況です。
榎原中の場合は、日々の生活からほとんど一緒に生活していますので、様々な場面でそろえたり、まとまったりする場面が多く、そのことがバレーボールにも大きく繋がっています。当然、逆に学校生活の中でこのようなことができていないと、その影響もとても大きなものになります。気持ちをそろえるためには、まずは形からと言うことで、あいさつや礼儀作法なども当然そろえますが、一番口を酸っぱくして言っていることが声を出すことです。声を出しさえすれば試合に勝てるのかというと、もちろんそうではありません。しかし、声を効果的に出すことで、試合の流れが大きく変わったり、自分やチームのプレーが良くなったりすることは事実です。では声だしにはどのような科学的な効果があるのかということについて、調べてみました。
スポーツにおいて声を出すことによる効果は非常に大きいということです。大きいどころか、声を出さないプレーヤーが上達することはない、といってもいいほどです。これには、スポーツ心理学や運動生理学から見た「科学的効果」、「精神的効果」に加え、「実質的効果」までの根拠があるのです。
『科学的効果』
・大きな声(特にシャウト)を出すことで、神経系における運動制御の抑制レベルをはずし、筋肉の限界値まで力を発揮させる効果、つまり声を出すことによって自分のパフォーマンスを最大限に近づける効果が期待できる(声はもう1つの筋肉、と言われています)
・声を出すことによって、一時的に呼吸が深くなり断続的な深呼吸をしているのと同じ状態になる、つまり心肺機能を高め、集中力、ネバリ、持続力が向上する
『精神的効果』
・やる気、気合い、意気込みを高める
・励まし効果(自分、仲間)
・セルフトークによる自己暗示効果
→自分自身に声をかけることで、”勇気づける”、”精神的なゆとりを与える”、”理想的なパフォーマンスを実現させる”などプラスの効果が期待できる
『実質的効果』
・チームプレーにおける意思疎通(リズム・タイミング)
・危険防止(存在認知、接触の回避)
・声を出すことによって、自分たち独自の空間(空気)を創り上げる(一体感)
このように、声だしには以上のような科学的効果があります。私が伝えていたことは、①自分がこれから何をするのか、今何を考えているのかを確認する ②相手情報の確認をすることで、相手チームにプレッシャーを与え、自分たちがやるべきことを共有する ③自分やチームの気持ちを高めてパフォーマンスを上げる ということですが、声だしの効果が学術的にも実証されているということなので、高さやパワー、技術は他チームに劣っている榎原中は、この誰でもやろうと思えばできる声だしだけは最低でも県トップでなければ、目標である全国大会出場は夢のまた夢となります。
地区大会もすべて終了し、県大会に出場するチームはこれからが本番ということで練習にも熱が入っているところだと思います。榎原中もそのチーム以上の気持ちで練習に取り組んでほしいと思います。
第11回南那珂地区中学校秋季体育大会
1勝2敗(3位)
榎原中 2(25-12,25-8)0 北郷小中
榎原中 1(25-19,17-25,18-25)2 吾田中
榎原中 0(23-25,20-25)2 福島中
というわけで、残念ながら3位となり、県大会出場権を逃すという、とても残念な結果となってしまいました。
この代の南那珂地区は、2年生が小学校時代に全国3位だった福島中はもちろんのこと、去年からレギュラーだった2年生に、県1位の1年生エースとセッターが加入した吾田中も県トップレベルの力があり、非常にレベルの高い激戦区になっています。そんな厳しい地区大会でしたが、榎原中はもちろん優勝を目指して強い気持ちで大会に臨みました。
初戦の北郷小中戦を勝利し、まずは県大会出場をかけての吾田中戦に集中していましたが、優勝候補の福島中が吾田中にストレートで敗れるという波乱?がおきました。福島中はエースを欠いていたこともありますが、吾田中の雰囲気が良く、勢いに飲まれる形の試合となりました。そんなわけで、榎原中は、福島中を倒し、勝てば県大会出場と優勝がほぼ決まるというとても勢いのある吾田中との試合を迎えました。
第1セットは、しっかりとプラン通りに試合を進めることができ、危なげなくセットを奪うことができたのですが、2セット初めは追いかける展開となりました。中盤まで我慢しながらのゲーム展開の中、セッターの負傷というアクシデントが発生し、そのまま第2セットを落としました。第3セットはセッターのブロックとジャンプトス、ジャンプフローターをあきらめ、なんとか食らいついたものの、吾田中の勢いを止めることはできずに敗れました。
これで目標であった優勝はほとんど無理な状況になったのですが、なんとか気持ちを切り替えて、翌日の福島中に勝利し、最低目標であった県大会出場権を取ることに集中しました。そしてセッターも回復して迎えた福島中戦では、会場一の素晴らしい応援を背に、序盤有利に試合を進めていたのですが、昨日は出場できなかったエースが意地と気合いで交代で出場し、最後まで粘りのバレーで食らいつきましたが、最後は力で押し切られ、第1セットを失いました。第2セットも両エースを中心に打ち込んでくる相手に対して、なんとか離されないように全員バレーで対抗しましたが、最後はミスが重なりストレートで敗れ、県大会出場はなりませんでした。技術的な面はもちろんですが、絶対に相手を倒すんだという気迫や気合い、覚悟が福島中の方が勝っていました。
今大会では、1枚しかスパイカーがいない中で、その他のスパイカーも織り交ぜながら、相手の攻撃に食らいつく粘りのバレーをすることはある程度できました。しかし、サーブミスやチャンスボールミスなどの基本的な部分が勝負所で頻発し、苦労して点を取ったのにもかかわらず、簡単に点を上げていた部分が勝負を分けました。平均身長が160cmに満たない榎原中は、チーム結成当初に、同じく世界に比べて身長が劣る全日本女子バレー監督の真鍋監督が掲げていた4つの世界一を参考に、①サーブ県ナンバーワン②サーブレシーブ県ナンバーワン③ディグ県ナンバーワン④ミスの少なさ県ナンバーワンに加えて、⑤声と表情ナンバーワンを目標に頑張ってきました。しかし、今回の大会では、このほぼすべての面で他チームに劣っていたということだと思います。今回の結果がチームにとって最終的にプラスであったと胸を張って言えるように一日一日を大切に、人間力を高めていってくれることを期待しています。
これで県大会には参加をすることができませんが、逆にじっくりとチーム作りをすることができます。この敗戦という結果について、自分たちには何が足りなかったのか、これから何をすれば良いのか、そして何を自分たちに与えてくれたのか、その意味を考えながら日々の生活を過ごさなければなりません。優勝した吾田中と福島中の皆さんには、昨年実現することのできなかった南那珂地区同士での決勝戦を期待しています。
