菓子野っ子ダイアリー

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11月4日(火) 地面の下の「縞模様」の秘密を探れ!〜6年生、タブレットを手に大地に迫る〜

【授業の始まりは、「しま模様はどうできた?」】  6年生の理科は「大地のつくりと変化」の学習が始まりました。授業の冒頭、先生から提示されたのは、道路沿いの崖の切り通しの写真。そこには、まるでミルフィーユのように重なった地面の下の縞模様(地層)がはっきりと写っています。「この地面の下のしま模様は、いったいどのようにしてできたのだろうか?」この大きな謎が、今日の学習問題です。

   

【班で予想!自然の力を考える】 すぐに各班で熱い話し合いがスタート。子どもたちは、この縞模様ができた原因をめぐって、活発に意見を交わします。「ねえ、これ、水の力が関係してるよ。流れてきた砂とかが積もったんじゃない?」、「この前の修学旅行で桜島を見たように、火山の噴火で灰が積もったのかも。」話し合いの結果、黒板には、地層の「でき方」についての3つの有力な予想がまとめられました。

予想される原因
1班:火山の噴火によって積み重なった。
2班:風や水の力で石などがぶつかり合い、しま模様になった。
3班:台風や水の力で、石や砂、土が交互に積み重なった。
こうして、大地の縞模様のことを「地層」と習い、それをつくったのは「自然の力」だという共通の認識のもと、それぞれの班が「より妥当な考え方」を追求する学習へと進んでいきました。 

   

【タブレットを活用!自分の考えを深める時間】 友達の様々な予想を聞いた後は、いよいよタブレットの出番です。子どもたちは、教科書やインターネットで集めた情報、そしてこれまでの友達の発表を参考にしながら、「地面の下のしま模様(地層)はなぜできているのか」について、自分の考えを整理し、スライドにまとめていきます。

「やっぱり、水の流れで、粒の大きさが違うものが順番に積もったのかな?」

「『地層の様子』の画像を調べてみたら、大きく曲がっているところもある。これはどういうことだろう...」

「自然の力って本当にすごい!」

ただ調べるだけでなく、「どうやってできたのか?」、「何でできているのか?」を多面的に考え、自分の言葉で説明できるようにまとめる活動を通して、子どもたちは知識や技能だけでなく、主体的に問題を解決しようとする態度を育んでいました。

   

  

 この「大地のつくりと変化」の学習では、単に地層の知識を覚えるだけでなく、「土地のつくりやでき方にしっかりと着目し、観察・実験などの技能を身に付けること。」、「様々な情報や考え方を比較し、より妥当な考え方をつくりだす力を育むこと。」を大切にしています。

 子どもたちは、この学習を通して、私たちの足元にある「大地」に刻まれた壮大な歴史を読み解く力を着実に身に付けています。次回の記事では、子どもたちが実験で地層のでき方を検証する様子などをご紹介する予定です。お楽しみに。

10月31日(金) 郷土の誇りを胸に!~庄内ふるさと祭りに向けて俵踊り保存会と事前練習~

【俵踊り保存会の方々との特別練習】10月30日(木)、庄内ふるさと祭りの出演を控え、3・4年生は、『今屋俵踊り保存会』の皆様を学校にお招きし、事前特別練習を行いました。本番さながらの生演奏で踊ることができた貴重な機会に、子どもたちの士気も最高潮に高まりました。

  

【躍動する俵と熱気あふれる体育館!】 体育館に響き渡る三味線と太鼓の音色に合わせて、子どもたちは元気いっぱいに俵踊りを披露しました。「そ~れっ!」という威勢の良いかけ声とともに、俵をダイナミックに持ち上げたり、力強く回したり。練習を重ねた息の合った動きで、お互いに俵を投げ合うシーンでは、真剣な表情の中に楽しさが溢れていました。保存会の方々の力強い演奏に後押しされ、一人ひとりがこれまでで最高のパフォーマンスを見せてくれました。子どもたちの踊る円のそばには、たくさんの俵が積み上げられ、子どもたちは郷土芸能の歴史と重みを感じながら、一歩一歩、その技を磨きました。 

  

