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3学期始業の日

 新年早々、地震や航空機事故、大規模火災等、痛ましい事案が発生してしまいました。被災された方々に謹んでお悔やみとお見舞いを申し上げますとともに、一日も早く当たり前の日常が戻ってきますことを祈念しております。

 さて、今日から3学期がスタートしました。気温マイナス4度という厳しい寒さにも負けず元気に登校する生徒たちを見て、安心したところです。大清掃の後の始業式は2学期の終業式同様、オンラインで実施しました。最初に被災された方々への黙祷を捧げたのち、各代表の生徒が三学期の抱負を発表してくれましたので、紹介します。

1年生代表 1年1組 吉永 理乃

 私は中学生になった時に「勉強と部活の両立」「任された仕事は全て責任をもって行う」という二つの目標を立て、そのことを意識して過ごしてきました。しかし、3学期をむかえ、1年生として過ごす時間も残りわずかとなった今、この二つの目標だけではいけないと感じ始めました。そこで、私は2年生に向けて、やるべきことや必要な心構えを考えました。

 校長先生や、先輩方のお話にもよく出てくる「主体性」ですが、普段の生活ではあまりできていないと感じました。それに「主体性」は2年生になる上でも、これから大人になる上でも大切です。だから3学期は「主体性」を身に付けるために普段の生活から意識しようと思います。例えば、3学期の学年集会の立案です。学年集会では1年生の課題などの目的を達成するために、取組を行います。目的や取組の内容などの計画は全て私を含める学級総務が立てます。学年集会は、複数回行ってもよいし、取組を楽しいものにするか真面目なものにするかも自由です。2年生になると、このような自分達で一からイベントなどの計画を立てることがあると思います。だから今回は、先生から用意された時間だけを使うのではなく、家でも考えてみたり、自分達で時間をつくって集まったりするなど、先生からの指示以外で自ら考えて判断し動くということを意識したいです。

 「学年集会の立案」もですが、日常生活の些細なことでも「主体性」を意識できる場面はたくさんあると思います。私は、「主体性」のある人は周りをよく見て、何が足りていないかや、これがされていないなどにすぐ気がつけて動ける人だと思っています。だから私も、掃除で普段できていないところや汚れているところを見つけて掃除したり、学級でも何ができていない、何が足りないなどに気付いて動いたりしたいです。すごく基本的で小さなことですが、できている人は少ないと思います。とても大事なことなので、そういうあたりまえで小さなことだからこそ普段からやっていきたいです。

 2年生になると行動の責任が1年生に比べても大きくなると思うし、「1年生だから」が通用しなくなります。後輩も入学してきてお手本を見せなくてはならないことや1年生を引っ張らなくてはならない時もあります。その時にかっこいい先輩の姿を見せることができるように、3学期は準備期間として気を引きしめていきたいです。 

2年生代表 2年2組 佐藤 琉圭 

 今日から3学期が始まります。3学期は学年最後の学期になるので僕には頑張りたいことが二つあります。 

 まず、みんなをまとめることです。僕は今回初めて学級総務になり、学級委員長を務めています。僕は、人前に立つことは苦手ではありません。しかし、分かりやすく指示を出すことは苦手です。そこで、今後も前に出る機会があれば、自分から進んで前に出ていき、場数を踏んで、成長し、みんなに認めてもらえるような学級委員長になっていきたいです。 そして、自分に自信をもつことです。今は、失敗するのが不安で、なかなか自分に自信をもつことが出来ていません。だから、相手に笑われても、気にせず自分らしく、僕なりに授業に取り組んで行こうと思います。そして、その取り組んでいる姿勢をみんなに見せていきたいと思います。 

 また、3学期には立志式という一大イベントがあります。そして、立志式ではひとりひとり発表をしなければなりません。そこで、頑張りたいことで挙げた「大きな声」、「自分に自信をもつこと」を取り組んでいきたいです。また、3学期は次の学年につながる学期だと思っています。だから、僕が学年のお手本のような存在になってみんなを引っ張っていきたいと思います。 