Summer League in Miyakonojo
予選リーグ(3勝1敗で盆地パート2位)
榎原中 25-18 妻ヶ丘中、榎原中 25-16 姫城中
榎原中 15-25 福島中、榎原中 25-9 庄内中
決勝トーナメント1回戦
榎原中 2(25-9, 25-10)0 五十市中(霧島パート3位)
準決勝
榎原中 2(25-14, 25-20)0 吾田中(霧島パート1位)
決勝(準優勝)
榎原中 0(24-26, 23-25)2 福島中(盆地パート1位)
というわけで、昨年同様、福島中に敗れ準優勝という結果でした。結果だけ見てみるとよく頑張っているような感じはしますが、内容が全く伴っていない1日でした。
榎原中の新チームは、キャプテン・エース・レシーバーの3人の3年生が引退し、2年生5人と初心者である1年生2名の7人体制になりました。人数が少なく、まともにスパイクを打てるのは1人だけで、とても厳しい状況です。
そのような、ただでさえ余裕の無いメンバーの中に、チームの約束事が守れず、コートに立つ資格の無い選手がいます。そのうちの1名は、前日の練習試合でもいまいちピリッとせず、試合にはほとんど出しませんでした。そしてその代わりに、それまで何のフォーメーション練習もしておらず、サーブがまともに入るかどうかという1年生の初心者を急遽コートに入れて試合をしました。
そして、心を入れかえて今大会に臨んでくれるだろうと思いましたが、ほとんど変化を感じることができず、前日と同様に1年生を入れて試合を行いました。最終的には、チームメイトの許しを得て、なんとか準決勝の第2セットからはコートに入ったのですが、チームはうまくかみ合わないままそのセットは終了しました。そのまま決勝戦でもいまいちパッとすることなく、2セットとも途中交代するという状況でした。
私がずっと話していたことは、別に意地悪で外しているわけではなく、チームとして1年生の初心者を入れたほうがチーム力が上がるからそうしているだけだということです。確かに1年生に比べると技術的には何十倍も上ですが、実際のチームの雰囲気を見てみると、1年生が入っているほうが流れもよく、実際の結果も良いものでした。
他人や周りの環境を変えることはなかなかできません。しかし、自分は自分の心がけ次第で変えることができます。早く自分で気づいて、自分が変わろうとしなければ、いつまでたってもチームの一員としてコートに立ち、そこで自分の力を発揮することはできません。
新チームも、目的はバレーボールを通して人間力を高めること、そして目標は全国大会出場です。昨年同様、まずは信頼関係を強固にするための5箇条を意識して、約束やルールをしっかりと守ることから始めています。
地区中体連まであと3週間ほどになりました。今大会の結果は、3位決定戦に吾田中が勝利したので、南那珂地区のチームが1~3位となりました。残り少ない期間でしっかりと人間力を上げ、まずは県大会に出場することができるように、一人一人が少しでも自立した人間になってくれることを期待しています。
敗因
技術的な部分では、苦しいときにどう乗り切るかという部分で、しっかりとした準備をすることができませんでした。高さがなく、ブロックが3.5枚でスパイカーも3枚しかいない榎原中は、サーブとレシーブで攻めていくことが基本です。サーブで攻める、そしてレシーブ、特にサーブレシーブで攻めることができている状況であれば、少ない枚数で何とかブロックをかいくぐって試合を優位に進めることができていました。
しかし、この頼みのサーブが攻めれられない、サーブレシーブが入らないという苦しい状況になると、夏はブロックと2段トスが勝負を分けると言われているように、どうしても相手ブロッッカーとのスパイク勝負や、相手スパイカーとのブロック勝負となります。こうなると、長所ではなく短所で頑張らなければならなくなってしまいます。
こうなったらしょうがないではなく、このような展開になってもなんとか粘って試合を作り、もう一度長所で勝負できるように、乱れてもBクイックで攻めることや、バックアタックを効果的に使うことを準備してきました。しかし、指導者である私の力不足で、この部分を徹底することができませんでした。
精神的な面では、やはりピークを決勝リーグにもっていくことができなかったという点です。今大会に向けて、榎原中は、まずは県チャンピオンである福島中に勝たなければならないということで、地区大会にピークをもっていかなければなりませんでした。
また、県大会においても、県トップレベルの力をもっている高原中に勝たなければ決勝リーグに進むことができず、ピークを初戦にもっていかざるをえませんでした。結果的に、高原中戦後の日向学院中戦でまったく力を出せなかったことが、九州大会出場を逃した大きな原因となりました。しかし、ピークを決勝リーグにもっていっていたら、おそらく、福島中にも高原中にも勝てていなかったと思います。
そんな中でも、選手たちは最後まで力を出し尽くして頑張ってくれました。ただ、九州大会に進むためにはほんの少し力が足りませんでした。ここをしっかりと準備してこその指導者ですので、やはり私の力不足につきると思います。
先日行われた九州大会では、佐土原中が準優勝し、見事全国大会出場を決めました。宮崎県、そして九州のチームの思いを力にして、K先生を中心に全てを出し尽くしてほしいと思います。
第67回宮崎県中学校総合体育大会②
決勝リーグ 第2試合
榎原中 2(26-24,25-20)0 三松中
決勝リーグ 第3試合 (第3位)
榎原中 0(18-25,13-25)2 佐土原中
決勝リーグ第2試合は三松中とでした。お互い前日に1敗しているので、ここを落とすと優勝はおろか九州大会出場もかなり厳しくなるという状況でした。前日にサーブとサーブキャッチがまったく安定していなかったのですが、会場が変わったこともあり、なんとかいつもと近い状況に戻ってくれればと思いながら試合が始まりました。
第1セットは序盤は互角でしたが、中盤からはお互いに連続得点の後に連続失点が続き、流れが二転三転しました。19-21から食らいついて21-21に追いついたものの、先に相手にセットポイントを取られました。しかし最後にはサーブがいまいちだった④が2本続けてサービスエースを取り、第1セットをなんとか取ることができました。しかし、この試合もサーブキャッチミスが6本、サーブミスが3本と、前日と状況はほとんど変わっていませんでした。
第2セットは出だし5連続得点でスタートしたものの、7連続失点を喫しすぐに逆転されました。そこからは一進一退の攻防を続けましたが、なんとか勝ちきることができました。この結果、この時点で自力での優勝の可能性がなんとか残りました。
