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第2学期終業の日

 本日、12月22日(金)に終業式を行いました。1時間目の時間帯に校内の大清掃を実施し、通常清掃では手の届かなかった場所やエアコンフィールター等、汚れやほこりをしっかりと落としました。校舎の老朽化は否めませんが、それでもお世話になった校舎です。愛着のある教室を中心に一生懸命、磨き上げました。

 その後の終業式は、通常ならば体育館で実施しますが、気温は0度を下回る寒さの厳しい日になりましたので、各教室にてオンラインによる終業式としました。式では、まず各学年代表及び生徒会代表の生徒が今年を振り返ってくれました。

 「2学期を振り返って」 1年生代表 原田 紗和寧さん 

 いよいよ2学期も今日で最後です。2学期は、生徒会役員選挙や紅葉祭、ロードレース大会など、様々な行事がありました。私は、そんな2学期を通して、自ら行動し自分の意思を伝えていくことの大切さを改めて学びました。まず、紅葉祭では、クラス全員の心を一つにし、合唱を行いました。1年3組は一人一人の個性が輝き、明るく元気なクラスです。一方で、クラスがなかなか一つにまとまらない場面が多々見られます。今回の合唱コンクールでも、はじめはなかなかまとまらず、先生方から指導を受けることもありました。ですが、練習を重ねていくうちに、お互いに声を掛け合い、教え合うようになり、クラス全体の意識が高まっていったように思います。一人一人が意見を出し合うと考えが深まるように、お互い声を掛け合うことで、最後にはしっかりクラス全体がまとまっていました。ここから、何事にも勇気をもって行動していけば、自分やクラスを変えることができるということを学びました。

 次に、学校行事だけでなく、普段の生活では、意見をしっかり相手に伝えることの大切さを学びました。例えば、学級の課題として移動時間に間に合わないことや、授業態度がよくないことがあります。そういった課題が分かっていても、なかなか改善していくことができませんでした。それは、自分ひとりで考えるだけで、みんなにこの意見を伝えられていなかったからです。だから3学期では、自分の意見をまずはクラスに伝え、自分だけではよりよくなっていかないので、話し合いの場を設けるなどして、クラス全体で課題の解決をしていこうと思います。

 このように、2学期を通して、私は自ら行動し自分の意志を伝えていくことの大切さを学ぶことができました。だから、次は3学期にどう生かせるのかをしっかりと考え、クラスも自分も成長できたと言えるような一年にしていきたいです。そして、3学期を2年生に上がるための大切な準備期間として、立派な先輩になれるよう、学校だけでなく家庭での過ごし方も心がけていきたいと思います。

 「2学期の反省」 2年生代表 伊藤 恵茉さん

 今日で2学期が終わります。皆さんにとって、2学期はどんな学期でしたか。私たちの学年にとって今学期は、学年全体で失敗することもありましたが、成長できた学期でもありました。

 紅葉祭では心を一つに練習から真剣に取り組むことができました。また、先日行われた駅伝・ロードレース大会では、横断幕を1組と2組で協力して作成したり、走っている友達を全力で応援したりすることができました。失敗したことから学び、よくできたところは継続できる学年になれるようにしていきたいです。

 そして、学年生徒会では、授業中の発表を増やすことに取り組みました。班で発表回数を競い合うなどといった活動をしました。その結果、前と比べて発表回数が増えたり、今まで発表してこなかった人も発表するようになったりしました。発表者が増えることで授業の雰囲気も変わり、とても良い活動だったと思います。しかし、返事・あいさつに関しては、声が小さいという課題が残りました。当たり前のことが当たり前にできる学年にしていきたいです。

 私たち2年生は、3学期に立志式をひかえています。全員が夢をもち、それを叶えるための努力ができるようになって、3年生になりたいです。

 「2学期を振り返って」 3年生代表 甲斐 貴翔さん

 2学期は、紅葉祭や駅伝・ロードレース大会などたくさんの行事がありました。3年生は実力テストもありました。そんな2学期の生活のなかで、成長できた点を考えてみました。