 次に学年全体としてのことです。先月学年集会で、表彰の際に、名前を呼ばれ、大きな声で返事が出来なかった人が多くいました。返事や挨拶は、これから大人になっていくうえでとても大切だと思います。そこで、学年生徒会で、大きな声で返事、あいさつをするために、朝の活動で「あいさつリレー」に取り組んでいます。外に出ても、一人の時でも、率先して大きな声で出会った人にあいさつができるようにしていきたいです。そして、ひとりひとりが自分の気持ちを表現できる学年にしていきたいと思います。 

 また、2学期の終業式での発表で3年生の甲斐貴翔先輩が「実力テストは入試の模擬テストであり、そのためにみんなで助け合って頑張っていかないといけない。」と教えてくれました。僕たちはあさってから初めての実力テストを受けます。今年一年間に何度も受けることになる実力テストをみんなで助け合って団結して乗り越えていきたいと思います。 2年生、頑張っていきましょう!! 

3年生代表 3年1組 佐藤 璃空

 今日から3学期が始まります。3学期は、受験や卒業式など大切な行事がたくさんあります。だから、僕はこの短い期間のなかで頑張りたいことが二つあります。

 一つ目は、家庭学習です。2学期は勉強の時間が少なく、出された課題だけを行っているときがありました。課題以外の勉強もするときはありましたが、受験生として、十分な勉強を行えていませんでした。だから3学期は、出された課題以外の勉強も積極的に行い、入試に向けて主体的な学習を心掛けていきます。

 二つ目は、「2分前着席・1分前黙想」を守ることです。僕たちのクラスは、このことで先生方に注意を受けることもありました。そこで現在、タイマーを設定して、2分前着席が守れるようにしています。その取組のおかげで少しは守れるようになりましたが、まだまだです。タイマーなしでも守っていけるように、学級委員長としてみんなをリードしていきたいです。

 最後に、この3学期、僕たち3年生全員で達成しないといけないことは、志望校合格です。これまで僕は、第一志望校合格を目指してがんばってきました。僕は2学期、進路で大きな決断をしました。正直、そのときはとても不安な気持ちでいっぱいでした。しかし、自分で決めたからには、必ずその目標を達成します。3学期は、志望校合格に向けて最大限の努力をしていきます。

 3年生みんな、必ず全員が志望校に合格するよう、悔いのない3学期にしていきましょう。

生徒会代表 壷田 つくし

 新年を迎え、いよいよ3学期が始まります。3学期は、とても短い学期です。2年生が一人の人間として『志』を立て、意志を表明する立志式。3年生はいよいよ入試があります。生徒会では、送別遠足などの行事を企画しています。残り少ない3年生との思い出をたくさんつくりましょう。卒業・進級するまでの三か月間は、自分自身を成長させるための重要なときです。3年生は自分の進路を決めるだけでなく、進学先でさらに伸ばす力を身に付ける期間。2年生は最上級生として学校をリードできる力を身に付ける期間。1年生は学校の中心となり4月に入学する新入生のよき先輩となる力を身に付ける期間だと私は思います。つまり、この期間は、自分を磨き、夢や希望をもって生きていく力を身に付ける期間となります。一人一人が高千穂中生としての誇りをもち、今年度の最後にふさわしい学期にしていきましょう

校長の話

 みなさん、明けましておめでとうございます。

 まずは、みなさんが大きな事故もなく、令和6年を迎えられたことをとてもうれしく思います。その一方で、元日早々から地震による災害や、救援物資運搬に伴う事故、そして火災等、痛ましい事案が発生してしまいました。被災された方々にお悔やみとお見舞いを申し上げます。

 さて、毎年3学期は3年生にとって人生の大きな転機となる時期となります。まもなく受験を迎えて進路を決めることになるということです。すでに、部活動で高校からお誘いを受け、進学を決めている生徒がいます。中には、一旦決めたものの、再度考え直して、お断りをした生徒もいます。1、2年生はどう受け止めますか。「一旦決めたのに、断ってもよいのだろうか」と思う人もいるでしょう。しかし、先生はそうは思いません。受験生とは言え、まだ15歳です。これからの長い人生のことを考えると迷いが出て当然です。むしろ真剣に考えたんだなと感心するばかりです。このように様々なことを悩みながらじっくり考え、一つずつ、納得しつつ、解決しながら乗り越えて、純粋な気持ちで、挑戦しようとしている、旅立とうとしている3年生に対して、邪念なく、濁りなく、応援してあげようという気持ちが、1,2年生には必要だと思います。そして、そういう3年生の背中を見て学び、次に続いていってください。来年は2年生の番です。全ての3年生の進路決定が上手くいくことを願っています。