そして迎えた最終戦。この前の試合で佐土原中が2勝、日向学院中が2勝1敗、三松中が3敗だったので、榎原中が九州大会出場権を得るためには、佐土原中にストレートで勝つことが最低条件となりました。もちろん選手にはそのようなことは伝えずに、最後まで自分たちがやってきたことを出し切ろうとだけ伝えていました。
しかし、第1セットは、あと1セット取れば優勝が決まる佐土原中の気迫に押され、序盤から大量リードを許して敗れました。この時点で佐土原中の優勝と榎原中の第3位が決まりました。しかし、そんなことは関係なく、一番最高のバレーをしたかったのですが、このセットを取らなければ終わってしまう榎原中と、すでに優勝を決め、リラックスして試合に臨んだ佐土原中の差は大きく、大差で敗れてしまいました。
結局、目標としていた全国大会までは遙か遠いところでこの代の榎原中男子バレー部は終わりを迎えました。終了後は自分たちの力が出し切れなかったと泣き崩れていました。確かにこの大会では出し切れませんでしたが、1年間トータルでいえば十分出し切ることができたと思います。
今大会で、苦しみながらも第3位という結果を残すことができたのは、ひとえに榎原中に係わって下さるすべての方々のおかげです。保護者を中心とした地域の方々、先生方、生徒達はもとより、前副顧問のK先生やA先生、前副顧問のK先生、そして御世話になった他チームの方々など、本当にたくさんの方々に支えられて最後を迎えることができました。結果はご期待に添えることはできませんでしたが、このような経験をさせていただいたことが、選手たちの今後にきっと繋がっていくと思います。
選手にも伝えましたが、この大会の結果の善し悪しは今分かるものではなく、これから先に分かるものだと思います。支えて下さった皆様には、これからの生活の中で一人一人が恩返しをすることでお礼に代えさせていただきます。たくさんのご協力とご声援、本当にありがとうございました。
第67回宮崎県中学校総合体育大会結果
http://mvajhs.main.jp/wp-content/uploads/2015/07/28_sogoresult03.pdf
第67回宮崎県中学校総合体育大会①
準々決勝
榎原中 2(27-25,25-23)0 高原中
決勝リーグ 第1試合
榎原中 0(20-25,20-25)2 日向学院中
この大会の一番の山場は初戦でした。第1シードとなった榎原中は、1回戦がないため、初戦が決勝リーグをかける最も重要な試合となり、1回戦の結果、相手は前日に宮崎西中を下して勝ち上がってきた高原中と対戦することになりました。高原中は県トップレベルの力があり、数多くの練習試合を繰り返してきたチームでもあります。一応試合を観戦しましたが、お互いに全てを知り尽くしており、まずは先のことを考えずに、この試合に持てる力のすべてを出しきって真っ正面からぶつかるだけという感じで当日を迎えました。
第1セットは、前半は互角だったのですが、中盤からは高原中のペースとなり、4点差を追いかける苦しい展開となりました。16-20の場面でタイムを取り、そこから3連続得点で差を縮め、20-23からの4連続で一気にセットポイントを奪ったものの、追いつかれ、最後はなんとか振り切ることができました。このセットの榎原中はサーブミスが5本、サーブキャッチミスが2本と、いつもと違う状況の中で、なかなか流れがつかめない展開となりました。
第2セットも、前半は互角の展開だったのですが、今度は中盤から榎原中のペースとなり、最大18-12まで差を広げました。しかしそこから少しずつ差を縮められ、23-20のサーブミスから23-22まで詰め寄られたものの、ここで⑤が会心のブロックを決め、なんとか競り勝つことができました。このセットもサーブミスが4本と、なかなかこの大会の雰囲気に慣れることができませんでした。
決勝リーグ第1試合の相手は、本庄中を破って勝ち上がってきた日向学院中でした。日向学院中は能力の高いメンバーがそろっており、先のJA杯でも苦戦した相手です。技術面では、高いブロックと攻撃力がありますので、サーブがいまいちのこの日の状況では、かなり苦しい展開になることが予想されました。加えて、精神面においても、高原中との接戦でかなり消耗していることと、第1目標である決勝リーグ進出を決めたことからくる安心感が、私も含めチームの中にはびこっていました。
そんな中始まった第1セットは、終始相手のリズムで試合が進みました。先ほどの試合でサーブが入らなかったこともあり、まったく攻めるサーブが打てず、逆にサーブキャッチミスが4本と、相手のサーブに翻弄されてしまいました。榎原中はミスが12本、日向学院中は6本と、ミスだけ見ても到底勝てる内容ではありませんでした。
第2セットも立ち上がりからサービスエースを3本取られた後相手がサーブミスしてくれたものの、次のサーブをこちらがミスするなど、立ち上がりから2-9と大差を付けられてのスタートとなりました。このセットのミス自体は8本だったのですが、このうちの4本がセット開始直後に集まってしまったことで、終始相手のペースで試合が進み、最後になんとか食らいつくものの、時すでに遅しといった感じでした。
これで榎原中としては第3シードの三松中に勝つことはもちろんのこと、第2シードの佐土原中にも落とせないというとても苦しい状況になってしまいました。しかし、どんな状況になっても、これまでやってきたことを出し切って必ず県チャンピオンになるんだということを伝えて最終日に臨みました。
情熱
土曜日は西紫原中のY先生にお願いして、鹿児島県の桜島総合体育館で行われた、県大会に出場する鹿児島市のチームを中心とした練習会に参加させていただきました。西紫原中、吉野東中、清水中、伊敷台中、吉野中、桜丘・喜入中、南中、頴娃中、別府中、伊集院中の10チームと試合をさせていただき、10勝1敗という結果でした。朝の出だしは、先日中学生レベルを大きく超えた高さやパワー、スピードのある高校生と試合をしていたせいか、そのイメージのギャップに苦しみ、それほど高くないブロックをよけてアウトになったり、なんでもないサーブに対して固まって足が動かなかったりとチグハグな動きをしており、清水中に逆転負けを喫するなど苦しみましたが、その後は課題を意識しながらしっかりとプレーすることができました。最後に清水中ともう一度させていただくなど、様々なチームと対戦することで、自分たちの武器や足りない部分を感じることができたと思います。桜丘中のH先生をはじめとした鹿児島県の先生方、貴重な機会を与えていただき本当にありがとうございました。