【いただいた温かい言葉が最高の励みに】 練習の最後には、保存会の方々から、頑張った子どもたち一人ひとりへ温かいメッセージをいただきました。

 「みなさんが5月の運動会で踊ったときよりも、今日はずっと上手になっていました。」

 「こんなに一生懸命な皆さんと一緒に練習や本番の踊りが踊れるのが、とてもうれしいです。」
この温かい言葉一つひとつが、子どもたちの大きな自信とやる気につながりました。伝統を継承する保存会の皆様との交流は、技術の向上だけでなく、地域への愛着と誇りを育む素晴らしい時間となりました。庄内ふるさと祭りでの3・4年生の堂々とした俵踊りを楽しみにしています。

  

10月30日(木) 5年生 お米販売準備:収穫の喜びを伝えるために!

6月に自分たちで田植えを行い、大切に育てたお米の脱穀体験を行いました。昔ながらの道具や、現代の機械の進化に触れながら、お米を収穫するまでの大変さと、米作りの歴史を学ぶことができました。そして、いよいよ子どもたちが心を込めて育て、脱穀したお米を販売する日がやってきます。 

  

【11月2日(日)庄内ふるさと祭りでお米を販売します!】 この販売体験は、手間ひまかけて育てたお米を、自分たちの手で販売するという、子どもたちにとって大きな収穫の喜びとなることでしょう。販売会に向けて、本日10月30日(木)に準備を行いました。 この日は、JA青年部の皆さんやそよ風グループの方々が、精米してくださったお米と、3kgずつ袋詰めするための袋、計量器を準備してくださいました。 まずはじめに、袋に自分たちが準備した宣伝用のシールを貼りました。「このシールをお客さんが見やすいように、お米が見える丸い窓の上に貼ろうね。」

  

【衛生に気を付けて、いざ袋詰め】 準備の場所は家庭科室です。子どもたちはエプロン、帽子、マスクを着用して、衛生に最大限気を付けながら作業に取り組みました。「あれ、1Lマスにすり切りいっぱい3回入れたら、3kgになるる。」「袋の底をトントンって整えてから入れると、こぼれにくいよ。」「こぼれないように袋を大きく開けるから、そ~っと入れて。」各グループで大人が見守る中、子どもたちは真剣な表情で、お米を丁寧に計量し、袋に詰めていきます。最初はおそるおそる作業していた子たちも、すぐにコツをつかみ、手際よく作業を進める姿が見られました。

 「袋の口をかっこよく結ぶのってどうするんですか?」「こうやって、袋を折り曲げ、紐をしっかり引っ張って、結び目を下にもっていくと綺麗に仕上がるよ。」JA青年部の方やそよ風グループの方に教わりながら、きれいにラッピングするための紐結びにも挑戦しました。

  

【たくさんの人の協力で完成!】 子どもたちの頑張り、そしてJA青年部の皆さんやそよ風グループの方々の温かいご協力のおかげで、すべてのお米を袋詰めすることができました。ずらりと並んだ、愛情たっぷりのお米の袋は圧巻です。当日は、育てた喜びと、感謝の気持ちをお客さんにしっかりと伝えられるように、販売も頑張ってほしいと思います。庄内ふるさと祭りへぜひ足をお運びください。

  

↓↓↓★庄内ふるさと祭りの詳細は、『庄内まちづくり協議会ホームページ』へ★↓↓↓

 https://www.bonchi.jp/shonai/

10月29日(水) 太陽の光を重ねたらどうなる? ~3年生の理科実験レポート~

 

今日の3年生の理科室をのぞくと、「光のせいしつ」の学習の続きをしていました。教室の黒板には、今日の学習問題が書かれていました。【はね返した日光を重ねると、明るさや温度はどうなるだろうか。】
太陽の光を鏡などで反射させて集めたり、重ねたりすると、その明るさや温かさはどうなるのか?子どもたちは、実験を通して、光の強さを変えたときにどんな変化が起こるのかを調べることが今日の学習のねらいです。

  

【実験前のわくわく予想タイム】 実験の前に、みんなで予想を立てました。「光を重ねたら、明るくなると思う。」「でも、温度はそんなに変わらないんじゃないかな?」「いや、逆にたくさん集まるから、すごく熱くなるかも。」予想は様々。一人ひとりが「どうなるんだろう?」と真剣に考えている様子が伝わってきました。