 本日は、みなさんに「ウエルビーイング」についてお話をします。このウエルビーイングとは、「すべてが満たされた状態かつ継続性のある幸福」を意味します。ウエルビーイングが指す「すべてが満たされた状態」というのは、「快適な環境」とも言えると思います。地域の方々から、「高千穂町の宝」と言われているみなさんは、様々な場面で、多くの方々に感動を与え、幸せにしてくれました。なかなかできることではありませんが、みなさんにはそれができるのです。だから周囲の方々はとても居心地がよいのだと思います。

 そもそも、人は誰でも自分の幸せのためなら努力できるものです。受験勉強を頑張ることも、希望する学校に合格することも、美味しいものを食べること、おしゃれをすること等の夢や希望を叶えることも、全て幸せになりたいからです。ただ、私たちは自分の夢や希望が叶うと、すぐにまた、新たな夢や希望を抱いてしまいます。当然、その夢や希望が叶わない時が出てきますので、自分を責めたり、他人や環境のせいにしたりすることが出てくるわけです。そういう観点から言えば、私は自分の夢や希望を叶えようとひたすら努力を続けることが必ずしも自分の幸せにつながるとは思いません。 では、幸せになるためにはどうしたらよいのでしょうか。それは人の役に立つことだと思います。昨年4月の入学式の準備で、ひざをついて一生懸命玄関を雑巾掛けしてくれたように後輩や仲間、集団のために力を尽くすことです。そして周囲の人たちから「お陰で助かった」「ありがとう」というような無条件の信頼関係を多くの人ともつことです。みなさんは、これまでそういうことをしてきているから地域の方々から「町の宝」と言われるのです。先日の航空機事故で、日航機の乗員乗客379名が全員無事に避難できたことは奇跡だと言われていますが、時刻と場所を選ばないのが災害です。そのいつ発生するか分からない災害や事故に備えて、徹底して行った訓練の成果だと思います。まさしくこれも乗客の方々のために尽くした行動です。人はどんなに頑張っても一人では生きていけません。お互い助け合って生きていますので、自分が困った時、周囲に助けてくれる人がいてくれたらどんなに安心か・・・。だからまずは、人に尽くすことです。人から尽くしてもらう前に、人に力を尽くしてください。人に尽くすことができない人は、残念ながら人から尽くされることはまずないでしょう。これが世の真理です。自分の幸せを願うのであれば、どうぞ自分と同様に人の幸せを願って力を尽くしてください。どんなに世の中が進歩し、急激に変化しようとも人は心で生き、心で幸せを感じるのものです。それが「ウエルビーイング」の根幹だと思います。

 先程、各学年代表のみなさんが3学期の抱負を発表してくれました。1年生の吉永理乃さんは、「自ら考えて判断し動くという主体性を身に付けること」を新たな心構えとして、2年生の佐藤琉圭さんは、「立志式に向けて、自分の気持ちを表現できる学年にしていきたい」と、また、3年生の佐藤璃空さんは「2学期に決断した志望校に絶対合格する」という決意を、そして、生徒会の壷田つくしさんは「3学期は自分を磨き、夢や希望をもって生きていくための力を身に付ける期間である」と発表してくれました。自分のため、人のためとそれぞれの想いはあると思いますが、どうか今年も人のために役立つ一人の人間として家族や仲間、学校のために力を尽くしてください。そして多くの人と結んだ信頼関係のもとで、幸せを実感できる年にしてください。

 今年もみなさんが学校生活の中で「ウエルビーイング」を感じられる高千穂中学校を一緒に創っていきましょう。

令和6年1月9日 校長 金丸智弘

第2学期終業の日

 本日、12月22日(金)に終業式を行いました。1時間目の時間帯に校内の大清掃を実施し、通常清掃では手の届かなかった場所やエアコンフィールター等、汚れやほこりをしっかりと落としました。校舎の老朽化は否めませんが、それでもお世話になった校舎です。愛着のある教室を中心に一生懸命、磨き上げました。