日曜日は、このチームが最もお世話になったチームの1つである宇都中と2チームで練習試合をしました。試合形式で、午前と午後に2試合ずつ8セット行いましたが、一日通して集中してしっかりと勝ちきることができました。地区大会前に、地区大会を絶対に勝ち上がって県大会前にもう一度練習試合をするという約束を叶えることができて何よりです。両チームとも県大会で結果を残し、九州大会にいく可能性が十分にあります。今度はお互いに九州大会出場を決めて、また練習試合をすることができることを願っています。
この日は榎原で泊まり込みの合宿だったので、みんなで温泉にいき、ついでに海で遊んでリラックスすることもできました。その後も後援会に用意していただいたおいしいカレーを食べた後、花火をしたり、ゲーム大会をしたりととても楽しい時間を過ごすことができました。
そして3連休の最終日は、OBに来ていただいて練習試合をしました。この日はやや2日間の疲れが出ていたものの、2試合ともなんとか踏ん張って勝利することができました。この日来ていたOBは、全員が九州大会や全国大会をなど、中学生時にトップクラスの経験をしている選手たちでした。その選手たちとネットを挟んでプレーをしたことで、榎原バレーの伝統とプライドをしっかりと引き継いでもらえたのではないでしょうか。
この3連休は、基本的には地区中総体と同じような流れで大会に臨み、大会で前回同様自分たちのベストのプレーをするために計画しました。様々な方々の協力のおかげで、無事この3連休を乗り切ることができてほっとしているところです。3日間を通して全体的にはとても良い内容でしたが、苦しい時に自分たちの持てる全てを振り絞って一歩前に踏み出すことができなかった場面もありました。 経営の神様といわれるあの松下幸之助さんは、“燃えるような情熱があれば、おのずとその時々における成功の知恵が見つかるもんや”と言っています。
すべては学び すべては準備 すべてに感謝
残りあと5日となりましたが、一人一人がベストを尽くし、悔いの残らない準備をしてほしいと思います。
飛翔
土曜日は門川勤労者体育館にて、緒方中・門川中・延岡南中・高千穂中の5校と対戦しました。結果は緒方中に2勝1敗、門川中と延岡南中に3勝、高千穂中に2勝の10勝1敗でした。緒方中は大分県2位の強豪で、春のアシックスカップで榎原中が敗れた日田東部中を先日の大会で破ったチームです。全部で3セットさせていただいたのですが、1・2セット目は差を広げてからの逆転負けと辛勝で、3セット目は逆に差を広げられてからの逆転勝ちでした。相手の高さとパワーに対応することができず、真っ正面からぶつかってしまった結果、波の激しいゲーム展開となりました。
特に敗れた1セット目の最後の1点は、なんとか相手の攻撃をしのぐものの、レシーバーとセッター、セッターとスパイカーの心が繋がらず、ボールが上がっているのに攻めきれずに最後打ち込まれて敗れました。苦しい時にこそ、その人の本性が出ると言いますが、まさに榎原中のチームとしての未熟な部分が垣間見えたワンラリーでした。
日曜日は榎原地区体育館に花岡学園・佐土原中・宮崎西中に来ていただいての練習試合でした。榎原中以外のチームはレギュラーを欠いているという状態の中、佐土原中に3勝1敗、花岡学園に3勝、宮崎西中に2勝の8勝1敗という結果でした。
この日に痛感したことは、やはり榎原中の大きな武器はサーブで、そのサーブが通用しないとかなり苦戦します。夏はブロックと2段トスが勝負を決めるとよく言われていますが、榎原中は高さがないチームなので、この2つで相手チームと戦うことが難しいということは、チーム結成当初から分かっていました。
そこでポイントとなるのが、サーブとレセプションです。サーブに関しては、自分が入れることができる中で一番ベストなサーブを打つ、なおかつコースも狙えるようにこの1年間練習してきました。その甲斐あって、今まではサーブで優勢に試合を進めることができることが多いのですが、苦しい展開となったゲームではサーブミスが6本くらいあります。
また、危惧していたとおり、この時期になるとみんなパワーが付いてきており、簡単にはサーブポイントが取れなくなってきました。サーブで崩して2段トスまでにはいくのですが、ブロックにひっかからず、レシーブも対応することができないという感じです。
攻めるサーブで少しでも相手の攻撃の選択肢を減らし、そこにしっかりとブロッカーがマークにつき、粘りのブロックとレシーブで切り返してブレイクする場面をもっとたくさん作れるように、しっかりと練習をして修正をすることが必要です。
また、レセプションでは、キャッチがしっかり入ればコンビで崩せるのですが、これも相手のパワーやブロックの高さで、なかなかいい状況を作り出せることができません。まずは安定したサーブキャッチを増やすとともに、少々崩されてもしっかりとコンビを使っていったり、サイドの選手がもっと安定したプレーをすることができない限り、トーナメントを勝ち上がっていくことはとても厳しくなります。
ザ・リッツ・カールトン・ホテル元日本支社長の高野登さんは、“想像力に翼をつけないと夢には届かない。夢に届くには、想像力を働かせるしかない。”と言っています。
ただ言われたことをやるだけの“守”期を終え、自分たちで判断していく“破”期も終わりました。あとは、想像力を働かせ、さらに翼をつけて羽ばたいていく“離”期になりました。これまでの経験全てを生かして、悔いの残らない一日一日を過ごしてほしいと思います。
熱戦
結果は12セット行い、第一鹿屋中に4勝、高原中と本郷中に2勝2敗でした。地区大会が終わって初めての中学生との練習試合でしたが、とにかく基本的なサーブとサーブキャッチが安定せず、波の激しい一日となりました。この日は猛暑日で、しかも常に連続した試合とあって集中力の欠如が試合内容にも現れていました。これ以上の熱さの中で、これ以上のプレッシャーの中で行われる県中学総体に向けて、とてもいい経験になったのではないでしょうか。
そして、月曜日が土曜日の代休だったので、県中学総体の会場でもある宮崎市総合体育館で練習をしました。この会場に慣れておくということももちろんあるのですが、それ以上に、絶対にこの会場でプレーをするという意識を高めることが目的です。集中力もあり、とてもいい練習ができたので、ぜひ今後の練習につなげてほしいと思います。
また、水曜日には日南振徳高校に伺って練習をさせていただきました。前回はあまり内容もよくなかったのですが、今回は集中力が高く、高校生の高さやパワーにもある程度対応できて、内容のあるゲームを経験することができました。このような集中したゲームをすることができれば、地区中学総体の福島中戦のような、どこにも負けない榎原バレーを披露することができるはずです。
すべては準備 すべては学び すべてに感謝