 私が思う、この2学期一番の成長は、クラスの団結力です。特に紅葉祭は、私たちの学級を成長させてくれました。合唱の練習を始めた当初は、まとまりがなくバラバラでした。私自身も指揮者を務めましたが、正直、人前に立って人に指示を出したり、みんなをまとめたりすることに苦手意識がありました。だから、指揮者になったばかりのころは何もできませんでした。しかし、クラスのみんなが一生懸命に合唱を頑張る姿を見て、このままではいけないと思い、どんどん指示を出すことを心がけました。すると、少しずつですが、指揮者としてクラスをまとめられるようになってきました。そして、練習を重ねるうちにみんなの気持ちがひとつになり、最優秀賞という素晴らしい賞を取ることができました。

 また、他にも成長したことがあります。それは助け合い、支え合おうとする仲間意識です。3年生では、これまで3回の実力テストがありました。実力テストは入試の模擬テストのようなものです。実力テストでは、普段のテストより難易度が高い問題も出ます。そのため、休み時間になると、わからないところを友達に聞いている人がたくさんいます。聞かれた人は、丁寧に最後まで教え、教えてもらった人がまた別の人に説明をする。それがどんどん広がっていって、学年の学力レベルを高くすることができました。このようなことを通して、学年全体で助け合う、支え合うという仲間意識が高まっていきました。

 その反面、改善しなければいけない点もあります。それは、はしゃぎすぎてしまい周りが見えなくなってしまうことです。私たち3年生は、明るく和気あいあいとした雰囲気なのが長所です。しかし、それがヒートアップすると騒がしくなってしまいます。騒がしいと指示が通らなくなり、まとまって行動することもできなくなってしまいます。そのため、2分前着席1分前黙想や語先後礼が守れていないときがありました。これらの行動目標は、高千穂中学校の素晴らしい伝統です。しっかりこの伝統を守っていかなければいけません。高校入試の面接でも重要になってきます。だから、3年生全員で2分前着席や語先後礼を心がけ、伝統を守っていきたいです。

 3年生の2学期は、あっという間でした。3学期は2学期よりもっと早く過ぎ去っていくでしょう。入試に向けて、全員が志望校に合格できるように、学級委員長としてクラスをまとめ、穏やかで勉強しやすい雰囲気をつくっていきたいです。残り少ない中学校生活の一日一日を大切に過ごし、3学期もクラスのみんなと一緒に成長していきます。

  「成長できた2学期」 生徒会代表 田崎 大悟

 今日で長い2学期が終わります。2学期は様々な行事が行われ、皆さんの思い出に残るような出来事がたくさんあったと思います。

 紅葉祭では、初めての高千穂町武道館での開催となり、広い会場全体にきれいな歌声が響きました。4年ぶりに地域伝統芸能の発表もあり、とても盛り上がった紅葉祭になったと思います。

 学校生活では、校則の見直しが進み、靴の変更やセーター、ベストだけでの活動が許可されました。来年度には、夏服や通学カバンの変更が可能になります。校則に沿った身なりかを自分で考え、高千穂中生としての自覚をもち、生活しましょう。

 2学期後半は、学校全体でインフルエンザが猛威をふるい、学級閉鎖が相次ぎました。3学期が始まると、2年生は初めての実力テスト、3年生は受験があります。冬休みは、生活リズムを崩さずに、体調管理を徹底し、充実した冬休みにしましょう。

校長の話

 おはようございます。昨日は一日中雪が降り、本日は臨時休校も想定しておりましたが、どうにか通常どおり登校できてよかったと思います。ただ、気温がかなり低いので、教室でのオンラインによる終業式にしました。

 さて、2学期が終わりますが、みなさんは、この2学期を振り返って何か良い結果が出ましたか。それとも今一つだったでしょうか。できれば、何かに成功したとかいう、うれしい報告ができるにこしたことはないんですけどね。それでは、その「成功」ということについて少し話をします。

 詳しく調べてみますと、「成功」とは、自分の掲げた夢や志、目標等に向かって、挑戦することができたかどうか、あるいは、納得のいく努力や成果が出たかどうかにかかっているかと思います。ただ、私がみなさんに常に話してきたことは、「失敗してもいいから、自分で考え、判断し、決断して行動する」ということを心掛ければ、みなさんに主体性が身に付き、可能性が広がるということでした。ですから、先生方にはあえて「生徒のみなさんが失敗しても大目にみてください。」とお願いしてきたわけで、すなわち、それは「生徒のみなさんが失敗できる機会を提供してください。」ということでもあります。