 その後の終業式は、通常ならば体育館で実施しますが、気温は0度を下回る寒さの厳しい日になりましたので、各教室にてオンラインによる終業式としました。式では、まず各学年代表及び生徒会代表の生徒が今年を振り返ってくれました。

 「2学期を振り返って」 1年生代表 原田 紗和寧さん 

 いよいよ2学期も今日で最後です。2学期は、生徒会役員選挙や紅葉祭、ロードレース大会など、様々な行事がありました。私は、そんな2学期を通して、自ら行動し自分の意思を伝えていくことの大切さを改めて学びました。まず、紅葉祭では、クラス全員の心を一つにし、合唱を行いました。1年3組は一人一人の個性が輝き、明るく元気なクラスです。一方で、クラスがなかなか一つにまとまらない場面が多々見られます。今回の合唱コンクールでも、はじめはなかなかまとまらず、先生方から指導を受けることもありました。ですが、練習を重ねていくうちに、お互いに声を掛け合い、教え合うようになり、クラス全体の意識が高まっていったように思います。一人一人が意見を出し合うと考えが深まるように、お互い声を掛け合うことで、最後にはしっかりクラス全体がまとまっていました。ここから、何事にも勇気をもって行動していけば、自分やクラスを変えることができるということを学びました。

 次に、学校行事だけでなく、普段の生活では、意見をしっかり相手に伝えることの大切さを学びました。例えば、学級の課題として移動時間に間に合わないことや、授業態度がよくないことがあります。そういった課題が分かっていても、なかなか改善していくことができませんでした。それは、自分ひとりで考えるだけで、みんなにこの意見を伝えられていなかったからです。だから3学期では、自分の意見をまずはクラスに伝え、自分だけではよりよくなっていかないので、話し合いの場を設けるなどして、クラス全体で課題の解決をしていこうと思います。

 このように、2学期を通して、私は自ら行動し自分の意志を伝えていくことの大切さを学ぶことができました。だから、次は3学期にどう生かせるのかをしっかりと考え、クラスも自分も成長できたと言えるような一年にしていきたいです。そして、3学期を2年生に上がるための大切な準備期間として、立派な先輩になれるよう、学校だけでなく家庭での過ごし方も心がけていきたいと思います。

 「2学期の反省」 2年生代表 伊藤 恵茉さん

 今日で2学期が終わります。皆さんにとって、2学期はどんな学期でしたか。私たちの学年にとって今学期は、学年全体で失敗することもありましたが、成長できた学期でもありました。

 紅葉祭では心を一つに練習から真剣に取り組むことができました。また、先日行われた駅伝・ロードレース大会では、横断幕を1組と2組で協力して作成したり、走っている友達を全力で応援したりすることができました。失敗したことから学び、よくできたところは継続できる学年になれるようにしていきたいです。

 そして、学年生徒会では、授業中の発表を増やすことに取り組みました。班で発表回数を競い合うなどといった活動をしました。その結果、前と比べて発表回数が増えたり、今まで発表してこなかった人も発表するようになったりしました。発表者が増えることで授業の雰囲気も変わり、とても良い活動だったと思います。しかし、返事・あいさつに関しては、声が小さいという課題が残りました。当たり前のことが当たり前にできる学年にしていきたいです。

 私たち2年生は、3学期に立志式をひかえています。全員が夢をもち、それを叶えるための努力ができるようになって、3年生になりたいです。

 「2学期を振り返って」 3年生代表 甲斐 貴翔さん

 2学期は、紅葉祭や駅伝・ロードレース大会などたくさんの行事がありました。3年生は実力テストもありました。そんな2学期の生活のなかで、成長できた点を考えてみました。

 私が思う、この2学期一番の成長は、クラスの団結力です。特に紅葉祭は、私たちの学級を成長させてくれました。合唱の練習を始めた当初は、まとまりがなくバラバラでした。私自身も指揮者を務めましたが、正直、人前に立って人に指示を出したり、みんなをまとめたりすることに苦手意識がありました。だから、指揮者になったばかりのころは何もできませんでした。しかし、クラスのみんなが一生懸命に合唱を頑張る姿を見て、このままではいけないと思い、どんどん指示を出すことを心がけました。すると、少しずつですが、指揮者としてクラスをまとめられるようになってきました。そして、練習を重ねるうちにみんなの気持ちがひとつになり、最優秀賞という素晴らしい賞を取ることができました。