今は“破”の復習です。自分たちで自分たちの殻を破り、もう一段階レベルアップすることが目標です。ANAチーフパーサーを務めた元客室乗務員の光枝理枝子さんは、“思いを叶える上で大切なのは、その思いがどれだけ強いものになっているかです。”とおっしゃっています。その思いを強くするために、保護者を中心としたたくさんの方々の力を借りて準備をしています。少しでも長く、少しでもたくさんの方に榎原バレーを応援していただけるように、覚悟をもって何事にも取り組みましょう。
切替
しかし、地区大会でなんとか勝利した後、残念ながらというかやはり、気持ちが一度大きく抜けてしまいました。県チャンピオンに勝たなければ全てが終わるという大きなプレッシャーから解放されたわけですから、そうなってしまうのは、特に中学生としては当然なのかもしれません。
そうなることを見越して、私としては小林西高校や日南振徳高校との練習や県外の強豪との練習試合を設定したり、新たに全国大会ベスト4以上という高すぎる目標を立てたり、練習メニューを工夫したり、新しいユニフォームや練習着をそろえたりと、あの手この手でモチベーションを高める手立てをうちました。
しかし、当の本人たちにその気がうすければ、何をやっても意味がありません。実際、チームの中で、忘れ物がなくならない、朝の奉仕活動や練習時間に遅れる、準備が遅い、満足な自主練ができていない、テストの結果がふるわないと、まるで地区大会を優勝してすべてが終わってしまったかのような状況です。
このような甘い行動をとっていては、目標を達成することは絶対にできるはずもなく、何より目的である人間力を高めることも、地区大会に優勝したことでかえって人間力が低下しているという情けない現状です。
私もこの期間は、“守”期のまとめとして、半ば意図的に厳しくチーム内の約束事について指導してきた。しかし、部活動が再開する今日からは、“破”期の復習になりますので、そういったよどんだ、甘えた空気を自分たちで“破”って、1ヶ月後にはあの地区大会の時のように、部員一人一人が、自ら気づき、自ら考え、自ら実行することができる、私から“離”れたチームにならなければなりません。
終わったことにとらわれずに、前だけを見てしっかりと気持ちを切り替え、嘘をついたりごまかしたりせず、自分で自分に嘘をつかない自立した人間になってほしいと思います。
運命
さて、先日中総体県大会の組み合わせ抽選が行われ、榎原中は第1シードとして、宮崎西中と高原中の勝者と対戦することが決まりました。ちなみにこの3チームは、先日の小林西高校での練習会に参加したチームでしたが、縁があるチームにあたりそうな気がしていたので、抽選結果を確認したときは、「やっぱりな。」という感想でした。
宮崎西中は、1・2年生中心ではありますが、県選抜監督のH先生によりとても鍛えられており、選手たちも素直で、とても良いチームです。私も昨年県選抜スタッフだったので、一緒に練習をする機会も多く、非常に縁が深いチームです。秋の大会には出場していませんが、バレーをよく知っており、新年度に入って急激に力を伸ばして激戦区の宮崎市を勝ち上がっての出場となります。先日、コーチのI先生とお話をさせていただきましたが、1・2年生中心だからといって次があるチームだとは思っていない。今が勝負の時だとおっしゃっていました。まさにその通りだと思います。
高原中は、現チームが最もお世話になっているチームです。O先生は、私が県選抜で不在の間によくチームの面倒を見て下さいました。また、その後もたくさんの練習試合をさせていただいています。高原中は2名の180cm以上の選手を中心に能力の高い選手がそろっており、訓練された非常に良いチームです。また、秋は優勝した佐土原中と、JA杯は優勝した福島中とフルセットの激戦を繰り広げるなど、県ベスト4の力があります。ノーシードのチームの中では一番力があり、かつ一番切磋琢磨してきたチームですので、榎原中としてはベスト4リーグで県大会優勝をかけた試合をしたかったというのが本音です。
どちらが勝ち上がってきても、とても厳しい試合となりますが、県チャンピオン、そして九州大会での上位を目指すチームにとって、楽な試合など1試合もありません。良いチームを破って先に進むことでさらに良いチームになれるはずです。両チームとも7月にも練習試合を組んでいますが、すべてを出し切って全力でぶつかっていきたいと思います。
技術を高めることは練習をすればできますが、まだまだ未熟な中学生。夏の大会の運命を決めるのは、それ以外の高さやパワーなどの“体”や“心”になることが多くあります。当然榎原中は“心”で勝負するチームです。このテスト期間も、周囲に感謝の気持ちを忘れずに、それぞれが自分のハートを鍛えてほしいと思います。
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課題
小林西高校では、たくさんの高校生に基本からみっちり指導していただき、要所要所で入るO監督の言葉も、的確でわかりやすく、中学生にとってはもとより、私たち指導者にとっても非常に貴重な経験となりました。中学生ではごまかしがきくことでも、高校生レベルになるとその1プレーが致命傷になります。その1本1本に対するこだわりや執念は、すべて日頃の練習に現れているので、もう一段階成長するための大きなきっかけになったのではないでしょうか。
午後からは高校生と練習試合をさせていただいたのですが、ここでもたくさんの課題に気づかせて頂きました。第1セットは、12-12まで競っていたのですが、そこから終わってみれば15-25でした。競っているときは集中力が続くのですが、少しミスが出始めると、とたんに相手が高校生という部分で逃げに入り、相手のサーブでほとんどバレーをさせてもらえませんでした。
第2セットはさらにひどく、せっかく宮崎西中のI先生にいろいろとアドバイスを頂こうと思いましたが、話をすることが何もない、一方的な試合展開となってしまいました。その後、榎原中のために、技術面での課題はもちろんですが、“榎原中らしい元気さがない”という、一番大切で、基本的なことを伝えていただきおっしゃってくれました。ある意味、一番状態が悪い試合を見ていただいたことで、榎原中にもっとも大切なことがあらためて浮き彫りになりました。
その後の2セットはまあまあの内容でしたが、結局自分たちの形を作ることができれば、高校生相手でも十分通用するということと、自分たちの形が作れない場合は本当にどうしようもない状態になることをあらためて実感しました。この自分たちの形が作れなくてもなんとか踏ん張って、我慢して、粘ってゲームを作るという気持ちと技術がまったく足りず、自分たちの目標設定の甘さがこの日の大きな課題となりました。