  

【 いざ、実験開始!外で確かめよう】 太陽の光を扱うので、今日は中庭に出て実験スタート。班ごとに鏡や黒い紙などを持って、太陽の光を重ねたときの変化を調べました。実験では、鏡で反射させた日光を壁に当てたり、黒い紙の上に当てたりして、光の当たり方による違いを観察しました。班ごとに実験していると「見て見て!鏡を2枚使って壁に当てたら、すっごく明るくなったよ。」「本当にだ。1枚のときと比べると、まぶしさが全然違うね。」「温度計で測ってみたら、重ねた方が少しだけ温度が上がったよ。」「重ねると、明るさも温かさも、やっぱり強くなるんだ!」鏡で反射させた光を集める子、その光が当たる場所を熱心に観察する子、友達と話し合いながら角度を調整する子など、みんな主体的に実験に取り組んでいました。

  

【実験大成功!「なるほど」が止まらない】
実験を通して、みんなから「なるほど」「そうだったのか」という声がたくさん上がりました。

 ◇鏡で光を重ねてみると、本当に明るさがパワーアップする。

 ◇黒い紙を触ってみると、光を重ねたところは、やっぱりほんのりあったかい。

 ◇光を集めることで、明るさも温かさも上がることが、自分たちの目で確かめられました。

 ◇今回の実験で、太陽の光ってすごいパワーを持っているんだなと思いました。

授業後には、身の回りの光にも、たくさんの「なぜ?」や「どうなってるんだろう?」という思いがあふれている子どもたちが見られました。

10月28日(火)~地域の伝統を受け継ぐ3・4年生 俵踊り練習に熱が入る!~

11月2日(日)に開催される『庄内ふるさと祭り』に向け、本日3・4年生が体育館で俵踊りの練習を行いました 。

【4か月のブランクを感じさせない堂々とした舞い】 5月の運動会で発表したこの俵踊り。約4か月のブランクがあったにもかかわらず、子どもたちはそのブランクを全く感じさせない堂々とした踊りを披露しました。練習中、楽しそうな子どもたちの会話が体育館に響きました。「今のところ、もっと手前に俵を引いて」と、お互いの動きを確認し合う声。「いいね。みんなのかけ声が大ききなって、踊りにも自信が出てきた」と、躍動感を楽しんでいる様子。「本番でも思い切って踊りを見せてやろうね!」と、地域の伝統の踊りをしっかりと受け継いでいるかしのっ子の誇らしさを感じさせました。子どもたちが地域の伝統芸能に向き合い、真剣に、そして楽しそうに踊る姿は、見る人に感動を与えます。

  

  

  

【保存会の方々との最終練習】 今週30日(木)は、『今屋俵踊り保存会』の皆様に学校までおいでいただき、生演奏をしていただきながらの最後の練習を行います。本番前に、素晴らしい環境で発表練習をさせていただけることに心より感謝申し上げます。

【ふるさと祭りでの発表と「かしのっ子米」の販売】 地域の皆様、11月2日(日)は、ぜひ『庄内ふるさと祭り』においでください。3・4年生の俵踊りの発表は、庄内小学校で行われます。
さらに、5年生が今年JA青年部と地域の方の協力で育てた『かしのっ子米』の販売もあるそうです。お楽しみにしてください!
 詳しい内容につきましては、庄内地区まちづくり協議会のリンクからご覧ください。→https://www.bonchi.jp/kirari/cgi-bin/snews.cgi#700

10月27日(月) 鼓動を聞き、命を考える~3・4年生 動物愛護センターでの「いのちの授業」と見学~

10月24日(金)に、3・4年生が動物愛護センターへ見学に行きました。子どもたちは、自分と動物の命の尊さについて真剣に考え、多くを学びました。 

  

【心音を聞く体験を含む「命の授業」】 授業では、動物の置かれている現実を知り、命の大切さを実感する活動を行いました。

命のつながり:野生動物、家畜、ペットなど、さまざまな動物と人とのつながり(自然の共有、食と衣、共生) について話し合いました。

  