 また、他にも成長したことがあります。それは助け合い、支え合おうとする仲間意識です。3年生では、これまで3回の実力テストがありました。実力テストは入試の模擬テストのようなものです。実力テストでは、普段のテストより難易度が高い問題も出ます。そのため、休み時間になると、わからないところを友達に聞いている人がたくさんいます。聞かれた人は、丁寧に最後まで教え、教えてもらった人がまた別の人に説明をする。それがどんどん広がっていって、学年の学力レベルを高くすることができました。このようなことを通して、学年全体で助け合う、支え合うという仲間意識が高まっていきました。

 その反面、改善しなければいけない点もあります。それは、はしゃぎすぎてしまい周りが見えなくなってしまうことです。私たち3年生は、明るく和気あいあいとした雰囲気なのが長所です。しかし、それがヒートアップすると騒がしくなってしまいます。騒がしいと指示が通らなくなり、まとまって行動することもできなくなってしまいます。そのため、2分前着席1分前黙想や語先後礼が守れていないときがありました。これらの行動目標は、高千穂中学校の素晴らしい伝統です。しっかりこの伝統を守っていかなければいけません。高校入試の面接でも重要になってきます。だから、3年生全員で2分前着席や語先後礼を心がけ、伝統を守っていきたいです。

 3年生の2学期は、あっという間でした。3学期は2学期よりもっと早く過ぎ去っていくでしょう。入試に向けて、全員が志望校に合格できるように、学級委員長としてクラスをまとめ、穏やかで勉強しやすい雰囲気をつくっていきたいです。残り少ない中学校生活の一日一日を大切に過ごし、3学期もクラスのみんなと一緒に成長していきます。

  「成長できた2学期」 生徒会代表 田崎 大悟

 今日で長い2学期が終わります。2学期は様々な行事が行われ、皆さんの思い出に残るような出来事がたくさんあったと思います。

 紅葉祭では、初めての高千穂町武道館での開催となり、広い会場全体にきれいな歌声が響きました。4年ぶりに地域伝統芸能の発表もあり、とても盛り上がった紅葉祭になったと思います。

 学校生活では、校則の見直しが進み、靴の変更やセーター、ベストだけでの活動が許可されました。来年度には、夏服や通学カバンの変更が可能になります。校則に沿った身なりかを自分で考え、高千穂中生としての自覚をもち、生活しましょう。

 2学期後半は、学校全体でインフルエンザが猛威をふるい、学級閉鎖が相次ぎました。3学期が始まると、2年生は初めての実力テスト、3年生は受験があります。冬休みは、生活リズムを崩さずに、体調管理を徹底し、充実した冬休みにしましょう。

校長の話

 おはようございます。昨日は一日中雪が降り、本日は臨時休校も想定しておりましたが、どうにか通常どおり登校できてよかったと思います。ただ、気温がかなり低いので、教室でのオンラインによる終業式にしました。

 さて、2学期が終わりますが、みなさんは、この2学期を振り返って何か良い結果が出ましたか。それとも今一つだったでしょうか。できれば、何かに成功したとかいう、うれしい報告ができるにこしたことはないんですけどね。それでは、その「成功」ということについて少し話をします。

 詳しく調べてみますと、「成功」とは、自分の掲げた夢や志、目標等に向かって、挑戦することができたかどうか、あるいは、納得のいく努力や成果が出たかどうかにかかっているかと思います。ただ、私がみなさんに常に話してきたことは、「失敗してもいいから、自分で考え、判断し、決断して行動する」ということを心掛ければ、みなさんに主体性が身に付き、可能性が広がるということでした。ですから、先生方にはあえて「生徒のみなさんが失敗しても大目にみてください。」とお願いしてきたわけで、すなわち、それは「生徒のみなさんが失敗できる機会を提供してください。」ということでもあります。