翌日は、前日に浮き彫りとなった課題の修正練習を行いました。一日でどうこうなる内容ではないのですが、しっかりと意識をして日々練習することができれば、あと1ヶ月後にはある程度形になるはずです。技術的なことは練習でなんとかできますが、気持ちの部分では、実際にコートに立つ選手たち次第です。もう一度地区大会の時のような気持ちを奮い立たせて日々の生活を過ごしてほしいと思います。
今週は実力テストと期末テスト前部活動停止で、ほとんど練習をすることができません。それぞれがこの時期をどう過ごすか、自分たちの設定した目標をどれだけ本気で具体的に意識し行動することができるか。この小林西高校で学んだことを生かして、さらなるレベルアップをしてくれることを期待しています。
責任
同地区のライバル福島中とは、都城地区サマーリーグ前日に初めて新チームでの練習試合をしました。その時は2勝2敗だったのですが、勝った試合は辛勝、負けたセットは完敗と、明らかに内容では負けている状態でした。そこから8つの大会で対戦しました。
都城地区サマーリーグ交流大会(優勝:福島中)
榎原中 1(25-22,20-25,13-15)2 福島中
第10回南那珂地区中体連(優勝:榎原中)
榎原中 2(25-16,22-25,25-19)1 福島中
霧島盆地新人大会(優勝:福島中)
榎原中 1(20-25,25-15,5-15)2 福島中
ウインターリーグin都城2015(優勝:福島中)
榎原中 0(26-28, 22-25)2 福島中
第33回JA共催杯UMK中学校選抜バレーボール大会(優勝:福島中)
榎原中 1(25-15,16-25,23-25)2 福島中
第7回津曲勝利杯(優勝:福島中)
榎原中 1(25-18,22-25,23-25)2 福島中
第36回霧島盆地中学校バレーボール優勝大会(優勝:福島中)
榎原中 1(23-25,29-27,21-25)2 福島中
第11回南那珂地区中学校総合体育大会(優勝:榎原中)
榎原中 2(25-18,25-17)0 福島中
大会では2勝6敗で、地区中体連以外はすべて敗れているという結果です。県大会や九州大会など直接対決がなかった大会でも、すべての大会で福島中のほうが上位でした。また、練習試合も含めると、53セット対戦し、24勝29敗でした。これらの結果からも、福島中のほうが榎原中よりも力は上だったと思います。
では、なぜ榎原中が最後の最後で勝つことができたのか。それは一言でいえば“負け続けてきたからこそ”ではないかと思います。“負け続けてきたからこそ”、必死で学ぼう(上手くなろう)と一生懸命練習に取り組むことができたし、“負け続けてきたからこそ”最後の試合でも一瞬たりとも油断しなかったのだと思います。
逆に福島中のほうは、“勝ち続けてきたからこそ”の自信が今までは大きな力となっていたものの、このような一発勝負のプレッシャーがかかる場面では、やはり追う立場よりも追われる立場のほうが苦しくなります。もし一度でも榎原中に敗れていれば、そのような気持ちも少しは楽になっていたのかもしれません。また、榎原中にはない“県チャンピオン”という肩書も、いつも通りの力、福島中らしさをあまり出せなかった大きな要因の1つではなかったのでしょうか。
おそらくもう一度やったら、榎原中が勝つ可能性は低いと思いますが、これまでで一番の内容を、一番の大舞台で出すことができたのは大いに賞賛に値することです。この大会に向けて、様々な練習試合や榎原合宿、会場での練習にモチベーションビデオなど、できることはすべてやってこの日を迎えました。その選手たちの学びと周囲も含めた完璧な準備が、選手たちの大きな自信となり、そして最高のパフォーマンスを生んでくれたのではないでしょうか。そしてその最高のパフォーマンスは、感謝の気持ちから生まれたのではないかと思います。
すべては学び
すべては準備
すべてに感謝
これまでの経験が何一つ欠けても、このような素晴らしい試合はできなかったはずです。福島中を破って県大会に出場する榎原中は、県チャンピオンにならなければならない責任があります。ありきたりな表現ではありますが、福島中、そして吾田中や北郷小中の気持ちも背負って、責任感をもって日々を過ごしてほしいと思います。
第11回南那珂地区中学校総合体育大会
先週末行われた地区大会で、目標である全国大会の1回戦として1つ1つ覚悟をもって戦い、なんとか優勝することができました。結果は以下の通りです。
榎原中 2(25-6, 25-6)0 北郷小中
榎原中 2(25-22, 25-20)0 吾田中
榎原中 2(25-18, 25-17)0 福島中
初戦の北郷小中戦はまずまずの動きを見せていましたが、2戦目の吾田戦では、第1セットは10-4、第2セットは8-0というスタートでしたが、自分たちの油断や1年生エースの思い切ったプレーに押され、かなりギリギリの試合展開となりました。あえてレシーブのいい選手をサーブで狙ったり、裏からスタートしたりといろいろな制限があったのは確かですが、明日の決戦に向けて修正が必要な内容となりました。しかし、あとから考えてみると、ここで苦戦をしたことが、この後の修正練習、そして翌日の福島中戦のモチベーションにつながったのだと思います。
2日目。運命の県チャンピオン福島中戦の日になりました。秋の中体連地区大会以来ずっとこの日が来るのはわかっていましたが、その時に思っていた以上に、両チームともに様々な大会で活躍し、そしてついにこの時間がやってきました。
第1セットは、最初にこちらのサーブミスで始まったのですが、相手もサーブミスをし、次のこちらのサーブもアウトかと思ったのが2本ともギリギリ入るという運を味方につけて、榎原中の流れで試合がスタートしました。その後もサーブで攻め続けた榎原中が終始主導権を握る展開でしたが、セットポイントから4連続失点を喫するなど、第2セットに向けて不安の残る終わり方でした。
しかし迎えた第2セット。いつもなら気合を入れなおした福島中に出だしから押し込まれてしまうのですが、逆にサーブで強く攻め、気持ちを前面に出してプレーをすることができました。結局このセットも、最後まで集中を切らすことなく終えることができました。
秋の県中体連以降、目標である全国大会出場のため、まずは福島中に勝つことを目標に頑張ってきました。しかし、その後の大会では5連敗中でした。榎原中がここまで強くなることができたのも、福島中が常に先に進み、大きな壁として立ちはだかってくれたからです。そして、いざ終わってみると、その瞬間はもちろんうれしかったのですが、やはり一緒に県大会、そしてその先に行きたかったなという気持ちがどんどん大きくなってきています。