心音を聞く体験: 「聴診器で自分の心臓の音を聞いてみよう」という先生の声に、子どもたちはドキドキ。 耳に聴診器を当て、心臓の音を聞いた瞬間、驚きの声が上がりました。 「わあ。ドクン、ドクンって、すごい音が聞こえる!」 「これが『生きている』ってことなんだね。」自分の心音を聞くことで、誰もが「いのちの営み」を実感しました。また、「人間も動物」という視点から、動物たちも同じように心臓が動いている大切な命であること、そして「いじめは他人の命を削っている」という命を尊重する行動の重要性を学びました。
動物たちの現状:センター職員の方から、捕獲・引取りから返還・譲渡に至るまでの現状を学びました 。(捕獲引取り数)と(返還譲渡数)の差から、「残されたいのち」 、すなわち殺処分や病気で亡くなる命があるという厳しい現実についても考えました。預けられた動物が帰ってくることが減っている現状も学びました。「人間も動物」という視点から、自他の命を大切にすること、そして「いじめは他人の命を削っている」という命を尊重する行動の重要性について話し合いました。

  

【モデル犬との触れ合いと保護室の見学】 授業の後、保護された動物たちが生活する現場を見学しました。

保護室の様子:保護された犬や猫は、個室(ケージ)で飼育されており、その様子は「カプセルホテルのよう」で約50匹が保護されている現状を知りました。

  

モデル犬「モカちゃん」との交流 : 「モカちゃん、本当に優しいね。みんなが触っても吠えたり怒ったりしないよ。」、「モデル犬ってすごい。私たちも優しく、大事に触ろう。」モカちゃんは、人間がどのように接しても穏やかな姿を見せてくれ、動物と心を通わせる喜びを教えてくれました。
譲渡活動:保護された動物が新しい家族と出会うための譲渡会が毎週行われていることを知りました。

  

 3・4年生は、動物愛護センターのスタッフの方々に対し、真剣に命のことを考え、受け答え をすることで、命への真摯な思いを伝えました。今回の見学は、子どもたちが「お互いが幸せに生きるため、共生について考えていくこと」 につながる大切な一歩となりました。

10月24日(金) 古墳時代へタイムスリップ ~菓子野の王さまはこんな顔だった!?~

 10月23日(木)、都城市教育委員会文化財課の方々を招き、「古墳時代へタイムスリップ!」と題した学習会が開催されました 。この学習会では、菓子野校区内で発掘された人骨をもとに復顔された模型が子どもたちに初公開されました 。

   

【遺跡の発見と古代の暮らしに興味津々!】 学習会は、まず古墳時代や菓子野地区の古墳についての説明から始まりました。古墳は、今から約1,500年前(6世紀頃)に造られた大きなお墓です 。菓子野小学校から南西に約200mの地点で、平成23年(2011年)11月、畑を耕していた大型トラクターが地下式横穴墓の天井を壊し、地面が陥没したことで古墳が発見されたそうです 。 子どもたちは、古墳時代に関するクイズにも挑戦しました。

「今日紹介する地下式横穴墓、どうやって見つかったのかな?」

 ①大型トラクターで畑を耕していたら、地面に穴があいて見つかった!
 ②大雨が降り、土がぬれたことで地面に穴があいて見つかった!
 ③散歩していた人が、地面に穴があいているのをたまたま発見した!

  
この問いに正解すると、多くの子どもたちがガッツポーズをして大喜び!知らなかったことがたくさん知れたという声や、古墳や古墳時代に興味がわいたという感想も聞かれ 、終始興味津々でお話に聞き入っていました 。

  

【いよいよ「菓子野の王さま」とご対面!】 そして、いよいよ復顔模型のお披露目です。青い布が取り払われ、目の前に現れた「菓子野の王さま(古墳人)」の顔に、体育館は大きな歓声と笑顔に包まれました 。「うわぁ!」「本当に昔の人の顔だ!」「どんな人だったんだろう?」子どもたちは目を輝かせ、驚きと感動の声を上げました。目の前で見る復顔模型は、まるで古墳時代からタイムスリップしてきたかのようなリアルさです 。この模型は、地下式横穴墓から出土した、状態の良い人骨をもとに、3Dデータ作成などの工程を経て復元されました 。