 先ほど、各代表のみなさんが2学期を振り返ってくれました。

 1年生の原田 紗和寧(はらだ さわね)さんは、「2学期を通して、自ら行動し自分の意思を伝えていくことの大切さを改めて学びました。」また、「合唱コンクールに向けての練習の中で、何事にも勇気をもって行動していけば、自分やクラスを変えることができるということを学びました。」そして、「そういったことを3学期にどう生かせるのかをしっかりと考え、クラスも自分も成長できたと言えるような一年にしていきたい。」と、クラスが守れなかった移動教室などの失敗を3学期にどう克服するかという新たな目標を立てていましたね。

 2年生の伊藤 恵茉(いとう えま)さんは、「学年全体で失敗することもありましたが、成長できた学期でもありました。」また「失敗したことから学び、よくできたところは継続できる学年になれるようにしていきたいです。」と。そして「全員が夢をもち、それを叶えるための努力ができるような3年生になりたい。」と語ってくれました。まさに、失敗から学ぶことの大切さを発表してくれました。

 3年生の甲斐 貴翔(かい きしょう)さんは、2学期に成長したこととして「クラスの団結力」と「助け合い、支え合おうとする仲間意識」を発表してくれました。行事や実力テストを通して、身に付いたことを実感しながらも、課題をしっかりと捉え、さらに成長しようとする前向きな態度に3年生としての自覚を感じさせられます。

 最後に、生徒会長の田崎 大悟(たさき だいご)さんですが、紅葉祭の初めての武道館開催、4年ぶりの地域伝統芸能発表、校則検討委員会による校則の見直し等、本人を含め、みなさんにとってすべてが初めてのことでしたが、失敗を恐れずしっかりとやり遂げてくれました。それが成功につながったのではないかと思います。

 「失敗は成功のもと」と言いますが、何度も失敗しすぎるのはいかがなものかなとも思いますので、先生方や保護者の方々からの指導については真摯に受け止め、自らをより良い方向に導いてください。人間はなかなか変わることはできにくいものですから、大変な思いをしながら少しずつ成長していきます。この「大変」とはどのように書きますか?そうです。「大きく変わる」と書きますよね。ですから、みなさんの心の中で何かが大きく変わっていれば、その「大変」は、大いに価値のあるものになります。つまり、大変な困難が押し寄せてくるということは、大きく変わるチャンスでもあるということです。みなさんが失敗をしても、「これが自分の人生にとってのプラスになる。」という強い思いで、大きく変わろうとすることができれば、それは、それで価値ある失敗なのです。「嫌だなあ」とか「めんどくさい」等と言って困難から逃げていくと、自分の人生も遠退いていきます。「成功」とは、そういったことで、着々と歩みを進めていくことだと私は思っています。みなさん一人一人の振り返りによって、「まだまだやれるな」と思えば、その紙一重の思いが人生への成功へと大きくつながっていくと思ってください。ちなみに、私の好きな言葉は「失敗したところでやめれば失敗になる 成功するまで続ければ成功になる」という言葉です。

 これから、高校受験が本格的に始まります。3年生のほとんどが、高校を受験します。今年のお正月は、ゆっくりできないでしょう。目を閉じると不安をかき消すかのようにみなさんが一生懸命勉強している姿を思い浮かべてしまいます。ですから、「頑張れ」という言葉は言いません。3年生がそれぞれの目標を達成するために様々な誘惑に負けないよう、努力してくれると信じています。この「努力」は「実力」になり、「実力」は「自信」となります。どのような結果も努力次第で勝ち取ることができます。「成功」とは、その努力をいかに積み上げたかどうかで決まるということです。これからのあっという間の1年間を来年末に振り返ったとき、「幸せだった」「楽しい1年間だった」と言えるように、みなさんが来年も日々努力していくことを願いながら、令和5年という幕を閉じたいと思います。みなさん、良いお年をお迎えください。

令和5年12月22日  校長 金 丸 智 弘