南那珂地区は、新チームでも、福島中はもちろんですが、吾田中も、そして榎原中も県で上位を狙えると思います。ぜひ、減少の一途をたどり、競技力の低下が叫ばれている男子バレーボール界へ一石を投じるきっかけに、今回の大会がなってくれることを願っています。
最後になりますが、毎回榎原の大応援団にはとても勇気をいただいています。特に今回は、今までの中で一番の応援でした。そんな素晴らしい応援に支えられて、選手たちは一番の大舞台で、一番のプレーをすることができました。選手ともども心から御礼申し上げます。ありがとうございました。そして今後ともよろしくお願いいたします。
自信
土曜日は午前中が試合形式、午後は合同練習で行いましたが、特に午後からの練習は、両チームでペアを組み、コミュニケーションをとりながらの練習を行うことができ、お互いにとてもいい刺激になったのではないでしょうか。その後のフォーメーション練習も、自分のチームだけではできない練習だったので、両チームともぜひこの練習の成果を地区大会で発揮し、今度は県大会に向けてまた一緒に練習をさせていただきたいと思います。
日曜日は3チームで練習試合を行いましたが、それぞれカラーが違うチームだったので、とてもいい練習になりました。本郷中はテーマをもって試合に臨んでおり、午前中はうまく合わない部分があったものの、午後からはしっかりと自分たちの形が作れていました。本庄中とは3連敗した正月合宿以来でしたが、相変わらず訓練されているとてもいいチームでした。本庄中は榎原中と似た状況で、まずは県大会出場を勝ち取るために全力を尽くしているところだと思うので、お互いに良い報告ができることを願っています。
そして決戦が数日後にせまった現在、もうできることは限られているので、どうすれば自分たちのもっている力を出すことができるか、つまり、どれだけ集中できるかをテーマに練習をしています。そして、バレーボールの中で、最も集中力を必要とするのが、サーブとレセプションだと思います。それは、プレーする前に準備をする(考える)時間が多くあるからです。
この中のレセプションでの集中について考えてみると、
①相手のサーバーについて…サーバーの心理状態、これまで打ってきた得意なコース、目線や身体の向き、トスの上がり方など
②自分のチームについて…レセプションフォーメーション、セッターの位置、スパイカーの攻撃など
③相手チームについて…ブロックの位置、レシーバーの位置、切り返しからの攻撃など
④自分について…心理状態、できることの確認、できなかった場合の対処など
⑤その他…点数やセットカウントなどの状況、照明などの環境など
ざっとこのようなことが判断材料として考えられ、そしてその中でベストだというプレーを決断することで、その1プレーに集中して取り組むことができるのだと思います。
こうやって見てみると、やることがたくさんあって大変なようにも思えますが、このようなことは、点を取るために、勝つためにどうすればよいかを考えれば自然とできることです。決断が遅かったり、何も考えずいつも通りやったり、目の前のことに行き当たりばったりな対応をしたりしてしまうと、すべてが後手後手に回ってしまいます。
このようなプレーが、福島中や佐土原中、そして昨年の三股中などは当たり前にできています。これらのチームに共通することは、圧倒的な技術や豊富な経験を背景とした自信(余裕)があるということです。榎原中にはこれらのチームのような圧倒的な技術や豊富な経験はありませんが、信念をもって、どこにも負けない準備をしてきた自信があります。
先日、来る地区大会に向けて、3年生全員が気合いの入った髪型にしてきました。すべてを自分たちの目標に捧げ、目の前のことだけに集中する、そんな意気込みが感じられ、これまでの彼らとは違う、断固たる決意を感じることができました。
すべては学び
すべては準備
すべてに感謝
あと3日間、今の最高の状況をさらにレベルアップさせて、大会に臨みたいと思います。
集中
そこでいろいろ悩んでいたところ、脳科学者の茂木健一郎さんの“この法則でゾーンに入れる!-集中「脳」のつくり方”という本を見つけました。スポーツだけではなく、ビジネスや勉強などについてもたくさんの理論や方法が書いてあります。
集中力というものは誰もがもっている。そして集中している状態というのは、一般的に思われているような1点のみに集中している状態ではなく、心身ともにリラックスしている状態で、何かをしている自分と、それを客観的に見ている自分を同時に感じているときは、うまく集中できている状態である。この集中力は意思決定によってなされるので、何に集中するか、何を捨てるかを判断する「決断力」を養うことが大切である。
集中している状態は、ゾーンに入っている状態とも言われ、誰もがその経験をしている。例えばゲームをしていたり、音楽を聞いているときはゾーンに入っている状態である。このゾーンに入るカギとなるものに、「フロー理論」がある。これは課題とスキルが高いレベルで一致し、集中しているけれどもリラックスしていることである。トップアスリートがなぜ集中できるのかは、「オリンピックやメダルを目標とすることではなく、その競技ができる喜びや幸せを感じる」からである。積極的に行動して幸せを得る、その自主性がフローの状態を生み出していく。
集中力を高めるためには、何事も「お祭り」のように、楽しみながら集中力を磨く、脳を普段とは違うモードに入れる、つまり自分で自分を盛り上げることが大切である。その際、ルールと報酬を明確にするとよいが、その報酬を決めるのは自分である。自分のやりたいことを思い描くことは、何に集中するかを決める意味でとても重要なことである。また、失敗をする状況下であればあるほど、集中力をうまく働かせることができるようになっていく。つまり、緊張を楽しむ経験が集中力を高めるためのひとつの方法である。
集中力がある人は、ガットフィーリング、簡単に言うと直感や第六感のことで、「何となくこうしよう」と感じるようなときに、ある種の確信がある。周辺視野が広く、本質をしっかりと見抜いており、持てるものを全てひとつのことに投入することができる。また、優先順位の意思決定ができる人は、集中することが簡単であり、どんなことにも惑わされずに、1つのことに集中することが、結果としてやがて大きな身を結んでいく。そして自分自身が集中する環境は、結局は習慣の蓄積でしか整っていかない。集中する能力は、集中する対象を切り替える能力とも関係している。
以前のエントリーで、集中力とは記憶力で量ることができるという一応の結論を出しましたが、あらためて集中力について様々なことを知ることができました。
そして、結局は自分自身でしっかりと考えて、その物事に対して真摯に取り組み、楽しむことができているかということが大切だと思いました。