 先ほど、各代表のみなさんが2学期を振り返ってくれました。

 1年生の原田 紗和寧(はらだ さわね)さんは、「2学期を通して、自ら行動し自分の意思を伝えていくことの大切さを改めて学びました。」また、「合唱コンクールに向けての練習の中で、何事にも勇気をもって行動していけば、自分やクラスを変えることができるということを学びました。」そして、「そういったことを3学期にどう生かせるのかをしっかりと考え、クラスも自分も成長できたと言えるような一年にしていきたい。」と、クラスが守れなかった移動教室などの失敗を3学期にどう克服するかという新たな目標を立てていましたね。

 2年生の伊藤 恵茉(いとう えま)さんは、「学年全体で失敗することもありましたが、成長できた学期でもありました。」また「失敗したことから学び、よくできたところは継続できる学年になれるようにしていきたいです。」と。そして「全員が夢をもち、それを叶えるための努力ができるような3年生になりたい。」と語ってくれました。まさに、失敗から学ぶことの大切さを発表してくれました。

 3年生の甲斐 貴翔(かい きしょう)さんは、2学期に成長したこととして「クラスの団結力」と「助け合い、支え合おうとする仲間意識」を発表してくれました。行事や実力テストを通して、身に付いたことを実感しながらも、課題をしっかりと捉え、さらに成長しようとする前向きな態度に3年生としての自覚を感じさせられます。

 最後に、生徒会長の田崎 大悟(たさき だいご)さんですが、紅葉祭の初めての武道館開催、4年ぶりの地域伝統芸能発表、校則検討委員会による校則の見直し等、本人を含め、みなさんにとってすべてが初めてのことでしたが、失敗を恐れずしっかりとやり遂げてくれました。それが成功につながったのではないかと思います。

 「失敗は成功のもと」と言いますが、何度も失敗しすぎるのはいかがなものかなとも思いますので、先生方や保護者の方々からの指導については真摯に受け止め、自らをより良い方向に導いてください。人間はなかなか変わることはできにくいものですから、大変な思いをしながら少しずつ成長していきます。この「大変」とはどのように書きますか?そうです。「大きく変わる」と書きますよね。ですから、みなさんの心の中で何かが大きく変わっていれば、その「大変」は、大いに価値のあるものになります。つまり、大変な困難が押し寄せてくるということは、大きく変わるチャンスでもあるということです。みなさんが失敗をしても、「これが自分の人生にとってのプラスになる。」という強い思いで、大きく変わろうとすることができれば、それは、それで価値ある失敗なのです。「嫌だなあ」とか「めんどくさい」等と言って困難から逃げていくと、自分の人生も遠退いていきます。「成功」とは、そういったことで、着々と歩みを進めていくことだと私は思っています。みなさん一人一人の振り返りによって、「まだまだやれるな」と思えば、その紙一重の思いが人生への成功へと大きくつながっていくと思ってください。ちなみに、私の好きな言葉は「失敗したところでやめれば失敗になる 成功するまで続ければ成功になる」という言葉です。

 これから、高校受験が本格的に始まります。3年生のほとんどが、高校を受験します。今年のお正月は、ゆっくりできないでしょう。目を閉じると不安をかき消すかのようにみなさんが一生懸命勉強している姿を思い浮かべてしまいます。ですから、「頑張れ」という言葉は言いません。3年生がそれぞれの目標を達成するために様々な誘惑に負けないよう、努力してくれると信じています。この「努力」は「実力」になり、「実力」は「自信」となります。どのような結果も努力次第で勝ち取ることができます。「成功」とは、その努力をいかに積み上げたかどうかで決まるということです。これからのあっという間の1年間を来年末に振り返ったとき、「幸せだった」「楽しい1年間だった」と言えるように、みなさんが来年も日々努力していくことを願いながら、令和5年という幕を閉じたいと思います。みなさん、良いお年をお迎えください。

令和5年12月22日  校長 金 丸 智 弘

 

性教育

 1,2年生を対象に「性教育」を実施しました。高千穂町保健福祉総合センターより2名の講師の方をお迎えし、充実した授業となりました。この授業を通して、生徒自身が「SNSに潜む危険」や「人と接するときのエチケット」、「自身の心と体の変化」等について向き合い、考える良い機会となりました。特に、パーソナルスペースの距離感について、人によってかなり違いがあることをあらためて認識することができたようです。今後の生活にしっかりと生かしていきたいと思います。ありがとうございました。