 復顔模型を監修した専門家からは、縄文人との類似性が高い壮年の男性であること、当時の男性の髪型である「上げ美豆良(あげみずら)」で復顔されていることなどが説明されました 。さらに、歯の中には、癒合歯(ゆごうし)が発見されて、栄養状態がよくなかったことがわかるとも説明されました。子どもたちからは、「たった1つの骨で顔を復元できて、さらに性別や年齢まで分かるのがすごいなと思った」「とてもいい顔で、こんな人だったんだと思った」といった感想が寄せられ 、古墳時代の人々の姿をリアルに思い浮かべることができたようです 。

  

  

  
 この復顔模型は、10月25日(土)から11月24日(月・祝)まで都城歴史資料館でも展示されます 。子どもたちにとって、地域の歴史を身近に感じる貴重な体験となりました。

10月22日(水) 読み聞かせボランティア活動~絵本が広げる子どもの世界~

10月22日(水)に、ボランティアの皆様による読み聞かせ活動が行われました。学年に合わせた楽しいお話に、子どもたちは目を輝かせ、想像力を膨らませていました。 【低学年:「ニニロのおとしもの」と「こけこっこー」】 低学年では、『ニニロのおとしもの』と『こけこっこー』の2冊の絵本を読んでいただきました。

『ニニロのおとしもの』トカゲのニニロが大事なしっぽを落としてしまい、懸命に探すという大変だけどユーモラスな物語に、子どもたちはすっかり引き込まれていました。ボランティアさんの語りかけに、子どもたちは顔をぐっと前に乗り出し、目を丸くしてお話の展開を追っています。特に、お話を読み進めるボランティアさんの表情や絵本の絵を、真剣なまなざしで見つめる子どもたちの様子からは、ニニロのしっぽ探しに心からハラハラしていることが伝わってきます。中には、思わず口を開けて驚きや興味を示す子もおり、生き生きとした表情で物語を楽しんでいました。

  

『こけこっこー』続く『こけこっこー』は、自分の個性を大切にすることに気づかせてくれるお話です。読み進めるうちに、子どもたちは期せずして全員で「こけこっこー」と大合唱。にわとりよりも美しい声の鳥や立派な鳥がいる中で、にわとりが特別な存在のように扱われることに、ほかの鳥たちが抱く「うらやましい」という気持ちを軸に物語が展開します。 出版社からも、「どの子供にもその子ならではの長所や短所があり、それが個性。このお話を通して、子どもたちには「ぼくがぼくであることすべてが個性で、たいせつなんだ」と気づいてほしい」というメッセージが込められています。子どもたちは、全身で喜びを表し、声を出すことを心から楽しんでいました。皆で声を合わせる一体感と、絵本のメッセージが重なり、それぞれの個性を認め合う温かい気持ちが教室いっぱいに広がったようです。

  
【中学年:「きつね森の山男」】 中学年では、馬場のぼるさんの『きつね森の山男』が読まれました。気は優しくて力持ち、大根作りが上手な山男が、寒がりの殿様とキツネ軍の戦いに巻き込まれ、最後は得意のふろ吹き大根が思わぬハッピーエンドに導くという、二転三転する楽しい物語です。広めのワークスペースでゆったりと座った子どもたちは、腕を組み、真剣な表情で読み聞かせに聴き入っていました。お話が予想外の方向に進むたびに、登場人物たちの心境や戦いの行方を想像し、集中して物語の世界に入り込む姿が見られました。ふろ吹き大根が平和をもたらすというユニークな結末は、子どもたちの驚きと笑いを誘い、物語の楽しさに改めて気づかされた時間となったようです。ボランティアの皆様、子どもたちに豊かな想像力と心温まるメッセージを届けてくださり、ありがとうございました。

  

10月21日(火) 実りの秋を実感!昔ながらの道具と最新の機械で脱穀体験〜5年生が地域の方と協力し、収穫の喜びを味わいました〜

10月20日(月)、5年生が地域ボランティアの「そよ風グループ」とJA青年部の協力のもと、田植えから育ててきた稲の脱穀を体験しました。2週間ほどの掛け干しでしたが、雨が多くなかなか乾燥が進まず、この日は貴重な晴れ間を狙っての活動となりました。はじめの会では、JA青年部の方が「足踏み脱穀機」の使い方を丁寧に説明しながら、模範を見せてくださいました。子どもたちは、脱穀機のリズミカルな音と、勢いよく籾が外れていく様子に興味津々です。