すべては学び
すべては準備
すべてに感謝
チームのために、支えて下さるすべての方々のために、そして自分のために。魂を込めて日々の生活を送ってほしいと思います。
伝統
先週末は熊本県山鹿市で行われる第18回中原旗中学生招待バレーボール大会に参加する予定でしたが、もろもろの事情から辞退することになりましたので、後援会にお願いして、榎原で泊まり込みの合宿を行いました。
土曜日は、一日練習ということで、主にサーブとサーブキャッチの練習を中心にみっちりやることができました。その後はみんなで温泉に行き、夜は1年生の歓迎会と中体連の壮行会を兼ねてバーベキューをしていただきました。そして勉強を終わらせたのちに、ゲーム大会で大盛り上がりと、チームの絆を深める上でとても思い出に残る一日になったのではないでしょうか。
日曜日は、中体連の会場でもある串間市総合体育館で練習をしました。榎原中OBをはじめとした選手たちに集まってもらい、本番さながらの試合をすることができました。試合は3試合、全7セット行い、1勝2敗(3勝4敗)でした。その7セット中6セットが2点差の2勝4敗という結果で、課題としている最後の2点を取りきる執念がまだまだ足りないということと、ゲーム中のなんでもないミスが勝敗を分けるということを再確認することができました。
とはいうものの、高いブロックや粘り強いレシーブ、するどいスパイクや強烈なサーブの中、すべての試合を一日通して作ることができたことは大きな自信と経験になったのではないでしょうか。
この2日間の経験は、チームの絆や榎原の絆を再確認することができ、目標である全国大会に向けてとても大きなものとなったはずです。支えてくれる人や応援してくれる人が多ければ多いほど、負けられない気持ちが強くなります。これだけ自分たちのためにいろいろとしてくれる後援会や、忙しい仕事の合間をぬい、自分の時間を削ってまで練習に付き合ってくれるOBなど、自分の周りの人たちがどれだけ自分たちのために尽くしてくれているかということに心の底から感謝をしなければなりません。あとは、それぞれがどれだけその感謝の気持ちを身体で、気持ちで、行動で表現できるかです。
地区大会まであと11日。この2日間のために準備をして下さった後援会、そして後輩たちのために集まってくれたOBの皆様、本当にありがとうございました。榎原中の伝統を引き継いで、自分たちや後援会だけではなく、地域や他の観客をも巻き込む全員バレーを披露することができるように、魂を込めて日々の生活に取り組み、すべての質を高め、悔いの無い日々を送ってほしいと思います。
執念
中体連地区大会を3週間後に控えた先週末は、2日間とも練習試合でした。先の霧島盆地大会決勝で敗れた後、どのような気持ちで練習に取り組むかが問われる1週間でしたが、いつもとさほど変わらない取り組みで、心のもちかたについて何回も指導をする中で迎えた週末でした。
土曜日は高城青少年勤労者ホームを会場に、帖佐中、高原中、佐土原中、本郷中を迎えての練習試合でした。結果は帖佐中に3勝、高原中に2勝、本郷中に2勝、佐土原中に1勝2敗の8勝2敗でした。
ここ最近は午前中に集中力が続いていますが、午後に少し崩れる傾向があります。この日も午前中は4戦全勝ではありましたが、午後には佐土原中に2敗したのをはじめ、あまり内容がよくないまま一日が終わりました。やはり課題は連続失点で、タイムを取った後のプレーでは点を取れるのですが、自分たちではまったく積極的に動くことができません。苦しい時の力こそが本当の力です。考えることをやめ、とにかく一生懸命やっていればなんとかなるという甘い考えを捨て、ギリギリまで自分たちでその状況を打破する正解を見つけ出さなければなりません。
良かった点としては、これまでほとんど試合を作ることさえさせてもらえなかった佐土原中に、ゼビオカップ以来の勝利をしたことと、3セットあった2点差の接戦を落とさなかったということです。また、攻撃面では、コンビの使い方が分かってきたこと、守備面では、修正したレシーブフォーメーションの動きができるようになってきた点です。
日曜日は鹿児島県の有明体育館に呼んでいただき、宇都中、第一鹿屋中、鹿屋東中、吉野中、末吉中、高原中との練習試合でした。この日はあえて朝からプレッシャーをかけ、そのプレッシャーの中でどこまでやれるかを試したところ、2セット目の第一鹿屋中戦で、15-10のリードを守り切れず、3連続→3連続→5連続からの最後は3連続失点で逆転負けを喫しました。連続失点を1セットに4回も繰り返すようなチームの雰囲気の中、3年生がチームをコントロールしようとする動きはまったく見えず、ひたすら個人プレーにはしっていたので、終了後そのことについて追い込みました。
結果、プレッシャーに負けたのか気合いが空回りしたのか、次の高原中戦では7連続失点からのスタートとなりました。そして、3週間前にして、まさかのキャプテンとエースを外しての試合となりました。その試合は結局敗れましたが、その他のメンバーでなんとか接戦に持ち込むなど、むしろ2人がいなくなってからのほうがチームの雰囲気がとても良くなりました。
結局その後はセットを落とすことはなく、この日は10勝2敗という結果でしたが、まだまだ課題が残る2日間となりました。特に、JA杯で敗れて以降、最後の2点をもぎ取る執念を課題に練習を続けていますが、この日も最後の2点を取り切れずに連続失点をするゲームが3セットあるなど、自分たちに必要な力がなんなのかを理解できていない部分が多々ありました。
先週1週間で痛感したことは、やはり3年生の気持ちの物足りなさです。3人とも一生懸命取り組んでいるのですが、石にかじりついてでも勝つという執念をコート内外で感じません。つまり、戦う準備ができていないのです。普通どんなチームでも、引退間近のこの時期になれば、おのずと練習に気持ちが入り、危機感や緊張感、緊迫感が出た練習や表情になるはずですが、今のチームにはそういう部分を感じることはあまりありません。まるで決戦がはるか遠くにあるような感じです。
しかし、他の学校と違い、榎原中は地区大会で優勝しなければ、九州大会出場や各種大会の好成績などがすべて水の泡になってしまいます。そういう状況を理解して取り組むことで最後の2点をもぎとる執念が身に付くのではないでしょうか。
これから3週間はコンディションを整えつつ、来る決戦に向けて、心技体の準備をしっかりと行うことに集中していきます。その1つとして、今週は榎原中OBにたくさん来ていただいての泊まり込みの合宿を行います。周りの人たちに支えられて、自分たちの好きなバレーボールをすることができているということを忘れず、すべては学び、すべては準備、すべてに感謝を心に刻んで、一日一日大切に過ごしてほしいと思います。