駅伝・ロードレース大会

 12月8日(金)に駅伝・ロードレース大会を実施しました。透き通るような晴天に恵まれ、気温も10度弱と生徒にとってはまずまずの環境だったと思います。1年生についてはインフルエンザの流行により、中止を余儀なくされましたが、2,3年生のロードレースの部では、誰一人力を緩めることなく、男女ともおよそ2.3キロを走りきりました。駅伝の部では、1区女子で県駅伝3位のメンバーが火花を散らし、途中区間でもめまぐるしい順位変動がある等、例年以上にハイレベルなレース展開となりました。

会長挨拶

「おはようございます。寒くなってきました。持久走をするにはベストコンディションですね。今年も駅伝・ロードレース大会を実施できることをうれしく思いますが、みなさんはそうでもないかもしれませんね。持久走は、正直きつい種目です。己との戦いが待っています。それでもあえて実施するのは、困難なことを乗り越えたときの自己実現という至福の喜びを味わってほしいからです。後半には、クラス対抗の駅伝が実施されます。先日本校の女子が県の駅伝で3位に入賞しました。九州大会まであと9秒。応援に来られていた各学校の校長先生からもたくさんのお褒めの言葉をいただきました。駅伝には、1本のたすきをチーム一丸となって運ぶ「絆」、そして区間ごとに繰り広げられる競い合いなどの魅力があります。選手の中には初めてメンバーに選ばれた選手もいるかと思いますが、チームのメンバーやクラスメートの声援を力にしてください。全校生徒のご健闘を期待しております。それではみなさん、頑張ってください。」

会長講評

「みなさん お疲れ様でした。高千穂中学校の大会をはじめて見させていただきました。正直な感想を言います。「すばらしい」の一言に尽きます。ロードレースの部では、生徒のみなさんの熱い応援と、みんなが全力を出し切るという取り組む姿勢に感動してしまい、思わず大きな声で応援してしまいました。また、駅伝の部においては、やはり現役の2年生が強かったですね。それでも、区間ごとに繰り広げられた勝負は、順位が目まぐるしく変動し、見応えがありました。そしてなんと言っても、陸上部の圧巻の走りには、脱帽でした。ご存じのとおり、女子は、県3位の結果を残しているメンバーが走っていましたので、各部活動のエース級のメンバーでさえも歯が立ちませんでした。そういう意味からも、今日のこの大会そのものがレベルの高い大会だったと言えると思います。運営の方でも、1年生の先生方の代わりを役員や見学生がしっかりカバーしてくれたり、何より、駅伝で最下位ながら最後まで決して手を抜かず走りきった3年2組のアンカーにゴールテープを準備してくれたこと。これは誰一人残さないという思いやりの心を胸に焼き付けてくれました。本当にありがとうございました。最後になりますが、寒暖の差が激しい日々が続きますので、各自健康管理には十分注意してください。以上で講評を終わります。」

実行委員長 池田麗輔さんの感想

「みんないつもとは違い真剣な顔で臨んでいたり、寒いのにもかかわらず一生懸命走りきっていてすごいと思いました。僕たちのクラスは駅伝の部で優勝することができました。ですが、僕は順位やタイムがすべてではありません。一番大切なことはやっぱり“最後まであきらめないこと”だと私は思います。だから一位になれなくても最後まであきらめなければそれでいいと思います。みんな最後まであきらめずに走っていたためとても素晴らしい駅伝・ロードレース大会になりました。そしてこの大会でクラスの仲がさらに深まったことでしょう。このクラスで過ごす時間もあと少しです。だからこそ、このクラスで過ごす残り少ない時間を大切にしようと思いました。この大会で自分自身、気持ちの面でとても成長できました。来年も駅伝・ロードレース大会があるので最後まであきらめず全力で走りたいと思います。」

