毎年、地震を想定しての避難訓練を9月に実施してきましたが、どこの学校でも行われているように、事前に避難訓練があることを児童に知らせ、訓練の時刻になると放送が流れる。「地震です。地震です。机の下に隠れましょう」。その後、「揺れがおさまったようです。校庭に避難しましょう」と、子どもたちは校庭に集まる。という訓練でした。しかし、放送が流れた時点では既に地震が起きているということになります。これでは大きな揺れに備えることができませんし、そもそも先生たちが放送できる状況とも限りません。そこで、形骸化した避難訓練ではなく、より現実に近く、実効性のある内容で実施する必要があると考え、今回は「抜き打ち」で「緊急地震速報」を利用することにしました。
清掃時間中(地震が起きたとき、普通教室にいるとは限らない。理科室、音楽室、家庭科室などの特別教室では、机がない場合や危険物を扱っている可能性も十分に考えられる。)に緊急地震速報が流れました。初めて聞く音に「何?何?」という声が聞こえて来ましたが、清掃班の高学年の児童がすぐに机の下やもののかげに隠れる指示を出しました。教師がいるところは教師の指示です。今回のポイントは、『(物が)落ちてこない、倒れてこない』場所に身を寄せることです。個人差はありましたが、一人一人が考えて、身を寄せていました。その後、全員が運動場へ避難しました。避難の放送があって2分45秒で避難が完了しました。次に教室で、津波についてDVDを使って学習しました。
地震は、いつやってくるか分かりません。登下校中はもちろん、理科の実験中、体育館で体育の授業を行っている時、遠足とそれぞれの場面で地震が起きたらどうするということを子どもたちに問いかける必要があるのではないでしょうか。