  

【足踏み脱穀機に挑戦!】 いよいよ子どもたちの番です。一人ひとりが稲の束を脱穀機に入れ、足踏みペダルを踏み込みます。「うわっ、引っ張られる!」「稲の束が吸い込まれていくみたいだ!」 「結構力がいるんだね!昔の人は大変だったんだなぁ」稲の束がローラーに引き込まれそうになるのを必死にこらえながらも、真剣な表情で脱穀を行いました。

   

【風の力で選別!「唐箕(とうみ)」体験】 脱穀した後には、稲藁のくずや、中身のない籾殻(もみがら)が混ざってしまいます。そこで登場したのが、風の力を使って軽いゴミと重い籾を選別する伝統的な道具「唐箕(とうみ)」です。「これで風を起こすの?すごい仕組み。」 「わらとか軽いゴミだけが遠くに飛んでいく。昔の人って頭が良いんだね!」風をうまく利用した先人の知恵に、子どもたちは感心しきりでした。

   

【最新機械のスピードに驚愕】 最後に、残った稲の束を最新の脱穀機で処理する様子を見学しました。「えーっ!あっという間に終わっちゃった。」 「さっきの足踏み脱穀機でやった量の何倍だろう。速さが全然違うね。」手作業で一つひとつ行う足踏み脱穀機と、機械の圧倒的なスピードの違いに、子どもたちは驚きの声を上げました。今回の体験を通して、お米を収穫するまでの大変さと、道具や機械の進化の歴史を学ぶことができました。

  

 いよいよ11月2日(日)には、庄内ふるさと祭りでお米の販売会があります。自分たちが手間をかけて育て、脱穀したお米を販売する体験は、子どもたちにとって大きな収穫の喜びとなることでしょう。

  

10月20日(月) 庄内地区戦没者慰霊祭への参加報告と平和への誓い

先日、10月18日(土)、庄内地区公民館にて執り行われました庄内地区戦没者慰霊祭に参列いたしました 。戦没者の皆様に哀悼の誠を捧げ、平和への誓いを新たにする厳粛な式典でした。 

【厳粛な式典と子どもたちの想い】 式典では、戦没者の方々へ感謝と哀悼の意を捧げました。特に、未来を担う子どもたちの姿が印象的でした。庄内小学校、菓子野小学校、乙房小学校の代表児童が、平和への願いを込めて作成した千羽鶴を献納しました 。庄内中学校の生徒会代表2名が、戦没者への追悼と平和への強い思いを込めた「平和へのメッセージ」を発表しました 。メッセージでは、曽祖母様の戦争体験談や、修学旅行で訪れた知覧特攻平和会館での特攻隊員の遺書から感じた衝撃と、命を懸けた方々の想いを継ぐことの重要性が語られました 。また、都城にもあった特攻基地(西飛行場、東飛行場)に言及し、私たちが住む都城と戦争との深いつながりを認識し、学校などで戦争について調べ、知ることの必要性を訴えました 。終戦80年を迎えるにあたり、「当たり前にあると思っていた日々」が多くの犠牲の上にあることを再認識し、都城が15回以上の空襲を受け、特に昭和20年8月6日の「都城大空襲」で甚大な被害があったことに触れ、その歴史を語り継ぐ決意が示されました 。会場では、遺族会の方々が涙を拭いながら、子どもたちの純粋で力強いメッセージに静かに耳を傾けている姿が見られ、戦没者のご遺族の皆様の胸に深く響いたことと拝察いたします。

  

【戦没者への哀悼と平和への継続的な決意】 式典を通じて、過去の悲惨な歴史と、現在の平和の尊さを改めて痛感しました。庄内地区においても、これまでの戦争で566名が戦死されています 。この日、戦没者名簿に合祀されている全ての犠牲者の皆様に、心より哀悼の意を表します 。私たち教育に携わる者、そして地域全体が、この歴史の教訓と平和への願いを胸に、日常に感謝し、思いやりの心を忘れずに過ごすことが、平和を守り続ける第一歩だと強く心に刻みました。学校としても、これからも戦争の悲惨さと平和の尊さを伝え、持続的な平和の実現に向けて取り組んでまいります。