結果詳細はこちらから

令和5年度 駅伝記録表1.pdf

令和5年度 駅伝記録表2.pdf

令和5年度 表彰者一覧.pdf

 なお、中止された1年生の部は、12月15日(金)の6校時に本校運動場にて、全員ロードレースの部に参加するという代替措置をとります。

1年生の部 実施要項はこちらから

令和5年度 1学年校内駅伝実施要項(完成版).pdf

重松 清氏 「特別授業」

 令和5年11月27日に重松清氏による「特別授業」が実施された。
 この「特別授業」への参加は、高千穂高等学校の長友校長が随分前から本校に声をかけてくださり実現したものであり、まずそのことに感謝申し上げたい。
 直木賞作家の重松氏の「特別授業」を生で受講できたことは生徒たちにとってかけがえのない財産になったに違いない。
 特に、氏の「少年少女の悩める心」、「成長の姿」を扱った作品は、中学校の国語の教科書にも何度も取り上げられるなど、今の中・高生の心情を最も理解している人物の一人であることは疑いようがない。
 さて、その氏による「特別授業」だが、本校からは全生徒、職員が参加し、4名の生徒が壇上で実際に授業を受けさせていただいた。
 この4名の生徒は事前に氏から「わたしがおすすめしたい高千穂のベスト3」という課題の提出が求められたが、担当であった教頭は、生徒の「生の声」を氏に聴いてもらいということもあり、一切(誤字等の訂正以外)生徒の作成物には手を加えていない。
 しかし、氏の「特別授業」で発表をした本校生徒の素晴らしいことといったら言い表す言葉がないほどであり、隣に座ってらっしゃる長友校長が絶讃したのは言うまでもない。
 特に、壺田つくしさんの「みんな優しい」は、「〇〇のベスト3」などというと観光地や有名な食べ物などの定番を多くの人が紹介してくれるが、壺田さんが違った視点で取り上げてくれ、この「みんな優しい」というのが氏の心に響いたということであった。
 壺田さんは「高千穂という厳しい環境下であっても同じ地区に住む人が互いに手を取り合って先祖代々生きてきたことと、これからもその優しさを紡いでいきたい」ということを発表(もちろんノー原稿でした)してくれた。
 この発表に対して、長友校長が「まだ2年生でしょう。是非こんな生徒さんがうちの学校に来てほしい・・・。」という最高の賛辞をくださったほどである。
 話はかわるが、この「特別授業」で氏が最も生徒たちに伝えたことは何だったのだろうかと考えたときに、私は次のように受け取った。
 「みんなちがってみんないい」ということである。
 最近では、「誰もが違っていていいんだよ。」というように、「違いを受け入れよう」とか、「違いを認め合おう」といった意味で使われているが、言葉だけが一人歩きしているような気がする。
 しかし、他人同士なら違いがあるのは当然で、受け入れたり認め合ったり、受け入れなかったり、認め合わなかったりするものではないはずである。
 「互いに別々の短所はあっても、互いに真似のできない素晴らしい長所があるからこそ、みんな大切なんだ」というのが、この言葉の意味するところではないかと考える。
 そういった意味で考えると氏の言う「言葉というのはそんなに単純なものではない。」というのも合点がいく。
 現代(とかく若物は…)は、SNS等で「いいね」や「むかつく」などの短い言葉で済ましてしまう風潮がある。
 しかし、そのような短い言葉だけでは、自分の心の内や思いを言い尽くせるものはない。
 だからこそ、人間は互いの考えや意見を言い合ったり、時には討論したりすることが大切なのだということである。このことが「大切なみんなを認める」ということにつながっていくのだ。
 つまり、「みんなちがってみんないい」ということである。

 私自身が、今回の「特別授業」の受け取り方も人それぞれで受け取り方が違っていていいと考える。
 だからこそこの「特別授業」をただ受けた、聴いたに終わらせるのではなく、自分たちがどのように感じたり、考えたのかを共有できる場が必要であると考える。
 2学期ももう1か月を切り、特設してこの場を設けることは難しいかもしれないが、生徒たちに声をかけるなどして今回の感想を聴いてみたいと思っている。ひょっとすると自分たちで、このことについて話し合っている場を目撃することができるかもしれない。
 そうであったならこの上ない喜びであり、今回の「特別授業」に参加した甲斐があったというものである。
 いずれにしろ、先に述べたように、今回のこの「特別授業」が生徒たちにとってかけがえのない財産になったということには違いない。

本校教頭復命より